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【人】 徒弟 グレッグ―回想・2日目・教会― (26) 2015/05/15(Fri) 12時半頃 |
【人】 徒弟 グレッグ[男も彼女と同じように勇気を奮えばよかったのだろうか。 (27) 2015/05/15(Fri) 12時半頃 |
【人】 徒弟 グレッグ
(29) 2015/05/15(Fri) 12時半頃 |
― 生前 ラディと ―
……そうなの? 眼の色、 うん…。
[彼女の声なき声
どうしたって「見る」ことのできない「いろ」を思い出す。
あかしろきいろ、「識って」いる色
けれど、どんどんとモノクロになっていく わたしの世界。
彼女が嫌うその色も、もしわたしが見ることができたなら
きっと綺麗だとおもうに ちがいないのに。
顔の周囲から手を離して、長かった前髪の理由を察する。
ひと撫で その駱駝色をととのえて ]
さわらせてくれて、ありがと。
[離れようとしたけれど、引き止められた手。
それにわたしはすこし、安堵して
促されるまま掌を差し出したのでした。]
………似合ってる? そうかな……。。
ねぇ、ラディはこのネックレスのこと 知っている?
ジョスは「きっとドナルドのだろう、確かめに行く」って
言っていたの。
[
持ち主のことは、どうでしょうか。
贈り手のことが知れたなら、暗い闇に焔が揺れて
持ち主のことも聞けたなら、どくんと大きく鳴った心臓に
苦しげな顔をすることでしょう。
小さな銀色の花唇に指を添え、ざわめくこころへ
刺のように押し当てて
胸を焦がす何かを押し込めたことでしょう。]
[ひとりで帰るというラディ
…投票、処刑。 わたしの"過去"ではそんな統率はされずに、怯えたものが隣人を殺し、疑心に餐まれたものが友を殺し
世界に絶望したものは自ら死を選ぶ そんな地獄でした。
わたしは昨日からずっと姿を現さないレオ先生が
きっと 自分のしたことに耐えられなくなったのだろうと
そんな言い訳を自分にして。
メアリーに「明日」と言われた
名前を書いたちいさな紙切れを、入れたのでした。]
おとうさまは、選ばないまま……ころされてしまったから。
[だから、わたしは。 「決める」こと「選ぶ」こと。
逃げずにいられますように、と ――祈る。
震える手を、サイラスはきっと優しく包んでくれるはず。]
― 生前:自宅前 サイラスと ―
ね、サイラス………
[送り届けてくれた手を、いつもは振って
それから 抱きしめて ぽん ぽん。
わたしはもう "いつも" ができなくなっていた。
あたまの上から離れる腕を 見失わんと袖を掴んで
ふるりと唇を揺らし、 言ってしまおうか どうしようか
お前幾つだ、と 笑われてしまうかもしれないけれど ]
きょう、わたしと一緒に寝て?
[驚かれたか、笑われたか、両方かも。
"おくびょうもの"の彼だとは 露ほども知らぬままに
わたしは添い寝をねだったのでした。]
………!
[そのかわり、でしょうか。 おでこに感じた暖かさ
わたしは自分の言った事を恥じ、頬を真っ赤に染めて]
や、やっぱり大丈夫……。 なんでも、ない。
[ 「俺がいる。」 いつもいちばん近くに居てくれるひと。
「なんにもしてない。」 いつも泣き声を聞いてくれるひと。
「ここに届く。」 エル。……なまえを教えてくれた子。
みんな、みんな、 わたしのそばに居てくれる。 ]
うん、サイラスがすぐちかくにいるから へいき。
[わたしはつよがりを総動員して]
おやすみなさい。 ……またあした。
[ぽん ぽん をすること無く、家の中に消えたのでした。]
[ 夜の闇に誘われて? だれかのこえに誘われて? ]
[ バチリ! 焼き切れる考えるための回路は
それまでに何があったのかを吹き飛ばして
いまわかるのは、いつも視ている暗闇に
もっと昏い闇が
ほしのうえから降ってきているということ。 ]
…………エル…………
[ 何も無くても呼べと。そして届くと言ってくれた あの子 ]
…………せんせ…………
[ 聲を聞いて貰うには
この昏いカーテンを開けないと いけないのに ]
……………・。
[ その名前を呼んだら きっと来てくれてしまうから ]
[ 大切にね、って言われたのに
奪われてしまった 首の銀。
ごめんね、ラディ。 ごめんなさい。
そんな詫びすら 届かずに 掌にある銀色を
それだと判る事はできたかどうか。
――― 聞えるのは 四肢のあしおと。]
[ あぁ やっぱり。
さいごに だきしめれば
よか ……
( …………サイラス………… )
闇の中、たいせつなひとの名前を 飲み込んだ **]
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【人】 徒弟 グレッグ …大丈夫だよ、 (35) 2015/05/15(Fri) 13時頃 |
【人】 徒弟 グレッグ
(36) 2015/05/15(Fri) 13時頃 |
【人】 徒弟 グレッグ
(37) 2015/05/15(Fri) 13時頃 |
【人】 徒弟 グレッグ―回想・2日目投票前・本屋― (38) 2015/05/15(Fri) 13時頃 |
─ 昨日 ─
[結局、日の暮れる頃まで男は墓場で時を過ごした。
この日だけは、朝に出て行った男が暫く帰らぬのは、
娘も甥も知っていること
男は帰宅しても口を噤みがちだった。
結局、教会には足を向けていない。
オーレリアが、ずっと働いてくれていた娘が死んだというのに。
薄情だとか、不審に思われても仕方ないのかも知れなかった。
けれど、どうしても足が向かなかったのだ。
一方で同胞の死を認めるくせに、
一方で人の死すら拒絶をしたい。
それは矛盾した現実逃避でもあったのだろう]
──── 馬鹿な、
馬鹿げたことを。
[投票を行おう…正すべきは、同族の手で。
その声
教会で、族長が同族の手でと口にした時と同じく。
抑えた怒りは、知らず黒髪の少女の怒りに似るか。
もっともそれは、似て非なるものではあったけれども]
投票だと?馬鹿な。
同族の手で同族を殺す──…?
ふざけたことを。
それでまどろみが、再び得られると思っているのか。
それで全てが、元の通りになると思うか。
[手渡された投票用紙を、白くなる拳の中に握りこむ。
ぐしゃりと握り込まれた紙は、すぐ皺だらけになった]
怪しいものを…、…殺したと思しきものを、
我らが、殺す。
[ああ。それは”同族殺し”と何が違うのだろう]
[男は、それ自体に怒っているかのように、
険しい顔で、しわくちゃの紙を見つめた。
暫く、ペンは動かなかった]
…、………
[けれどやがて深い息をつき、そこにひとつの名を記しゆく。
抱えた、矛盾そのままの名を]
…──────、
[彼女が死んでも構わない。と言ったそのままに。
その名を記して、再び彼女を殺す。
家族のように、娘のように。
共に暮らそうかと笑ったことすらあったというのに。
それは人との共存共栄の為の、尊い犠牲などではなく──…
… 彼らが、生き延びる為に。
彼らが、この犠牲とならぬ為に。
…──ただ、利己的な己の望みだけの為に。]
[音なき声に名を挙げられ、
無残に死ぬべきことが決まっているだろう名を記したのだ。
──── マーゴット ローランド、と** ]
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【人】 徒弟 グレッグ―回想・2日目・本屋― (75) 2015/05/15(Fri) 18時半頃 |
【人】 徒弟 グレッグ ごめん、でも…。 (76) 2015/05/15(Fri) 18時半頃 |
【人】 徒弟 グレッグ …メアリー、 (83) 2015/05/15(Fri) 19時頃 |
【人】 徒弟 グレッグ …メアリー、 (84) 2015/05/15(Fri) 19時頃 |
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