155 【身内】砂煙の村
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――ぁ、……、
[くるりと、躊躇いなく振り返った勝気そうな瞳>>82に、目に見えて狼狽える。 思わず逃がしかけた視線は、再びまあるく開いた栗色の瞳へと。
声を掛けたのはこちらな上に、こうまで綺麗に視線が合ってしまったなら、今更逸らす訳にもいかない。 居た堪れなくはあるけれど、裸の足音をそのまま見送ってしまうのも、なかなか居心地の悪いものではあったから。]
……失礼、迷惑…だったかな。 気になったもので…ええと、その、足が。
[彼女の問い掛けには曖昧に頷いてみせながら、白手袋に包まれた手が引き提げた靴と――裸足の足へと、視線を移して。
そこで一度、不安になった。]
(87) 2015/04/06(Mon) 23時頃
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そんな様子じゃあ、歩きにくいと思うのだけど…。 ……歩きにくい、…よ、ねえ?
[さも当然のように歩いているものだから、もしやおかしいのは自分なのではないかと――身に馴染んだ被害妄想。]
………そうじゃなかったと、しても。 万一足を切りでもしたら、 …大変、じゃあ…ないかな。
[…ので、否定された場合の保険まで一息。 嫁入り前の娘が、…なんて不躾な言葉は、さすがに飲み込んだ。 要らぬ事を言って後悔するのはいつもの事。]
(88) 2015/04/06(Mon) 23時頃
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ーーん、、?、
??
[手指を包む革のぴったりとしたこの窮屈さが、 この街での想い出を蘇らせた。ーまァ、全部良いってものではないけど。 ついぽけーっとして、ああ変わらないな、とか思っていたら、誰かがわたしに話しかけた気がした>>27>>28
ん、だけど。 その方を振り返れば、もう話しかけたらしい男性は違う人と話をしている。]
(無視しちゃったかな、悪かったな)
[少しだけ反省をしてーーーーーーーー
ーーカシャッ。
久しぶりの街での一枚目は、街と彼らの話す姿。 …さ、歩き出そう]
(89) 2015/04/06(Mon) 23時半頃
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――っん゛!?
[ 驚きに、思わず変な声が出ちゃう。 だって だって、舌をはじかれる>>83なんて、誰が思うんだろう。 びっくりする なんてもんじゃないよ。
痛くはなかったけど、ベロを出したまま顔をしかめて じぃって 睨みつけてみたけど、きっと意味は無いんだろうな ]
……おさけなら、のんだこと あるもん。 お、おばけだって こわく ないもん。
[ ……お化けなんて、いないやい。 声がすこし震えちゃったけど、信じてもらえたかな。 吐きだす煙>>84をにらむようにしながら ぼくは ふふくそうに唇をとがらせる。 ふふく、そう。……使い方 あってるかな ]
(90) 2015/04/07(Tue) 00時頃
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[ それでも、褒めてもらえそうだとおもったら ふふくそうなのも、すぐ無くなっちゃう。
褒められて当然、みたいなのは、 おじちゃんは好きじゃないかもだけど でも、褒めてくれたっていいじゃんね ]
……もー おとながこどもを、いじめちゃだめ なんだよ。 すなおにほめてくれれば いーのに。
[ 頭を撫でてくれたのは嬉しいけど それとこれとは話が別だから。
やっぱり余計な一言をくっつけちゃうのは 心を許したしるし なのかもしれない。 自分でもよく わかんないけどさ ]
(91) 2015/04/07(Tue) 00時頃
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[ ――それに こうやって、茶化すみたいにお話ししてると 迷惑だとか そういうことを気づかわなくてすむから、ちょっと気が楽。
だから、煙>>85に眉を寄せながらも、ほんのすこし 嬉しそうにしちゃって。 ……変だと、思われなきゃいいんだけど ]
さみしい、の。
[ ぱちり。 思わず不思議そうにしちゃったのは、大人は強いと思っていたから。
あぁ、そっか。 大人もちゃんと、寂しかったりするんだなあ。 知識として知ってても こうしてちゃんと聞くのは、なんだかちがう感じ ]
……あ の。 うーんと……
[ なんて返せばいいんだろう。 優しい、っていうのが 褒められてるんじゃないってのはわかるから ……結局何も、返せないまま ]
(92) 2015/04/07(Tue) 00時頃
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[ ごめんね、って。ちいさく言ってみたら おじちゃんは、どんな顔をするだろう。 やっぱりこれも 余計な一言 なのかなあ…… ]
……えっとね。 おじちゃん、さみしいんでしょう。
だからね、いってあげても いーよ。
[ 問いかけ>>86には、何だか煮えきらない一言を。 ううん。ほんとは こういう言い方がしたいわけじゃ、ないんだけどな。 なんだか上手くいかないのは、きっと おじちゃんが大人げないせいだよ。
ぼく 悪くないもん ]
(93) 2015/04/07(Tue) 00時頃
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――っあ、 ……行っちゃった。
[ カシャ って>>89 聞こえた音にふと そっちを向いたら、女の子はもう あるきだしてて 残念そうにつぶやく言葉は 彼女に届いたかな。
お邪魔だったかな、なんて。 困ったようにひとつ、またふたりにごめんなさいを落としはしたけど ]
(94) 2015/04/07(Tue) 00時頃
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[さもすれば消えてしまいそうな言葉たち(>>87、>>88)を拾うため、意識をぐっと集中させる。 要はなんだ。靴も履かずに街を歩く変わり者を諌めたいのだろうか。 不機嫌とはいかないまでも彼女は眉を顰めて。]
歩きにくくはないよ。 砂浜に比べればずっとラク。
[乱暴に言葉を投げてから、はたと気付いた。 訓戒ではなく心配からの声だったのではないかと。 足の裏をぐいと持ち上げて、汚れ以外には何もないことを確認する。]
ああ。そっか。確かに怪我はタイヘン。 家、もうすぐそこなんだけどさ。 それでも靴は履いた方がいいよね。うん。
[いつも以上に大きく早口になったのは、早合点から反抗的なものいいになったことを少し恥じたから。 照れた顔を隠しがてら、かがんで靴を履く。]
(95) 2015/04/07(Tue) 00時頃
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掃除夫 ラルフがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(掃除夫 ラルフは村を出ました)
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――ぇ、え、砂浜…?
[突然の声掛けに、怪訝そうな顔こそ予想していたものの――まさかそこまで撥ね付けられる>>95とは思っていなかったものだから、たじたじと身を引き掛ける。 どうやら要らぬ言葉は、飲み込んだ物だけではなかったらしい、と。
このまま非礼を詫びてそそくさ逃げ出すことも考えたけれど、思い返せば彼女が村を騒がせた時、自分はもう成人と言っても良い歳だった。 ――尻尾を巻いて逃げ出すのは流石に、年上としてどうなんだ。 なんとも情けの無い思考を持て余して、退く足が一歩遅れた、頃。]
あー、……え?…うん? そうか、それなら…無駄に足を止めさせてしまった、かな。
[勢いの良い言葉に目を白黒させながら、それをゆっくり飲み下す。 いったいどういう風の吹き回しだろうか、と。 ぐるりと目を丸めたまま――それでも、続いた言葉は拒絶には聞こえなかったから。 屈む彼女のつむじ辺りをまじまじと眺めた。]
……もう、家には帰るんだね。
[家が近くだから、なんて、そんな言葉に。薄く吐き出す息と共に声を落とした。]
(96) 2015/04/07(Tue) 00時半頃
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[彼女が靴を履き終えて、顔を上げようとしたなら。 見下ろしていた視線は、慌てて明後日の方向へ飛ばしただろう。
そう人に触れる場所ではないとはいえ、白い無防備な足が靴の中に収まったことを確認したなら。]
…不躾なことをごめんね。
[無意識のうちに滲んだ冷や汗なんて拭ってみながら、安心したように軽く腰を折ろうと。]
(97) 2015/04/07(Tue) 00時半頃
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[一線ひかれることは常であれど、こう(>>96>>97)も申し訳なさそうにされればさすがの彼女もたじろいでしまう。
靴を履き、顔をあげた彼女はいつもの調子を敢えて意識する。]
帰り道だったんだよ。 って言っても誰かが待ってるわけじゃないし。 家帰ってもひとりで飲むだけだし。 このまま一杯ひっかけてく、なんてのもありなんだけどね〜
["がさつでかわいげのないいつもの自分"を意識するあまり、そんな台詞が口をついてでた。 更にジョッキを煽る動きを真似てニカっと笑ってみせる姿はさながら中年男性のそれだった。
きっと彼は困ったように笑うのだ。それか、先ほどの様に優しく諭すのかもしれない。]
(98) 2015/04/07(Tue) 02時頃
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[先ほどまでいた浜辺とは打って変わって、常に賑やかである広場へと辿りつく。 たいした距離でもないというのに、もう息が切れてしまって。 つくづく自分は体力がないなと感じつつ、建物により日陰になっているところへ寄り掛かる。 まあ、―――もっとも、体力のない原因は分かりきっている。]
あ…あと1本。
[あまり活発でない性格に加えて、これ。 昔のように体を動かせない原因は、今彼の人差し指と中指に挟まれて、その役目を果たそうとしている。 どこで手に入れたかわからない安いライターでその煙草に火を点す。話題に困ったとき、逃げ道はいつもこの煙草だ。最初の一口はふかし、すぐに煙を吐く。そして二口目から、肺の中へと煙を詰め込む。]
………。
[大きく煙を吐き出し、ふと目の前に聳え立つ教会を改めて眺めてみる。この街から出たことはないが、かの本で他国ではもっとたくさんの宗教があると知った。 無宗教の自分には関係がないもの、だと思うのだけど。]
…難しいことは、わからないままでいいなあ。
[なんて、もう少しばかし、この村の広場の景色を楽しみたくて。 彼はその場所に、もうしばらく居ることに決めた。]
(99) 2015/04/07(Tue) 02時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2015/04/07(Tue) 02時半頃
漂白工 ピッパは、メモを貼った。
2015/04/07(Tue) 02時半頃
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[ザァ、ザァ… 規則的に打ち寄せる波の音を暫く聞いていても、やっぱりわずか程の時間しか潰れない。 立ち尽くすだけの自分は傍から見てアンニュイにでも見えるのだろうか、そう思うと何となしに背中が痒くなった。]
いくか…
[先まで一緒にいた彼を見送ってから、恐らく一分も経っていないだろうけど。そそくさと踵を返した。]
(100) 2015/04/07(Tue) 03時頃
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――少し後
[キャベツ、ジャガイモ、ニンジン。それと俺。 家に帰ってはすぐさま母に見つかり路上販売の番を言いつけられた。 家先に置かれた質素な机に布を敷き野菜を並べ、奥側に置いた簡素な作りの木製椅子に座るだけ。]
…らっしゃーい
[市場でもない自宅近隣では人通りも少ない。客が来るとすれば彼方から出向いてくれるものだ。 やる気のない客寄せの声と、だるそうに椅子に座って、顰め面を決め込んだ少年。知らぬ人なら触らないに越したことないけれど。村の人からしたら「ああ、いつものね。」って具合。]
(101) 2015/04/07(Tue) 03時頃
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[ふと。>>89白フードの女性が目に入る、ここからは少し遠いけれど。見慣れない風貌に好奇心を寄せて、大よそは暇潰し。]
――お姉さん。 ちょっと、フードの人。
[格段声を張り上げる訳でもなく、気付かれなかったらそれまでってくらい。 もしもフードの彼女が気付いたのなら、手招きでもして野菜の紹介でも始めよう。]
(102) 2015/04/07(Tue) 03時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2015/04/07(Tue) 03時頃
若者 テッドは、メモを貼った。
2015/04/07(Tue) 03時半頃
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[顰められた顔(>>90)やら睨む視線やらから、舌を弾かれた事への不満を感じ取りはするものの、他にやる物など無いモンで。 煙交じりの此方の揶揄に対する抗議だって、肝心の吐く声が震えてちゃ何の強がりにもなりやしない。 "そうかいそうかい。なら今夜、鏡の中かベッドの下を覗いてみるんだ"――吐き出しそうになったそんな言葉は、流石に大人気ないかと飲み込んで。代わりに小さく吹き出しながら、唇を歪めてみせてやる。
煙たそうにこっちを睨む視線だって、もう慣れたモンだ。この坊主は煙草の匂いが苦手な癖に、妙に懐いてくれるのは何故なのか。 匂いが嫌なら近付くな、と。吸うのをやめるつもりは無いから何度か言った覚えはあるが、あまり意味はなかったんだろう。]
なァに言ってる、虐められてんのは俺の方だろう。 "子供がオッサンを虐めちゃ駄目なんだぞ"、……な。もう少し優しく扱ってくれ、オッサンはデリケートなんだ。
[相手の言葉(>>91)を真似して言い返してやりながら、確かめるように坊主の顔をじっと見下ろす。つい一秒前まで唇とんがらせてたと思いきや、褒めてやればすぐ様それを引っ込めてくるこの坊主には、呆れを通り越して感心する。]
(103) 2015/04/07(Tue) 04時頃
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[余計な一言は相も変わらず無くなりはしないが、嬉しそうにされてしまえばそれを咎める気も失せる……あぁ、これだから餓鬼は苦手だ。 腹いせに吹きかけてやった煙だって、眉を寄せながらも何で少し嬉しそうなんだか。 理解は到底出来やせんが、それでも気勢は削がれてしまったものだから、坊主の周りに立ち込めた煙を白い手袋が嵌められた手で軽く払った。
だけれど何気なく吐いた揶揄の言葉は、思いの外坊主に気を使わせてしまったらしい。 言葉を探すような様子には、小さく呟かれた謝罪には、逆にこっちが気不味くなってしまった。]
……はあぁ。餓鬼が一丁前に、大人に気を使おうとしてんじゃねェ。 そういうのは、大人の仕事だ。子供には子供の、大人には大人の仕事がある。……分かるか、坊主。
[だから盛大な溜息と共に、この坊主にはちゃあんと教えてやらないと――まぁ自分が"大人の仕事"とやらを全うできているかは怪しいが、そこはこの坊主には分からんだろう。 それっぽい事を、それっぽく言うのが大事なんだと。これは説教をする上で、大事な事だ。]
(104) 2015/04/07(Tue) 04時頃
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[しかしこちらの問い掛けへの返事(>>93)には、流石にきょとんとした顔を向けてしまった。 ……気を使わせるだけじゃなく、慰められてしまうとは。やれやれ、昨今の餓鬼は生意気ったら。]
寂し……、あのなぁ、そりゃ言葉の……はぁ。まぁいい。
[そうすっぱりと寂しいだろうと言われたオッサンの気持ちを、この餓鬼は考えた事があるのだろうか。そりゃあ夜に酒を飲みながら、ラジオに耳を傾ける生活に不服があるわけじゃあないけれど。 それでも歳も歳なモンで、時折寂しい夜が無いとは言わん。……もっとも、それを誰かに愚痴るつもりなんざ更々ありはしないがね。]
(105) 2015/04/07(Tue) 04時頃
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そうだな、お前さんが来るのなら話し相手には困らんか。 寂しいオッサンの相手をしに来てくれるってなら、ひとつ頼んでみるかね……土産にお前さんの食べ残しのハンバーグでも持って来てくれりゃ、俺の夕食も豪華になるんだが。
[情けなさと、侘しさと。そして坊主のどこかずれた優しさに小さく肩を震わせながら、ん?と伺うように相手の顔を覗いてみる。 もしも本当にハンバーグとやらを持って来てくれるのなら、そりゃ有り難いのは事実だが……後々坊主の家に礼の一つもしなきゃならんから、結局出費は嵩んでしまう。
――だがまぁ、それは態々この坊主に言う事じゃあ無いだろう。]
(106) 2015/04/07(Tue) 04時頃
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[そんな中、ふと聞こえたシャッターの音(>>89)にそっちを見れば、いつ構えたのか立派なカメラが嬢ちゃんの手にあるじゃあないか。 ついつい話し込んでしまったモンだから、嬢ちゃんがシャッターを切るまでそれに気付かなかったらしい。]
……撮るなら言ってくれりゃ、もう少しマシな顔をしたんだが。
[去っていく彼女の背を見送りながら、どうやら案内は必要無かったかと肩を竦める。 写真を撮るのが趣味なのだろうか、揺れるフードに向けて"出来たら後で見せてくれ"と掛けた言葉は、さて嬢ちゃんには届いたかね。
しかし傍の坊主は、なにやら間に入ったと気にしているようで(>>94)。人の輪なんてそんなモンだ、と呆れた声で言葉を吐いて空を見上げれば、海の方から潮の香りの風が吹いた。]
(107) 2015/04/07(Tue) 04時頃
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―――……。
[手元に輝くのは、透明な袋に包まれた小さなピアス。 ……つい、買ってしまった。自身にピアスを付ける穴などないというのに。――そうでなくとも、似合わないのだけれど。
それは淡い青色。石に詳しくはないから、名前などは分からないけれど。太陽に照らされたそれは輝きを増し、さらに美しいものだ。]
(108) 2015/04/07(Tue) 04時半頃
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[少しの後悔と大きな満足感を携えて、広場の中を進む。
そうして次に目に留まったのは、建物に寄り掛かる長身の男>>99。 物思いに耽っているようにも見えて、彼が佇む日陰へ静かに近付いた。]
…こんにちは、本屋の。 良い天気だというのに、そんなところでどうしたんだい?
[本は好きであるから、何度か彼の店にはお世話になっているのだけれど。名前は知らないし、彼が自身を認知しているかさえ分からない。
…気分転換がてら、話し相手欲しさに愛想の良さを心掛け、話しかけてはみたけれど。彼の反応はどうだっただろう。]
(109) 2015/04/07(Tue) 04時半頃
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[靴にぴったり足を収めて、上がった彼女の顔>>98は、すっかりいつも通り。 敢えて飾り気を捨てたようなさばさばとした口調には、おや、と目を細めはしたけれど。]
……あ、あ。そう。 待つ人は、…いないんだ。
[――それじゃあ7年前のきみは、何から逃げようとしたんだろう。 そこまで考えて、7年という年月は、人も家族もがらりと変えてしまうものだと思い至ったけれど。…いずれにせよ邪推に過ぎない。 邪推も詮索も、されるのは嫌いだから、するのもそれまで。]
はは……、一杯、か。 きみ、お酒を飲むんだな。
[大仰な動きの後、快活めいて歯を見せて笑う彼女には気圧されながら。 きっと彼女の想像通り、眉を下げて苦笑してみせた。]
(110) 2015/04/07(Tue) 05時半頃
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それなら、――…いや。
…おれは、飲酒はさっぱりでさ。
[或いは自分にも晩酌の習慣があったなら、彼女を放らずに保護者気取りで付き合うこともできたかもしれない、のだけれど。
――どのみち、自分では不釣り合いだろう。 ほんの少し前、青年の同行に躊躇ったのと同じ理由で、眉を寄せて首を振る。]
…できるなら、ほどほどに。 ………余計なお世話だな。
[乗り掛かった船、じゃあないけれど。 尻すぼみになった小言もどきに、ついでに自嘲もおまけして、すっかり板についたのは様子伺い。]**
(111) 2015/04/07(Tue) 05時半頃
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[こんにちは、と。声をかけられればそちらに軽く頭を振り向かせて。 そこには長髪で、彼よりも年上であろう外見の男>>109がいた。 慌てて煙草を携帯灰皿に押し付けて火を消す。寄り掛かっていた壁から身を離し、彼に向き直す。背が高い彼よりも、少々低いだろうか。壁に寄り掛かっていたときは気づかなんだが。]
あ…、どうも。 ……えっ、と…。
[しまった。 本屋、というワードから、彼はこちらを知っているのだろうという結論に即座に脳内で結びつけたのだが、肝心な誰かがわからない。 ああ、やはりここでも、自身の性格と学習能力の低さを恨んだ。 彼の顔を見つめることは2秒と持たず、視線は止まり木を無くした、疲れた鳥のように下へ、下へ。 ふと、彼の手の中にあるアクセサリーのそれが目に入る。]
(112) 2015/04/07(Tue) 07時頃
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綺麗………、ですね…。 アクセサリーでしょうか……?
[本屋、という単語からして、もしかしたらいつぞやのお客様かもしれない。粗相のないように、敬語で、恐る恐る。言葉も態度も、何もかも自信がなくて、ちらりと足元をまた見てしまう。 綺麗な石や、それを身につけるといった、アクセサリーは彼にはよくわからない。そういった本で読むだけ。 ただ、石が"綺麗"だとか、そういったことだけは、他人と感覚を共有できるものだと彼は思う。 だからこそ、目の前の彼の手の中にあるそれに対する感想は、彼の本心から出たもので。
名前も知らない彼に、名前よりも先に手に持ったものに関して問うてしまったことを後悔して。 はたして、彼はどのような返事をするのだろう。]
(113) 2015/04/07(Tue) 07時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2015/04/07(Tue) 07時頃
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