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―― キャンプファイヤー ――
[潮田瑠璃が俺と話して離れる頃合になって、だろうか。 ふっと視線を感じて顔をあげる。
昼頃すれ違った辰巳がまた、こちらに視線を投げかけていた……ように思う。>>819
見るなよ。と思うが、何もいわずに見返し、視線を逸らした。 どうして俺も俺で気にしてしまうのだろうか。 そう考える前に、思い出されるのはやはりサッカーをしていた頃のことだ。]
(28) 2018/10/15(Mon) 05時頃
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[背後から飛ぶ声。ディフェンスにかけられる言葉。その指示次第で、戦況は大きく変化する。
ある時はそれに信頼を置き、ある時はその穴を見つけて話し、そうして「勝ちに行く」試合が好きだった。
ゴールキーパーから出されるパスをどう繋げてゴールまでもっていくかは、いつだって試合の中での大きな課題だった。
あれだけ背があれば広く守れる。 それに、遠くまで見渡せるだろう。 有望だとかつての仲間が言っていたのを知っている。 ああ、戻りてぇな。サッカーをやってみたい。
二年の大会、最後まで出て、 俺が一年のときの三年がそうしてくれたような、人並みなことをしてみたかった。]
(29) 2018/10/15(Mon) 05時頃
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[……ぎり、と歯噛みする。
駄目だ。そういう考えが既に苦しい。 どうやったって俺は、今の俺がそれを望むことを許せねえ。望んでしまう未練がましさに苛立った。
――努力が、「楽しい」というわけではないけれど。 ――俺が求めたのは、精一杯努力してようやく追いつけるものだ。>>0:488
――怪我のせいで中途半端。 「使えない」なんて、俺が一番許せない。納得できない。]
(30) 2018/10/15(Mon) 05時頃
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[まるで恋だ。 楽しそうにサッカーをして、これからの未来があるあいつを見るたび、俺は「サッカー」への愛を思い出してしまう。
生きるには長すぎて苦しすぎるくせに、たった一瞬しかない命。 その命の中で、心を情熱を、傾けるに値したもの。傾けられると思ったもの。
もう手が届かない。 「俺も昔はああやって走ってたんだけどな、」なんてコートを懐かしげに見る自分が未来にいたら、俺はそいつの首を絞め殺してやる。
楽しげにまだボールを追いかけられる姿に焦がれる事があっても]
(……羨ましいなんて死んでも言うか、クソ)
(31) 2018/10/15(Mon) 05時頃
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[落とされた呟き>>0:820は知らず、俺は立ち上がり校門から外へ出て行く。
まだいたのか、校舎に紛れ込んだ野良犬の黒い双眸がこちらを見ていたので、「ガウ」と吠えてやった。びくりと震えどこかに走っていってしまう。 犬に憐憫が備わっているとは思わないが、うざったいので死ねばいいと思った。
校門を出て暫く歩けば、そこに箱庭はない。 病的な何かを渦巻かせながら、表面上はやわらかくある世界はそこで途切れていて、ただただ夜が俺を見下ろしている。
……今日も走りたくなった。 家に戻りながら、端末の返信を確認する。 安住からの返信はない。
そういえば、随分と安住を乗せていない。 勝手に話しやがる愚痴や世間話を聞いていない。
まあ、そんなもんなんだろう。 俺は「大丈夫か」と声をかけることもなく、夜闇を行く。]
(32) 2018/10/15(Mon) 05時頃
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[家に戻れば、珍しく親父が帰っていた。仕事と孤独しかないような男は、つかれきった顔でネクタイを解いている。まだローンが残っていた一戸建てではなく、アパートの一室。「おかえり」も「ただいま」もなく、母の姿もなく、俺はただかけられているライダージャケットに手をかける。]
「九十九」
[呼びかけられて顔をあげる。とうに縁を切りたいと思って止まない疲れた顔が、めずらしくこちらを見ていた。]
「考え直す気はないのか。 受験もしないなんて――……」
[受験、も、何も。 やりたいこともない場所に行って金だけ浪費する人生になんの意味があるんだ。 冷笑。]
(33) 2018/10/15(Mon) 05時半頃
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しねえよ。母さんとの裁判の事だけ気にしてれば
「……。 またバイクに乗って外に出るのか。 友達はどうした。勉強はどうした」
勝手だろそんなの。ダチだってちゃんといるわ。
[走り屋の連中はオトモダチではないが、その時の俺は洋次郎のふやけた笑い顔を思い出している。 一瞬浮かんだ四十崎の顔は、そっと見ないふりをした。
俺は別につっかかりたいわけじゃない。 家庭が崩壊しても稼いでくれる親父には多少感謝している。しているつもりだから、静かに走りたいだけなのに、子供に「正しく」あってほしい親父がそうさせてはくれない。そんなの、多分、自覚ないんだろうな。]
「ろくでなしばかりとつるんで 父さんはお前をそんな風に育てたわけじゃないぞ」
[だから、今日もこの男は、地雷を踏んでいく。 俺はそこにあったハンガーを投げた。畳に跳ねる。威嚇にもなりゃしない。]
(34) 2018/10/15(Mon) 05時半頃
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一体誰のせいでこうなったんだ、ええ?! 好き好んで生まれたわけじゃねえんだ
あの女の浮気さえ止められねえくせに大口たたくな、クソ
[怒鳴り返した。怒鳴り返して、やめて、表情もないままに右手を差し出す。いつものように。]
……
[険しい顔をした親父は、けれど何も言い返せなくて、肩をいからせながら財布をとりだした。握らされた金を奪うようにしてその手を弾き、睨んであざわらって、俺は部屋から出て行く。
こうして心に傷を負った親から金をむしる子供を、一般的にクズというと思う。 そんなことはわかっている。ほとほと嫌気はさしている。
それでも、そうじゃなきゃもう息なんてできそうもなかった。ああ。いやな笑いが浮かぶのが分かる。人間として腐っていく。]
[駐車場の片隅に止められた蒼い機体は、今日も静かに俺を待っていた。天使のステッカーをざらりと撫で、またがって、そのエンジン音を子守唄のように聞く。見上げた夜空は真っ暗で、何にも俺を責めはしない。
今日もまた満たされない心で走る。走っている間だけは、夜の間だけは、この心の隙間もなくなるような気がして。]
(35) 2018/10/15(Mon) 05時半頃
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[万に一つも満ちやしない「9999」のあがき。
腐り落ちてなくなるだけの首輪がまだあるなら、さっさと朽ちてくれやしないか。>>0:345 朽ちさせてくれやしないかと、今日も思いながら、中途半端な境界線をゆく。*]
(36) 2018/10/15(Mon) 06時頃
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―― 文化祭/3年A組教室→廊下 ――
[結局、何を期待しているのかといえば、まともであれること、だろう。 とうに逸脱して戻りようがないけれど。]
(37) 2018/10/15(Mon) 06時頃
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[文化祭当日。 遅刻するでもなくきちんと道具係の手伝いをしにいったのは、「友村と四十崎が不穏だ」とか運搬時に零されたからに他ならないが、別にそんなことをいちいち説明する俺でもないので、周囲からの反応は「なんでこいつここにいんの」の一点であったことを添えておこう。
劇で使う道具がきちんと揃っているか、欠けがないか、それを見て回り リハで壊れたらしい小道具をバイクのメンテをするような器用さで直しておいた。]
女ってホント化粧で化けるんだな
[いつもと違うカオ>>26をした友村に、ただの感想を零した。そういえば黒江の爪も赤かったか。 へえ。という感想を抱いた後、俺は教室を後にする。 本番の舞台にあがることはない。 だから、ふらふらと浮かれた空気を吸いにいくだけ。
……喫茶店やら吹奏楽の公演は、ヒマがあれば顔はのぞかせただろうけれど。ヒマがあればな**]
(38) 2018/10/15(Mon) 06時頃
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独尊隊 ツヅラは、メモを貼った。
2018/10/15(Mon) 06時頃
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そんなアテねぇよ。
[気をつけなよ、といわれたので、友村に軽く返しておいた。 生憎と節穴なので、なちゅらるめいくとかわかるわけねえんだよな。これが。
バイクの塗装みたいなものですか、と友村の心の声が聞こえていたら失礼千万な事を申し上げていたが、聞こえないので「気をつけるも何もそんな女はいない」と訝しげに首を傾げて、出かける友村に「いってら」と軽く手を振っただけだった。>>56
小道具を仕上げて、ちらと見る四十崎はいつもどおり。友村も大して苛立っている様子はない。 なんだ、大したコトねーな。安心したわ。]
元気か?
[と四十崎に問いかけたけれど。 別にそれ以上を重ねるでもなく、俺は小道具の修繕をして廊下に出た。 窓の外を一瞥し、ふと思い出す。]
(84) 2018/10/15(Mon) 20時頃
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[……朝早く、登校時の事だ。 体育館裏あたりで聞こえたホルンの音に、ああまた潮田が練習してンのか、と合点した。
思い出されるのは昨晩のこと。
ふ、と笑われて、小首を傾げ>>39 よろしく、と言われて、「おう」と返し>>40 何かを隠すように去る相手に、「またな」と言った>>41夜の事。]
(85) 2018/10/15(Mon) 20時頃
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[そうか、今日が潮田にとっての「最後」か。 吹奏楽部なら、そうだよな。
「寂しい」、だろうな。
そう想像がついて、立ち止まる。
ひたむきに練習する姿は、好きだ。応援したくなる。 ただ本番前に「頑張れ」なんて言いに行く役回りは、俺には適さない。そういうのは別の奴がやればいいと思う。
少しだけ耳を澄ませて――その時だった。]
(86) 2018/10/15(Mon) 20時頃
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……っ、安住?
[どこから駆けてきやがったんだこいつ。 俺は、通り過ぎていく安住を見つけて声をかけた。目が合う。タスケテ、といいたげに口元が震えていたのに、まるで偶然野良犬でも見かけたような――「自分」の事以外頭にないような、そんな目をして俺を見て通り過ぎて行った。]
ンだよあいつ
[なんで文化祭当日に あんな思いつめたカオをする必要があるんだろうか。
安住の本音どころか服も暴いたこともない>>79俺はただただ苛立ち紛れに小石を蹴った。
ばーか。という呟きが、少し寒くなってきた空気に融けた。]
(87) 2018/10/15(Mon) 20時頃
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―― 現在/3年教室のある廊下 ――
[そんな今朝のことを思い出して、タルいな、と思った。
……やめたやめた。 ふたりさんにん、少し気にかけた程度でコレだ。 「みんな」の平和なんか俺には願えない。一体誰に言い訳をして生きてるっつー話だ。
入り込むには憚られたから、少し離れた廊下から3年B組を覗き込んだ。 きらきらしい装飾は、クサクサした気分を晴らすには悪くなく、けれど俺が入っていくには少し可愛すぎるから、へー、と思いながら見るだけだった**]
(88) 2018/10/15(Mon) 20時頃
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[壊れ物注意?>>94 ……さあ。
陽射しを遮って、忠犬であって忠犬じゃないわんわんと、エラ呼吸が得意じゃない「人間」>>0:410が交わした言葉とか。 何をどう思われているかとか。
知らないことには触れられない。 ただ「わん」と声がすれば、そちらに振り返るだけだ。俺みたいなのは。]
(130) 2018/10/15(Mon) 22時頃
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―― 文化祭当日 教室から少し離れた廊下 ――
[声をかけられて、ゆるりと振り向いた。>>107]
ねーわ
[手持ちにもない。俺がつけるという選択肢もありえない。 洗濯されたふわふわの犬耳は洋次郎がつけるといいし、猫耳は似合う誰かがつければいい。世の中はそのようにできてンだろ。知らんけど。
声が聞こえたほうを振り向けば、 案の定洋次郎はそこにいる。
けれど、想像していた姿とはちょっと違っていた。
教室であくせく働く奴のクラスメイトと同じ格好をしているかと思ったのに、まだ着替えてもいない。制服も制服の、蓮洋次郎がそこにいる。]
(131) 2018/10/15(Mon) 22時頃
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うぃっす。 そーゆー洋次郎は今来たわけ まじめ? 冷やかしの間違いだろ。 ヒマなんだよこちとら。
……は。
[背中貸して、ってどういう事だ。 俺は不可解そうに瞬きをしてから、ヘッ。と馬鹿にするように小さく笑って、肩を竦めた。] 何。突然逃避行でも始めるわけ。 頭悪いんで具体的にご指示いただけませんと。
……どうした?
[例えば俺が喫茶店に入るどさくさに荷物を置きたいだとか。 そういうていで俺を喫茶店にいれたいだとか。 そういうことであれば、そう言え。と思うし。 逃避行でも始めたいならそっちの方が面白そうだとは思う。]
(132) 2018/10/15(Mon) 22時頃
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[が。 背中を貸せ、といわれたので俺はとりあえずB組から洋次郎が見えないように立つしかない。馬鹿だと笑うんなら笑えばいい。
どうした?と尋ねる。あんだけ「寝るな」といってたやつが寝坊なんて、心変わりもあったもんだな。
そんな事を思いながら、ただ様子を伺った*]
(133) 2018/10/15(Mon) 22時頃
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独尊隊 ツヅラは、メモを貼った。
2018/10/15(Mon) 22時半頃
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―― 少し前 ――
……アニマルセラピー? [何のこっちゃ、と俺は訝しげな顔をしただろうけれど、向けられた笑み「もどき」>>144と、「そんなことより」>>145という言葉に、返す言葉をそのまま捨てた。
作り物めいた言葉だな、と思う。 ありていに言って。>>145
俺としては救われようが落ちようが、そんなものは俺の人生だし、同じように四十崎の人生を生きる四十崎が俺に言葉をかけようがかけまいが、恨みも怒りもしない。しないけれど。
……むず痒いな、相変わらず。
そう思ってしまうのは、まあ、俺がまっとうな「にんげん」ではないから、ということにしておこう。]
(160) 2018/10/15(Mon) 22時半頃
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[新聞の片隅にあった標語だか、生徒会の言葉だかを思い出す。
同時にスピカという星を思い出した。 あまりにも早く回りすぎるから、輝いているけれど自分の重さで潰れている星。
今の四十崎は、俺から見てそんな感じだ。
――……楽しいか。お前。
ああ、でも俺がそれに価値を見出せないだけで。 お前は十分楽しいのかもしれないな。
そう思ったから、文化祭の準備に集中する姿にそんな言葉は投げかけられなくて、俺もただ目の前の作業に没頭した。]*
(161) 2018/10/15(Mon) 22時半頃
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[推し量れない、「わんわん」の人の好さと。その向こうにある何か。 見え隠れする「何か」の正体を掴もうとしても煙に巻かれるように笑顔が返る。
それに惹かれる自分と、馬鹿らしくダチをやっていたい自分。 天秤は均衡を保ったまんま。]
(197) 2018/10/15(Mon) 23時半頃
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―― 3年B組から離れて廊下 ――
[ふふん、と笑われながら、遅刻してきた洋次郎の言葉に「なんそれ」と返す。>>174 激落ちよっちん。洗剤の名前みてぇだな。]
は、うっせ。
あん? 四十崎? 友村とモメたらしいな。そんな気配なかったけど。 てかアニマルセラピーしたから大丈夫とか言ってたけど。 ……お前かハチ公? お前がアニマルか?
[自分が四十崎の心の負担の一部を担っているかも、なんて思わない俺だ。
背中を貸してやればまた人好きのする笑顔を浮かべるから>>175、やっぱこいつのあだ名ハチ公じゃなくて笑い袋でいいんじゃねえかと思う。>>174>>175
人が好いなんて言われた日にはおそらく拳骨が飛ぶので、その思考は言語化されなくてよかっただろう。]
(198) 2018/10/15(Mon) 23時半頃
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いいご身分だな。 そら怒られんじゃね……
へー。なるほどな。
[つまり寝すぎたのだろう、と自分の中で決着をつけて、隠れる蓮を一瞥する。 アイドル活動に専念した結果何人が釣れるのか見てみたいモンだ。そんな底意地の悪い事を考えてから、煽るような言葉に「は」と息を吐いた。>>176]
ンだとてめぇ。 …𠮟られるてめえを見にいくだけいってやろうか?
[赤縁眼鏡の奥から、何を考えているかわからない笑みを湛えて、洋次郎が俺を見ている。 穏やかに。見守る。というわけでもなくて、どこか見定められているような目だ。>>177
――あ。これ。これだよ。 こいつが気になる理由。
と、均衡を保った天秤が揺れかけるけれど。 それはすぐ、「高校生らしい馬鹿騒ぎを一緒にするのは楽しそう」という、純粋な欲に押さえつけられる。]
(199) 2018/10/15(Mon) 23時半頃
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[洋次郎の真意を知らない俺>>178は、何なんだよ、と苛立ちと照れと、少しの期待を滲ませるような表情をしてしまっていただろう。 昼を諦めきれない犬の顔だ。
視線を彷徨わせる。]
俺だってなァ―― ( 入れるんだよ、こんなもん )
[溜息をついて、 先をいくように一歩、二歩と歩き、B組へ赴く。
赴こう、と、して。 いらっしゃいませ、という声が聞こえる頃合に。]
(200) 2018/10/15(Mon) 23時半頃
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[B組内部。 昔サッカー部に共に所属していた男がこちらを見ていて、 「何をしにきたんだよ、お前は」と そう眼差しが語っているのに気づいてしまった。
歓迎されない程度でへそを曲げるほど弱いつもりはなかったけれど、ともかくも、そこにサッカー部がいたことがいけなかった。
――のだろう。と、俺は後から思った。]
(201) 2018/10/15(Mon) 23時半頃
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[フッ、と蝋燭の火のように表情が失せる。]
[それから――首裏を掻いた。 まだ背後にいたなら、洋次郎を示して]
……やめた。 重役出勤。だってよ。蓮のやつ。
[B組の面子にそう言って、遅刻魔をチクり、勢い踵を返す。
腐り落ちそうな首輪を垂れ下げたまんま、この箱庭を闊歩する程度には、俺は不器用で臆病で、怒っていた。それだけの話。]
悪いなァ、洋次郎。 犬耳の写真楽しみにしとくわ
[俺はそういって笑うと、B組から離れて歩き出そうと*]
(202) 2018/10/15(Mon) 23時半頃
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独尊隊 ツヅラは、メモを貼った。
2018/10/15(Mon) 23時半頃
独尊隊 ツヅラは、メモを貼った。
2018/10/16(Tue) 00時頃
独尊隊 ツヅラは、メモを貼った。
2018/10/16(Tue) 01時頃
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―― 3年B組から少し離れて、廊下 ――
しらねぇよ。買ったことねーし
[現役高校生のリアル。四十崎にしたのはそういうものでもないだろうが、俺は俺が連想したものに若干吐き気がして首を振った。>>250 今日の洋次郎はどことなくまだ「眠く無さそう」だ。 人間の顔をしているようにも見えた。
それを本人がどう思っているかなんて知らないまま、俺は昼に近づいていく。
――いくら口先でいったところで。 そんな現実はそうそう転がってないから 俺はこうなってる。 知ってたのにな。
昼に近づいて、火に近づいて、そうして怯える野良犬のように、踵を返す。]
(259) 2018/10/16(Tue) 08時頃
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[洋次郎のそれは、片腹痛い、ってやつ?]
(260) 2018/10/16(Tue) 08時頃
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