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[……起きよ、という命令
魂を直接揺さぶらんとするような、凛とした声は、ぞくり、と意識を戻さんとする。
未だ眼は開かない。だが、魂はその宣告を聞いた
[心が未だ蘇らないにも関わらず、身体は、死神の慈悲により……はたまた気紛れ、か、もう暫くしたら覚醒するだろう]
[未だ、声は戻らない、が。
もしかしたら、魂の呟きは、彼女に届くのだろうか]
………あたしは、何を取られたの?
[未だ、眼は開かれない。
冷たい雫が一筋、冷たい頬を通っただけ。
返答があろうがなかろうが、コンポーザーの命により、あと少しで意識は取り戻すだろう]*
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[無情、しかし真実の言葉が
返答してくれるだけマシと思えばよいか。結局は、何も変わらないのだけど。
…………諦めろ、という言葉は刃となり、突き刺さる。
私が諦めたら、あの子も諦めざるを得なくなるんだろうか、なんて。
眼が覚める頃、あの子は傍に、いるのかな?]**
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![]() | 【人】 花売り メアリー— 4th day:西エリア・Mey-F — (10) 2017/06/17(Sat) 11時頃 |
![]() | 【人】 花売り メアリーまあ、いがんべ。 (11) 2017/06/17(Sat) 11時頃 |
![]() | 【人】 花売り メアリー— 回想:マブスラと私と — (18) 2017/06/17(Sat) 12時頃 |
![]() | 【人】 花売り メアリー[Mr.戸隠——ああ、そういえば。 (20) 2017/06/17(Sat) 12時頃 |
![]() | 【人】 花売り メアリー[……話を戻そうか。 (21) 2017/06/17(Sat) 12時頃 |
![]() | 【人】 花売り メアリー[『Q、大切なものを失う前とその後で、 (22) 2017/06/17(Sat) 12時頃 |
[まっくらな意識の海を漂う中、誰かの声が耳に入る。
それはとても哀しそうで、声の主に向かい手を伸ばそうとしたけれど体は言う事をきかなくて。
あぁ、謝らないで。悲しまないで…
ぼくはここにいる、守るから…守ってみせるから…
それでも伝えようと、かれた喉を震わせる。
それが彼女へ伝わる声になったのかは定かでない]
[その直後だろうか
だぁ…れ……
[ぼんやりと瞼を開けば、近くに立つ誰かの影を確認できただろう。
しかし、霞んだ視界の中ではそれがどんな姿をしているのかまで把握するのは難しく、続く言葉を大人しく聞くより他はなかった]
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[
自身が強い魂と表現された事に心の中で首を傾げながらも
説明されたルールをじっくり、自分の中で確認する。
ひとつ、7日間…残りのゲーム期間中を生き残る事。
ふたつ、近くに立っているだろうコンポーザーへ自分の存在価値を示す事]
(存在、価値…)
[果たして、それは自分にあるのだろうか?
―もし、はじめからそんなものがなかったとしたら
ないものを示すなんて事はできっこがない]
…まっ
[
まだ聞きたい事があると声にならない声でその影へ語りかけただろう]
もし…
もしも、どちらかが先にまた死んでしまったら…
その時はパートナーも消えてしまうの?
[再び自分が消滅する路を辿ったとしても、そこに彼女を巻き込む危険はないのか。
…そしてもうひとつ]
生きる権利をもらった場合、他の人に譲る事はできるの?
[ふたつの問いかけにコンポーザーは答えてくれたのだろうか?
もし答えが来なかったとしても、やがて覚醒した意識は再び生き返る為の活動を始める事だろう。*]
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![]() | 【人】 花売り メアリー— Mey-F・屋上 — (127) 2017/06/17(Sat) 18時半頃 |
![]() | 【人】 花売り メアリー[首を持って逃走する<モル>を、捕まえる。 (128) 2017/06/17(Sat) 18時半頃 |
[
せっかく得たチャンスを自分のせいで失わせる訳にはいかない。
覚悟を改めようとした時
続いた答えに、少年の目は見開かれただろう。
神経の働きも鈍っていたから、実際にはわずかに痙攣を起こした程度しか動かなかったかもしれないけれど]
だめ……なんだ…
[せめて彼女だけでも生き返る事ができれば
最終の手段は、あっけなく棄却された*]
―4th dayサイガワラ永民博物館付近―
[こぽ…
こぽり…
ゆるやかに意識はまっくらな海から浮上をし
目が覚めてみれば、そこは二度目の最期を迎えた場所だった。
…もしかして今までのは悪い夢だったのかな?
なんて体を確かめてみれば、幼い体はいつも以上にどこか頼りないものに見えて。
希薄、という表現がぴったりだったのかもしれない]
…ゆめ、じゃなかったんだ
[そうとわかれば、真っ先に探したのはパートナーの彼女の姿。
周囲を見渡すと、少し離れた所に横たわる姿を確認できた。
すぐさま駆け寄って声をかけようとし、
真っ先に感じたのは悲しみ。
できもしなかったのに、守ると言った事への罪悪。
昨日の事も踏まえ、すぐに移動を開始した方がいいのは理解していたものの少年は彼女が目を覚ますまで心配そうな顔でそばにいただろう。
そうしてる間に
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死神の、お兄さん…?
[
彼女の事を聞かれれば小さくこくりと頷き]
うん…パティさん
ぼくのパートナーだよ
[ごめんなさい、パティさんの事…守れなかった…
と言葉を続けたけれど、それはあまりにも小さな声で
届いたかどうかは定かではない]
[罪悪と気まずさからこちらが黙っていれば
はじめの方は知っていると頷くだけだったけれど
ま…待って、ぼくそんなの知らない…
そんな事説明されてない……!
[―自分達を倒せば特別ご褒美?
ルール説明の時を思い出してみてもそんな事を言われた覚えは全くなく、一体いつの間にそんな取り決めがされてしまったのか…。
それより今問題なのは、それが意味する事は]
[目の前のお兄さんはもう、味方になってくれない]
な、なん…で…
[満足のできる答えが返ってくる訳がないのに、それでも嘘だと言って欲しくて。信じたくなくて。
だけど、目の前の笑顔や
あ…
[宙に浮きあがった石達がこちらに向かい飛んでくる。
もう、迷う暇なんてなかった]
……ッ
[とっさに彼女を庇うよう前へ立ち、両手を広げる。
恰好の的となった体に石が当たれば いっ… と小さな呻き声が上がっただろうがすぐに歯を食いしばり。
せめて彼女が目を覚まし逃げられるようになるまで時間を稼ごうとしただろう*]
[頭に直接響く、切羽詰まった願いの言葉に応え、重く冷たい瞼が開いた時、そこには自分を庇う小さな背中があった。
覚醒するまであと少し]
……丈司、君?
[彼が死神からの攻撃
一体何が起きているのか。困惑したが一先ずはこの状況をなんとかしなくては]
[あぁ、あの幼い言葉は現実だったのか、と。
また付き合わされるのだと]
[丈司に取り敢えず庇うことを止めるように言い、前に出れば、自分を見る死神の姿が見えただろうか
頬に残った涙の跡、彼が拭ってくれたそこに、攻撃の飛び火が走った。
本気で殺そう、というには生温い攻撃]
[
[こちらが目覚めた事で、死神は行動を変えただろうか。
話が出来そうなら、丈司を背にし、こう問いかけただろう。
何をしに来たの?と。
会話が叶わぬならば、身の安全を確保しようと、丈司の手を取り走り出しただろうか]*
[刹那、
軌道を読むのが容易だ。やはり、本気の殺意はないのだろう。
硬質化した両腕で、石を払い、身に当たるものは防ぐ]*
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![]() | 【人】 花売り メアリー『コンポーザーからのメール、見ましたか』 (197) 2017/06/17(Sat) 23時頃 |
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