160 東京村
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― 渋谷区 ―
[『女さんかく』と『さかしたひなこ』を追った眼鏡をかけたサラリーマン風の男は料理屋裏のスチール扉の周囲を気にしているようだった。そののち携帯電話を触り始める。 文字を打ち込む間の時間も、三角形の目は、ずっと見張り続けている。
その、少し後だ。 眼鏡のサラリーマンの背中に、声がかかった。 酒とたばこで潰れたような、男のガラガラ声だった。]
(60) 2015/06/08(Mon) 02時頃
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……。 やーあ、こんなところで何してるんだい?
[――彼の名前はなんと言ったろう。 ワタヌキは、スーツを着た背中に、声をかけた。]
奇遇だねえ、こんな所であうなんて。
[掠れた笑い声を立てていたのは、朝新宿で会った男だ。 昨日の昼にホームレスと見紛うような姿だった男だ。 サンダルで地べたを踏みながら近寄ってくる。 互いの距離は数メートル。 男はぴたりと足を止めた。]
(61) 2015/06/08(Mon) 02時半頃
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んん? 人違いだよ。 きみだって自分で言っておきながら 何だかしっくり来てないみたいじゃない? 君のいう笠井先輩のことを、 おれは誰だかしらないけれど。 少なくとも、こんなじゃなかった。顔に書いてあるよ。 なら、おれは君の言う笠井先輩じゃあないんだ。 安心して自信を持つといい。
[そうだろう?と首を軽くかしげてみせる。]
気ままなホームレスだもん。 追い出されて寝所を転々とすることだってあるさ。 今夜の寝床探しかもね。 で、君はこの辺りに用事があるのかい?
(64) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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ひなこちゃん。
[復唱する。つまりは知り合いだから追いかけていたのか。矢鱈に心配している風だ。『さんかく』からみても『酔ってた』ようなので、そのせいかもしれない。>>65]
あらら。睨まれてもしらないよ。 人探ししてたの?ふーん、てつだう? 彼女?同僚?キャバ嬢?援交? 何かってなーに。
[良からぬことをしているのじゃないか、真っ先に疑うぞ。 そう睨まれると、これもまた「昔はこんなじゃなかった」わけだが、黄色っぽい歯を見せて喉の奥で笑う。]
ずいぶんじゃあないか。
(70) 2015/06/08(Mon) 08時頃
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[睨んでいるのは向こう側であるのに、引っかき傷でもつけられたような顔に見える。かわいそうに。 彼は立ち去っていく。背中に「あ」と声がかかった。]
……そうそう。そうだ。 『豊田』くん。 だ。
元気でね。
[豊田の後ろ姿を見送っている。ある意味、助かった。 『消えてしまった、さかしたひなこちゃん』探しのために『ミサ』を開く事にしたはいいが、『さんかく』達には、新参者の『さかしたひなこ』は見分けがつきにくい。 渋谷のさんかくの目撃情報が『アタリ』だったのだ。]
(71) 2015/06/08(Mon) 08時半頃
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[むすんでひらいての歌が、ゆるい上り坂のトンネルの向こう側から聞こえてくる。>>74 トンネルの突き当りには、扉がついていた。 扉につきあたると、誰かが内側から鍵をあけてくれる。
扉が開く。
どこから電気をひいているのかもわからない。 黄ばんだ蛍光灯が、時折ぱかぱかと光量を変えながら中を照らしていた。 夕日や白熱灯のあかみがかった色合いとは質の違う、陰気な黄みがかった白い光。影が濃く落ちている。 足元は古びたタイルや不格好に古びて割れたコンクリート。 いつの時代のものかわからないような赤錆びた鉄や木材も使われている。天井や壁では、パイプやコードが絡み合っている。
ここは、地下商店街。 どこか祭りの縁日にも似ていた。]
(77) 2015/06/08(Mon) 13時半頃
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― 地下商店街 ―
[てんでばらばらの趣味の服がハンガーにかかっている。 古着屋だろうか。棚に置かれたバッグが身を寄せ合って、土埃だらけになっている。 それらの奥のカウンターで、誰かが煙をふかしている。顔は蛍光灯の無遠慮な光のせいで、影になってみえなかった。
……てをうって むすんで
日もないのにパラソル代わりの日傘の下、椅子に腰掛けた老婆が毛玉だらけの服を着て膝に置いたぬいぐるみを撫でている。 煮崩れしたかのような平和のなかにいる笑み。ふくふくと頬を緩ませていた。]
(78) 2015/06/08(Mon) 13時半頃
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[ ……またひらいて、てをうって
古い靴屋に黒や茶色の革靴と、変色したスポンジのビーチサンダル。傍に誰かが、倒れている。けれど目を開いて何か話している。むずかしそうな宇宙の話をしている。
奥ではホームレスのような髭面が濡れてかぴかぴになった古新聞を読んでいた。
「茶」と書かれたのれんの前にござがひいてある。 石のように座った人が、茶碗を前に、時折思い出したように、みじろぎする。]
(79) 2015/06/08(Mon) 13時半頃
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[外国語が書かれた品物を扱っている場所も多い。 たばこ屋はなかでは繁盛しているのか、あちこち煙を吸う人がいる。甘い煙のにおいが漂っている。
詩を売る露店。占い。マッサージ。 壁には時折、水がちょろちょろ伝い、その周りが石のように盛り上がって変色していた。 パイプからぴとんぴとんとしずくが落ちている。]
(80) 2015/06/08(Mon) 13時半頃
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[ ……その手をうえに……
地下商店街を奥に進むと、妙な器械だけが置いてあるぼろ机があった。100円をいれるところがついている。 商店街に入った時に流れていた『むすんでひらいて』がふつりと止まる。 100円を入れればまた鳴り出すのかもしれない。]
(81) 2015/06/08(Mon) 13時半頃
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[突き当りで通りは右へ曲がっていた。 張り紙を何度も貼っては剥がされした形跡のある通路。誰かのラクガキ。残った黄土色のセロテープ。
奥は上り階段になっていた。 向こう側には、ここよりも、もっと沢山の人が居そうだ。**]
(82) 2015/06/08(Mon) 14時頃
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― 渋谷→? ―
[張寧生からは、『さかしたひなこ』に関して『危険』と連絡を貰っている。何がどう危険なのかの説明はなかった。そしてその事情を少しでもきく前に、張寧生と連絡がとれないままになっている。 何かあったと思うのだが、未だ連絡はつかない。厄日にもっと早く気付き、早々に『こちら側』から切り離してやるべきだったのかもしれない。
そして『あいりちゃん』でも『ひなこちゃん』でも、名前は構わなかった彼女。 どうやら割符だけ手元に渡ったようだが、その気があるのなら、彼女も『さんかく』になってしまえばいい、そうなるつもりがあればその手をとって誘ってやるべきだと、今もなお、考えている。**]
(83) 2015/06/08(Mon) 14時頃
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― 地下ホール>>86 ―
[階段をのぼる。中には、ひかりの床があった。 『光と喜びで祝った故事』により、あらゆる祝い事にはろうそくが灯される。
一面の橙の明かり。皿に乗せられた平べったいろうそく。人の数だけそれが床の上にあった。皆思い思いの姿勢で座り込んでいる。ミサを待つ人々の、気怠い落ち着き。 煙は橙の炎に照らされながら、うねりを描く。 さながら風なき白い海。下が夕日で上が深海。
ここは凪いだ王国。
この王国では、怒りを振りかざすものは救いを求める者として扱われない。 皆一様に闘争から開放された古代ユダヤ人の末裔たちだ。 表舞台に疲れた落伍者。 そう地上で判を押された者達も、地下ではただ皆が等しく『失われた支族』で居て構わない。]
(89) 2015/06/08(Mon) 20時頃
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[地上の全ての民が聖なるものに近づくことができる。 今日はミサ。聖なるものを感じるための日。 地下にいながら遠い星空を見る日。 太陽や月の裏側を指先で撫で、光と喜びを浴びる。 誰もが知らぬ星に名をつけられる。例えに用いられるほど無数にある星は奪い合う必要のないものの象徴だ。奪い合う必要なき民。
商店街で手に入れた茶を持つものもいる。 本日の『ハーブティ』にはTHCの足りない人気のないリーフや、地下育ちの作物が用いられている。 少し香ばしいお茶はストーニーで気持ちよさのある哲学者向きの優しい味わいで、茶屋の前でござに座っていた男はなにかまたひとつ、この世の真実に辿り着こうとしている。
持ち帰りを許されない『今日だけ』の品を売る壁際の市。 武器になるものは売られない。 ここで売られるのは『ストーン』を得るためのものばかり。 『パワーある』『天然』の『ストーン』のモト、ストーンのカタマリが売られている。]
(90) 2015/06/08(Mon) 20時頃
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[ドン。 どこかから、空気を痺れさせる音がやってきた。]
(91) 2015/06/08(Mon) 20時頃
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[ビリつく重い音は、等間隔にやってきた。 されど波は荒れることはない。
水で満たされた体の芯がビリビリ震う。 人波と煙の波が一様に痺れを浴びる。
皆が決まり事のように、ろうそくの炎を吹いて消す。 ホールの床一面にあった光が、つぎつぎに、突風がやってきたかのように、消えていく。 辺り一面の闇になり、音楽が鳴り始めると、壁や天井についた電球の橙だけが、息を吹き返し、海の上下が逆転する。]
(92) 2015/06/08(Mon) 20時頃
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[ホールに、音が満ちる。 『ミサ』が始まったのだ。]
(93) 2015/06/08(Mon) 20時頃
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[地下へと居りてきたワタヌキは、音楽でホールを満たした。煙の海に、音をちりばめる。 これこそが我らの祈りの言葉。 聞いたままの。言葉の垣根が要らない世界。 体で感じることのできる、平等な音。
ワタヌキは、ホールに設えられた監視台に登り、足をくんで煙のプールを見下ろした。 それからそこで、自分用に茶色い紙で花穂を包み、火をつける。咥えて肺に煙を吸い込んだ。 ぴりつく刺激。猫撫で声のようにくねくねした甘みがいっぱいに広がり、口や鼻や目頭からあふれてくる。 それでも風味は牛乳のぬるま湯並のまろやかさ。]
(94) 2015/06/08(Mon) 20時頃
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[音につられて、地上から逃れた民と、地下に住む民が入り交じる。されどここでは一様にみなユダヤ人。 『地底人』となった者達が住処から出てきた。 壁際の市場で、震える指先で、『ストーン』を手にいれる。 彼らは残りの短い命を、ここでさかさの風船になって終えるつもりなのだろう。 地上でむすんだ脳をひらくことなく、諦めて風船を割ってしまう前に、煙の海に流れついたさかさの風船たち。
煙の海で雲隠れだ。平和を思う存分味わってから、その後の生き死にを決めるのも、またいいだろう。
白内障のパンダと同じ。今は100円で音楽の鳴る装置に成り果てた、あの機械と同じ。皆、どこかしらおかしくなって、いずれは風船が割れる。パンダとわかられなくなる。]
(95) 2015/06/08(Mon) 20時頃
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[逆さの海が逆転した時に取り残された深海生物の卵がかえっていく。シャッターを押したまま街灯を撮ったように、オレンジと濃紺の「ゆらぎ」となってのびていく。
さんかく達の様子は、スローモーションで見えている。 幾人かは音にあわせて体をゆする。 首をうねらせ、目をキョドらせる。 踊り始めるものも出てきた。]
(96) 2015/06/08(Mon) 20時頃
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[壁のいさり火が白い海を照らしている。 音がうねりだしている。 皆、目を充血させている。
白い海でそれぞれの楽しみ方を決めようとしている。
聖なるものを、みようとしている。**]
(97) 2015/06/08(Mon) 20時半頃
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― 地下ホール ―
[いさり火のもとでひとり煙を楽しむさんかく。 音楽のかたちを宙に追いかけているさんかく。 石のようにうごかなくなったさんかく。 景色とシンクロをこころみるさんかく。 足をほうりだして壁に背中を預けリラックスするさんかく。 おしゃべりが楽しそうなものもいれば、何か紙にひとりで書き連ねているものもいる。 歌うさんかく。踊るさんかく。見るさんかく。しかし同じさんかくでも、「踊らにゃ損損」という者はいない。 皆、一人で楽しむも、皆で楽しむも、皆の勝手だ。すきなようにしている。 バラバラだけど、一体だ。皆のためで、自分のため。 泣くさんかくもいれば、笑うさんかくもいる。 商店街で買ったチョコレートを分けあい楽しんでいる集い、のんびり寝そべり始めるものたち……]
(127) 2015/06/08(Mon) 23時半頃
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[聖なるものに触れるには、まだ酔いが足りないぜ。 まだまだミサは始まったばかりだ。人生をかけて聖なるものを探し続けていくんだ。もっと煙を。もっと、もっとだ。 地球のまんなか、マントルのぬくさに触れ、細胞と細胞が互いを跳び箱をしだす。指の先のあたたかさを強烈に感じたかと思えばバターみたいに溶けて、再形成される。 なにもかも。ポンプの動きのように。 血管が聖なるものを求めている。]
(132) 2015/06/08(Mon) 23時半頃
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[銘々の楽しみ方をしはじめたさんかくたちの中に、『さかしたひなこ』をみつける。>>121 夢見心地で、海に浮かぶ『ウキ』みたいに、白い海をプカプカ、左右に泳いでいる。
白いウキは、全身12色クレヨンか「おかあさんといっしょ」みたいな色合いになって、優しい声で話しかけてきた。 そうかい。あんたママになるんだな。 スローになった音声は、耳と頭が動く速度を揃えるのをやめて、円形に広がるエコーを作り出す。 本当に聞こえた?聞こえなかった? 確信だ。ひらいた五感なら、受け止めることができる。 泡の動きがある。泡の口がある。はじける音がある。空気の流れがある。人の体温が発する光がある。温度がある。 ワタヌキは気だるげに頬杖をついて、監視台からがらがら声をかけた。]
地球の真ん中なら、それが許されるのさ。
やあ。
無事にミサに辿りつけたんだねえ…… おめでとう。おじさん嬉しいなぁ。
(135) 2015/06/08(Mon) 23時半頃
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あんたもやんなよ。 試して欲しいのがあるんだ。
[ワタヌキは今日の市場で売られている『インカローズ』を茶色の紙で包んで、火をつけた。>>141]
スペインの夢だ。 バラ色のスポンジに沈んでいくような、メローなハイ。 くすぐったくなる位キモチがいい陽気さだ。 クリアな空気がみにいける。
(155) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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とうめいな空気が世に満ちているのが視えるんだ。 みんなの体に。自分の体に入っていくのが視える。 透明な酸素が、透明なのにそこにたしかに在る。 それがクッキリ視えてくる。透明だって事がわかる。 視界が濁るわけじゃないんだぜ。 息をするってなんだったのかが、体感できる。
[紙の先が、ちりちり聖火にあぶられ、焦げながら赤く燃える。紙の先から煙が細く立ち上る。 さながら地獄に垂れた蜘蛛の糸。 ただしこの糸は、神のみもとなんて具体的なものじゃない。もっと冒険的に自ら聖なるものにたどり着く、行きたいところへ行ける糸だ。 聖なるものに触れあい、プールの中のガラス瓶になり、体の境界を曖昧に、透明になって景色や音や温度、あらゆるものと一体になるための手がかりだ。]
(156) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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[さかしたひなこの膝が、フロアに満たされた煙の海水、母なる海のくらげとなって泳ぎ去る。 さんかく達は、寝転ぶ彼女を気にしない。 地下深いアースの温度と共にあるものだとして認識する。]
聖なるものがみえるかい。
(158) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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いいにおいだろ…… おれ、花なんて殆ど名前をしらないけど、 このにおいはキレイな花のもんだとわかるんだよ。
[ワタヌキは、インカローズの煙を手元にくゆらせながら、地べたに寝転がる聖母を眺めた。 母乳の川が地面を僅かづつ削り、呼吸が振動となり、山々を作り出す。きっと地球はずっとそのようにしてあった。 聖母の形をした泡は、子供向けのクレヨンみたいな色から、優しい色になっていく。 それは4月の桜がみた夢の色だ。 朝焼け。夜を乗り越えてやってきた真実めいたピンク。 陽のイエローとまざりあう愛あるピンクだ。 菜の花の黄色だ。ミルクのこっくりとした白だ。 女の子の泡は、地面の一面の花びらになり、フロアにしみこんでいく。さんかくたちが踊るフロアの一部となる。]
(159) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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歓迎するよ。 ようこそ。
今日からあんたも地底人だ。
(161) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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[目を閉じる。 頭のなかで、白内障のパンダが歌っている。
むすんで、ひらいて。**]
(162) 2015/06/09(Tue) 01時頃
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