45 哀染桜 〜届かなかったこの想い〜
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墓
少
霊
全
クラリッサに1人が投票した。
エリアスに1人が投票した。
ベネットに6人が投票した。
ベネットは乗客の手により投棄された。
時は来た。乗客達は集まり、互いの姿を確認する。
クラリッサの姿が見つからない。
現在の乗客は、ノックス、ヒュー、エリアス、パティ、セシル、マーゴの6名。
ベネットの魂と───
それを追う、もうひとつを。
哀染桜は吸い上げ、また花開く。
(#0) 2012/03/15(Thu) 00時頃
嗚呼、足りない。
まだ、たりない……。
はやく、セシル[[who]]を。
エリアス[[who]]の魂を───…………
(#1) 2012/03/15(Thu) 00時頃
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[昏い色の眼差しのある中で、2人は消えた。 そして届くメロディは、二重奏。]
――……そういう答えもあるのかもね。
[空虚だ《何もない》からこそ、 注げば何かが産まれるかもしれない。
2つであり1つを奏でる音は、そう奏者の耳に届いた。 音は、直球だからこそ、曲解を許す。 それが正しい答えかは、奏者には預かり知らぬこと。
ただ、その答えを得て、自分が自分であることの意義が 揺らいだのも確か。]
(0) 2012/03/15(Thu) 00時半頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 00時半頃
病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 00時半頃
子守り パティは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 00時半頃
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[>>3:44"さん"は無くても良いと返されて、はたと気付く。 彼の服装から、歳はそう変わらないのかもしれない。 相手からこちらが、何歳に見えるのかは分からないが。]
…桜が、啼いているのが聞こえたんです。 もっと欲しい、って。こちらへおいで、と。
夢なら、あの樹の姿も、それが欲するモノも、 全て私の内にあるものなのかと疑ってしまったのだけど、 やっぱり違う…と思うの。
のぞむさ…のぞむにも、聞こえてないんだ、ね。
[パティも同じような反応をしていたのを思い出す。 私は桜にからかわれているのかと、涙がこみ上げてきそうになった。 ぎゅっと握り直された手に、救われた気がした。]
(1) 2012/03/15(Thu) 00時半頃
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[>>3:45夢じゃなかったらと問われて、寂しげに言の葉を紡ぐ。]
ここは――― 一見綺麗に見えるけれども、逃れられない、 魂の牢獄のような世界に…見える、かな。
過去を悔いても、救ってくれる人は…いなくて… 自分自身も、赦せなくて…。
…現実と、何が違うんだろう。
[夢の世界だと云うのなら、会わせてほしい。 願っても姿が見えないのなら、これは、桜が見せる私への戒めなのだと、そう思う。
だからこれは、現実と何ら変わりのない、世界。]
(2) 2012/03/15(Thu) 00時半頃
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[あの人への想いを抱いたままでいられること 《ヴァイオリンを歌わせること》は、自分自身であること。 それをなくして生きては行けなかった。
だから……―――。 思ったのだ、自分自身で無くなれば《死んでしまえば》 苦しいと感じる自我も無に帰すと。 なのに捨てきれずにいたから、此処に今きっと在る。 あの人の前でなく、中途半端に鳴らす音に 意味はもうない筈なのに。
どんな形であれ、自分でなくなること。 それを2人の、今は1つになった音に知って。 急速に、セシルという存在は、虚無に近づき始める。 それでも、消えるなら、その瞬間までは自分でありたいと 無意識に唇が音なく刻む言の葉は―――《兄さん》*]
(3) 2012/03/15(Thu) 00時半頃
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[桜の幹に凭れかかる。 じっと、何かを聞くように。]
……ッは。
本当に、薄気味悪ぃな、おまえは……。
[見上げた枝に、花はどれ程開いているのだろうか。]
(4) 2012/03/15(Thu) 00時半頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 00時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 00時半頃
負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 00時半頃
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[黒髪の青年が消え、代わりに薄紅色の花弁が舞う。>>3:56 青年が消える前、女性がその腕を掴み――その姿も掻き消えるように。>>3:64
確かに、そこにいたのに。]
吸われた、の? それとも……。
[夢から覚めたのか。
どちらにせよ、この状況を受け入れている自分に驚いて。 桜を見上げる。]
(5) 2012/03/15(Thu) 01時頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 01時頃
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もっと欲しい、って、何を。おいでって、僕たちが。
[それを聞くだけだと、僕たちはここに呼ばれた、っていう説の信憑性が一番高くなる。 呼ばれたなら、理由があるはずで。ぼくはそれを知りたいと思ってた。 あそこから引き離してくれた、この桜の意図を。]
そう、だよね。 もし夢だったら、欲しい、のも、全部、エリアスの声ってことになる。 それに覚えはないなら、夢じゃないのかな……
[それでも、どこか実感が薄いのは。 自分が居場所をうつる、というのにあまりにも現実味がなさすぎたからか。 いや、もっといろいろな事柄が、現実味がないのだけれど。]
(6) 2012/03/15(Thu) 01時半頃
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魂の牢獄……牢獄。 逃れられない、か――エリアスは逃れ、たい?
現実と違わない世界だから、現実に帰りたい?
僕を救ってくれる人はここにいないけど、僕を苦しめる人も、ここにいない。 僕は夢じゃなくても、ここは気持ちよく、感じるけど。
[風が吹く。桜がざわめいて、また少し花開く。 瞬いて、視線を向けたその向こうに。]
[人影が足りなくなっている。]
(7) 2012/03/15(Thu) 01時半頃
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[彼と、それから彼女が風に
花びらに浚われるようにして消えてしまった場面は見逃した。
けれど]
……こんなに、少なかった?
[周りにいる人たちの数が減った事に気付かない訳がなく。 ぽつり、息吹いた*不安の芽*]
(8) 2012/03/15(Thu) 01時半頃
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マーゴは、樹の根元に座ったまま、花々の合間から月を見ようと*
2012/03/15(Thu) 01時半頃
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あ、れ。
[見間違いじゃ、ないよな。 もう一度瞬いて、でもやっぱり数人、足りない。 空いている手で目を擦っても、増えたりしない。]
なに、どうなって…… エリアス、何か、わかる?
(9) 2012/03/15(Thu) 01時半頃
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[黒髪の少女が不安を口にするのを聞けば、フンと鼻を鳴らして失笑し]
夢から覚めちまったんだろ。
……じゃなきゃ、桜に喰われでもしたか、だ。
[頭の中に響く声が、もし、真実であるのなら。 溶けるように消えた人達は、皆───]
(10) 2012/03/15(Thu) 01時半頃
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[気付けば、来た時よりも人が減っている。 その代わり、蕾は膨らんで。
もし、本当に桜が“共感”して吸っているのだとしたら。 あの二人もまた同じ感情を抱いていたのだろうか。
そうだとしたら。 きっとこの蕾が満開になったら、此処は哀しい色に染まるのだろうか。]
この桜は、私たちを食べる為に此処に呼んだんですか?
[奏者から借りたままのハンカチを握り締め、聞こえてきた声>>10の主へと問いかけた。**]
(11) 2012/03/15(Thu) 02時頃
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子守り パティは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 02時頃
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…何を、かな。体をかな、心をかな。 そのどちらをも……かな。
[>>6聞き返された言葉に対し、小さく呟いた。]
私は―――逃れたい。
弱い私には… 過去を切り捨てる事も、受け入れる事も出来なくて。
叶うなら、過去に戻りたいけど…
[と哀しそうに顔を曇らせる。]
(12) 2012/03/15(Thu) 02時半頃
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元の世界に帰っても辛い思いが続くなら、 "夢"の中に居た方が、気は楽なのかな?
のぞむがここに居たいと願うなら、 私がこの世界を悲観しちゃ、だめだよね。
[こうして人と対話出来ることを、有難いと思った。 確かに、彼の言うように、ここは悪い事ばかりでは無いのかもしれない。
そう考えていたところで、頭の中に「声」が響く。]
(13) 2012/03/15(Thu) 02時半頃
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[『次はお前だ』と名を呼ばれた。
繋いだ手はそのままに彼から視線を外し、声の方を――桜を見る。 最初に見た桜の姿は、まだ蕾が多かったと記憶しているが、咲き綻ぶそれは数を増していた。 そして、その周りに居たはずの人影は、数を減らしている。
桜の花へと身を窶せば、何もかも、忘れられるのだろうか。 そもそも、消えたら何も残らないのかもしれないけど。]
……次は、私が選ばれた、みたい。
[>>9彼に返す声は、得体の知れぬ恐怖から、微かに震えていた*]
(14) 2012/03/15(Thu) 02時半頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 02時半頃
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[>>11声をかけられたことに気付き、振り返る。 口元は、まだ歪に笑んだままか。]
……さぁ?
[桜が何かを欲する声は、たしかに、何度も聞こえてはいる。 けれど、あまりに非現実的すぎて。 いまだに、疑心を抱いてしまう。]
ま、もしそうだとして。
喰われることになっちまったら……。
[新たに開いた哀しい桜を、見上げる。
もし、桜の樹に喰らわれたなら。
自分も、この花のひとつとなるのだろうか……などと考えながら**]
(15) 2012/03/15(Thu) 03時半頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 03時半頃
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逃れたいんだ。――うん、そうかも。 "生きてる人"はきっとその方がいいよ。 僕みたいになってからじゃ、きっと遅い。
[生きている限りは、先に進める。戻りたいというのは、悪いことではないと思った。 僕は、もう戻ってもあいつと肩を並べることはできないし、何よりもう時間が経ちすぎている。]
(16) 2012/03/15(Thu) 03時半頃
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だから、僕のことは気にしないでいいよ。 ここが夢じゃないなら、エリアスは僕じゃないんだろ。 そうしたら何にも違ってて、おかしくない。 僕は、もう、あそこには戻りたくないんだ、だから、ここにいられるなら、それで。
[そう言って笑って、背中を押して送りだそうと思った。 だけど戻り方もそういえばわかってなくて、どうしよう、と辺りを見回した瞬間。]
(17) 2012/03/15(Thu) 03時半頃
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選ばれた? って、どういう……
[彼女は聞こえる、と言っていた。僕には聞こえない桜の声が。 それなら次が彼女の番、というのは、もしかして。 少しずつ人の減っている現状を目にして、ぞくりとした。]
それは、戻れるってこと、なの。
[たぶん、違う。 エリアスの声は、震えてた。彼女の望まないことが、これから起ころうとしている。 それでも可能性に縋りたくて、桜を見上げるエリアスの、その横顔に問いかけた。]
(18) 2012/03/15(Thu) 03時半頃
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エリアスは、何を知ってるの。 この桜は――何。
[怖かった。きっとそれよりもっと怖いのはこの指先の向こうにいる彼女の方なのに、それでも怖かった。 震えそうになる声を無理やり真っ直ぐにして、恐怖を伝えないように、少しでも安心をあげられるように、手を握り直した**]
(19) 2012/03/15(Thu) 03時半頃
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――……例え喰われるとしても あの人を想えない中の最善を与えられるなら 僕は、それを願う。
[兄さん……――と形造った後の唇が 歌うように言の葉を紡ぐ。 ヴァイオリンの音を借りてでなく、紡いだ願い。
奏者の昏い夜空のような眸は、恍惚の色を滲ませ 哀しい色の桜を見上げる。 そこから降る音がある。 それを受け、応える音がある。
他者には聞こえないとは知らぬ音。 嗚呼、もう随分と奏者の魂は、そちらへと傾き ゆらりゆらりと、時折舞う花弁の間に陽炎のよに揺れる。]
(20) 2012/03/15(Thu) 20時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 20時半頃
負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 21時半頃
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(生きてる人………)
[それって、その言い方はまるで―――… 目線が違う所からの答え方に聞こえて、瞬く。 そしてある一つの答えが過ぎった。
きっと、もう、この人は…
なら、私も似たようなものかも知れない。 病院に居たはずなのに、こうして外を出歩けているのが、ずっと不可解だった。 今この場に、魂とか心という概念だけで存在しているのならば、 私も、もうこの世に居ない存在なのかも知れないと思い到る。
ただ、その解に確証も無いまま、詳しく聞こうとはせず]
(21) 2012/03/15(Thu) 21時半頃
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[>>19何を知っているのかと問われるも、全てを知るのはあの桜。 呼ばれた先に、何が待ち受けるかまでは分からなかった。
ただ、はっきりしているのは――]
桜はきっと、ここに居る全員を…
[逃さない。 ――と、隣に居た彼にしか聞こえないような小声で*呟いた*]
(22) 2012/03/15(Thu) 21時半頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 22時頃
子守り パティは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 22時頃
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そうですよね。 変なことを言いました。すみません。
[笑みに歪んだ口元>>15に、くだらないことを聞いてしまったと少し恥ずかしくなる。 彼がそれを知っているというわけではないのに。
桜の声は聞こえていない。 彼に聞こえているということも知らない。
でも、本当に食べる為に此処に呼ばれたのだとしたら。 どうして呼ばれたのだろうとも思う。]
(23) 2012/03/15(Thu) 22時半頃
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[彼女が何を思ったのか、知らない。 怖がられるかもしれない。というのは片隅にはあったけれど、それを隠して事実が変わるわけでもない。 まさか自分も死者のようなもの、だなんて考えているとは聞こえていたら予想外だけれど。]
――逃さない。
[おんなじくらいの小声で繰り返した。 もう誰も、ここにいる人皆、この桜にとらわれる。]
(24) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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ねえ、それ、皆に言いに行こう。 言った所で何も変わらなくても、心の準備とか出来るかもしれないし。
それに。
[ここにいることが決まってしまう方が気楽な人もいるかもしれないよ、なんて。軽率すぎる、と言い出しかけて止まった。 戻りたい人もいるだろう。戻れなくてそれこそ絶望する人もいるだろう。 さすがに、馬鹿すぎた。]
や、ううん、ごめん、何でもない。 ね、行こうよ。
[促す先は、人影の減った楽師のそば。]
(25) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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[途方に暮れていても失笑>>10は届いた。 お前はばかだ、と言われたように思えて少しむすっとしたけれど それよりも。]
桜に、くわれた?
[根元から見上げる樹。 何の変哲もないはずの桜。 色が少しおかしいくらいで後は何も
否。
彼女も、彼も、みんな樹の傍で消えてはいなかったか。]
(26) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 23時頃
|
[風が過ぎる度に聞こえてくる声から逃れようと、目を閉じる。
そして、過ぎて行った出来事を思い出す――…
クラスの子とは馴染めなくて、常に一人。 早退する事も多かったし、数日間家から出られない事もままあった。 お昼の休み時間に、誰も居ない教室を探して回った。 どうせ一人なら、静かな場所の方がいいと、そう思って。
そして辿りついたのが、美術室。 使用しない時は鍵がかけられているはずなのに、ドアは迎え入れてくれたのだった。 不思議に思いながらも、窓際へと移動する。 その時、奥の部屋―準備室―から出て来た先生に、見つかってしまったのが最初、だった。
――――思い出は、一呼吸の内に蘇る。]
(27) 2012/03/15(Thu) 23時頃
|
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(帰りたい場所も、待っていてほしい人もいない。)
(でも、桜の糧になる、って?)
[消えてしまえるのならそれでもいいと、諦めの気持ちが芽生えているものの。 未知への恐怖心くらい人並みにある。]
……
(28) 2012/03/15(Thu) 23時頃
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|
[繋ぐ手の絡む指先からは、自分はまだ存在しているのだと安心する事が出来た。
>>25皆に言いに行こうと促されるのだが、樹に近づく気にはなれない。 一歩でも動けば、忽ちの内に桜に捕らわれてしまいそうだったから。
隣の彼に、目を細め穏やかに笑みかけて]
もし、私が消えてしまったら、 のぞむがこの事を伝えて?
[彼女に残された時間は、それほど多くは無いのを実感していた。 歩いて向かうだけで、途中で居なくなってしまうのなら、 最後まで、誰かと話していたいと思ったから。]
(29) 2012/03/15(Thu) 23時頃
|
病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/03/15(Thu) 23時頃
|
[忘れられない、忘れたくないあの日の桜。 彼と一緒に歩いたあの日、見上げた桜は美しかった。
あの時と同じように美しく、しかし違う花。 綺麗なのに、哀しい花。]
マコ。大丈夫?
[マコの様子を見て、少し心配になり声を掛ける。]
(30) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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[奏者は、もう周りが見えていないかのように、 ふらりと桜に近づいて行く。
伸ばす片手。 もう片方には、しっかりと愛器を握って。 それは、此処ではない、現の世界と同じ。 自分で無くなるその瞬間まで、自分で在りたい……と。]
(31) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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[名を尋ねられて姓を答えられなかった訳。 愛した人と、同じだからだ。 血がつながっていなくとも、同性ということよりも それが、重く冷たい鎖だった。
兄は父の連れ子、自分は母の連れ子。 互いに積極的に歩み寄れるような性格ではなかった。 けれど、不器用に…… 音痴なのに、ヴァイオリンの音に合わすように鼻歌を歌うとか そうやって近づこうとしてくれた人。
コンサートのチケットを自分から贈ったこともない。 それでも、彼が会場のどこかに居ないかと、いつも探していた。]
(32) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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う、ん。でも……
[のぞむが伝えて。それそのものは、もちろん、とばかり頷きたい気持ちはあったのだけれど、でもそれじゃあまるでそのたった一瞬、ほんの数歩の間すら彼女がとどまっていられないみたいじゃないか。 嫌だ、ととっさに思った。戻りたいと望んだ彼女が消えてしまうなんて、理不尽だ。 残りたいと望んだ自分じゃなくて、どうして。]
……わかった。
[手はまだ繋がっている。ここにエリアスは存在してる。 幽霊と手が繋がっているなんて不確かすぎる絆かもしれないけれど、それでも僕の手が覚えてる。 生きたぬくもり。静かな声。あいつとは反対の色した銀髪。 この手を離すもんか。最後の、その一瞬まで。]
(33) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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あと、どれくらい?
[エリアスを見ないまま、桜に視線を向けて、言った。 エリアスに聞いたのかも、桜に聞いたのかも、答えがあるならどっちでもよかった。 ないなら、それでも仕方ない。少しでも長くあれと、望むだけだ。]
(34) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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[桜が囁く声に負けまいと、きゅっと唇を噛む。 桜の元へと行って、皆に異変を知らせようとする彼を、足止めしてしまうなんて、我儘だなと思う。
それでも――― 彼の優しさに、甘えてしまいたかったのは、誰かに聞いておいてほしかったから。
透けてゆく世界に、何かを残しておきたかった。]
ごめんね、引き留めちゃって…。
…私ね、好きな人が居たんだ。 でも、実らない恋だと、気付くには遅かった。
(35) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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[恋とは、奏者にとって訳の分からない猛毒《カンタレラ》。 身に抱いて生きていれば、きっといつかあの人も殺してしまう。
耳に届く幻の声。 嗚呼、幸せになって欲しい。誰よりもあの人に。 けれど、それと同時に、とても憎い……―――。
愛して欲しかった、姓も性を乗り越えて。 弟でなく、一人の人として……。 奏者からは、ヴァイオリンの音には乗せれても、 言葉で求めることはできなかったくせに。 だから、求める己の醜さも良く判っていた。]
(36) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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[何かを話していないと、自分を保てなくなってしまいそうだった。あとどのくらいと、彼が呟く。 どのくらいなんだろう。頭に響く声は、大きくなっていた。]
私が告白さえしなければ… 胸に秘めたままの方が、傷つく事は無かったの。 こうやって、過去に囚われるくらいなら、 消えちゃった方が、楽、なのかな。
桜は…… 私の救い、なのかもしれない。
[心に残るしこりは、言うべきでは無かったという後悔の念、ただ一つ。 それさえ無ければ、今こうして、思い出すだけで涙が溢れる事も無かっただろう。]
(37) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
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|
[大丈夫?なんて。>>30
少し、考えてから]
……パティといっしょ。
[そう言ったなら彼女は自分の気持ちを話してくれるだろうか。 この場にいる人々の共通点はどこか憂いを帯びた様子だと、それくらいは検討がついたから。
それ以上は分からない、とも言えるのだけれど。]
わたし、未練はないの。何も。 これが夢だったらがっかりする。
(38) 2012/03/15(Thu) 23時半頃
|
|
僕の醜い部分を吸い上げることで そんなに美しく咲けるなら……―――
[あげるよ……――と、唇は歌う。 ゆらりゆらり、奏者の姿は揺らめいて。 今の自分ではない存在になることを願う*]
(39) 2012/03/16(Fri) 00時頃
|
|
[ざわざわと桜が揺れる。 どうしてこちらに来ないのかと、嗤っているように見えて、彼の手をより強く握りしめた。]
あの日…告白してしまってからの出来事が、全て夢で、 私はまだ、お昼休みの途中で眠っているだけで、 目が覚めたら、先生が私を起こしてくれるとか…
……そう、だったら良いな。 [そんな事、在る筈が無い事くらい分かっている。 過去は悔いても、戻れないのだから。
だからせめて、今が夢であれと願う。]
(40) 2012/03/16(Fri) 00時頃
|
マーゴは、じっ、と 奏者のほうを見つめた。
2012/03/16(Fri) 00時頃
|
[好きな人。 ずん、と重く響く単語だった。僕の好きな人は今どうしているのだろう。 この恋だってもう、実らない。]
告白、したんだ。 すごいじゃん、勇気ある。
――頑張った。
[この細い背中を抱きしめたい、と思った。 だけどきっと、この背中を抱きしめるべきなのは、僕じゃない。 もしも桜にとらわれることが、本当は彼女にとって救いではないのだとしても、もしか苦しむことになるのだとしても、今の僕には彼女をこちらに縫いとめるすべなどなかったから。 できることは、頑張ったねって、楽になってもいいんだよって、向かう方向が楽になるようにそっと背中を押すこと、だけだった。]
(41) 2012/03/16(Fri) 00時頃
|
|
[握られる力がまた少し強くなった。 僕も、離してやるつもりなんかない。]
告白したのは、すごいことだよ。 エリアスは、傷ついたかもしれないけど。 傷は絶対、乗り越えられるから。
(42) 2012/03/16(Fri) 00時頃
|
|
あ、のさ。 変な話、してもいい?
幽霊って、信じる? あー、えっと、英語だとなんてーの。ゴースト? スピリット?
僕さ、全然信じてない方だったんだけど。 自分がそうなったら、信じざるをえないじゃない。 それでね、僕はずっと、ずっと毎日ただそこを通る人を見てるだけだった。 一年とか二年とか言う日数じゃない。もっと、もっと。
傷ついてる人も見た。苦しくて死にたがってる人も見た。 ――だけど皆、ちゃんといつか立ち直ってる。
だから、傷は治るんだよ。
(43) 2012/03/16(Fri) 00時頃
|
|
だ、からさ。 本当、全部夢だったら、良かったのにね――――
[ああ。おかしいな。 また涙腺が緩みだす。 この子の隣では、なんだか僕も少しだけ、素直になれるみたいで――]
(44) 2012/03/16(Fri) 00時頃
|
|
[問いかけに返ってきた言葉。>>38 一緒、ならば。]
そうね。ちょっと、怖い、ね。
[マコの傍に寄り、小さく笑う。
目の前で人が消えた。 それは本当はありえないことで。 しかし、自分が消えてしまうのではないかという恐怖は無い。
怖いのは。 この想いが消えてしまうこと。]
未練が無い、なんて……羨ましい。 私は、未練しかないの。
これが夢だったら、どうして叶わないんだろうって、思うくらい。 夢なのに、なんで会えないんだろうって。
(45) 2012/03/16(Fri) 00時頃
|
|
うん…。 …ありがとう、のぞむ。
そうだね、傷を、忘れられたなら……。
[不安を隠すように微笑んで、彼を見る。 例え幻の世界であったとしても、この世界を忘れない様にと。
こちらを見つめる彼が、一瞬、もう会えないあの人の姿に、見えた気がした。
彼の声に、答えようと口を開いた時。彼女の姿は闇へと*消える*]
(46) 2012/03/16(Fri) 00時頃
|
|
[さわりと風が吹き、開いたばかりの桜の花弁を舞わせる。]
………。
[その向こう、人影が揺らぐ。]
.o0(こいつらも、か……)
[この桜は、いつになれば満足するのだろうか。 この夢は、いつになれば醒めるのだろうか。]
(47) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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|
[───夢ではないと、勘付いてはいるけれど───]
(48) 2012/03/16(Fri) 00時頃
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