15 ラメトリー〜人間という機械が止まる時
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― 廊下 ―
[待って、と声がする]
『いやよ、すぐに終わるって言ったじゃない』
[待って、と声がする]
『いやよ、わたしと一緒に行くんでしょう?』
[待って、と声がする]
『いやよ、立ち止まらないで』
『わたしだけのセシル』
[異形の声がする]
[異形を共食(たべ)るのに飽きたのか]
[宿主を喰らおうとする異形が]
[それに突き動かされるように、マーゴの追う声が聞こえても。
立ち止まらない。
立ち止まれない]
[妹を、連れていかなければいけないから]
[狂った機械は]
[嗚呼、それでも少しだけ人の心を残していたのか]
[妹が機嫌を損ねることを知りつつも、一度だけ、立ち止まった。
長い廊下。
そこに、よく響く声で問う]
――では、
貴女も一緒に逝きますか…?
マーゴ。
マーガレット。
[共に生きるという選択肢は、もう、どこにも無いのだけれど――]
[共に死ぬという選択肢なら、まだ、選ぶことができるはずで――]
[歩いてきた道を引き返す。
妹は、異形はそれに怒り、すぐにでも内側から宿主の身体を喰らおうとする。
内側から破壊されてゆく、機械は。
完全に壊れてしまう前に、マーゴの手を取ることができたのだろうか*]
─回廊─
[ぼんやりと。ぼんやりと。
視界に入るひとたちと。
棘を揺らすシィラを見ていた。
紅が落ちる毎に、自分を構築するモノが崩れてゆく。
『糧』がほしいと何かが啼く。
けれど]
……ダメ。
[小さく呟く]
……『ボク』が、さいごって、決めたんだから。
[そう、声に出して。
ああ、ダメだなあ、と思う。
その瞬間までは、と思っていたのに]
……最後に、私、戻っちゃう……ね。
[浮かぶのは苦笑、そして──紅が、散る]
[紅の羽が膨れ上がって乱舞した後]
[残ったのは、紅い羽の山と]
[翡翠色のペンダントが、ふたつ]
[そして、その傍らに佇んで。
紅の山をほっとしたような面持ちで見つめている。
白い翼の少女がひとり]
……ごめんね、ソフィ。
私、最後まで、あなたでいられなかったよ。
もう少し、だったのに。
[そう言って、わらう。
それから、コリーンの方を、見た]
……違うよ。
『ソフィア』は、ずっと前に消えてしまっていたの。
今、羽になったのは、ただの残骸なの。
[死したものの死を受け入れらず。
宿した異形がなした事が認められず。
映す事で、偽る事で。
仮初にその存在を維持しようとしていたものの、骸]
[こちらに駆けてくるホリーの姿が見える]
……そう言えば、まだ、怒ってる、かな?
[ついからかってしまった事を思い出し。
もしそうだったなら、それだけは]
……失敗しちゃった、かな……。
[小さな声で、そう呟いた**]
[それはぴしりとひび割れて、キラキラ壊れていきました。
鉱石の身体は無数の塵となり、キラキラ大気に消えていきました。
残ったのはただ、大事な手帳に書き連ねた、彼の生きた記録だけ。]
[いえ、もう一つ。
左手首の腕時計。自動巻きの古いアンティーク。
時を刻み続けるそれを、飛蝗鼠が拾い上げます。
銀色のバンドを首にかけ、飛蝗鼠はぴょんぴょんと、目指す場所へと跳ねました。
大事な大事なお願いを、かなえてあげるためだけに。]
[ぴょん
ぴょん
かちゃり
時折コケて転がりながら、ヨナの居場所を探しています。]
飛蝗鼠の姿で、出てきたヨナにぴょんと飛び乗ろうとしました。(偶数なら失敗ころころ93
…ヨナ。
[呼ぶ声が届くかは判らないけれど、腕時計をさし出して見上げます。]
きみのお願い、まだ覚えてる?
[クスリと小さく、笑う声。]
そう…全部食べられてしまわない方法。
…ちゃんと、考えていたんだよ。
ソレに耳を当てて聴いてごらん?
ぼくの、しんぞうのおと。
全部食べられてしまわないように、半分その中に隠したんだ。
[時を刻み続ける機械に寄せて、僕は優しい嘘をつく。]
ずっと君の傍に居させてくれたら。君の手首に居られたら。
僕はずっと、止まらずに、そこで生きていられるんだ。
[腕時計は自動巻きのアンティーク。半永久的に時を刻み続ける。
手にしたものが、止まらぬ限り。]
うん。
辛いことも、苦しいことも、
楽しかったことも、よかったことも。
みんな、聞かせて?
半分、食べてあげるから。
[耳元でカチカチと、機械は時を刻み続ける。]
君の望む限りずっと、そばにいるよ。
[その重みが、刻み続ける音が、一緒に生きていられる証。]
だから、泣かないでとは言わない。
泣きたいときは、僕に聞かせて?
うん、辛いことや嫌なこと、苦しいことは半分に。
いいことはきっと倍になるかもね。
[クスリとまた、小さく笑う声。
抱きしめてあげることは出来なくても、きっとそばにいることはできるから。
飛蝗鼠はぴょんと、ヨナの肩へと乗りました。]
―生命の泉―
[ ぽちゃり ]
[割れる] [割れる]
[水面に映る姿は、割れる]
[溢れでる清らかな源、生命の泉]
[異形の大樹は、泉に与えられ生かされ、泉を護り生かす]
[それは命を繋ぐ水]
[ ここにあることが彼の願いの証 ]
[触れることができなくても、
想いを伝える言葉がなくても、
抱きしめる腕がなくても、
傍にいられなくても]
[けれど、
そこに生じた矛盾《バグ》、相反するもう一つの想い]
[ ―――銃声が響き、水面を揺らした ]
[彼の影は――亡霊は、
ただヨナの傍らに寄り添っている。**]
[亡霊は うん、見えるよ と頷いて、
泣かないで と囁きながら、その涙を慰める。
何かの言葉に、はじめてヨナ以外の者
―――フィルへと目を向けかけたけれど、
それは銃声に妨げられた。
ヨナが足を向ける先、影は常に彼女と共に**]
[紅の中から翡翠色が拾い上げられるのを、見る]
……持って行ってくれるの、かな?
[小さく呟く。
お揃いの翡翠色は、今となっては彼女と彼女が存在していた唯一の名残り。
紅の羽は、いずれ、とけて消えうせるはずだから]
『ボク』のいた証が残るなら……ソフィを生かしてあげられた事になるから。
……それで、いいんだけど……。
[元々、願いはひとつだけ。
ただ、『うしなわれぬこと』。
生きたい、と願っていた『妹』が]
─追憶─
[その異形がいつからいたのかは覚えていなかった。
気がついた時、少女の背には翼があって。
それでも、両親も幼友達も妹も、少女を生かそうとしてくれた。
小さな隠れ里。
そこでは、平穏に時間が流れていた。
けれど、その平穏さは、仮初。
異形は、周囲に大きく害を為す事はなかったけれど。
数年に一度、少女の大切なものを『糧』として喰らっていた。
最初は父。次は母。それから、幼友達。
最後に残ったのは、妹。
けれど、妹は、異形が害するより先に、病に倒れた]
[最後に残った大切なもの。
心の拠り所の喪失は、狂気を招く。
狂った少女は、異形の囁くまま、妹を喰らった。
食べてひとつになればいいよ、という、コエのままに。
血肉、記憶も。
そこにあったもの、全てを。
そして、残滓のような思念を。
「いきたい」という願いを。
知って。
ひとつになっても、否、ひとつになったことで。
その存在に触れられなくなった事が、狂気を加速して]
[その中から、選び取ったのは、喪失の否定。
本来の自分は、行方知れずとして。
自分が、妹として生きる、という選択肢。
消えたのは『姉』で、『妹』は生きている。
そうして、異形が次の『糧』を求めるまで──即ち、寿命が訪れるまで。
見つかるはずもない、『姉』という『探し物』をしながら、世界を彷徨い続けて、そして──]
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