人狼議事


171 獣[せんせい]と少女

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【人】 地下軌道 エフ

─一年前・物見小屋で─

[傷が癒えた山雀が青みがかった灰の風切羽を身体いっぱいに広げると、文字どおり風を切って大海の空を滑空する。

「約束」そう言われて差し出された小指を訝し気に見つめ
小さなそれに己の骨ばった指を絡めて
唄のリズムに合わせて繋いだ指を振る。>>1:31]

 約束……ですか。
 それは、守らないといけないね…。
 
[緩く笑む、その目は少し遠くを見つめ
遠い影に思いを馳せる。

真昼の蒼へ移り変わる空に
まろげな月と半分の月。
それは今も昔も変わらずに。]

(51) 2015/10/11(Sun) 11時半頃

【人】 地下軌道 エフ

------

[それからしばらくした頃から
誰かの窓辺で小さく可愛く囀る山雀の鳴き声。
蒼の瞳を細めて、世話をしているのかと
思えば表情も緩む。

木々の葉が一枚、また一枚と
落ちていくたびに
一度、また一度と冷えていく気温。

裾野に風花が舞い、いつしか牡丹雪となり
厚ぼったい雪が広がった頃。

気が付いたら、聞きなれた鳴き声は
ぱったり止んだきり。三日待てど一週間待てど
ついぞ鳴くことはなかった。]

(52) 2015/10/11(Sun) 12時頃

【人】 地下軌道 エフ


[使い果たした命、縮めた命。
春になれば親鳥になったろうに。
そう思うと、いつかの言葉が口をついて出た。]

 「死神」

[黒髪の少女の口許が
弓なりに嗤う。]
 

(53) 2015/10/11(Sun) 12時頃

【人】 地下軌道 エフ

─その後─
[それからしばらく経って、クリスマスの口から直接
山雀の話を聞いた。>>2

まだ十にもならぬ少女だと言うのに
嬉しかった時の記憶というキャンパスの上から
ぽとりと落とされた悲しみの雫が
相まって複雑な哀色に変わる。
そんな表情を湛える少女を見て
罪悪感が胸を締め付ける。

ただ、これ以上そんな顔をしてほしくなくて
髪を梳きながら優しく頭を撫でて。]

 クリスマスは強いですね。

[そう言葉を掛けながら
胸の内にひたすら謝罪の言葉を紡ぐ。]

(54) 2015/10/11(Sun) 12時頃

【人】 地下軌道 エフ

─いつかのこと─

[黒く艶やかな髪をたなびかせて
少女は堂々とした様子で
男の前に立ちふさがった。]

「せんせいは死神だ」

[勝気な眼を吊り上げて
口をへの字に曲げて
威勢のいい少女。

さすがに怖気づくこともないが
乾いた笑いを浮かべて返事を返す。]

(55) 2015/10/11(Sun) 12時頃

【人】 地下軌道 エフ


 随分な言葉だね。
 裾野の街や遠くの街なんかでは「奇跡の力」だ
 と重宝がられたのに。

「怪我を治す度に寿命を縮めておいて
その上で食べるんですもの。そんなのは、死神のしょぎょおだわ。だから…」

[その後契約を交わせと迫られたのにはびっくりしたけれど。最終的に彼女を選んだのは自分だった。不思議な少女は契約する際に約束事を作った。]

------------------

×××の約束事(守らなかったら殺す)
1少女の寿命は縮めない
2私が死んでも食べない
3私に嘘を吐かない

------------------

(56) 2015/10/11(Sun) 12時頃

【人】 地下軌道 エフ


[少女が提示した、脅迫めいた言葉が添えられた約束事
というのは食べるな、ということを除けば
まあ可愛いものだった。

残酷に聞こえるかもしれないが
生きていくためには食べないと致し方ない。
説明しても納得してくれないので
その時は破る気満々で指切りを交わした。

その時からふたりの奇妙な生活がはじまった。]
 

(57) 2015/10/11(Sun) 12時頃

【人】 地下軌道 エフ


[その時の私は髪の毛も白く
瞳は真夜中のネイビーブルー。

そして今と大きく違うのは
螺旋にうずまく一本角を生やしていたことか。]

[白い一角獣に跨る少女は長い艶やかな黒髪。
つり目の凛とした瞳は黒い森の暗さ。
身に纏うは漆黒のローブ。] 

[対称的なその出で立ちは道行くものの目を
少女と獣であるという以上に惹きつけていた。

少女はいつだって強気で短い命を精いっぱい生きていた。
火薬を使って燃える燐寸のような、そんな生き方だった。

彼女の命が燃えれば燃えるほどに
首のあざは濃く、広がっていって
それはチョーカーのような模様を模していった。]

(58) 2015/10/11(Sun) 12時頃

【人】 地下軌道 エフ

[ある時、彼女はひどい怪我を負った。

一人で黙って山に入って崖から滑落したのだ。
見つけた時は既に生きも絶え絶えに。
まだ、まだ寿命は残ってる。
だって首のあざはまだ繋がっていない。 ]

 君を死なせたりなんて、しない。
 私の力を使えば君はきっと…!

[そのものの命を差し出さなければ
傷が癒えないというのなら……
いっそ私の命を君のものにしてしまえば…。

後のことをかなぐり捨てとにかく生を吹き込もうと
少女の口を自分の口で覆う。]

(59) 2015/10/11(Sun) 12時頃

【人】 地下軌道 エフ

[切れた肉が盛り上がって
破れた皮膚が綺麗に一枚の皮になって
ほっと安堵したのも束の間。

力なく笑う少女の首元はみるみるうちに黒炎が広がって
あざはその細い首の周りをぐるりと一周囲う。]

 「失敗してんじゃん…。ばぁか。

  ……食べても いいからね。」

[その言葉をつぶやき終えると
少女は静かに息を引き取った。

夜明けまで少女の遺体のもとでうずくまって
それから私は角を捨てた。*]

(60) 2015/10/11(Sun) 12時頃

【人】 地下軌道 エフ

[男の持つ「癒しの力」

細胞の働きを活性化させることで
瞬時に細胞を新しいものに成長させる力を持つ。
それは成長を促進させるというだけで不死の能力ではない。

細胞は分裂することで新しい細胞を作り出す。
そしてその分裂できる回数は決まっている。
そう考えるとそれは不死の能力どころか
寿命を縮める行為であると言えよう。

限りなく不死に近い自分であれば
その力は不死と言っても過言はないのかもしれない。]

(63) 2015/10/11(Sun) 12時半頃

【人】 地下軌道 エフ


[それでも、他者、特に寿命の短い少女に関して言えば
殺人行為とも言えよう。それこそ、死神と言われても
返す言葉もない。

だから、自分の身を黒くすることにした。>>0:100
かつて黒髪の少女が言った「死神」に相応しく
なるように。]
 

(64) 2015/10/11(Sun) 12時半頃

地下軌道 エフは、メモを貼った。

2015/10/11(Sun) 12時半頃


【人】 地下軌道 エフ

─雪が溶けた後─

[畑の隅に小さなお墓が出来て>>1:273
つぎの春。

暖かい陽気の中の雲の陰り。
食い入るように一瞬も反らさぬ視線から>>33
目を背けられなくて]

 あ、…あぁ。

[きまり悪そうに歯切れの悪い返事を返して
頭の中で言葉を探す。

 コリンの怪我は大したことなかったから
 きっと心配するほどじゃない。

答えはあるけれど
怯えている少女に掛けるべき言葉じゃない。
自分に怯えている少女に。]

(94) 2015/10/11(Sun) 19時半頃

【人】 地下軌道 エフ

 …すまない。
 もっと、説明すれば…。

[後悔の言葉。
小さいころにした話なんてきっと
少女の頭には残っていない。
少女全員に詳しく話さなかったのは
機会がなかったから?

逃げていたから。

「 怖くない、って言ったら、
    …… 嘘になる、かも。」
素直に言葉にする恐怖の言葉。>>35
変に嘘を吐かれるよりはよっぽどいい。]

(95) 2015/10/11(Sun) 19時半頃

【人】 地下軌道 エフ

 そりゃ…そうだろうね。
 僕も自分のことを 死神 だと
 思うもの。
 
[独り言くらいの声量で呟き落して
続く言葉にどう言ったものか、迷っているうちに
コリンはその場を離れていった。>>36
やっぱりこの時も走り去る背中を見つめるだけで
自分は追いかけようとしなかった。

もう少し勇気があれば追いかけられたのかもしれないけれど。]

(96) 2015/10/11(Sun) 19時半頃

【人】 地下軌道 エフ

[その日以来、コリンからは避けられた。

怒らせてしまったのかもしれない。
知らずに命を縮めていたのだし。
ひどく怯えていたから
怖がらせてしまっただろう。

前にコリンが大きな声で叫んでいるのが聞こえて>>38
命とか死ぬとか何事か、とブローリンに尋ねたことがある。

自分の力は癒すだけではない。
こんな時、他のせんせいのように
与えるだけの力が羨ましい。

少女を怯えさせずに済むのに、と。
他のせんせいの内なる悩みも知らず。>>1:347]

(97) 2015/10/11(Sun) 19時半頃

【人】 地下軌道 エフ

─昨日の朝の続き─

 あんな声……。

[思わずあがってしまった声を面白いと評されて>>19
落胆の声が漏れる。]

 自信持って、と言われても……。

[あっけらかんと悪びれる様子もなく
明るく笑う相手の姿に
自分の心配は杞憂だったのかと
顎に手をかけ思いふける。

だから。
己の言葉を反芻するアヤワスカの、
核心に触れられるのか>>48
思わずじっと見つめるけれど]

(98) 2015/10/11(Sun) 19時半頃

【人】 地下軌道 エフ


「せんせいが相手でも、かんたんに見つかったりしない。」

[そう言う>>49アヤワスカの真意は
手隠しされて見えなくなった。]
 

(99) 2015/10/11(Sun) 19時半頃

【人】 地下軌道 エフ

─麦秋─

[物見小屋から見える大麦の海が気持ちよさそうに
風にたなびく。
青々と茂った牧草を食べる家畜の姿も点々と。

煙草でも吸おうか、と隠しから取り出そうとしたところで
小さな姿と掛けられた声>>42に視線をあげる。]

 ……コリン?

[小さく背中を丸めながら、上目がちな仕草は
躊躇いの色が見える。
それはあれ以来交わす言葉が減っていたし
気まずさからだったのだろう。]

(100) 2015/10/11(Sun) 19時半頃

【人】 地下軌道 エフ

 …やあ。今日はいい天気だね。

 ……、こないだはすまなかったね。
 怯えさせてしまって。

[と、とりあえずそれだけは言葉を掛けて。
さて、何の話かと、しゃがんで目線を合わせた*]

(101) 2015/10/11(Sun) 19時半頃

【人】 地下軌道 エフ

─久しぶりの会話>>101
[もしかしたら。

件の話であろう予感はあった。
終わっていない話を有耶無耶にしたまま
また関係が続けられるほど器用な少女じゃなかったから。

だから喧嘩腰の言葉>>118から続く
本題も多少は冷静に受け取れた。]
 
 ぜ、全然怖くないって言われると…
 年長者としての面目が…、ありませんね。

[続く悪口>>120にぐうの音も出ない、と
思わず真顔になってしまったけど。]

(142) 2015/10/11(Sun) 22時頃

【人】 地下軌道 エフ

 …えぇと。
 話を総括すると。
 僕は死神であっても怖くない。

 ということかな?

[凄んで息を切らす。
先程まで突き付けられていた人差し指は納められ
その拳が小さく震えているのを見て
しゃがんだまま、骨ばった手で頭を撫でた。]

 話してくれてありがとう。
 嫌われたかなって思ってたから。
 嬉しいよ。

 大丈夫、コリンはまだこれからいろいろやれるさ。
 人より、僕らより短いのかもしれないけど
 人には絶対に出来ないことがたくさん出来る。

(159) 2015/10/11(Sun) 22時頃

【人】 地下軌道 エフ

 
 それに、こないだは言いそびれてしまったけれど
 コリンはちょっと擦りむいたくらいですぐ力を使ってたけど
 大きな怪我じゃなければ、きっとそんなに支障はないよ。
 って、気休めかもしれないけど…。

[そこまで口にして、ひとつ気にかかったことがあって
目線を同じ高さにしたまま、おそるおそる尋ねる。]

 力の話…、クリスマスから聞いたんだよね?
 ということは…クリスマスも  怖がってた? 

(162) 2015/10/11(Sun) 22時半頃

【人】 地下軌道 エフ

─畑の隅─

[昨日は珍しく飲まなかった。
終わりの夜くらいは酒を断って
これからのことを考えようと。

自分が何をしたいか今一つはっきりしないまま
ただ、少女との思い出があれで終わりだなんて
切なくて。

自分には神木の元で蹲る白い獣のように
彼女の思い出だけを抱いていくには
弱くて。

君にしてしまった過ちを償うのに
他の少女に尽くす、ってのは都合の良い考えかな。
さて、探していた他の少女はそこに居ただろうか。]

(173) 2015/10/11(Sun) 23時頃

地下軌道 エフは、メモを貼った。

2015/10/11(Sun) 23時頃


【人】 地下軌道 エフ

[不思議な顔になるコリン>>203に首を傾げながら
手を伸ばして。
わかろう、と努力する甲斐甲斐しさが微笑ましい。
安堵の表情を確認すると、ここできちんと話が出来てよかったな、なんて。]

 泣いた。

[本人には聞く勇気のなかった問いかけの答え>>208
想像はしていたけど微かに気落ちする。
小さい少女に生死の話を軽々しくすべきではなかったのか、と。
友達を気遣ったコリンの言葉を胸に刻んで
まっすぐな問いに向き合う。]

(220) 2015/10/12(Mon) 00時頃

【人】 地下軌道 エフ


 考えてないと言えば…
     嘘になる、…んでしょうかね。
 
 でも僕はあのトリは幸せだったと思います。
 クリスが助けてあげたいと願ったから
 あの時消えそうな命が生き繋いだ。
 嫌な思いをしていたら決して窓辺で
 さえずりなんてしなかったと思います。

 だから、クリスマスが謝る必要なんて
 どこにもないんですけどね…。

[そうさせた自分の罪深さに静かに目を伏せた*]

(221) 2015/10/12(Mon) 00時半頃

【人】 地下軌道 エフ

[畑の隅にいる彼女を物見小屋から見かけたことがある。
それは雪が降るようになってから。
山雀がさえずるのをやめてから。

だから多分ここにいるのだろうと思った。
心優しいクリスマスのことだから。]

[きっと言われなければそれと気づかないだろう
小さなお墓には傾いた木の枝が立っていた。

そんなお墓の前にしゃがみ込むクリスマスの背中に
心が少し暖かくなった。]

 クリスマス。

[声を掛けた時、少女は何を考えていただろう。]

 ずっと、言いたかったことがあるんだ。

(225) 2015/10/12(Mon) 00時半頃

【人】 地下軌道 エフ

 一年前…、僕は君の力で
 その子を助けなかったこと、後悔してるんだ。

[物見小屋でクリスマスの掌で力を使った時
少し覗かせた残念そうな顔がずっと引っかかっていた。>>1:31
もしかして、力を使った瞬間に亡くなったら…。
あの時の想い>>60を味合わせるのでは、と勇気がでなかった。]
 
 僕はもう後悔はしたくない。
 君を笑顔にできなかったことをやり直したい。
 君のその眼が好きだ。蒼くて優しい眼が。
 君の物語が終わる時、僕はその隣に居たい。

[契約の時にはどんなことを言おう
一晩寝ずに考えたはずなのに。肝心な時には出てこない。]

 …だから、僕と一緒に来てほしい。

[真に迫った顔は力を使ってと頼まれた時のように変な顔だったろうか*]

(235) 2015/10/12(Mon) 00時半頃

地下軌道 エフは、メモを貼った。

2015/10/12(Mon) 07時頃


【人】 地下軌道 エフ

 昨日はお酒を飲まなかったので…
 ふつかよいじゃない日なんです。

[今までそんな日があったかなかったか。
いつもより状態の良い顔色>>255
クリスマスは見慣れていなかったかもしれない。]

 …はい、僕と 一緒に。

[意を決して伝えた相手の口が
ぽっかり 開いたままで
可笑しいなと思ったのも束の間。
固く裾を握りしめるその手を見て>>256
確信めいた何かを悟る。]

 もしかして、誰かに誘われた?

(316) 2015/10/12(Mon) 07時半頃

【人】 地下軌道 エフ

[躊躇いがちに伝えられた言葉に>>263
ユージンと旅立つクリスマスの姿を思い浮かべる。
それはとても楽しそうで幸せそうな姿。]

 そうなんだ…。
 それは…、悪いことをしたね。

[旅立つふたりの水を差してしまって。
続く言葉は飲み込んでしまった。
それを口に出してしまったら
もう受け入れるしかなくなるから。]

------------------
 
[それからどのくらい時間が経ったか。
気まずい沈黙の後、先に動いたのはクリスマスだった。]

(317) 2015/10/12(Mon) 07時半頃

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