34 【ロクヨン!!!】
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『てめぇの血、よこしやがれ。』
[掴んだ腕から、異様な量の血液があふれ出す。それは空中で凝固し、獰猛に唸る赤黒い野犬の姿を作り出した。]
宇宙人だろうがなんだろうが、喉食い千切られりゃぁ死ぬよなぁっ!?
[大きく口を開けた犬は、ナユタの装甲の上から喉笛狙ってかじりつく。 本来届くはずのない牙は、ダメージの蓄積した装甲にわずかずつ食い込んでいき……やがて、装甲の内側が赤に染まる。 そして、その身体は、死体も残らず青く弾けた。]
(7) 2011/07/26(Tue) 00時頃
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ズリエルは、同時にこちらも膝をつく。末小吉[[omikuji]]19
2011/07/26(Tue) 00時半頃
[もう、そこに、それまでのナユタだった存在はいない]
[そして、目覚めるのは、ナユタにとってもよく似た、
元々の参加者。
きょろきょろと周りを見る。]
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[そして、鳴り響く電子音声。ノイズ混じりの、ナユタの名が入るべき位置。]
……宇宙ステーション?
[このゴミの山、宇宙ステーションというのはなんの冗談なのだろうか。いや、ナユタがああやって消えてしまうこと自体、そもそもおかしいのだけれど。]
っ! あんなあっけなく消えんなよ!!
[自分で倒すことを望んだくせに、なんだか割り切れない気持ちが残る。やがて始まる崩壊。血を失った身体はそのまま衝撃に巻き込まれ、意識が途絶えたまま>>#08に飛ぶ。]
(19) 2011/07/26(Tue) 00時半頃
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…ぁー、なんだナユタ、お前も逝った…ん?
[ぼんやり所在無げに立ち尽くす姿に声をかけた、けど…]
……おーい?
[なんか、ちょっと、違和感。]
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──夜の海岸──
[そこは、最初にナユタと話を弾ませた場所。 そこは、ガストンと最後の戦いをした場所。
破壊の跡が色濃く残る海岸で、いつかのように砂に埋もれ倒れている。]
(21) 2011/07/26(Tue) 00時半頃
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――……誰だ?
[辰次に似ているような、似ていないような人物。
きょとりと見る。]
や、俺…辰次、だけど。
[正確には辰次の中の人、なんだけど、その方が分かりやすいかな、って。]
お前もそーとー暴れてたなぁ…。
あれだっけ?ますたーなんちゃらとかに命令されてた、ん?
?
何のこと?
[何も知らない。
いままでの事態も、暴れてたことも、
何も知らない。]
…ん?
おーい??
[ナユタの目の前で手をひらひら。]
もしかして、ショックかなんかで、記憶…飛んだ?
[今まで居たナユタが中の人などいない状態だったことなんて流石に知らない。
一時的な記憶喪失かなんかかな?とかそんな風に思った。]
[そこは、自分が最後に見た光景とはまた違う光景だった。
一瞬すぎて、痛みや熱さを通り越した感覚を味わったPLは、きっと今までは の中で眠っていたのか。
が消えてその姿が現れたということは、それまでは、 がいたから姿が見えていなかったということだろう。
だけど、いえるのは、決して彼は
ではない。]
[きっとナユタはいままでのいきさつの説明を求める。]
[そのナユタは、話を真剣に聴くだろう。**]
[神社の片隅でぼうっと祭りを眺めていると、急に現れたナユタが暴れ始めて。
何を叫んでも、彼に言葉は届かなかった。
頭にひどいノイズが走るーーーー]
…ぅ、……
[頭を振る。
意識が戻ると、アナウンスが二つ。]
ベネット、と… ナユタ…?!
[まだ頭痛がするような気がするのを振り切って、二人の姿を探した。
そして、辰次と会話しているナユタを見つける。]
[辰次の向こうに見えた男が自分のPCの名前を言ったから、そっちに顔を向ける。]
なぁ、どうなってんの?
もう、観戦モード?
[ガストンに近づいてくる。]
どうなって…そりゃ、死んだから、な…
観戦モードとやら、らしいが…
……アンタ…急に、何があったんだ。
あんなふうに見境なく暴れるなんざ、らしくねえよ。
[言いながら、違和感。
歩み寄る足が止まり、怪訝な表情で見つめた。]
暴れた?
なんの話?
俺、まだ、なんにもしてないのに、なんで観戦なの?
[怪訝な表情に、眉が下がる。]
死んだって…テストもうはじまってんの?
……は?
[思い切り眉を寄せた。]
なんもしてないって…
アンタ、俺らに殺しあえって
さんざ煽ってたじゃねえか。
始まってるも何も ……
…アンタ、 誰 だ ?
[違和感。そのまま、尋ねる。]
――……?
[話がわからないといった風で、
でも、相手が眉を寄せたのには、何か自分が申し訳ないような気持ちにもなる。]
すまない……本当にわからない。
俺は、ロクヨンのテストプレイヤーのナユタだ。
でも、ログインした時のことは覚えてるんだけど、
気がついたら、今なんだ…。
[そのまま、まっすぐ嘘じゃないぞ、とガストンであるプレイヤーを見つめ返した。]
ちなみに、あんたも参加者?だよね。
キャラは?
[ナユタは問う。
それは、本当に、憎たらしいほど、ナユタで…。]
ナユタ…… アンタが、ナユタ…?
[わけがわからないのは此方も同じだ。
謝られれば、つい責めるようになったのを
すまん、と謝り返し。]
俺は、ガストン。
あー、こんなひょろっちかったら、そらわからねえよな。
[外していたくまフードをかぶってみせる。
それっぽく見えるだろうか。]
…アンタは、ナユタ、だろうが…
覚えてない、のか?
暴れたことも、運営だっつって俺らを炊きつけたのも…
[ゴミ最終処分場でのことも。
気まずさが目をそらさせた。
確かにナユタなのに、違う。
気持ちが悪くて、顔は歪む。]
……たしかに、ステージとか…
1参加者としちゃ、変なことばっかりだった。
けど… アンタじゃないなら、あのナユタは何者だ…?
どこへ行ったっていうんだ…?
[殆ど独り言のようになっていった。]
ああ、ガストンなのか。
本当だ、クマだな。
[フードを被ってみせる様子に、なるほどーみたいな顔をする。]
や、でも、そういわれると、なんかわかるよ。
[そう言って人懐っこいところを見せようとするけど…。
でも、相手が目を逸らして、その顔がひきつるのがわかると…表情は止まった。]
――…俺、じゃない、誰かとか、いたの?
[怪訝な表情は移る。
そして、それは次第に悲しげな顔に変わって…。]
…ナユタは、ずっと…いたんだ。
俺や、他の奴らとも話をしたし…
訳ありにしても、プレイヤーだと思ってたんだが…
[視線を戻せば悲しげな顔が目に入り
覚えてない、と言われていてもひどく焦った。
なあ、と辰次を見る。
彼が補足するなら、それに任せて。]
アンタじゃあ、なかったんだな。
嘘ついてるなんて思わない。
…なんだ。アンタ、何もしないうちに
死亡扱いになってたってことか…?
別のやつがアンタの格好をして、紛れ込んで…?
[浮かんだのは、乗っ取り。
オンラインゲームでは、パス抜きくらったら
警戒しなければいけない事件。]
何もしないうちっていうか…
ログインしたら、宇宙ステーションがあって…。
黒い何かが迫ってきて……。
[必死に思い出すような仕草…。]
あとは、今 だ。
[それから、また目蓋は伏せられる。]
そっか。なんか……
[自分じゃない自分がずっとそこにいて、
そして、自分ひとりが除外されている気分は否めない。]
うん、なんか、それじゃ
あんたの顔、わかるよ。
俺、あんたにとっちゃナユタじゃないんだよな。
[俯いて…。]
…そっか…。
なんつか… 災難だった、な。
[何かに巻き込まれた。
それだけはわかって、眉を下げた。]
……すまん。
俺にとってのナユタは、あいつなんだ。
[確かに眼の前の人間がナユタなんだろう
姿を見ればそう、思うのだが。
名前からは、どうしてもあの
不安定だった、少し子供っぽかった彼しか。]
でも、アンタがナユタ、なんだろう?
…なおす、さ… なんとか…
[語尾は小さくなる。
自信はない。]
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