45 哀染桜 〜届かなかったこの想い〜
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[ふわり。桜の霞に溶けた魂。
形を保ったまま、けれどそれはもう、人ではなくて。
消える直前、伸ばされた手に
深緑は、新緑色を覗かせた]
───…ごめん、なさい。
[すがたのない、おんなのこえがつむぐしゃざい。
くりかえしてしまった、あやまち。
つなげなかった、たくされたおもい。]
でも──…、独りは寂しいよ。
貴方もきっと、寂しいよ。
[桜に溶けて、ひとつになって知る男の虚(うつろ)。
女は其処に、貰った想いを注がんと願う。
あの人が呉れた温かい光を。
もう、境界は無いのだから。
何も怖くない。
喪失の恐怖から解放されて、女はつよく変わる。]
何が……
[お互いの姿は認識できるのか。
けれど声はたしかに胸裏に響く]
なんで……
だから、
一緒に居よう?
[陽を浴びた若葉の色を見留めて、榛色は柔らかく笑んだ。**]
[あの女性はどこにいるのだろう。
自分の姿すら認識はできないけれど
手を伸ばす感覚を、自分に思い浮かべる]
…おいで。一人がいやなら。
近くに、と…約束、したから…
[薄紅桜は導いてくれるか否か]
君が寂しくないのなら
俺も、きっと。
[同じ。分かたれたままでも触れることはできるのだろうか]
[新緑に写しこむ橙の色。
触れたその感触を。
預けた想いを。零さずに包むよう
やんわりと。けれど、離さぬように
彼女をそっと、抱きとめた*]
おいで。と呼ぶ声に導かれ、伸ばされた手に、今まで携帯を握って居た手を置いた。**
[すっと、浮く様な感覚に彼女の薄氷の様な瞳は開かれて。
その時には、もう既にわかっていた。
気付けば、大きく枝を伸ばす桜の枝の上木の幹に背を預ける様に其処にいた。
座っていると、表現しても良いのかもわからないが。
もう、風は彼女の長く豊かな銀糸を揺らすことも無いのだろうか。
彼女が、その瞳をその髪と似た輝きを放つ月へと向ければ、ゆらり、舞う様に揺れた。]
貴方は、月が好きだったわね。
[初めて彼に会った時、照れたように彼が棚に並べられた本から手に取ったのは、名も知らない写真家の写真集。
その表紙は、夜の海に浮かぶ月。]
[その写真を撮った街は、観光地でも何でもない、海を隔てた先にある小さな小さな港町。
いつか、その街へ連れて行ってくれると。
その言葉が嬉しくて、白い空間の中、四角く切り取られた図書館の窓の外。
丘の上から少しだけ覗いている深い青を、彼に会えない日にはぼんやりと眺めていた。]
[彼女を包む柔らかな光が、強さを増す。
月明かりの中、その光を浴びる桜の花びらは青白く輝いて。
ふわりと、花開く。
何処か朧げな気配が増えた事を感じれば、その瞳を向けるが、寄り添う二つの魂には自嘲した様に、小さくわらって。
すぐにまた、遠い月を見上げている。]
[孤独を、埋めようとは思わない。
ひとりでいる事が、怖いわけでもない。
苦しいわけでもない。
"彼が"居ない、その事実が全て。]
[彼と別れたその日から、孤独なままに生きる事を選んだ。
自分の、本当の想いをかたく閉じ込めて、錠をかけて。
自分と別れた後の彼が、どの様な人生を送ろうとも。
自分には関係無い、そう思って。
けれど、本当はそう思い込もうとしていただけで。
鍵をかけた暗い心の奥底に在った願いは、儚く消えた。]
[彼女には、孤独だけが残る。
けれど、それすらも何処かで愛おしい。
孤独である事が、彼への愛だと。
少なくとも、今はそう感じているから。**]
どうし様も無く不器用な自分に、瞳を閉じて苦くわらった。
ね。
[まぶたをあければ、桜の木の下に感じる魂へと、涼やな声を降らせた。
桜の花びらとともに、それは青年の頭上へと落ちて。]
貴方は、何を無くした?
[彼が、魂へと変わる前に耳にした言葉 。
突然の、不躾な言葉。
無視されても、構わないというていで、桜の枝の上から青い瞳を向けた。
自分は、無くしたのだろうか。
それとも、捨てたのだろうか。
少し、気になって聞いてみたくなっただけの事。]
[彼女を抱き留めた腕に他意はない
ゆるり体を離すと、触れることへ翠は僅かな戸惑いを。
囁きのような、望みのようなその声に
否やはなくとも返事できないまま。
ふと桜をみれば声が降る。
銀の髪は夜の妖精を思わせる]
無くした、もの…?
大事なものを……
[湖水に波紋が広がるように
静けさに声が零れる]
[青年はふと我に返ったよう
無意識に応えた己と、かえされた微笑み、僅かはにかむ。
今更のように戸惑いながらも拒否せぬ代わりにやんわりと、しかし離さない手
一緒に。隣に。
消えた境界線は体か心か]
…そうね。
[男の言葉に、女は僅かに形の良い眉を上げるのみ。
大事だから、探すのだろう。
答えを、求めるのだろう。
青年の返答は、当然と言えば、当然の。
小さく息を吐く様な、仕草は、どこかその返答を聞いて気を落とした様にも見える。
けれど、自分が応えるとしたら―――…
そう思うと、心の内で感じるものは、言葉にすれば崩れてしまう。]
[これが、夢では無くて。
本当に、魂だけの存在となってしまったのなら。
もし、そうだとしたら… ]
あーぁ。
[浮かんだ想いに、ぐしゃりと前髪をかきあげた。]
ばかみたい。
[自分で、選んだくせに。
迎えに来てくれないかな、なんて。]
貴女は、何故、ここに?
[当然といえば当然の問い]
貴女には、なくしたものがあるんですか?
それとも…気づいたことが、あったんですか?
……綺麗な髪ですね。
お陰さまで。
ありがたい事に、髪だけは老化に負けずにいてくれるみたい。
[青年の言葉には、少しだけ目を細めた。
もう30半ば。
肌は白く綺麗だとよく言われるが、それでも当人にしてみれば随分と皺が増えたやらハリが無くなったやら、感じるもので。]
何で、いるんだろうね。
[青年の言葉には、そのまま疑問を返すかのよう。]
[ちらり。橙に目をやってから
銀色にまた向き直り]
俺は貴女のこと知りません
お顔もよくは見えないんです。
今見えるものに、綺麗だといいました。
何故お陰様というのですか?
寂しい人
悲しい人
何かをなくした人が、
ここにいるんだと思います
…桜が、冷えた色をしているから……
"なくしたもの"なのか、"すてたもの"なのか。
[どっちだろうな、と小さく言葉を続けて。]
"なくしたもの"じゃなくて、"なくなってしまったもの"なら、あると言えるかな…、と思うけど。
[自分とは、全く縁のないところで命を落としてしまった、彼の事は。]
同じですよ
俺も気づかないままなくしてしまったものがある
目に見えていた大切にものだったのに。
[青白い花弁が一枚ひらり。
地面に触れて、波紋を描く]
気づいてよかったのか
そうでないかは、わかりません
社交辞令みたいなもの。
[何故お陰さまというのですか?と問う言葉には、小さく苦笑を浮かべた。]
桜が、冷えた色をしているから、か…。
[ゆるりと小さく首を傾げて、近くの花びらを見つめた。]
それじゃ、みんな幸せになれば綺麗な桜色になるのかしら。
[考えてもみなかったな、と頬に手をあてた。]
[彼の言葉 には、小さく息を吐いて。]
悲しむ権利が、あるのかって、ね―――…
[ぽつりと、小さく。
それだけ、相手に対してひどい仕打ちをした自覚は、あったから。]
桜色とは何色なんでしょう?
桜の薄紅は、死体の血ともいいますが。
でも俺はこの桜が…
冷たくて…綺麗な色だと思います
人の涙のような色。
貴女の髪のような、月のいろ。
[銀色を写し込む深緑はまるでエメラルドに似る]
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