人狼議事


172 ― 恋文 ―

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―― あれから ――
[あの日。
かぼちゃプリンを頬張りながらルーズリーフのお手紙にお返事を書いていたら、夕飯の買い物を済ませた母さんがママ友のおばさんと「ラブ・レター」に入ってきて。
手紙ばかりに集中して気付けなかったわたしは、母さんの「ひなこ!」という言葉で顔を上げた。

学校の図書館で勉強して帰ると、嘘をついたのがいけなかったのかもしれない。

結果、わたしの行動はすべて父さんの知ることとなり。
わたしは塾の時間を増やされた。

「ラブ・レター」で過ごすわたしの時間は、なくなってしまったのだ。]


[ルーズリーフのお手紙のお返事は、書きかけのまま鞄のなか。
前回のお返事が来ていたら、と思うといてもたってもいられなくて。

わたしは、母さんに連れられて帰ったあの日喫茶店に忘れ物をしてしまったのだとまた嘘をついて、母さんと一緒に取りに行った。

どんな顔してたんだろう。
店に入ってきたわたしをみて、マスターさんは眉をぎゅっと寄せて、怒っていそうな、泣きそうな、そんな顔していらっしゃいって言ってくれた。]

あの、…忘れ物を…

[それだけ呟いて俯いたら、「ああ…」というマスターさんの声がして。そっと手渡されたのはお手紙の束。]

あり、がと…ございます…

[じわり、熱くなる目頭と歪む視界を、ぎゅうっと固く目を瞑ることでやり過ごしたら。


お手紙を胸に抱えたまま、ぺこりと頭を下げて喫茶店を後にした。]


―とある高校―

[異動したのは「学校の売店」担当だった。
文具店に新規契約を持ちかけて成功するという達成感はないが、各学校で売れ行きが異なるのを知るのは興味深い。
それに、放課後部活に勤しむ声を聞くと、自分も当時に戻った気さえしてくる。
とはいえ男は平凡に特に部活に打ちこむ事もなく学校生活を送った訳だが。]


 部活と言えば……あの子は何をやっているのかな。


[文通したい、と返してくれた女の子も高校生だった。
名前から女の子だろう事は予想できるが、それだけだ。
頑張る部活、と言えば何かスポーツ?――そんな貧困な発想しか持っていない。
そんな男の耳に入って来たのは伸びやかな女声。
『あめんぼあかいな』……ああ、これは、何部の掛け声なのだろう。]



 チアリーディングとかですか?


[発注のFAXを送りながら、売店の女性に訊く。
「演劇部ですよ」との答えに、ああ成程と納得した。

男は演劇の事も良く知らない。
「ロミオとジュリエット」ぐらいしか……ジュリエットと言えば、あの店で聞いたラジオでも言っていたなと思い出す。
「恋を知らないジュリエット」さんが、先日手紙を交わした相手だという事には当然気づいていない。]


[この学校の演劇部は先日コンクールで最優秀賞を取ったらしい。
主役の女の子の演技が高く評価されたとか。]


 へぇ……見てみたいなぁ。


[そんな言葉がつい出てしまったのは、「陽香さん」のおかげで高校生が少し近い存在に感じるようになったからかもしれない。
彼女は自分の手紙に返事をくれたのだろうか。それを受け取りにも行けないのがもどかしい。
「返事の返事」を待っていてくれているかもしれないのに。]


[今日も放課後稽古。集合がかかって、間も無く始まる時間だ。

すると、恋子ちゃん大好きな後輩が「先輩先輩!大変です!」と声を掛けられて、何かと聞けば、昨夜の放送で、コンクールに来て我々の芝居を見ていたと言っていたらしい。
昨夜、録音された放送を皆で聞けば、部員達のテンションは一気に上がった。うちの演劇部には恋子ちゃんファンが多い様だ。]

…恋子ちゃん、ありがとう。

[恋子ちゃんに応援されている事を知れば、少しだけ機嫌が戻った。不満が溜まって、最近ちょっとイライラしている。稽古が嫌いなわけでは無い。むしろ楽しい。疲れた体も、演技をしている間は日常を忘れて、物語に入り込んで違う世界を感じる。でも]

(ラブ・レターに行きたい!)

[我慢出来なくて、家で入れたコアントローコーヒーは、当たり前の事ながら、マスターのコーヒーには程遠い。]

(コーヒー飲みたい!コアントローコーヒー飲みたい!)

[それに、手紙のお返事だってマスターにお願いしたい。

そんな事を思っていれば、あっという間に稽古が始まった。]


[今日はこのまま直帰だ。
自動販売機でカップコーヒーを買ってベンチに腰かけた。
通行許可証をつけてはいるが、そうじろじろと見て回れるものではない。]


 うーん……この値段なら仕方がないんだろうけど……。
 やっぱりラブ・レターのが恋しいものだな。


[人相手の「恋」なんて知らない癖に、珈琲を乞う気持ちを知っている自分が少し滑稽だ。]


[始めは発声練習から「あめんぼあかいな」をやってから、「外郎売り」、そして、筋トレ、走り込み。運動部並の準備運動してから、今日はあの「愛してる」のシーンから。照明の色を変えるらしく、シーンを流しながら、照明係のリハーサル。

準備が整えば、演出家の生徒が「よーいスタート!」と声が掛かれば、静かな優しい音楽が流れる。

ヒロイン演じる陽香が現れる。そして、相手役の男の子が続いて現れて]

「やっと伝えられる。」

[と言って、陽香に手紙を渡す。]

……っ…?


[ここで、相手役の男の子が思いを綴った白い封筒を、陽香に渡す手筈になっているのだが、彼が手にしているのは茜色の封筒。

それは、どう見ても自分が豊田さんに書いた”お返事”。]

(どうして?なんで?それ、もしかしなくても…)

[動揺しつつも、台本に書かれた通りにそれを受け取り、中を取り出し黙読する。裏方スタッフも働いているのに、自分の都合でシーンを止める訳にはいかない。]

”…ありがとう。私、貴方を…………愛してます。”

「”僕もだ。”」

[感動的な音楽が流れて、いったんシーンを止めた。

陽香は、相手役の男の子を捕まえて]

ちょっと、これいつもと使ってるのと違うでしょ?

「ああ、だっていつもと違う方が新鮮だろ?それに、置いてあったから。」



……中身、読んでないしょうね。

[鞄から出てしまっていたのだろうか。頭にハテナを浮かべていた。

一旦休憩になった。
無くさない様に、手紙を持ったまま自販機コーナーに向かった。

ラブ・レターに行けないのだ。せめて休憩時間位、コーヒーを飲みたい。]



 ……?
 ああ、此処、座りますか?


[自動販売機に近づく影。
彼女が自社の封筒を持っていたものだから、つい何となく嬉しくて、声をかけた。
今時の子でも紙の手紙でやりとりするのだろうか。
「貰った」ものならベンチで座って飲みたいかと予想して、腰を上げる。
ベンチにはスペースはあったが、こんな学外のおじさんが相席では女子高生は落着けないだろう。]


[ラブ・レター行く様になる前は、ここがお気に入りだった。
しかし、マスターのコーヒーの味を知ってからは、なんとなく味気ない、何か違う感が否めなくて。

自販機まで行くと、側のベンチに眼鏡を掛けたサラリーマン風のおじさんがカップコーヒーを飲んでいた

(先生じゃないよね。見た事ないし、許可証みたいなの、付けてるし。)

[自販機にお金を入れて、コーヒーが出るのを待つ。

すると、「ラブ・レター」の言葉が聞こえてきた。耳は悪い方ではないのでしっかり聞こえてしまった。
喫茶店「ラブ・レター」に行った事のある人だろうか。
まさか、この人が豊田さんだったりするだろうか。まさか。そんな偶然あったら嬉しいけれど、心の準備が出来てない。

そんな事考えていたら、彼に声を掛けられた


[びっくりしたけれど、わざわざ腰を上げてくれたから]

…え?あ、…はい。失礼します。

[と告げて。知らないおじさんだけど、悪い人じゃ無さそうだし。
それに、ラブ・レターの話もしてみたくて。この人が、お客さんという確証は無いけれど。
聞いてみよう。]

さっき聞こえちゃったんですけど。…ラブ・レターって、コーヒーが美味しいお店の…事ですか?

[茜色の封筒は風で飛ばない様に、膝の上に置いた。]


[放課後。
遠くに運動部の掛け声、演劇部の発声練習が聞こえてくる。

教室には自習をするもの、恋バナに花を咲かせるもの、居眠りしたままのもの、と様々だ。
三年生の秋。ほとんどの人間が部活を終えて、あとは受験までまっしぐら、といった状況。推薦をもらうものなどはもう始まっているといっていい。]

(今日のおすすめ、なんだろ…)

[ぼうっと、窓に切り取られた茜色に染まり始める空を眺め、思う。
あの日受け取った手紙たちは、鞄の中に入ったままだ。ルーズリーフのお手紙へのお返事も。]


[そのまま立ち去るつもりだった男の歩みを止めたのは、「ラブ・レター」についての質問。
ゆっくりと瞬いた。]


 ……そうですよ。
 いや驚いたな、こんなところであの店を知ってる高校生に出会うとは……。
 最近は行けていないけど、以前は常連でした。


[空のカップを持ったまま穏やかに微笑んだ。]


 貴方が今持っている封筒、僕が営業してあの店に置いて貰うようになったのと同じですが、あそこでお買い求めに?
 だったら嬉しいなぁ。ありがとうございます。


[きっちり直角に尖った黄緑色の手作り封筒。
その几帳面な文字で記された「石動」の文字。

イスルギって読むって、生まれて初めて知りました。
辞書を頑張って引いたんです。

名前を褒めてくださり、とっても嬉しかったです。
ありがとうございます!

:D←この顔文字を読み解くのに、結構時間がかかりました笑

いつか、石動さんのお名前の由来を、
お店で聞けたら、嬉しいです。


そうお返事を書いた手紙も。]


やっぱり〜!

[聞いてみるものだ。しかも、常連さんだったようだ

私も、最近部活で忙しくて行けて無いんです。
ふふっ、偶然ですね。

[陽香も嬉しそうに微笑んだ。
そして、「貴方が今持っている封筒」と言われて、一瞬ドキッとするが]

わぁ!ホントにずごい偶然!
そうなんです。ラブ・レターで買いました。

たくさん色があって、とっても気に入ってます。
あ…、こちらこそ、あのお店に置いてくれてありがとうございす!

[その時の事を思い出しながら]


実は、私…あのお店で文通してて。
いつもルーズリーフでお手紙書いてたから、レターセット欲しいなって思ってたんです。

[茜色の封筒を、そっと手にして]

でも、折角書いたのにお店に行けないから、この手紙届けられないんです。
早く渡したいんですけど……。それに、あのコーヒーも飲みたいし…。

[まさか、目の前にいる人が豊田さんだとは露知らず。
ラブ・レターに想いを馳せる。]



 部活?
 へぇ、何部なんですか?


[部活、と聞いただけで自分が貰った手紙を思い出すが、そんな都合の良い話はないだろう。
やはりあの店で買ってくれたという封筒を持つ彼女の微笑みが明るくて暖かくて、体温が上がった心地がした。]


 文通……ルーズリーフ……あのコーヒー……


[続いて彼女が発する断片が、パズルのピースのように男の脳内に嵌っていく。]


 


 陽香、さん……?


[半ば確信を持った問いかけと共に、男は胸ポケットを探って名刺入れを取り出した。
紙片に書かれた文字は――Keisuke TOYOTA]


[豊田圭祐。
どこにでもある平凡な名前の男が、彼女に向かって口を開き――]


 っとと、すみません、電話だ。
 はい、はい、 ――今からですか?


[急にかかってきた電話を取ると、社からの帰れコールだった。]


 ……ッ、
 すみません、折角だからゆっくり話したかったけれど、仕事です。
 また、あの店で――になるのかな。

 こんなおじさんでよければ、よろしくお願いします。


[照れ笑いを浮かべて礼をした後、踵を返した。]


[部活を聞かれれば「演劇部です。今も稽古の真っ最中です!」と告げれば、彼の様子が変わっていった。

私が言った事を繰り返し言葉にする。どうしたのかと思っていれば]

…………え?

[名前を呼ばれる。少し困惑する。
あれ?私、名前言っていただろうか。瞳を、瞬かせて。
そうすると、彼は胸ポケットから何やら取り出してそれを見せた。

何故か心臓がドキドキ言っている。

名刺に書かれた名前を読んでみれば。

ケ、イ、ス、ケ。ト、ヨ、タ…?

…トヨタ?

一瞬頭が真っ白になった。]


[目の前に居るのは、ずっと会ってみたいと思っていた、]

豊田さん……?コアントロー…の?

[突然の事に驚きに、思わず声が小さくなってしまい、徐々に顔は赤くなっていった。

心臓はバクバクとうるさいのに。
何故だか、脳裏にオレンジの香りがするコーヒーの味が鮮明に蘇った。]


[話したい。もっと、彼を知りたい。
でも、運命の女神様は気まぐれで。
電話が入って、彼は直ぐに帰らねばならぬようだ。]

あの…、あっ……はいっ……。今度っ……!

[なんだ、この返答は。もっと可愛い事言えないのか、私。
せめてと、照れたように笑う豊田さんに手を振った。]


[彼が去った後、1人ベンチに座らずに立っていた。
座っていられない事が起きたのだ。
気になっている文通も相手の人に会っちゃった。

思っていた以上に、優しそうな笑顔に、落ち着いた声。

確かにおじさんだった。
好きになると年齢は気にならない、関係ないって言うけど、本当だった。
でも豊田さんは、高校生の私なんか興味ないかもしれない。むしろ、仮に、少しでも興味を持っててくれても、高校生とおじさんは世間的には白い目で見られるのだろう。]

……はぁ……。

[そこまで考えたら、涙が出そうになった。
初恋は実らないって言うしね。]


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