82 【薔薇村企画】 Contagio ―共鳴―
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[>>190少し真面目な顔つきで、ジェームスに言葉を告げる。 ただし、声のトーンはかなり落とした。]
かすり傷しか無い、問題なし。
[長棒を手にしたまま、首を横に振る。]
ありがとうございます。 弁当の用意も、チアキにさせておりますので。
[>>191奥へと戻るトレイルに感謝の意を籠めて頭を下げる。]
(193) 2013/05/18(Sat) 00時半頃
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では、朝食の後にでも。 武士はくわねどつまようじというのだろう。
[>>192ジェームスの返答を聞き、ほっとしたように肩を落とす。 食事が済んでいるか否かは察せないが、 未だのようであれば、それを待つ算段でいる。]
裏の空き地で問題なければ、そこにしよう。
[互いに長物を振り回しても、問題の無い場所だ。]
(196) 2013/05/18(Sat) 00時半頃
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………。
[>>194>>195やってしまった例のシャツが出てくれば、 少しだけ気まずそうに、その様子を眺める。 おそらく――これ以上物を壊すことは無いだろうから、 被害に遭うシャツは、きっとそれが最期。]
(199) 2013/05/18(Sat) 00時半頃
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承知した。 弁当の残りがあるので、昼食の頃合に空き地で。 得物は模造であればなんでも結構。 俺は、これで。
[>>200傍らにある木製の長棒を見せ、 彼の使うものは、彼の得意なものをと暗に示し。 踵を返す後ろ姿に、眉根を一度寄せた。]
ええ、では後ほどまた。
[>>203チアキの頭を撫でるトレイルにも一礼。 此方も背を向け、一度チアキに続いて帰路につく。]
(205) 2013/05/18(Sat) 01時頃
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――家(作業場)――
[>>204チアキと共に家に戻り、台所へ向かう後ろ姿を見送る。 男は作業場へと向かい、昨日作りかけた竹籠を編む。
もうこれを作ることもあるまい。 餞別として、彼らに贈ろうとしよう。
消耗品であれば、ある分に困るような代物では無いし。
殆ど昨日完成しかけていたので、 作り終えることには、そう時間はかからずに済んだ。]
…………。
[挨拶と共に、キリシマ宅にも後ほど持っていく算段。 卵入れは先日持っていったので、他に使えそうなサイズを。]
(211) 2013/05/18(Sat) 01時頃
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――空き地にて――
[チアキの弁当の出来た頃合、空き地へと向かった。
ああ、いい風が吹いているな、と思う。]
………無様な姿は見せられぬ。 あの時のような――――、言葉は言わせぬ。
[気合を込めて、彼らが訪れるのを静かに待つ。 チアキが茣蓙を敷き、その上に昼食の準備をしている。 その端には、餞別として持ち寄った竹籠。]
…………―――――。
[8年前のあの日を、静かに頭へ過ぎらせていた**]
(213) 2013/05/18(Sat) 01時頃
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――空き地へ向かう前>>216>>217>>226>>227――
おはようございます。
[籠を頭に乗せ、棒を片手に携えて チアキに続き、挨拶を。 パンを渡すチアキを横目に頭の上から籠を取り。]
少し荷物になるやもしれませんが、 籠も消耗品ですし良ければ、どうぞ。
[竹籠のことをキリシマに伝え、 トルドヴィンが受け取ってくれそうなら預けようと。 もし荷物が多いからと断られたら、 軒先に置いていこうかと思いつつ、 キリシマの方に歩み寄り、小声で話しかける。]
(232) 2013/05/18(Sat) 11時頃
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では。
[謎の臭いに首を傾げさせるが、 チアキが離れると同時にその場から退散した。*]
(233) 2013/05/18(Sat) 11時半頃
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――空き地にて>>224>>230――
[ジェームスとトレイルが到着すれば、軽く目礼し。 ジェームスの手にした長木を見て、目を細める。
涼しげな表情に、彼の身には特に異変が無いことに 安堵を覚えながら、木の棒を横と正面で数度回す。
ひゅんひゅんひゅん。――風を切る音が、心地良い。 手首を慣らしてから、腰を低くして構える。]
………、若輩者ですが宜しくお願いします。
[先輩に対するような物言いは、普段はラーマに取らぬもの。 構えた棒を滑らせ、低い態勢から突きを入れるべく前へ。 密やかに病へ侵食してゆく左肩の内部の状態には 未だ気付くことはなく、気づけたとて意識はジェームスへと**]
(234) 2013/05/18(Sat) 11時半頃
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[>>235ジェームスから時折垣間見える 昔の面影のことはなるべく今は忘れようと集中する。 しかし、懐かしいと形容されて言葉を失った]
…………俺もだ。
[今は彼にも余計な雑念を与えまいと、 しかし同じように懐かしさを感じている事だけ 頷くことで伝え、突きは長木>>236によって 勢いを削がれ、手首に振動を与える。]
(242) 2013/05/18(Sat) 14時頃
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――――嘿!
[数度、打を打ち交わし前傾姿勢で詰め寄ってゆく。 身長と同じ長さの棒を両腕で巧みに使い。
また腕だけではなく腰の回転や足の踏み込みを用いて、 前へ、前へと前進し。
押し返されればその動きに合わせ、 演舞の歩を取るように、数歩下がる。]
……やはり、強いな。
[親父殿の見込んだ手前は、記憶をなくしても健在だ。 その評を聞く度に、僅かな劣等感を感じていた。 総合的な経験値や、実力を見ての言葉であったとしても、 少しでも、その高みに届きたくて―――…。]
(243) 2013/05/18(Sat) 14時頃
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[手合わせとはいえど心は真剣勝負。 一瞬たりとも雑念を紛らわせない。
チアキとトレイルの様子が少しだけおかしいように思えた。 応援の声や弁当を前にはしゃぐ姿も見受けられない。
ある意味目の前のジェームスに集中できるが、 それの意味するところは――――…。]
どうした?トレイル様が気になるのか?
[煽るほどまで声は荒げずに、打ち交わす間ジェームスに尋ね。 同時に、己にも今はチアキを気にしてはいけないと叱咤する。 きっと、それは主の望むところではない。**]
(244) 2013/05/18(Sat) 14時頃
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………! !
[>>246強くなった。 その言葉の重みと、感激に瞳を大きく見開く。 他人の耳いとってはなんでも無いような言葉であっても 男にとっては特別な賛辞だった。
8年前から死を迎えるまで、彼の存在を頭に残しながら 優秀なライマーを失わせた後悔と、 いつか再会の日があれば、少しでも見返せたらと――
そういう気持ちが鍛錬に励む男の中に 少なからず存在していた。]
……ふ、ッ
[棒を縦に構え、踏み込みと同時に入る一撃を、 棒を用いて受ければ、その刹那に火花散る。 や、と掛け声を伴い、後方へと退く。]
(250) 2013/05/18(Sat) 15時頃
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………。
[>>247懐かしい一打だ。 今その手に握られるは木の棒といえど、 グールの頭部を一撃で粉砕した強い一打を彷彿とさせる。
そして同時に、親父殿と手合わせをしている気分を得る。 そうだ、太刀筋がやはり似ている。
同じ師を仰いだ仲であるのだから。 その経験が彼の中に未だ残っていることを、嬉しく思う。]
(251) 2013/05/18(Sat) 15時頃
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[冷静な瞳を向けた侭に、一度棒を前で回す。]
トレイル様に心配をかけぬようにせねばと? ………俺に壊されるような貴方では無いはずだ。
―――さあ、
[>>248後方に引いた分の間合いが詰まる。 此方も防戦一方で流すだけには留まらない。 重い一撃を受け続けて居ても、疲労が積もるだけ。]
―――哼ッ
[棒で一度受けた後、上体を下げる。 打撃を受けずに弾くのを狙い、前方へと男も詰める。
意識は武器だけではなく、ジェームスの腹部へと向ける。
気合に声と共に、片膝を繰り出そうとする**]
(252) 2013/05/18(Sat) 15時半頃
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[ラーマとしての復活を遂げたジェームスに 父親は息子を助けた礼をしたかったらしい。
けれどジェームスに対し攻芸が隠している節を見抜いた。 なのでジェームスに対して丁重に扱うようにするだけに留め 感謝の心を伝えるのは、耐えたようだ。
弟子を見るような視線を向ける時も、あったかも知れない。]
………少しでも、貴方に近づけたなら、
[きっと、父親も喜ぶのではないか、と。
惜しむべくは、何故もっと早くに言えなかったのか。 父は直接彼に告げたかっただろうに。
それもまた、選んだ選択による結果なので仕方がないこと。]
(256) 2013/05/18(Sat) 17時半頃
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[膝の一撃を防御で受けられ、長木に数打叩き込む。 その連打を弾く形で返され、長木は地を突く。
ジェームスの上体の動きから脚部を狙っているのが解る。 しかし、一瞬感づくのが遅かった。]
―――!!
[此方へ伸びたつま先に下腿を蹴られ、軸足を崩される。 視界は正面では無く、上へと。 顔の真横に突き立てられている長木。
からん―――、棒が音を立てて地面を転がった。]
(260) 2013/05/18(Sat) 18時頃
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は、 ………参りました。
[は、と小さく息をつく。 悔しがることも、苛立つこともなく、僅かな笑みを浮かべ 呼吸を整えながら、ジェームスを見上げる。]
…………、
[手を貸して貰えるようなら、起き上がるタイミングで 小声で言を告げることに。]
(262) 2013/05/18(Sat) 18時頃
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[瞳に滲んだ涙を拭ってから、チアキとトレイルの元へ。
擦った瞳は赤い侭だったけれど、 地へ倒れた事もあり、目に土埃が入ったという事にする。]
すまんチアキ、まだまだ俺には修行が足りぬようだ。
[格好悪い所を見せた、と苦く笑って告げる。 重箱の中身>>131>>225を見下ろし、成程豪勢だと感想を。
ふと包帯の下の左肩に触れる。 硬い痼のようなものがある事に気づき、表情を硬くした。 しかしそれも一瞬のことで、すぐにいつもの無表情へ。]
トレイル様、ジェームスとの手合わせ楽しかったです。 無理を聞いて頂き、ありがとうございます。
[茣蓙の上に胡座をかき、弁当に手を付け始める。]
(265) 2013/05/18(Sat) 18時半頃
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初めから……勝てる気では、居なかったがな。 だが、本気でやれて楽しかったし、勉強になった。
[>>267チアキの労いの言葉を受け、そう告げる。 やはり鍛錬はいい。あちらに逝ってもさぼる気はない。 死後の世界などが存在する保証は無いけれど。]
…………。
[右胸を抑えるチアキに、何かを言いたそうに口を動かす。 痛むのか、大丈夫か。 その言葉をぐっと飲み込み、パンをちぎって口へ運ぶ。]
(269) 2013/05/18(Sat) 18時半頃
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――少し前>>269――
[ジェームスの示した長木を見る。 確かに其処には、ヒビが入っている。
それを伏した侭見て、目を細めさせた。]
…………では、次に仕合う時は、 三本に一本は取れるよう、精進させて貰う。
[至極穏やかな口調で告げ、ジェームスを見上げる。*]
(274) 2013/05/18(Sat) 19時頃
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・・・げほっ、
[>>273実戦が、という言葉に対して思わず噎せる。 己の口にした別のことを思い出してしまったので。
零れたパンくずを拾い、それをどうしようかと思ったものの ぴよぴよと小鳥が啄んでいた為、譲っておく。]
気管にはいった、
[という事にして、水でパンを流し込む。]
(279) 2013/05/18(Sat) 19時頃
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[ひよこ豆を箸で掬って口に運ぶ。 昔はうまく箸を使う事が出来なかったから、 この豆を刺して食べるようにしていたのだけれど。
みっともない、とチアキに隠れて 豆608個を器から器に移すという修行を ばれないように、こそこそしていた事を思い出す。
おかげで今は、ちゃんと摘める。]
うむ、旨いな。
[相変わらず味自体はよくわからないが、 幸せだと思うことが、美味しいということなのだろう。]
(282) 2013/05/18(Sat) 19時半頃
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[それからどの位昼食のひと時を過ごして居たか。 馬車の手配が出来た旨を件のラーマから受ける。]
では、俺はこれにて。
[立ち上がり、チアキに小声で告げた後に、 ジェームスとトレイルにも、深めに礼をする。 そのまま用意された馬車に乗り、村から離れた*]
(283) 2013/05/18(Sat) 19時半頃
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――馬車での移動――
[馬車に揺られながら、肩の包帯を解く。 侵食は広まり、肩から二の腕にかけて黒い石になっている。
左腕は、もう使えまい。]
馬車をとめてくれ。
[ラーマに声を掛け、一度馬車を降りる。]
これ以上広がれば、肩から首にかけて動かぬようになる。 左腕を、切り落とす。
[それがほんの少しの時間稼ぎにでもなれば――。 男の覚悟を聞き、刀を持ってラーマは馬車を降りる。 左肩から腕を切り落とさせ、傷口を火で焼く。
右肩にも異変が起こっているとは知らぬままに*]
(284) 2013/05/18(Sat) 19時半頃
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[馬車は森を越え、人里の近くにある山へと。]
此処までくれば、登るのは足を使った方が早いな。
[馬車を降りてラーマの誘導を受けて、長兄の根城まで。 右手には長刀を握り締める。 後にこれが石化し、離れぬ事になるが、今の男は知らない。*]
(288) 2013/05/18(Sat) 20時頃
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――村への帰還――
[そして、全てを終えて山を下る。 その頃には日は落ち、馬車の荷台から見える夜空を見る。 輔星はやはり双眸で捉えられぬままで。]
たのむ――――……間に合ってくれ、
[右腕も石化し、刀が離せない。
これではもう、箸を持つのは難しいなと思う。 できればチアキの用意してくれた夕食を自分の手で 食べたいと思っていたのだが、難しいと顔を顰め。
あの花をまた、チアキの髪にさしてやりたいと、 そして、その手を握ってやりたいという願いさえも、 病の手は無情に広がって、叶わぬことに。
首から背中にも石化の手は及び、 両足が動く事と、目が見える事を救いと思いながら。]
(292) 2013/05/18(Sat) 20時頃
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――縁側――
…………、
[ラーマと家の前で別れ、庭から入って縁側へと向かう。 なんとか帰って来れたが、チアキは。
―――…ぱきん、
右腕が肘から砕け、地面に刀を持った手が転がる。
ああ、もう。
チアキのことを、両腕で抱きしめることが、できない。]
(294) 2013/05/18(Sat) 20時頃
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………ただいま。
[返り血を浴びて、白銀の道着は赤く濡れたまま。 水浴びをしてくるにも、そう時間は残されてなさそうで。
傷を受けて抉れた脇腹を、抑えることもできない。 ああ血腥さで、折角の食事が台無しになってしまう。 折角、最期の食事なのに。
ごめんな。
首から頬までを黒石に変え、動く部分を歪めた。
きっと、――――――――それは笑顔だったのだと思う。]
(295) 2013/05/18(Sat) 20時頃
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[腰を縁側に据えて、用意してくれた食事を前にし、 空に浮かぶ月と、チアキの横顔を見ながら口を開く。 ]
……きれいだな。
[そうして、最期の時を穏やかに迎えた。**]
(296) 2013/05/18(Sat) 20時頃
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