15 ラメトリー〜人間という機械が止まる時
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―中庭― [Lalala]
[歌を口遊みながら。 中庭に足を踏み入れ。
そこにまだセシルやマーゴがいたら。 驚いたように色のない瞳が瞬く]
歌を歌いに来ただけだから。 気にしないで。
[二人がこちらを向いたら。 そう告げて]
(375) 2010/07/19(Mon) 23時頃
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セシルは、歌が、聞こえた。近いと感じた時には、コリーンは既に見えるところにいたか。
2010/07/19(Mon) 23時頃
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――…放射線、
[それはそれで、とてもぞっとする話。 物腰柔らかなセシルの話に耳を傾けて、 目線が上向く形で彼を見る。]
…セシルは…物知りなのね…
あなたは…ここに来るまでは、ずっと 一人…? それとも、誰かと一緒だった…?
[セシルの服の裾に添えられた手。 振り払われるかもしれなかった手は受け入れられる。 ホッとしたように息をついて、淡く微笑んだ。] ……ありがとう、
[セシルが顔に出さないのなら、 下腹部のことにはきっと気付けない。]
(376) 2010/07/19(Mon) 23時頃
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[泉についたのなら水を汲む間は ぺたりと座り込んで足を休ませる。 痛みが増しているのか、引いているのか。 よくわからなくなってきた。]
―――…シィラ、
[遠くでなき声が聞こえたのならマーゴも空を見上げた。 先程とは違う声、 先程の――水が震える程の哀しげな声はなんだったのか。
歌声が聞こえる、少しずつ近づいてくる。 そちらを見ると、歌うコリーンの姿があった。]
(377) 2010/07/19(Mon) 23時頃
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マーゴは、セシルに飲むかと聞かれると頷いて、歌うコリーンにも泉の水を飲むように視線を向けた。*
2010/07/19(Mon) 23時頃
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コリーンさん。
[歌を歌うひとは、彼女しか知らない。 彼女の声だと思ったときには、もう彼女はそこにいて]
…もしかして、あれからずうっと、歌っているんですか…?
[歌いつづける、と。それを望まれている、と。 少し前に会った時に彼女はそう言っていた、が。
ここまで歌い続けているのは、流石に異様だと思い。尋ねる]
(378) 2010/07/19(Mon) 23時頃
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―中庭― [>>377マーゴの視線に。 白に近い銀を揺らして首をかしげる。
セシル>>378の声には色のない瞳が瞬き]
そう、歌って居るわ。 そして、これから歌うの。
だから、気にしないで。
[それだけを告げて。 二人から少し離れる。
そして歌う――]
(379) 2010/07/19(Mon) 23時頃
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[深呼吸をひとつ。 そして歌が紡がれる]
哀しい操り人形。 哀れな操り人形。
どちらかを選び。 どちらかが散る。
望むのは何。 生まれるのは何。
二つの人形。 哀れな道化。
選ばれるのは誰。
[歌う声はどこまでも響く。 それを耳に。 心に残すのは――]
(380) 2010/07/19(Mon) 23時頃
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[>>267 問いかけの言葉には、無意味に否定を返した。]
……アリーシャ?
[セシルの語る名前はまだ知らない、 照らされた薄灯りの中、ただ彼女の飾る花の色だけが鮮やかだった。
>>268 差し出された衣類を受け取る。 この暗さなら渇いた血痕は闇に紛れる、と思うのだけれど]
あ、ごめんなさい 俺は、その、服どうにかしてくるから…… また
[ベネットを案じる彼らのやり取り、どうせ手伝うことなど出来ない。 人を案じることも出来ないのに、 衣服に気を使うなんて酷く滑稽な気がして、
人目を避けるように衛兵室の裏口へと向かった]
(381) 2010/07/19(Mon) 23時頃
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[ベネットの様子は気になるが、他の人がついているだろうし。 夜の移動は危険を伴う。 焼蛍虫の動き次第だが、明日の朝一を念頭に置く。
あの光の帯が、古城に届かないと良い。 注意深く見守りながら夜は更ける。 虫に照らされて、普段より町の様子は少し見え易かった。]
(382) 2010/07/19(Mon) 23時頃
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ベネットは、ぼんやりと夢うつつ、漏れ聞こえる歌を聴く。
2010/07/19(Mon) 23時半頃
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― コリーンが来る前 ―
[物知りと言われ、曖昧に笑う。 そも、何故自分はこのことを知っていたのだろう。 誰かから聞いたのだろうか。誰に? ――答えは、出ない]
…きっと、一人だったのだと思います。
[そしてマーゴの問いに、答える。 きっと、…きっと一人だったはずだ。 誰かと離れた記憶はなかったから。
記憶がところどころあやふやになっているのを感じる。
ここ数日はそれが特にひどいような、そうでもないような。 自分のことなのに、どこか、よく知らない他人の話のような感覚]
少なくとも、妹は傍にはいなかった……。
(383) 2010/07/19(Mon) 23時半頃
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[気にしないで、と、言われても。 気になってしまうのが、人の性だろう、と、思う。
いや、気にしているのは――
泉の中の自分と、目が合った]
(384) 2010/07/19(Mon) 23時半頃
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フィリップは、今日出会った、一人ひとりの事を思い出してみる。
2010/07/19(Mon) 23時半頃
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─城内・通路─
[とん、とん、とリズムを刻むよに歩いて行く。 宛はない。今は、『他の誰かのための探し物』もない。 だから、足取りは気まぐれ]
……んん。
[ふと、足が止まったのは、歌が聞こえたから。 今いるのは中庭からは離れた場所らしいから、はっきりとは聞こえない、けれど。 今さっき、言葉を交わしたひとの歌なのは、わかった]
……歌えるの、いいな。 ボク、は、歌えない、からなぁ……。
[ぽつり、と零れるのは小さな呟き]
(385) 2010/07/19(Mon) 23時半頃
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―中庭―
[歌う。
吟う。
それしかできないから。
それを望まれているから。
色素をなくした髪が。
ざわり、うごめいた]
(386) 2010/07/19(Mon) 23時半頃
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[やがて、少し離れたところから歌が聞こえてくる]
………不思議な歌ね。
[そして、視線は遠くにいる焼蛍虫に向く]
ねえ、こっちに来ない? "わたし"、あなたたちに少しでいいから触れてみたいの。
[近づいてはいけないと言ったはずのその口で、真逆のことを口にする]
(387) 2010/07/19(Mon) 23時半頃
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――……違うの?ラルフじゃない?
[闇の中の人物に話しかける。]
(388) 2010/07/19(Mon) 23時半頃
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―裏口付近―
[>>#3 それは意思持つ一つの生き物のようにうねる、光の束。 近くで見れば眸をも焼かれるだろう]
――……、
[先ほど、聴こえたシイラの鳴き声は、 どちらの方角からだったろうか。
遠い閃光に目蓋を狭めて、空を見る。 >>361 そのうちに鳴き声がもう一度、今度は近くに聴こえて]
(389) 2010/07/19(Mon) 23時半頃
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[空を滑る長い尾がこちらへと向かってくる。 異形より降り立つ少女に差し伸べようとした手は、一度中空に留まり、落ちる。 だからか、かけられた言葉には、少し戸惑うように間が空いて]
あ、ヨナ…… いや、ごめん、俺……だけど。
大丈夫だった みたいだね。
[声に安堵のようなものは、少し混ざって]
場所は、えっと裏口……みたいなところ。
(390) 2010/07/19(Mon) 23時半頃
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>>383 ――…きっと…?
[はぐらかすわけでもなさそうな、 けれどもあやふやな答え、緩く首を傾いで。 焼蛍虫の話はあれほどはっきりと話していたのに セシルから語られるセシルの話は、 まるで自分とは違う誰かの話をしているような響きにも聞こえて]
セシルには… …妹さんが…いるのね…
[ここ(ラメトリー)にいるわけではなさそうな、そんな響き。 ますます彼が―――…わからなくなる。 きゅうと、添えられていた指先が一度だけ 不安を示すかのようにその裾を緩く掴んだ。*]
(391) 2010/07/19(Mon) 23時半頃
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ラルフは、答えて、まだ着替えていないことを思い出せば、少しコートの襟を寄せた。
2010/07/19(Mon) 23時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/07/19(Mon) 23時半頃
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─城内・通路─
……はあ。
[周囲には、ひとの気配はない。 ひとならざるものが潜んでいたとしたら、気づけないだろうけど。 誰もいないように思えたから、ひとつ、息を吐いて。 とさり、と壁に寄りかかる]
あと。 どれだけ。 残ってるの、『時間』。
[ぽつり。 零れたのは。 泣きそうな声の呟き]
(392) 2010/07/19(Mon) 23時半頃
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>>390
[闇から返ってくる声、それはラルフのもので安心する。]
ええ、大丈夫。 裏口?城の裏口なのね。
[すると、ぼんやりシィラの眼が紅く光った。 その光に赤いラルフの姿が浮かぶ。
その身が血で汚れていることまでは気がつかない。]
今夜は焼蛍虫が出ているの。 だから、もう、出歩かないほうがいい。
[ラルフの姿を確認すると、シィラはぶわり、とまた舞い上がる。]
――…シィラ、今夜もどこかにいくの。
[返事はしないけれど、シィラは浮かんで、どこかへと去っていく……。]
(393) 2010/07/19(Mon) 23時半頃
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[向けた視線の意味はコリーンには通じなかった。 水を、そう口にする前にコリーンは離れてしまう。
こくりと、一口水を飲んで泉の水面に映る姿を見つめていると 聞こえてくるコリーンの歌、 どちらかを選び。 どちらかが散る。 二つの人形―――…選ばれるのは、]
……哀しい歌、
[ぽつり、と水面を見つめたまま呟きが零れて]
一人しか選ばれないなんて… 離れ離れは―――…淋しいわ …とても
[二つ選ぶことができないのなら、 どちらも散ってしまったほうが、きっと…淋しくない。]
(394) 2010/07/19(Mon) 23時半頃
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ヨーランダは、地上に降り立って、少し、バランスを崩し、座り込む。
2010/07/20(Tue) 00時頃
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―中庭― [Lalala]
[Lulala]
[この身に巣くう異形が満足するまで。
歌声を響かせる。
そうしてしばらくの間。 無心に吟い続け――]
(395) 2010/07/20(Tue) 00時頃
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[コリーンの歌に聞き入っていたから、 セシルの変化に気付くのが少し遅れた。]
―――……
……セシル……?
[呼ぶのに間があったのは、 その口調が"彼"のものとは違うような気がしたから。 これも聞き間違い…なのだろうか。]
……どうかした…?
[セシルの視線を追って、 紺の瞳に映るのは遠くの 薄く明るくなった場所]
(396) 2010/07/20(Tue) 00時頃
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[ぼんやりと薄く目を開ける。チャールズはそこにいるだろうか?]
…ねぇ。 チャールズの話も、聞きたいな。 [宝石のような瞳でじっと見上げて、眠れない夜の子供のように、囁いた。]
(397) 2010/07/20(Tue) 00時頃
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[声に応じたのか、ただの偶然か。 光の集団は、少しだけ泉に近づいた。
まだ、危険のある位置ではないけれど]
わあ、明るくなった。
[手を叩いて喜ぶ。 マーゴの呼びかけには、かなり遅れて振り返った]
…なあに?
[明るい声とは裏腹に、瞳が虚ろなのがマーゴに見えただろうか?]
(398) 2010/07/20(Tue) 00時頃
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>>393 [赤く光るシィラの瞳に照らされれば、少し目を背けた。 シャツを隠したところで、コートに染み付いた血臭はまだ生々しいかもしれない。 見つめる青い双眸に、どこか恥じ入るようなそんな気分になる]
――……ああ、うん。見えたよ。 そうだね、今日はもうさすがに狩りは……
[しない、理由は焼蛍虫ではなかったけれど。 舞い上がる異形の姿に目を向ける、少女が天使に問う言葉]
……いつも君を守っているみたいなのに、 一体どこに行くのかな……
[舞い上がるそれを目で追う。青い双眸から逃れるように]
(399) 2010/07/20(Tue) 00時頃
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―中庭―
[歌がおわる。
そして、小さく息をつく。
近づいてきた、光る虫。
歌って居る間、周囲は見れないから。 それを呼んだのがセシルとは知らぬまま。
眉根を寄せた]
(400) 2010/07/20(Tue) 00時頃
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>>399
[どこかよそよそしい感じをラルフより受け取る。 避けるような仕草をされると、なお、青色の眸はその姿をよく見ようとする。]
うん、もう狩りには行かないで
――…どうしたの? [シィラを見つめるラルフ…そのコートに大きな黒い染みを見つけて……。
コートに手を伸ばす。]
(401) 2010/07/20(Tue) 00時頃
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ヨナ……?
[とさり、と崩れるその気配に気づいて、 気づいたけれど、躊躇が支えるべき判断を遅らせる。
彼女を抱えることも出来ずに、 伸ばした手はむなしく宙を掻いた]
……どうしたの? どこか、痛い?
[傍らにしゃがみこむ]
(402) 2010/07/20(Tue) 00時頃
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ヨーランダは、シィラはもう見えない。
2010/07/20(Tue) 00時頃
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[光の帯の流れが、何か急に変わったような気がした。 上空から少しだけ城に近付く。]
……っ
[まさか、とは思うが。 思わず城までの道に目を遣る。]
(403) 2010/07/20(Tue) 00時頃
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[偶然か否か、近づく薄灯りに。 傍の瞳の虚ろな色に、ふるりと身体が震えて]
――…セシル…?
[もう一度名前を呼ぶ。 眉根が寄ったのは彼に対する違和感からと、 急に立ち上がったので感じた足の痛み。]
…お水、汲めたわ…
―――…戻りましょう…?
[そう言わないと、光が近づきそうで怖かったから。 彼がもっとわからなくなりそうで、怖かったから。
先程縋った時と同じ場所に手を伸ばして、 戻るようにと裾を少し 引っ張った。]
(404) 2010/07/20(Tue) 00時頃
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ラルフは、ヨーランダから、慎重にとても慎重に距離をとって 刃を遠ざける。
2010/07/20(Tue) 00時頃
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