人狼議事


82 【薔薇村企画】 Contagio ―共鳴―

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メモを貼った。


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─ 霊界 ─

[ケヴィンと、しっかり手を繋いだまま。
 やがて、人の世に関与できない世界へ辿り着く。

 懐かしさはあまり感じなかった。
 なにせ、前回は半年足らずしかいなかったのだから。]


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― 霊界 ―

[3年ぶりだが、ここにいた時間の方がその倍くらい長かった。
目を開けて、しばし。]

 ……おはよう。

[目覚めの挨拶から、が正しいだろうか。]


─ 霊界 ─

[こんな所で迷ったら洒落にならないから、
と言い訳をつけることにより、兄と手を繋ぐ事に成功中。]

………ん。

[人の世から魂は離れたが、
気がつけばグァイナの村の中に立っていた。]


― 霊界 ―


 ぁ。 あ    おはよ う … ?


[気怠く心地良い眠気の残る体を起こし、
重い瞼を瞬かせながら。

ほんの短い時間失っていただけで、
随分久しぶりに感じる自らの声を聞く。

ここは何処だろうか…と思い悩む、一瞬。

記憶は、寝室で握った
ドリベルの手を覚えているのが最期。

辺りをゆっくりと見回す。
すると、そこは、やはり、
グァイナ村に在る愛しき我が家の寝室だった。]


[更に歩けば、グァイナの村の中にいた。
 魔物はもうすべて退治されたのか、思ったよりも静かだった。]

 さ、帰ろうか。

[手を引き、自宅へ向かおうとする。]


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[周囲をきょろきょろと見回している。
ここは本当に自分たちの村なのだろうか。
全く同じに見えて違ったりしないか。
或いは、誰かが居やしないかと。]

あ、うん。……帰ろう。

[手を引かれ、子供に戻ったように兄についていく。]


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[窓の外は、どうやら、
夜から朝にかけてが移り変わる頃合い。

肉体の全てが黒玉病に犯され、
最期、心臓が停止した時間より少し後だった。


佇み見下ろした寝台の上には
まだぼんやりとした曙を受けて
虚ろに煌めく黒石の破片。

部分的にはまるで
砂のよう粉のように細かく砕けてしまっているが、
それは確かに男の肉体であった物の、残骸。]


 ……おはようございます。エル。

[まだ半分寝ているサミュエルの顔は肌色に戻っていて。
数日ぶりに耳で聞いた声は、もう二度と
聞けないと思っていたもので。

思わずぎゅう、と抱きついた。]


[やけにキョロキョロする弟の姿に、おかしいような、微笑ましいような気持ちになり、口元に拳をあて、少しだけ噴きだした。]

 何探してるのかな。

[時折、弟と同じ方を見てみながら。

 やがて自宅まで辿り着けば、玄関を───すり抜けることになるのだろうか。]

 ただいま。

[誰もいるはずがないのだが、つい、クセのように呟いた。]


 ドリー …… !


[ふ、と。気付けば。
傍らにはドリベルの姿。

咄嗟に両腕を伸ばして彼を引き寄せ
強く確かに抱きしめた。

その体から硬さは失せ、
生身の人の体のように柔らかく温かい。]


 ドリー。ドリー。
 すごいね。
 
 また こうして 名前を呼べる。


[嬉しくて。何度も、彼の名を呼び。]


あー……いやいや。

[挙動不審になっているのが見つかって、誤魔化しながらも、たまに村の中の様子を伺っている。

自宅についても、玄関の扉は開けられなかったから、兄の後ろをすり抜ける形になって…]

……おかえり。

[背後から、つぶやきに返事を返す。]


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 ん?

[背後からの返事に振り返り]

 ならケヴィンも……おかえり。

[チュッと、小さな音を立ててキスをした。

 テーブルを見れば、パンはまだそこにあった。
 そういえばチアキはだいぶ負傷していたようだったので、きっと、少し休んでから来るのだろうと。]


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[最後に触れた時。
少し癖のついた髪も固くなってしまっていたけれど。
今は動くたびに揺れるのが見える。]


 ……はい…はい!

[名前を呼ばれる幸せと、
再び触れ合える喜びに震えて。]


 
 ……よか、った。

[死してからも、共にいられることに。
少しだけ、泣いた。]


…………ただいま。

[不意打ちに言葉を失いつつ、呟いた。]

……こうして見ると、何も変わっていないな。

[最後に作ったパンも、残された料理も。
自分たちが出かけた時のままだ。
少し離れただけなのに、何故か懐かしい気がする。
台所に、食卓に、寝室……まで思い至って。]

……ホレーショー。
そういえば、ベッド、つなげたまま……

[遺品整理に来られて見つけられてしまったらば。
……バレてしまわないだろうか。不安そうな顔。]


 ここでも、ずっと一緒に居られる ?


[この世界の事は解らない。
なんたって死ぬのは初めての経験だ。

抱きしめたドリベルの背を撫で、
涙をこぼす目元へと唇を寄せて。
ちゃんと動く、温かな舌先で少し、舐めた。

幽霊に体温があるのかどうか…と
少し疑問が頭を過ぎったが。確かに感じられる。]


 散歩の約束。ちゃんと守れるね。
 よかった。


[視線を向ける、現に遺してきた板。
そこにはまだ約束の言葉が残っている。]


[おそらくまだ1日程しか経っていないだろうに、やけに懐かしさを覚える室内に、ゆっくり視線を巡らせていると]

 え?

[ベッド。
 そういえば……と、口を開いたまま、赤くなる。]

 いや、そこは……。
 おまえの腕が動かなかったから、看病の為に、って……

 …………。

[誰にそう言い訳をするのかと。
 聞こえないじゃないかと。
 左手はまだしっかり繋いだまま、右手で顔を覆った。]


……………………。
なるほど な。

[看病の為だったと、誰かが思ってくれるだろう。
そうだ、きっとそうに違いない。

出かける前にはちゃんと片付けておかなければならないんだな、という教訓は得たが、次に生かせる機会はあるのか。ないだろう。

そしてじたばたしても、ベッドの位置は直せない。
触れようと試してみても、すり抜ける。]

………諦めよう。

[騒いでも仕方がないので、悟った目になっている。
手は繋いだままで。]


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……離れるつもりはありません。

[一度目の時はどうだったろう。
気にもとめていなかったからはっきりとしないが。
例え離されそうになったとしても、
言う通りにするつもりはない。]


……散歩…楽しみにしてたんです…
…ちゃんと案内して…くださいね。

[直に触れることはできないけれど、
目に見える形で残されている約束に胸が温かくなる。

舐められたのに驚いて、
涙はひっこんでしまっていたけれど。]


 ………まぁ、その時は、その時で。

[ケヴィンの、何か悟ったような目に、諦めが肝心だなと嘆息し、笑う。
 死を前にして、朦朧とした意識のまま、攻芸達の目の前でケヴィンに口付けてしまったことは、残念なことに覚えていないようだ。]

 …………。

[繋いだままの手を、緩く引く。]


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[ぽんぽんと軽くベッドを叩いてみる。
毛布がめくれあがることはないが、上には乗れそうだ。]

……よし、寝てしまおうか。

[ベッドに横になって。
兄にも来い、と手招き。**]


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 あっ!

[言い訳を並べているうちに、弟は寝室へ行ってしまった。]

 あーぁ……。

[また、顔を手で覆って、そちらへと向かう。
 無意識に扉を閉めようとしたが、手が空振った。

 しかし、どうせ見えないのだから、開いていても閉まっていても変わりないかと、小さく笑って**]


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[思い出すのは数年前の日々。
何とかドリベルを得ようと苦心した日々。
あれも、今にして思うと幸せな日々だった。

舐めた涙の味にそっと微笑い。


抱いた腕に力を込めて。
躊躇なく重ねた唇から伝う
ドリベルの熱を愛する。

今度は、新たな存在になった彼を欲しがり。
更に深い繋がりを求めて…―*]


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[寝室を出たのは太陽がすっかり昇った後。
棚にしまわれたままの腸詰めや佃煮に、
もったいなかったなぁと棚のあたりで手を透かさせて。]


……出かけましょうか。

[手を差し出して。
いつもと同じ。手を握ってから出かけたい。]


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[握った手の甲を指先で擦る。いつもと同じ。

この感触を失うのだと、失ったのだと、
一度は絶望したからこそ、
それがとても尊いものだと心底から思える。
これまでとは違う繋がりを得たからこそ、
もう二度と離すまいという強い意思も生まれていた。]


 少し歩こう。天気も良いし。


[戸口でドアノブとの物理的接触が出来ないと
すこし目を瞬かせながら悩んだが、
通り抜けてしまえば良いのだと気付いて。

並んで屋外へ。陽の下へ。
そぞろ歩きで向かう先は、仲睦まじい兄弟の家。]


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―紹介に預かった仲睦まじい兄弟の家―

んー。

[寝台に転がってから、どれくらいの時間が経っていた頃か。

死人は、自宅の庭先で腕を回したり伸ばしたり、準備体操的な物をしている。]

腕動くって実にありがたいことだな。

[しみじみと、お天道さまに向かって呟いたりしていた。]


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― 仲睦まじい兄弟の家 庭先 ―

[ドリベルと並んで歩いている道の先、
庭先で動いている人影を見つけた。
大柄なその姿は、彼らの他には思い当たらず。

早朝、血の匂いのする中で聞いた、
ホレーショーの叫び声を思い出した。]


 え。幽霊とか。なにそれ。こわい。


[自分のことは棚に上げまくって呟き、
ドリベルの傍を離れて慎重な忍び足にて近付く。
気配を殺して。]


 … わ !


[上手く背後に忍び寄れたら。
満を持して大きな声をかける。
たびたび繰り返し行なってきた定番の悪戯。]


さて、これから何するかな……
見守るくらいしか出来ないが……

[幽霊は魔物に襲われる心配もない。
つまり、周囲を警戒する必要はなく、殺された気配に気づく要素は全くなかったわけで。

だからこそ、背後に立たれた瞬間、何気なく振り返った。]


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………うわ!?

[そのうち誰かと会うかとは思っていたが、
あくまでもそのうちだった。

しかし構えなくあまりに唐突に訪れたその瞬間。
めったに見られぬ非常に驚いた顔になった。]


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