人狼議事


252 Aの落日

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【人】 珊瑚宮連邦 ルリ

―― 夢 ――


[その夜。わたしは、夢を見ていました。

 わたしはいつの間にか中学生に戻っていて、
 隣には当たり前のように安住英子の姿がありました。

 ホルンを吹いて、他愛のない話をして、 
 無邪気に笑い合っていました。

 ―――懐かしい、思い出の中の安住英子。

 彼女がわたしに笑顔を向けてくれたことなんて、
 高校に入ってから、果たしてあったでしょうか]
 

(131) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ


[起きれば、
 わたしの頬を涙が伝っていました。

 甘い、甘い夢でした。
 焦がれてやまない、夢でした。

 時刻を確認しようと
 携帯電話を手に取ったところで、
 わたしはその着信に気付いたのです。

 葛くんからの、メール>>26>>27でした]
 

(132) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ


[そのメールは、やさしさに溢れていました。
 涙を拭いて、わたしは画面に返信を打ち込みます]
 

(133) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ

─────────────────
To 葛 九十九
From 潮田 瑠璃
─────────────────

葛くん、話を聞いてくれてありがとう。

わたしは、きっと
英子ちゃんに拒絶されるのが
怖くて仕方がなかったんだと思う。

言わなきゃ、伝わらないよね。
ホルンを吹いていれば、
彼女がいつか戻ってきてくれるだなんて、
ただの傲慢だった。

いつも英子ちゃんを想っていたつもりだったけど、
それを彼女に直接伝えたことなんてなかった。

─────────────────

(134) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ

─────────────────

もっと、伝えていればよかった。

どんなに英子ちゃんが
わたしにとって大切な友達だったか。

ホルンを吹いていれば、
いつかまた友達に戻れるって
馬鹿みたいに信じ込んでいたとか。

またふたりで一緒に
ホルンを吹きたくて仕方がないんだって。

どうして、言えなかったんだろう。
どうして、英子ちゃんから逃げてたんだろう。

─────────────────

(135) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ

─────────────────

やっぱり、わたしは
自分自身をゆるすことはできなくって。

でも、葛くんに
「潮田さんをゆるす」って言われたら
すこし心が軽くなったよ。

本当に、ありがとう。

─────────────────

(136) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ


[メールを打ち終えれば、
 わたしは朝の支度をはじめました。

 いつものように、髪を梳かして
 いつものように、朝食を平らげて
 いつものように、制服を着て
 いつものように、ホルンの入ったケースを抱えて

 体に染みついたルーチンワークを、ただ淡々と]
 

(137) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ




   [彼女のいない学校生活を
    当たり前のように送ろうとする自分に
    吐き気がしました]


 

(138) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ


[そうして、玄関を出ようとしたとき、
 新たな着信>>61にわたしは気付いたのです。

 その文面を見たとき
 わたしは涙が止まらなくなりました。

 玄関にうずくまり、携帯電話を胸に抱えて
 しばらくそうして嗚咽を漏らし続けたのです]
 

(139) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ


[いつまで、そうしていたでしょうか。
 わたしは玄関を飛び出し、駆け始めます]
 

(140) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ

─────────────────
To 葛 九十九
From 潮田 瑠璃
─────────────────

ごめんなさい。

とっても、嬉しくて。
英子ちゃんが無事だって聞いたら
さっきから涙が止まらなくって。
すごく安心しちゃった。

連絡、ありがとう。

─────────────────

(141) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ

─────────────────

わたし、思うんです。

きっと葛くんと一緒にいた夜は
逃げる場所なんじゃなくって、
英子ちゃんにとっては
大切な居場所だったんだろうって。

告白します。
わたし、ちょっと葛くんに嫉妬してた。
葛くんと話してるときの英子ちゃん、
すごく楽しそうだったから。

中学の頃はその場所にわたしがいたのにって。
馬鹿みたいな、小さな嫉妬。

─────────────────

(142) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ

─────────────────

わたし、
今から英子ちゃんに会いに行こうと思う。

例え会えなくても、いい。

伝えようとしなきゃ、今度こそ
死ぬほど後悔すると思うから。

─────────────────

(143) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ


[晴れ渡る秋空の下。
 わたしは制服が乱れることも厭わず
 走り続けました。

 信号が、青から赤へと変わります。

 息を切らしながら、
 わたしは思いついたように
 メールの続きを打ち込みました]
 

(144) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ

─────────────────
To 葛 九十九
From 潮田 瑠璃
─────────────────

追伸。
クラスメイトだから、
敬語じゃなくてタメ口だと嬉しい。

これも、伝えないと後悔しそうだったから。

─────────────────

(145) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ


[ふ、と口元から笑みが零れます。
 なんだか、久しぶりに笑った気がしました。

 信号が青に変わります。
 わたしは、再び駆け出しました。

 バイクで走るって、どんな気分なのでしょう。

 安住英子と葛くんは、夜な夜な
 街をバイクで走っていた、と
 噂で聞いたことがあります。

 もしもこんな爽快な気分なのだとしたら、
 葛くんとバイクに居場所を求めた
 安住英子の気持ちが、ほんの少しだけわかるのです]
 

(146) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ



   (わたしの心は、
    この秋空のように澄み渡っていました)

 

(147) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ


[病院の見える河原に、わたしはやってきます。

 朝の陽光がきらきらと水面に反射して
 輝いていました。
 わたしはその眩しさに、目を細めます。

 朝の清涼な空気を吸い込むと
 わたしは一通のメールをしたためました]
 

(148) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ

─────────────────
To 四十崎 縁
From 潮田 瑠璃
─────────────────

今朝のホルンの自主練、
サボちゃった。

英子ちゃんが、目を覚ましたって聞いたの。

わたし、彼女に伝えたいことがある。

─────────────────

(149) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ


[朝練、どころか
 学校をサボる気でした。

 遅刻とは無縁の、真面目な学校生活を
 わたしは送ってきました。

 だから、それはとても勇気のいる行為でしたけれど]
 

(150) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ




    [今日くらいは
     “悪い子”になってもいいですよね?]


 

(151) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ


[学校よりも、なによりも
 わたしには大切にしなければならないものが
 あるのですから。

 わたしは、ケースからホルンを取り出すと
 朝の誰もいない河原で
 その曲を吹き始めたのです。

 ホルン三重奏の一節。
 文化祭で吹いた曲。
 彼女が聞いてくれなかった、それを。
 病室の安住英子に届くくらいに、思い切り]
 

(152) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ


[その一曲を吹き終えると、
 わたしは大きく息を吐きました。

 ポケットの中のお守り。
 いちごみるくの飴玉をぱちんと
 指で弾きました]
 

(153) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ




    (―――どうか、わたしに勇気をください)


 

(154) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ


[病室に着いたら、
 彼女に伝えたいことがあるのです。

 ずっとずっと安住英子に言いたかったこと。

 思いの丈を、ぜんぶ]
 

(155) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ




         あのね、英子ちゃん。


 

(156) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

【人】 珊瑚宮連邦 ルリ




    わたし、あなたに謝りたいことがあるの。**


 

(157) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃

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