279 宇宙(そら)を往くサルバシオン
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─ 昨晩 : 談話室 ─
[ しばらくは黙って話を聞くに留まっていた ワクラバの言葉に>>4:165 ]
…、分からんな。 今日クラゲを追放しても それで追求の手を緩めるような我々ではないだろう?
[ ワクラバの考え>>4:106を聞いていないから 言葉の意味は上手く伝わらなかったようだ
その後ミタシュの返答に答えたワクラバの答え>>6を聞いて ]
(42) 2020/09/03(Thu) 15時半頃
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なるほどな。今日追放出来なければ捕食が始まり宇宙人は全滅する。…残った人が宇宙クラゲだ、と。
[ 首を傾げて ]
(43) 2020/09/03(Thu) 15時半頃
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残った二匹は、港に到着した後に "ソランジュ"、"コータ"、今日追放した者。 その3人が寄生されていた、と主張することで 生き残れる可能性がある。
生きてる間でも、死んだ後でも… 彼らが宇宙クラゲに寄生された何かしらの証拠を見つけたのだ、と。どうせ真実を伝える者など残ってはおらぬのだからな
[ その状況になれば自分も残ってはいまい。 それを怖いと思う段階は通り過ぎていた
正確な事を言えば、港につけば乗客は全員検査されそこで宇宙クラゲは発見される>>0:#0。…のだが知らされていないことは知りようが無かった
提示されていたデータは言葉通りに受け取っていたため 「同数になれば捕食が始まる」点に疑問は挟まなかった
結局ワクラバ>>30やミタシュ>>14と似たような考えに至っただろうか ]
(44) 2020/09/03(Thu) 15時半頃
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やる事は何は一つだけ。 残る二匹を見つけて、追放する。 生き残れるのはどちらか一方だけだ。
[ クラゲが人を襲わない事が出来るなら。 話し合いの道を取れるならば。 …選びたかったのはそちらの道だ。
きっとそれは望めないのだろう、と。寂し気に笑った ]
(45) 2020/09/03(Thu) 15時半頃
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─ 昨晩 : → 自室 ─
ああ、良いが。
[ 呼び止められ>>36不思議に思いつつも人気の無い場所までついて行った ]
何故スプスプイが襲われたか、か。 確かに、あの日スプスプイが襲われなければ コータの寄生されていた事実が明るみになる事は無かった。
確固とした情報など無い中で 結託した3匹のクラゲが議論を誘導出来たとするならば…
[ 確かに、蹂躙されていた可能性がある ]
なるほどな。 それは、スプスプイを襲撃する確固たる理由になるだろう。
[ しばらく考えて ]
(46) 2020/09/03(Thu) 15時半頃
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話してくれて、ありがとう。 ちゃんと考えてみるよ
[ ここまで来たのだから、鵜呑みにしては、きっとダメだ。 でも新しい視点からの意見をくれる事は純粋に嬉しかった
礼を言って自室に戻っただろう*]
(47) 2020/09/03(Thu) 15時半頃
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─ 夜 ─ [ これで3度目だ。
追放された者を詰めたポッドが船から離れた頃>>#1 淡い光の中で猫は再び虚空を見つめていた。 ガラス玉のような瞳の中にはクラゲの触手に囚われたトルドヴィンの姿が映りこんでいた ]
トルドヴィン。
[ それだけを呟いて悲し気に目を伏せた 彼は実際にはそこには居ないだろう。 その事を知りつつも話しかけずにはいられなかった
いや、悲し気な顔をする資格など、自分には無い。 彼が寄生されていると考え、そして投票した。自分は手を下した一人だ ]
(48) 2020/09/03(Thu) 18時半頃
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─ 夜 ─ [ これで3度目だ。
追放された者を詰めたポッドが船から離れた頃>>#1 淡い光の中で猫は再び虚空を見つめていた。 ガラス玉のような瞳の中にはクラゲの触手に囚われたトルドヴィンの姿が映りこんでいた ]
トルドヴィン。
[ それだけを呟いて悲し気に目を伏せた 彼は実際にはそこには居ないだろう。 その事を知りつつも話しかけずにはいられなかった
いや、悲し気な顔をする資格など、自分には無い。 彼が寄生されていると考え、そして投票した。自分は手を下した一人だ ]
(49) 2020/09/03(Thu) 18時半頃
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吾輩は、生きるよ。 クラゲを殺すために。
…寄生された者を救うために。
[ だからちょっぴり長い瞬きの後にはその色は消え 続いたのはクラゲに対する静かな宣戦布告
それは" 再び "自分の元から助手を奪っていった 宇宙クラゲに対する怒りを込めて。
実現できるか?そんな事は知らない。 途方もない夢物語であろうと言い続けたなら現実に。 …そんな言霊を信じている ]
(50) 2020/09/03(Thu) 18時半頃
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おやすみ。トルドヴィン。
[ 敬愛なる助手へ。 せめて安らかに眠れますように ]
(51) 2020/09/03(Thu) 18時半頃
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─ 翌朝 : → 談話室 ─
[ 再び夜が明ける。まだ、生きていた
ほっと息を吐いて、そして最後の話し合いに出かける。 泣いても笑っても今日で終わり 望むのは悔い無き選択だ ]
ッ、シルク!
[ 談話室を目指す道中、シルクの部屋から 掃除ロボットが出て行ったのを見た
慌てて部屋に駆け込めばそこはもぬけの殻で 耳に痛い程の静けさが今日の犠牲者の存在を教えていた ]
(52) 2020/09/03(Thu) 18時半頃
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…、シルクめ、man-juの知恵が遠のいたではないか
[ 信じた者は、再びその命を散らした
不安と寄る辺なさの中で立ち続けるためにはそんな強がりを言う事しか出来なかった。浮かべる表情はきっと泣き笑い ]
お前は、きっと。 立ち止まることを望まないのだろうな
[ 生まれも、育ちも、全く違う二人だった それでも"分からないことは同じ"と。似たものを見た時には嬉しくて。
辛い状況の中でも前に進もうとするシルクを信頼していた ]
(53) 2020/09/03(Thu) 18時半頃
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…行ってくるよ。
[ 今日に至るまでに何人もの命が失われた
皆の総意により宇宙クラゲを2人追放した。 コータの先輩を含め4人の命が宇宙クラゲによって奪われた。
立ち止まる事は、目を閉ざす事は、許されない そうして踵を返して小さな猫の影は談話室の方へ消えていった ]
(54) 2020/09/03(Thu) 18時半頃
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─ 談話室 ─
おはよう、ワクラバ。
[ 窓際に居たワクラバ>>34に声を掛けた 他の人が来たなら同じく挨拶をしただろう
そして皆が談話室に揃った後に口を開く ]
(55) 2020/09/03(Thu) 18時半頃
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今日を迎えたから皆分かっているかもしれないが… トルドヴィンはクラゲに寄生されておった。
残りは一匹だ
[ 皆の顔を見渡しながら 伝えるのは、そんな簡潔な事実だ ]
…そして、今晩襲われたのはシルクだろうな。 シルクの部屋には掃除ロボットが入って 綺麗に片付けられていた。
気になるならば、見てきたら良いだろう
[ 感情を殺した声で見たものを伝えた** ]
(56) 2020/09/03(Thu) 18時半頃
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― 回想・夜が明ける前の談話室 ―
[ モナリザの説明を受け、彼女の疑問に合点がいく。
前提が知らないからこその問いは、状況を情報から導く彼女に見合うものだ。
つまり、"そこ"にモナリザ自身も該当することを彼女は知らない。触れる勇気が出ないまま、頷く。]
わかっ 、た。
[ 叶うなら、言葉を尽くしたかった。
結論はまだ出ていない。それはモナリザと交わした言葉もまた、少ないからだ。
しかし四桁の数字は既に終わりを示しつつある。己の"足"では、もう進まねば間に合わない。
――今日もまた、終わりの夜が訪れる。]
はな し、 を しよ、 う。
[ 明日の話をする。数日前までなら己と同じくらい軽かった言葉が、今は腰から繋がる枷より重かった。
それでも願うように頷きを返し、窓に手をつく。押し出した勢いで、皆のいる部屋の外へと前進を始めた。]
[ 無言で佇むアーサーがいた。
モナリザは、アーサーに話しかけていた。
浮きかけた手を戻すトルドウィンの姿があった。
手の先にいたミタシュは、トルドウィンを見送った。
周囲を見ているワクラバが、緩く瞬いていた。
すべてが瞳の中を流れて行く。
留まることは、できない。]
[ これまでもそうだったことが、
これからもそうであるというだけの話だ。
視線はいつも下を向き、先を行く皆の背を見る。
止まることを助けてくれた腕も、もうない。
誰かの隣人であることが許されないのは、
既に理解していたことだった。
ただひとつ、
ラックの上にあるコーヒーにだけ手を伸ばして部屋を出た。
何か言おうと思って振り返ったが、
狭い喉に言葉が押し寄せて、何ひとつ音にできなかった。]*
[ 約束を交わした。
ひとつ。周りに優しくすること。
ひとつ。命を大切にすること。
ひとつ。ながく、誰かの傍にいないこと。
はじまりの日から数年が過ぎた。
見送りに並んだ皆の頭には、己に似た白が目立っていた。]
― 回想・夜が訪れる前の自室 ―
[ ひとつ目のドアを開いた。スライドした先の空間に身体を滑り込ませる。
ふたつ目のドアを開けることはせず、壁へ背を押し当てるように腕を弾いた。背後のジェットパックが軋むような音を立てる。
ひとつ目のドアが閉じて廊下の光が遮られても、手元を見失うことはない。]
……。
[ フェイスカバーを外した。
辺りの空気が微かに濁り、甘酸っぱい匂いが広がった……はずだ。己にとっては空気が晴れ、匂いが薄まるだけの行為。
縁の汚れたカップに視線を落とす。]
たし か、 に うす 、い ね。
[ 口に含んだそれは、一絞りの蜜の甘さが際立っていた。コーヒー本来の苦味がどこか遠くに感じる。
確かに飲みやすくはあると、数度、カップを傾けた。]
[ 蜜を持っていなかったら、どうしてと問えただろう。
淹れたコーヒーがとびきり濃かったら、反応の多寡が理由になったかもしれない。
しかし、どちらもそうではなかった。
だからトルドウィンに問われた時、他の誰かを理由にすることしかできなかった。
彼の閉じられた目を思い、己もまた目を閉じた。
その傍らにはやはり、小柄な少女の姿が見える。]
…… ぼく、 は、
はなれた く なかっ、 た よ。
[ 小さな空間に溢れたのは、誰にも届くことのない思いだ。
家族だった。
形も、知識も、何もかも。多くのことを教えてくれた。
何もできない無力な己だけど、このまま研究が進んだら何か力になれるかもしれないと思っていた。
なりたいと思っていた――なりたかった。]
……。
[ 無言が満ちる。
少女を信じると言った時の表情を思い、終ぞ伸ばしきられることのなかった黒い腕を思った。
…――大切な者の傍にいないのは、
そうできない理由があるからだ。
あの時、己はそう、思ったのだ。]
[ コータと話して、
コータがコータのまま、コータでなくなったことを知った。
その上で、境界線が曖昧であるとも思った。
宇宙クラゲは狡猾なのだと言う。
意識は完全に乗っ取られ、元には戻らないらしい。
先人たちが鳴らす警鐘を疑うつもりは欠片もない。
――託されたことが、ある。
――溢れた無念があった。
答えが出た後のことだ。
あの時、彼を以前のコータだと信じる者はいなかった。
狡猾な宇宙クラゲの偽装だろう。それで済む話だ。
けれど、もしも。
もしも、すべてを奪われた上で、元の人格が僅かでも宇宙クラゲ自身に影響を及ぼすとするのなら。
理由は、理由たり得るはずだ。]
[ それを誰かの前で口にすることは、
……どうしても、できなかったけれど。
今もそれが真実だなんて半分も信じていない。
それでも新たに生まれた疑念は、確かに空っぽの胸へ巣食っている。
いつの間にか、カップは空になっていた。
無言でふたつ目の扉を開くと、重力のない世界へ戻った。
五度目のコーヒーは、甘くて苦い。]*
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[ ゆっくりとした動きでワクラバが談話室を出て行った>>62のを無言で見送った。追う事はしない、できない
...と、何か軽い物が床に転がり落ちる音>>72が聞こえ、振り向けばモニターを見つめる幼い少女がいた ]
…ミタシュ
[ 立ち尽くす彼女に何と声を掛けて良いのか分からなかった。我々は皆、失うものが多すぎた
床の上で砕けた色とりどりの宝石の色を瞳の中に移しこみながら続けた ]
(82) 2020/09/03(Thu) 23時頃
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…。 おはよう。生きててくれて良かったよ。
[ そんな気分ではない事くらい分かっている
慰めるなんて器用な真似は出来なかったから ただ今言える事だけを言った
少女が悲しむ姿を見るのは、苦しい 死を悼み、スプスプイやヘリンの思い出を胸に抱く少女。 例え情に過ぎないものだとしても、今言った事は本心であると悟る。
隣の椅子にひらり、飛び乗った。そこから膝の上に移ろうとちらりと見上げる
避けられたなら、そのまま椅子の上で丸くなった* ]
(83) 2020/09/03(Thu) 23時頃
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[ ミタシュの膝の上>>84にひょいと飛び乗りくるんと丸くなった 撫でてくれる指がひどく優しかったものだから、張り詰めていたものがふっと解けて何だか泣きそうになってしまった
ぐるぐると、響く音の正体を猫は知らなかった ]
ああ、必ず叶えるさ。 吾輩は天才だからな
[ 何度繰り返したか分からないその言葉をいやに自身満々にミタシュに>>85言い放って傲岸に笑った
自分が決して天才では無いこと。 冷凍ポッドで送り出した人々を救うことが難しい事。 宇宙クラゲに対する宣戦布告がひどく無謀である事。
…自分がよく分かっていた。
それでも望む未来を見失わないため。猫は何度でも口にする ]
(91) 2020/09/04(Fri) 00時頃
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っ!そんな、危険なっ… 見張っている姿を見られたら ミタシュが襲われる危険だってあるのだぞ
[ ミタシュが守ってくれていた>>86という話を聞き目を大きく見開いた
知らなかった。 小さな少女が自分を信じて守ってくれていた事を。
知らなかった。 …か弱く見えた少女の心はとても強かった事を。
同時に思う。誰かの…ミタシュの護りが無ければもっと早くに命を落としていた可能性を。 続く言葉にくしゃり、顔を歪めた *]
(92) 2020/09/04(Fri) 00時頃
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