190 【身内村】宇宙奇病村
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― 廊下 ―
[ホイールの動きがゆるやかに止まり、(>>3) 水槽頭の老人が、黒目の向く方角をずらした。 外へ出ていたはずのワクラバは船内に戻ってきていたらしい。]
あがってきとったか。 ほうかほうか、早かった。
[嗄れた声が機械の胴体から発せられた。 かつては彼も声を持っていた。 現在は声を失う前に集めてあった音声に関しての情報から、 彼の声は作られている。 エスペラントは骨が如き機械の手で、 体があった頃の仕草をなぞる。 顎を撫でるかわり、水槽の表面をコツコツ突いた。]
(29) 2016/05/14(Sat) 18時頃
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[エスペラントはからからと笑う。]
ははははは。 水槽頭になる前からハゲをやっとる。 年月分の味わい深さじゃな。
生憎おだて上手の洟垂れ小僧に やる菓子の持ちあわせがない。 一緒に行くが、食事で間に合わせとくれ。
[老人はまるでワクラバと昔馴染であるように、 自然と小僧扱いし、 とぼけた様子で機械の片手をひらひらふった。]
(30) 2016/05/14(Sat) 18時頃
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[廊下の向こうへ車輪を走らせかけたところで、二人は船内アナウンスを聞いた。 あと12時間でこの船旅も終わるという。 時人を待たずといったところである。(>>10)]
そうじゃなあ。 小僧の腹の虫も「光陰惜しむべし」と鳴きよるわい。
[そう言って、すい、と廊下の先へ進みだしたところ、 ワクラバが呼び止められた。]
(31) 2016/05/14(Sat) 18時頃
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[車輪を静かに鳴らして振り返る。 そこに居たのは小さな船員である。 白い肌の、白い髪をふわふわと揺らしている子供。 その子はシルクといった。 ワクラバがシルクも一緒にどうかと食事に誘うのへ、エスペラントは大いに賛成した。]
さよう。 食うとはいえ舌なし口なし喉なし胃もなしときては、 どうにも味気ないもんじゃ。
あんたさんがそうしてくれるだけでも 十分に花と言えようなあ。
(32) 2016/05/14(Sat) 18時頃
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― 食堂 ―
[ワクラバの持つ皿の大量のソースに塗れたレトルトシチュー。 シルクが口へ入れた合成食料の緑色のキューブ。 食堂にいた女性船員イースターは、 今日も仮想で味覚を満足させたようだ。 食事の好みも船員それぞれである。
エスペラントにとっての食事は、 水槽の中の液体の成分管理や、 脳へ取り付けた細い管から送り込まれる栄養を調節し、 脳が活動するのに必要な分を補うことだ。
エスペラントは手元に表示されたモニタを眺めている。 現在の水槽のなかの水の成分が様々な数字となって、 つらつらと並べられている。
彼の食事は老人が薬を飲むのに似ている。 摂取すべき栄養を判断して機械の体に錠剤を投入する。 今はどの錠剤を投入したものか、選んでいるところである。]
(37) 2016/05/14(Sat) 19時頃
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[モニタを見ていた目玉が向きを変え、 ワクラバの手にした皿を見遣りやれやれと冗談めかして言う。 アシモフの早口言葉が始まって、 老人の視線はまた暫しモニタの方を向いていた。 早口言葉の矛先が老人へ向くと、彼は大いに笑った。]
ははははは。 なに、歯抜けじじいと揶揄されたところで歯抜けは歯抜けじゃ。
気に触る由もないわい。 不自由の幸せと聞けば、なるほどこの老耄には頷く他ない。
[この機械の体も恵まれたものだ。 大道通長安と呟き、老人は顎の代わりに水槽をなでている。]
(50) 2016/05/14(Sat) 20時半頃
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エスペラントは、食事内容を決め、体についたポケットをカチリと開き*錠剤を投入した*
2016/05/14(Sat) 21時頃
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[食事とも言い難い食事を済ませた後、エスペラントは暫しの間、皆の話を黙って聞いていた。 そうしていると、まるでただの標本だ。 生きているか死んでいるのかも、ぱっと見には分からない。]
(111) 2016/05/15(Sun) 19時頃
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[ワクラバとシルクの会話に名が出された。(>>82、>>83) 頬を膨らますシルクと、頬を掻くワクラバ。 エスペラントは懐かしそうに、]
……川とお月さんじゃなぁ。 川の上に浮かんでおっても、お月さんの光は 水に流されてはしまわんもんじゃ。
(112) 2016/05/15(Sun) 19時頃
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[イースターもすすめる『witch's mushroom』なる茸を エスペラントはどうだと言われたが(>>83) 肩をすくめようにも、すくめる肩がない。 エスペラントはとぼけた調子で]
成程仮想の味であればベロなしの老耄にも味が分かろうな。 されど、わしゃ今の食事に満ち足りておる。
小僧が「ぶっとぶ」のであれば、 愚僧は一体どうなってしまうのやら。 『知足』というが、『食わず嫌い』……なるほどのお。 冷暖自知とも言うものじゃからな。
この脳だけ頭がぶっとばされては、 あとに残るは2つの目玉のみか。
残念ながら、帰るまでは この脳みそを『ぶっとばす』わけにもいかんわな。
(115) 2016/05/15(Sun) 19時半頃
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……所詮は陸から離れて浮いとる小舟よなぁ。 「最後の一仕事」「帰るまでがお仕事です」か。 然り然り。
もっとも二次調査へ志願なさる気があるもんは 次の調査までが「お仕事」となるのかもしれんがの?
何にしてもじゃ。 どなたさんも健康には気をつけるがよろしかろうな。 この通り歯抜けじゃ済まんこともある。ははは。
[そうしてアシモフが「次元航法までに各種チェックと整理を済ませておいてくれ」と言うのへ「あいあい」と声で了解を示した。]
(117) 2016/05/15(Sun) 19時半頃
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ははは。アシモフさんはまるで鐘そのものじゃな。 アラーム要らずじゃ。 しかして宇宙を泳いでいる限り 時間厳守は鉄則じゃから、しゃあないわいな。
[水槽頭の老人。エスペラント・緑星。 または緑星和尚。エスペラント長老。先生。 彼は宇宙大慈大悲教会の僧侶である。
宇宙大慈大悲教会は、宇宙を渡る船に乗り、星を渡る船での暮らしをも修行とし、星を渡り人に救いの手を差し伸べる。 ワクラバも例外ではなかった。(>>113)
だから彼の話す「おのれら」の話を、エスペラントは識っている。 どこぞの「坊さん」の話を、ワクラバは識っている。]
(122) 2016/05/15(Sun) 20時半頃
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ああともよ。病葉(びょうよう)さん。 おまえさんの月がすでに沈んだなどと言うのであれば、 それこそ随分偉くなったもんじゃい。 洟垂れ小僧が「手遅れ」とは言いおるのぉ。
[先程シルクに言っていた『偉そう』『手遅れ』という言葉が引っかかっていたのか、老人はからかうように言った。(>>120)]
ほお。茸料理に注意書きが? 年寄りでは刺激が強すぎる……ほうかほうか…… ……老体に毒ときいては、 まずは否定せんことには始まらんわいなぁ? イースターさん、どうかのぉ? こちらの個人端末にも魔法とやらをひとつ……
わっはっは。茸好きに生まれ変わるのなら、 上手に生きながらにして生まれ変われよ。 あんたさんは帰らにゃならん。 帰るためには仕事もある。
[不満呟き食堂から消えるワクラバに続き、水槽頭の車輪足はレクリエーションルーム兼食堂となっている此処を出て行こうとするようだった。]
(126) 2016/05/15(Sun) 21時頃
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[食堂から出て行く前、イースターの了解を得て(>>130) 機械のボディをコンコンと金属の手で小突いた。]
ありがたい。 昔は心臓も悪くも弱くもしたもんじゃが。 この船に居る限りは、 シルクさんのおかげで弱いということもなし。
(132) 2016/05/15(Sun) 22時頃
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[結局、エスペラントはその時、食堂でナユタの姿を見なかった。 プリン味のキューブの消費に関してや、スペースデブリのキス(ワクラバは処置も施したろうし、傷にも問題はなかったようだが)に関してを、脳が体の殆どだが、脳内で反芻する。 食堂から出て行くにあたり、車輪が静かに高く唸り、機械の体の水槽頭は振りかえった。 船員であるアンドロイドのミツボシへと、2つの目玉を向けて]
三星(さんせい)さんや。 わしらが帰るのが楽しみなのと同じように、 あんたさんも、故郷へ戻るのが楽しみだろう。
この船旅も残り少しじゃが、 『何時も通り』によろしく頼みますよ。
[頭を下げるように水槽頭を傾がせて、エスペラントは言った。 すい、と車輪の足は食堂の外へ出た。]
(133) 2016/05/15(Sun) 22時頃
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[そうして食堂の外で、個人端末に送られてきたデータの注意事項を見て――]
……………………… ………合法?
[と、独りごちるのであった。 アラームを聞いたのは、その少し後の事であった。]
(134) 2016/05/15(Sun) 22時頃
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― 廊下 ―
[エスペラント達は、自室に戻る途中アラームを聞いた。 警告レベルは「低」。AIは予測に無い彗星の接近をしらせている。 機械の胴体が水槽部分にいくつかの映像を表示した。 目玉は忙しく映像を見るために小刻みに動き、車輪が回転し窓へ寄る。
外では、小さな、ごく小さな彗星が、時折花火のように弾けながら飛んで行く。 未知の宙域である以上、所詮予測は予測に過ぎないのだろう。]
「縁起でもない」か。そうじゃの。 「御幣担ぎ」がこの未開拓の宇宙に通用するかといえば、 そりゃあ当然馴染まんわいな。
「縁起」とは「縁りて起こる」…… 単独で在るものはなく、原因により結果がある。 そして我らがする開拓とは、それを探すことでもある。 ……馴染まんのお。
して、あの彗星、不吉にみえるかい、病葉さんや。
(144) 2016/05/15(Sun) 23時頃
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無論よ。 笑わん。
[ワクラバの持つ電子パイプが円形スロットに差し込まれる。 その姿を窓が反射している。]
……。
[エスペラントは窓から離れて]
なるほどのぉ。 いやいや、笑わん、もとい、笑えんというかなぁ……。
(150) 2016/05/16(Mon) 00時頃
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縁りて起こる。 『苦しそうにのたうっている』 そうであるなら、苦しむ由がある。
なぜ苦しむ。 なぜ赤く、紫色に光る。 なぜのたうつ。 あの彗星は、なにに縁りて起こったのじゃろうな。
(151) 2016/05/16(Mon) 00時頃
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