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―― 夢 ――
[その夜。わたしは、夢を見ていました。
わたしはいつの間にか中学生に戻っていて、 隣には当たり前のように安住英子の姿がありました。
ホルンを吹いて、他愛のない話をして、 無邪気に笑い合っていました。
―――懐かしい、思い出の中の安住英子。
彼女がわたしに笑顔を向けてくれたことなんて、 高校に入ってから、果たしてあったでしょうか]
(131) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[起きれば、 わたしの頬を涙が伝っていました。
甘い、甘い夢でした。 焦がれてやまない、夢でした。
時刻を確認しようと 携帯電話を手に取ったところで、 わたしはその着信に気付いたのです。
葛くんからの、メール>>26>>27でした]
(132) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[そのメールは、やさしさに溢れていました。 涙を拭いて、わたしは画面に返信を打ち込みます]
(133) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 潮田 瑠璃 ─────────────────
葛くん、話を聞いてくれてありがとう。
わたしは、きっと 英子ちゃんに拒絶されるのが 怖くて仕方がなかったんだと思う。
言わなきゃ、伝わらないよね。 ホルンを吹いていれば、 彼女がいつか戻ってきてくれるだなんて、 ただの傲慢だった。
いつも英子ちゃんを想っていたつもりだったけど、 それを彼女に直接伝えたことなんてなかった。
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(134) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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もっと、伝えていればよかった。
どんなに英子ちゃんが わたしにとって大切な友達だったか。
ホルンを吹いていれば、 いつかまた友達に戻れるって 馬鹿みたいに信じ込んでいたとか。
またふたりで一緒に ホルンを吹きたくて仕方がないんだって。
どうして、言えなかったんだろう。 どうして、英子ちゃんから逃げてたんだろう。
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(135) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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やっぱり、わたしは 自分自身をゆるすことはできなくって。
でも、葛くんに 「潮田さんをゆるす」って言われたら すこし心が軽くなったよ。
本当に、ありがとう。
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(136) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[メールを打ち終えれば、 わたしは朝の支度をはじめました。
いつものように、髪を梳かして いつものように、朝食を平らげて いつものように、制服を着て いつものように、ホルンの入ったケースを抱えて
体に染みついたルーチンワークを、ただ淡々と]
(137) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[彼女のいない学校生活を 当たり前のように送ろうとする自分に 吐き気がしました]
(138) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[そうして、玄関を出ようとしたとき、 新たな着信>>61にわたしは気付いたのです。
その文面を見たとき わたしは涙が止まらなくなりました。
玄関にうずくまり、携帯電話を胸に抱えて しばらくそうして嗚咽を漏らし続けたのです]
(139) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[いつまで、そうしていたでしょうか。 わたしは玄関を飛び出し、駆け始めます]
(140) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 潮田 瑠璃 ─────────────────
ごめんなさい。
とっても、嬉しくて。 英子ちゃんが無事だって聞いたら さっきから涙が止まらなくって。 すごく安心しちゃった。
連絡、ありがとう。
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(141) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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わたし、思うんです。
きっと葛くんと一緒にいた夜は 逃げる場所なんじゃなくって、 英子ちゃんにとっては 大切な居場所だったんだろうって。
告白します。 わたし、ちょっと葛くんに嫉妬してた。 葛くんと話してるときの英子ちゃん、 すごく楽しそうだったから。
中学の頃はその場所にわたしがいたのにって。 馬鹿みたいな、小さな嫉妬。
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(142) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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わたし、 今から英子ちゃんに会いに行こうと思う。
例え会えなくても、いい。
伝えようとしなきゃ、今度こそ 死ぬほど後悔すると思うから。
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(143) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[晴れ渡る秋空の下。 わたしは制服が乱れることも厭わず 走り続けました。
信号が、青から赤へと変わります。
息を切らしながら、 わたしは思いついたように メールの続きを打ち込みました]
(144) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 潮田 瑠璃 ─────────────────
追伸。 クラスメイトだから、 敬語じゃなくてタメ口だと嬉しい。
これも、伝えないと後悔しそうだったから。
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(145) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[ふ、と口元から笑みが零れます。 なんだか、久しぶりに笑った気がしました。
信号が青に変わります。 わたしは、再び駆け出しました。
バイクで走るって、どんな気分なのでしょう。
安住英子と葛くんは、夜な夜な 街をバイクで走っていた、と 噂で聞いたことがあります。
もしもこんな爽快な気分なのだとしたら、 葛くんとバイクに居場所を求めた 安住英子の気持ちが、ほんの少しだけわかるのです]
(146) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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(わたしの心は、 この秋空のように澄み渡っていました)
(147) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[病院の見える河原に、わたしはやってきます。
朝の陽光がきらきらと水面に反射して 輝いていました。 わたしはその眩しさに、目を細めます。
朝の清涼な空気を吸い込むと わたしは一通のメールをしたためました]
(148) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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───────────────── To 四十崎 縁 From 潮田 瑠璃 ─────────────────
今朝のホルンの自主練、 サボちゃった。
英子ちゃんが、目を覚ましたって聞いたの。
わたし、彼女に伝えたいことがある。
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(149) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[朝練、どころか 学校をサボる気でした。
遅刻とは無縁の、真面目な学校生活を わたしは送ってきました。
だから、それはとても勇気のいる行為でしたけれど]
(150) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[今日くらいは “悪い子”になってもいいですよね?]
(151) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[学校よりも、なによりも わたしには大切にしなければならないものが あるのですから。
わたしは、ケースからホルンを取り出すと 朝の誰もいない河原で その曲を吹き始めたのです。
ホルン三重奏の一節。 文化祭で吹いた曲。 彼女が聞いてくれなかった、それを。 病室の安住英子に届くくらいに、思い切り]
(152) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[その一曲を吹き終えると、 わたしは大きく息を吐きました。
ポケットの中のお守り。 いちごみるくの飴玉をぱちんと 指で弾きました]
(153) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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(―――どうか、わたしに勇気をください)
(154) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[病室に着いたら、 彼女に伝えたいことがあるのです。
ずっとずっと安住英子に言いたかったこと。
思いの丈を、ぜんぶ]
(155) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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あのね、英子ちゃん。
(156) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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わたし、あなたに謝りたいことがあるの。**
(157) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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