140 Erwachen〜lost wing of Jade〜
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―光翼町―
そう困る必要はないですよ。 あの時とは、場所も思惑も違う。 私には今現在、貴方と敵対する理由はないですから。
……今のところは。
[事実、妖しく煌めく琥珀の片目には敵対の色など浮かばない。 歴史書>>0:169の背後で膨れ上がる魔力の気配がすれば、さすがに指を鍵盤に添えはするが、曲が変わる事もない。]
(8) 2014/11/13(Thu) 00時半頃
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身を護る術もなく、こんな近くでご挨拶しませんよ。
[漏れる感想>>5に、ふふと笑顔が華やぐ。]
お二人とも相変わらずのようで。 私も久方ぶりにこちらに出てきた甲斐がありました。
しかし、お二人が居るという事は当然…――。
[悪魔の言葉は閃光と、続く轟音>>12に掻き消される。]
(15) 2014/11/13(Thu) 00時半頃
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……本当に、お変わりなく。
[舞い上がる粉塵に包まれ微苦笑を落とす。]
ネクロ・メロディア 葬操曲253番
ウィッシュ・オブ・ザ・ソウル 『 死者は生者をかき抱きし 』
[流れるのはゆっくりとした穏やかな曲。 悪魔や周囲の逃げ遅れた人々を、白い靄のようなものが包み込み迸る稲妻とその衝撃から守る。]
(16) 2014/11/13(Thu) 01時頃
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やれやれ。 本格的に始まってしまったようで。
[臨戦態勢に入る歴史書>>23に、傾きかけた電柱の上で肩を竦める。]
早めにお逃げなさいな。 命拾った運が尽きぬ内に、来るべき大災害《ディザスター》から少しでも遠く。
運が続くのならば。 あと僅かでもその命繋ぎ続けられるかもしれませんよ。
[生き残った通行人へ声をかける。 彼を抱きしめ彼を守る白い守護霊は母親か。 震えながらも駆け出す運の良かった通行人を悪魔は見送る。]
(33) 2014/11/13(Thu) 01時頃
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[時同じくして《ソラ》へと昇る暗い光の柱>>22。 干上がった《ソラ》は成すすべなく、穴が穿たれる。]
[ぽつり]
[ぽつり]
[渦巻く漆黒の雲より異形の黒い雨《バケモノ》が落ちる。]
(36) 2014/11/13(Thu) 01時半頃
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場所を変えるのは私からもお勧めしますよ。 今からきっと沢山の邪魔が入りますから。
[とん、と軽く跳躍して戦う二人の傍へと下りる。]
――大災害《ディザスター》。 1000年前にも見かけた光景です。
例え片目になろうとも、私の目があれを見間違える事はあり得ない。
[片方だけの災厄の琥珀《ディザスター・アンバー》が、一片の曇りさえ映さずに煌いた。]
(38) 2014/11/13(Thu) 01時半頃
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まあ、一番邪魔をしてしまっているのは私のようなので、私もこれで失礼しようと思いますが……。
[歴史書>>41が狂戦士へと語り掛けるのに耳を傾け。]
…………出来れば。 私にもそういう寛大な態度で接して欲しいですね。 私はこの上なく善良なつもりなんですけど。
[当然『悪魔としては』の枕詞が付く。 近くの一般市民はみんな逃げたようだと、奏でる音を止めた。**]
(42) 2014/11/13(Thu) 02時頃
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私がこちらに現れる理由はいつだって一つです。
私を呼ぶ者が居て。 私はそれに応えたまで。
…………ただ。
[歴史書>>43への過去にも同じ事を返したことがある淀みのない返答は、最後に僅か濁る。]
(49) 2014/11/13(Thu) 02時頃
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それがまた観察者≪ディオサ≫が関わると思うと、嫌ではないのですけどね。 少し、ええ、ほんの少し。
……気に入らない。
[――琥珀色がどろりと濁る感覚がした。**]
(50) 2014/11/13(Thu) 02時頃
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――ご武運を。
[槍を収め別の異形相手の戦場へと赴く狂戦士>>48へと恭しい一礼を送り。]
おや、手厳しい。
[歴史書>>53>>54の、撥ね付けるようなつれない返事に片方だけの目を瞑る。]
そんな貴方の態度が和らぐのならば。 私の知ること全てを提供しても構いませんが。
ああ、けれど。 主観的な伝聞の事実なんて、歴史に記されるべき事実から最も遠いものだとは《記録者》たる貴方へと言うまでもないでしょう。 信用ならぬ相手ならば尚更。
[つれぬ返事への意趣返しでもするかのように、鈴の鳴らし歌うかような声で言って、悪魔は微笑む。]
(67) 2014/11/13(Thu) 18時頃
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……でも。 折角の1000年振りの再会です。 私の主観的事実からのアドバイスを差し上げましょう。
『輪より外れた者は傍観者で在り続けはしない』
観察の女神だろうとそれはそれは変わらない。 智慧の女神でありながら、随分とこの世界と人々へと加担し、番人などと呼ばれるようになったソフィアのように。
……或いは。
(68) 2014/11/13(Thu) 18時頃
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輪の中へと自ら堕ちた悪魔のように。
[琥珀の瞳が歴史書を上目使いで見やる。 世界の本質を暴き立て時に災厄を呼び起こす、賢しきその瞳は遥か昔より変わらない。
不変の輪より外れた傍観の三女神。 その次女が今は悪魔を名乗る「事実」は歴史書には記されている事だろう。]
(69) 2014/11/13(Thu) 18時頃
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……失われた対の楔が片割れが何故見つからぬのか。
「観測」から逃れ、「記録」に残らず、「解析」すらされない、あの翡翠は今誰の手にあるのでしょうか?
[片割れより引き離され、今や狂い琥珀の対とされる惨禍の翡翠≪カラミティ・ジェイド≫となったアレは、今は終の楽園を緑に彩る。]
では、そろそろ本当に失礼いたします。 ああ、私は今、ハーディ・ガーディと名乗っていますので、御用の際はその名でお呼びくださいね。
[真名を知る相手だからこそ、わざわざ偽名を告げ。 悪魔は現れた時と同じ曲を響かせて、黒い雨に紛れるようにその姿を消した。*]
(70) 2014/11/13(Thu) 18時頃
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―天空樹《スカイ・ツリィ》―
[――甘い、あまい蜜が香る。
光の柱により割り開かれた次元穴《ワームホール》の真下。 漆黒の雨交じりの冷たい風の吹きすさぶ塔の頂上に、封歴琥珀《スリーピング・アンバー》を抱えた智慧の女神ソフィアの姿はあった。]
「もう、時間が……。」
[――――ぴしり。琥珀が軋む。]
(75) 2014/11/13(Thu) 21時頃
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[琥珀を抱える智慧の女神の耳に、羽音が届く。 蜜に蟲が群がるがごとく、異分子《バグ》を排除せんと魔物達>>56>>57が集まり。]
ネクロ・メロディア 葬操曲4番
インフェルノ 『 火葬 』
[迸る地獄の業火。 魔物達は翼を焼き尽くされ《ソラ》より墜ちる。]
(76) 2014/11/13(Thu) 21時頃
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お久しぶりです。智慧の女神。
[ごうと唸る風の中でも、その音はよく響く。]
……そう、怖い顔をしないでください。 喧嘩をしに来たのではないのですから。
[隻眼の悪魔は、自らの瞳と同じ色の琥珀をちょっと困ったような顔で見る。]
ねえ、ソフィア。 そんな割れかけた琥珀など捨ててしまいなさいな。
人はそれを災厄と呼びますけど。 それを生み出したのは人と世界の負の歴史。 それが人と世界の本質のある一面ならば、災厄さえも受け入れたその上で護ればいいじゃないですか。
[悪魔は優しく、諭すように女神を誘惑するけれど。]
(77) 2014/11/13(Thu) 21時頃
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…………そう。残念です。 [女神の返答はいつかと同じ。 悪魔《姉》と女神《妹》の道は交わらない。
再び襲い来る魔物を焼きながら、悪魔は背を向けた。*]
(78) 2014/11/13(Thu) 21時頃
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―光翼学園―
[――――とーん。 波紋のように高く足音を、低く弦を響かせて。 悪魔は屋根から屋根へ、湧き出し天空樹《スカイ・ツリィ》へと向かう魔物達の根源を目指して進む。]
……やはり此処が根源ですか。
[やがて、悪魔は魔術師の立ち去った校庭の真ん中に立ち、校舎を仰ぎ見る。]
(83) 2014/11/13(Thu) 21時半頃
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――――……ィッン…!
[白く細い指先が、鍵盤の上を踊る。 小さな体の後方で煉獄の炎が燃え上がり、飛びかかってきた魔物を焼いた。]
……。 私はソフィアほど人と世界を愛していませんが。 Reinaよりは人と世界を好ましいと思っているつもりですから。
[歴史書が願う>>91>>92ように、嘗ての座に戻る事はあるまいと呟きを零す。 直接言わぬは、例え嫌われてもそれが愛し子故に。]
(110) 2014/11/13(Thu) 22時半頃
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……ままなりませんね。
(113) 2014/11/13(Thu) 22時半頃
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[笑わぬ呟きは雨音に消える。
――――――……。
一瞬、周囲は雨音だけの静寂に包まれ。 悪魔は動くものの気配を目指し、悠々と歩き出した。]
(115) 2014/11/13(Thu) 22時半頃
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―光翼高校 空き教室―
酷い天気ですね。 こう雨《ノイズ》が酷くては「解析」も面倒でしょう。
[まるで世間ば話をするような気軽さで。 いつの間にやら校舎内へと入ってきていた悪魔は、窓の外を見る《解析者》>>120へと声をかける。]
(124) 2014/11/13(Thu) 22時半頃
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―光翼高校 校庭―
[それは校舎内へと移動する前。]
おや、可愛らしい。 私ですか? 私は一般的には悪魔などと呼ばれる存在ですよ。
[向けられる問い>>126とにまにま笑いにそれはそれは優雅に微笑み返し。]
お話がしたいなら共にいらっしゃいな。 雨に濡れるのは嫌でしょう?
[黒雨に濡れる気配すらない悪魔は、誘うように言って校舎内へと足を踏み入れた。*]
(131) 2014/11/13(Thu) 23時頃
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雨《ノイズ》を降らせているのは私ではないでしょうに。 《解析者》の瞳もこの天気のように少々曇りましたかね。
[嗾けられ、飛びかかってくる魔物一匹>>129。]
ネクロ・メロディア 葬操曲5番
コキュートス 『 氷棺 』
[早く激しく、魔器《ハーディ・ガーディ》は旋律を奏でる。 急速に教室内を満たす冷気が、今まさに目の前へと迫った魔物を絡めとり、凍結さる。]
(136) 2014/11/13(Thu) 23時頃
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私に残った片目を抉れというのですか。 なかなかどうして、恐ろしい事を言う。
[右目に咲く薔薇からはらりと花弁が落ちる。]
悪魔を前にしたのなら交渉しなさいな。 貴方は私の瞳《ディザスター・アンバー》を得る対価に何を差し出せます?
[試すように悪魔は問う。]
(139) 2014/11/13(Thu) 23時頃
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……とまあ、このような用がありまして。 居るのが私の姉ではなくて残念でしたね。
[背後を振り返り、後を追ってきた男>>133へと薄笑いで小首を傾げた。]
(141) 2014/11/13(Thu) 23時半頃
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[砕け散った魔物>>142と氷の破片がキラキラと輝きながら舞う。]
そうですね。 元々は私の瞳ではなかったものですし。 でも、無料奉仕するほどお人好しではありませんよ。
[無くとも視えるという点については首肯する。]
……おや。 人間、しかも《解析者》にとって。 例え片方だけでも眼は大事なものでしょうに。 それを差し出してしまうのですか?
[指差された対価。 悪魔は仮面のような微笑みを浮かべ。]
(155) 2014/11/13(Thu) 23時半頃
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そんな簡単に差し出せるものに価値があるとでも。
(156) 2014/11/13(Thu) 23時半頃
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己の全てを賭けなさい。 他者を踏み躙ってでも願いなさい。
報うとは叶うとは限りません。 その権利を幸運な他者へと掠め取られるかもしれない。
それでも賭けて、捧げて見せなさい。 それが「悪魔」への対価です。
[抱えた魔器《ハーディ・ガーディ》が、まるで泣く様に不協和音を奏でた。]
(157) 2014/11/13(Thu) 23時半頃
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……まあ、知り合いの命をどうとでも思わぬ人では、相当屍を積み上げないとダメですよ。
[二人の会話>>145>>146へと落とすのは微苦笑。 悪魔の返事に《解析者》はどう出るかと見守る姿勢であったが。]
……貴方には誘い文句の練習が必要なようですね。
[突然の言葉と共に掲げられる掌>>161。 様々の色の球体の形をとって集う力の気配>>162に眉を顰める。]
(169) 2014/11/14(Fri) 00時頃
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