252 Aの落日
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―現在:新聞部部室―
[昨日はえらい目にあった、と 文化祭のグラウンドを眺めて美鶴は思う。
取材のために、と近づいた軽快な音楽と それを囲む人の輪の中で、突如手を引かれて>>82 相手の口の上手さもあってか、何故か踊ることになった。
故に、今日の美鶴は、慣れないことをした筋肉痛で 孤独に一人、部室の隅で呻いていた。 華やかな祭りの日と言えど、連れ立つ友がいる筈もない。 「私なんか迷惑でしょ」という遠まわしな断りは、 美鶴の事を慮っちゃいない。知っている。嫌というほど。]
(117) 2018/10/15(Mon) 21時半頃
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[とはいえ、のたうち回ってばかりはいられない。 充電の済んだデジカメとスマホを引っ提げて 美鶴はよろよろと部室の扉に手をかける。
掲示板へ新聞を貼りに行った先輩>>99も そのうち戻ってくるだろうし、 盗られるような価値のあるものも少ない。 鍵はかけなかった。
1年の展示―だまし絵のようなことをしているらしい―は 2年の先輩が行ってくれることだろう。 美鶴が向かう先は、喫茶店に劇に、それから。 つまりは、自分を腫れ物扱いする級友のいない場所である。*]
(118) 2018/10/15(Mon) 21時半頃
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[取材は滞りなく進んでいた。 2年のお化け屋敷や迷路、部活の展示。 とある喫茶店では、一割引の等価として、 茶の髪の上に猫耳を生やしたりもしたが、 まぁ、それはさておき。
お手製の『新聞部』のタスキを 肩からかけていたこともあって、 同級生の姿さえ無ければ、殆どの人間は 取材に好意的な態度を示してくれたと思う。]
(195) 2018/10/15(Mon) 23時半頃
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[筋肉痛の身体を引きずりながら よろよろと歩いていた美鶴は、 ふと後ろからかけられた声>>183に振り返った。
見覚えのない顔だった。上級生だと思う。 人違いかと辺りを見回してみたものの、 彼女の視線はまっすぐに美鶴に向いていた。]
……えぇと、私、ですか? 何か御用でしょうか。
[心当たりは無かった。 取材で何か拙いことをしてしまっただろうか、と 美鶴は恐る恐る、問いかけたことだろう。*]
(196) 2018/10/15(Mon) 23時半頃
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[え、という顔をした。間違いなく。
可愛らしいという言葉を引き連れて歩いているような (殆ど初対面の)上級生の提案>>204の意図が 美鶴には理解出来ない。見られていたなんて知る筈もない。]
やだなぁ、そんなに目立ちます?私
[褒めても何も出ませんよ、と笑い飛ばした声は乾いていて 程なく、廊下の灰色の床に落ちていった。喧騒が、遠い。
舞台向けだろうか。 少し濃い化粧が施された先輩の眼をじっと見る。 考えるように顎に指を当てたのは少しだけだった。]
(214) 2018/10/16(Tue) 00時頃
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……お時間があるなら、 お願いしてもいいでしょうか。
[これも取材の一環だ、と自分に言い訳をして、 美鶴は、名前も知らぬ上級生に 小さく頭を下げたことだろう。
窓ガラスに映る顔を眺める。 キツいアイラインが引かれた、 派手そうな女の顔から目を逸らした。
少しくらい変わった所でバレやしない。 何せ、今日はお祭りなのだから。**]
(215) 2018/10/16(Tue) 00時頃
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[歯に衣着せぬ物言いとはこういうことを言うのだろう。 見事なまでにけちょんけちょんにされて、 美鶴は何も言えずに押し黙った。ぐう。
いつか、生徒会の先輩に言った言葉>>0:486なんて嘘だ。 化粧に特別なこだわりなんてない。 ただ、指を差されて笑われたくなくて 動画で身に着けただけの付け焼刃だ。
ぴょこぴょこ、なんて効果音が付きそうな 上級生の背を追う美鶴の足取りは少し重い。 似合ってない、と自覚はあれど、 こうもはっきり言われると多少は傷つく。]
(287) 2018/10/16(Tue) 21時半頃
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[けれども、だ。 舞台用らしい彼女の化粧は、贔屓目なしに可愛いと思ったし もし、自分も彼女のようになれたのなら、と そう思う自分もどこかにいた。
別に、期待しているわけじゃあない。
後輩を揶揄うだけの悪戯だったとしても、それはそれ。 新聞のネタにすればいいだろう。 招かれた3年の教室で、ちらほら向けられる視線に 些か肩身の狭い思いを抱きつつ、美鶴は示された席へ座った。]
(288) 2018/10/16(Tue) 21時半頃
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……その、地味な顔で、ホント申し訳ないです。
[濃いメイクが容赦なく剥がされていく。 その合間に、ぽつ、と美鶴は口を開いた。
芋くさい、野暮ったい、地味。 散々揶揄われた言葉は未だに根深く刺さったままだ。
アイラインを引き直しながら、 リップやチークを薄く施しながら、 可愛い、勿体ないと言う先輩の表情を 美鶴はじっと見ていた。
お世辞じゃあ、ない、と思いたい。]
(289) 2018/10/16(Tue) 21時半頃
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[そんなに長い時間はかからなかったと思う。 少なくとも、美鶴が毎朝費やしている時間に比べれば よっぽど短い時間で先輩は満足そうに頷いた。
差し出された鏡>>241を覗き込む。
ぽかん、と惚けた様な表情をしていて、 それでいて、いつも見ている顔よりは ずっと可愛い女の子がそこには写っていた。
おずおずと自分の頬に触れる。鏡の中の女子も 信じられないという風に自分の顔を摩っていた。]
(290) 2018/10/16(Tue) 21時半頃
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[地味で芋くさい女子も、 けばけばしいギャルのような女も、そこにはいない。] あり、がとうございます……!
[すごい、とか、かわいい、とか 先輩の言った通りでしたね、とか。 もっと色々言いたいこと、言うべきことは沢山あった。
けれども、言葉の代わりに 涙が勝手にぼろぼろと零れだして、 美鶴は慌てて袖を目元に押し当てた。 自分でも、良く分からない。
折角、可愛くしてもらったのに、と思えど 涙は中々止まらない。 多分、暫くはその鏡を握ったままに、 ぐすぐすと鼻を鳴らしていたかもしれない。**]
(291) 2018/10/16(Tue) 21時半頃
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―少し前:3-A教室―
[差し出されたティッシュ>>306に 付けたばかりのファンデーションの色が付く。 勿体ない、と思いつつも鼻水を垂らすよりはずっと良くて 美鶴はぐすぐすとそれに顔を埋めた。
何を言ったらいいのか分からない>>308のは 美鶴の方も同じで、 漸く口を開いた頃には、少しメイクは崩れて 目の周りがうっすらと黒ずんでいたと思う。あぁ勿体ない。]
(380) 2018/10/16(Tue) 23時頃
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[聞き流してほしい、と前置きをしたあと ぽつ、と口を開く。]
私、中学では、地味なのがコンプレックスで で、高校入って、マシになりたかったんですけど ……失敗したまま、ここまで来ちゃって。
だから、今日、先輩にこうやって メイクしてもらえて、本当に良かったです。 私でも、マシになれるんだな、って、分かって。
[可愛いかどうかは(照れくさいので)少し置いておいて 少なくとも、今の美鶴の容姿は 髪色を除いては地味でも派手でもない。]
(384) 2018/10/16(Tue) 23時頃
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[もう少し、早くやってもらえていればなぁ、 なんて言葉は飲み込んだ。 言ったところでどうにもならない。取り返しはつかない。
だから、美鶴は気を取り直すように姿勢を正して、 再び、先輩へと頭を下げた。]
(385) 2018/10/16(Tue) 23時頃
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……その、 もう一度、お願いしてもいいでしょうか。メイク。
[もう泣かないと思うので、と付け足して 少しメイクの崩れた顔で、今度は笑ってみせた。
先輩の時間の許す限り教室に居座ったのち そうして、美鶴は再び文化祭の学校を歩き出しただろう。 先輩―友村先輩が出ている劇もしっかりと写真に収めて 粗方の取材を済ませた頃には、少し、日は傾き始めていた。**]
(388) 2018/10/16(Tue) 23時頃
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