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[アイリスの問いには、にー。と笑って
おいらを殺さないなら
ぺラジーが死ぬかもね?
[声音は囁くみたい。聞こえるか聞こえないか。]
── 濡れ衣着せてくる相手、
このまま、ほおっておけないもん。
[それは、ひどくひどく、あっさりとした物言いで]
[ そう言ったこどもの足元から、じわりと影が滲む。 ]
[ 影が重なるぺラジーの体温を奪いとるのは子どもの影 ]
[ 人に触れられても死人にまで成らない体温は
──人から墓守りの姉妹から
体温を血の熱を奪って、そこに存在しているから。 ]
[使ったばっかだから、あんま力でないかもなあ。
過ぎる思考は言葉にはせず]
[足元、蠢く影だけでは、命奪うまでは届かないか。
へらりと笑って、ぺラジーが、
覚悟もって動くのなら、それに応じるつもりで──
黒い目は見えぬ目を、*微笑んで見つめる*。]
メモを貼った。
メモを貼った。
―― 湖畔に浮かぶ小船 ――
……
[常と変わらない。
周囲を包むのは白闇と舞い踊る数々の蝶。
最後に覚えているのは掌にあった温もり。]
そう。
[なんでも無いように見下ろしながら呟いた。
視線の先には二つの身体。]
生きて、いたのね。
[おぼろげだった感覚すら、
失って初めて知る霧の中の幻のよう。]
ずうっと信じられなかった。
私と姉さんは随分と前に―――
[双眸を伏せ、深く息を吸い込んだ。
それもきっと、夢幻。
感覚、と誤認する何かが残っているだけ。]
世界に見放されたその瞬間から。
死んでいるものだと、思っていたから。
[薄っすら浮かぶ笑みは何処か幸せそうにも見えた。]
失う事が愛しくなる日が来るなんて思わなかった。
本当に――――
[そっと開く二つの眸。
薄い笑みは確かな言葉を象った。]
ありがとう。
[自身の生涯を閉じた原因に対しての、
不器用な言を。]
でも。
[繋ぐ言葉に、微か翳る眸。
視線は二つの身体から離れ、陸の白闇へと。]
叶うのなら、彼らにも。
愛しい、と思える最後がありますように。
[そ、と両手を胸元で組んでは]
神様―――
[存在など何時の日からか否定していただけの
存在へと願う、夢現。]
……
[ゆらり辺りを探る幽鬼の眸。
その姿は、あるだろうか。]
――――、姉さん。
[名を呼ぶ声は、微かに震えていた。]
[沈んでいた意識がゆらりと覚醒する]
よー、らんだ
[拙い声色で名を呼んだ。
そう、と妹の傍に佇む様に
この幽世だけで明確化する輪郭]
おはよう。
[いつものような挨拶を向けて、淡く微笑む。
いつまでも一緒だと、その約束を果たしてくれた妹へ
喜びとほんの少しの切なさを湛えながら]
[姉の声を聞けば其方へ視線を向けた。
綻ぶのは永久の願いが叶ったせいか。]
おはよう。
[何時ものように。
或いはそれが最後のように。]
具合は、どう?
[軽い調子で尋ねるのは、
此の白闇には何処か不釣合いだった。]
うん。
[両手を軽く回して、頭を軽く回して]
悪くない。
むしろ、身体が軽いわね。
[長年の柵から解き放たれた身体は、
軋むことなく、自由に動く。
それが霊体ということを除いては、ごく普通の所作。]
ヨーランダに、触れられるの、かしら。
[少しの不安を伴って、伸ばす指先。
そ、と妹の頬を擽るか]
そう。
[姉の言葉に微笑を見せる。
体の具合を確かめる姉を見つめたまま]
―――、良かった。
[しみじみと呟いた。
姉の指先が頬へと伸びると]
……
[緊張した面持ちで其れを受け入れる、が。
確かに触れている筈なのに。
触れられている感触を得る事は無かった。]
[―――感覚が、……無い。]
え?
[妹の身体をすり抜けるわけではないのに
触れているのに、感触がない。]
なんで
[ぺたぺたと妹の頬を、髪を、手で辿っても
得られることのない――其れは
死の代償なのか]
―――ッ
[こんなに近くにいるのに、遠い。
もどかしさが胸を附く]
……
[姉も同様なのだろうか。
眸から互いに窺い知るのは隠せぬ動揺。
頬を、髪を、辿られればそれだけ膨れ上がる。]
………姉さん。
[相手の感触を得られない恐怖から
少しでも逃れようと両腕を伸ばす。]
―――ッ
[強く、抱き締めようと―――*]
―――。
傍に、
傍にいるから。
だから…――
[抱きしめる、だけど、感覚の無い寄り添いは
虚しさすらも、齎すもので。]
大丈夫よ、大丈夫。
私はヨーランダの傍に、いる から。
[それは自分に言い聞かせるかのような、*言で*]
【人】 肉屋 ニール[ロビンの傍に近寄る。] (4) 2011/01/29(Sat) 08時頃 |
【人】 肉屋 ニール これはこれは… (6) 2011/01/29(Sat) 08時頃 |
メモを貼った。
メモを貼った。
メモを貼った。
──夜、寝室──
[互いに対立するように対峙する二名の足元、
重なった影がざわりと色の濃さを増した。
──どちらのから、とも、判別しがたいざわめき。
攻撃の対象に選ばれた、
その本人以外には理解できないだろう
身体がら血を、熱を、命そのものを奪われる感覚。
何もせずに居ればそのまま、死に至る影。]
おいらは死にたくない。
[笑み浮かべたままぺラジーに告げる言葉]
死にたくないから。
殺されない
そのためになら、
人も、殺すよ。
[とん、と歩を踏んで、抱きかかえた鞄から、小型のナイフ取り出して、そのまま体当たりする。小さなナイフ、胸に刺しても──赤が散ることはない。]
[──それは、影が、血を吸っているからであれど、]
[他の者の目に、赤い血を流さぬ身体は、どう映るだろう。]
─── おやすみ
[告げる声音と同時ざわり 影がざわめくのにあわせる様にか
金色の蝶がひらりと舞い込み]
──…っ!
[その光に導かれるようにか、
ぺラジーの手が、トニーの喉に伸びて、
子どもの細い喉を絞めた。]
か、はっ
[体躯は子ども。痩せ細った身体は、
女の腕でも強く締めれば──折れそうなくらい。
瞠る目は、水晶玉のブレスレットを黒い瞳に映しこんで──]
[ ざわり ]
[ 縺れる二人の足元で 影が大きく波打ち
蝙蝠の片羽のかたちの黒色が ]
[ 二人ともを、包むように、呑み込んだ ]
[ 一瞬、周りの目からすべてが覆い隠され ]
[ ご きん ]
[ 黒い闇の中から。骨の折れる嫌な音がして ]
[ どさり ]
[ 部屋の中に横たわるものは ふたつ ]
[ ありえぬ方向に、首のねじれた子どもの身体と ]
[ 胸にナイフを突き刺されても赤を零さぬ 少女の身体**。]
メモを貼った。
【人】 肉屋 ニール …。 (10) 2011/01/29(Sat) 10時頃 |
【人】 肉屋 ニール しかしあれは―! (11) 2011/01/29(Sat) 10時頃 |
【人】 肉屋 ニール[自分の周りにいるような―蝶―そして。 (12) 2011/01/29(Sat) 10時頃 |
【人】 肉屋 ニール 安らかに、というのは厳しいものがありましょうが…。 (33) 2011/01/29(Sat) 17時頃 |
【人】 肉屋 ニール 血が無いことを見ると、ペラジー殿が悪霊だったのでしょうか? (34) 2011/01/29(Sat) 17時半頃 |
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