260 【R18ペア村】“Bloody Curse”
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[対する大人は困惑気味に笑って返す。]
ピスティオくん、男の子はねー 男の子と結婚出来ないんだよー?
[どうして? その問いには大人は「女の子と結婚するもの」ばかりで 明確な答えは返って来なかった。
周りの子供もくすくす笑って、そのやりとりを見て居た。 おかしいよね。変だよねと。 だから、絵はその日の内に破いて捨てた。]
(201) kazashiro 2019/03/17(Sun) 10時頃
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[ピスティオの幼少時にはこのような経験は無い。 これはただの夢、しかし根底にある「おかしい」という 常識の棘が見せたものなのかも知れない。
ヘイタロウは、きっと普通の人のように 女性と一生を共にしたいと願っている筈だ。
なら、親友兼幼馴染として その幸せを笑って見守ってあげたい。]
(202) kazashiro 2019/03/17(Sun) 10時頃
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苦しいなあ。 なんでかなあ、ただヘイタが好きって ただそれだけの事なのに。
[どれだけ誤魔化しても、見ない振りをしても 何も変わらなかったしこれからも変わらない。
だからと言って想いを告げて幼馴染の関係すら壊して しまいたくは無い。 気付けば、夢の中で棘だらけの縄で宙吊りになっていた。]
(203) kazashiro 2019/03/17(Sun) 10時頃
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[痛い、痛い。全身のありとあらゆる箇所が軋む。 終わりの無い激痛にもがけばもがく程、棘は食い込んで 痛みは増した。]
[その中で、ほんの一片……それでも確かな温もりが 掌を包んだ気がした。 まるで沈んで行く身を繋ぎ止めるかのように。]
……あったかい。
[何故だか、それで全てが救われたような気分になって 意識はふわりと引き上げられて行った。]
(204) kazashiro 2019/03/17(Sun) 10時頃
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―ヘイタロウの自室―
[薄く目を開いて、少しばかりの考え事。 自分は何故横になっているのか? そして身体が動かせないのは何故か?]
ここ、何処……?
[呪いからの疲労や寝ぼけのせいもあって、今ひとつ 現状を把握出来ずにいる。 すぐ傍に居るヘイタロウの事も、だ。**]
(205) kazashiro 2019/03/17(Sun) 10時頃
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ヘイタ? あれ?大丈夫って……。
[何故彼の部屋で眠っていたのか、少し考えてみる。 そういえば、彼の呼び方が戻っているような?>>219 ピスティオではなく、いつもの……。]
そうだ、呪いだ。 覚えてる?色々?俺が扉壊したのも覚えてる?
[自宅への連絡は済ませてくれているらしい。 それなら安心して横になって居られるというものだが、 何かこう、今までのヘイタロウと違うような気がして]
(226) kazashiro 2019/03/17(Sun) 17時頃
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ヘイタ……? い、いや、ほんと何とも無い?
[穏やかで落ち着きのある、思慮深い普段の態度よりも 何処か吹っ切れたものを感じる。>>220
何しろ自分に触れる事など滅多と無かったし、 触れたとしても直ぐに手を引いていたのに。]
ほんっとに大丈夫……?
[彼の指先が唇から離れて行くのを、大きな瞬きで見送る。 その先にある微笑みは普段のものよりも近くて、 慌てて顔を背けた。]
(227) kazashiro 2019/03/17(Sun) 17時頃
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[欲しいもの?今のこの状況だけで十分。 二人同じ空間で居られること、それが一番なにより。 胸の内で答える、声にはしない。]
[……まあ、嘘だが。**]
(228) kazashiro 2019/03/17(Sun) 17時頃
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ピスティオは、ヘイタロウに鯖折りを仕掛けた。(ぎゅ)
kazashiro 2019/03/18(Mon) 00時頃
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[ヘイタロウの呪いは、眠っている間に根治したらしく その後の体調にも影響は及んでいない様子。
気掛かりだった記憶にも異常は無いと判れば、其処で ようやく心から安心し、大きく息を吐き出した。 撫でられるのも今は気にならない。>>248]
あははははは、忘れるなってのが無理だって! だって昨日何してたかってのすら消えてたんだしさ?
あ、それから扉。 あれほんっとごめん、後からちゃんと弁償するから 応急処置しといてね。 俺も手伝うから。
[記憶を失っていた間の事を深く気にしているヘイタロウを 見上げ、笑って返す。]
(259) kazashiro 2019/03/18(Mon) 13時頃
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[気にしていないと言えば嘘になるが、それは自分が勝手に 様々思う事を並べ立てて悩んでいただけなのだし、 今こうして元通りに治ったのだから、済んだ事として 手を振ろうと。]
……いや、俺のは別に深刻でもなかったし。 筋肉痛はまあきついけど、ヘイタのがやばそうだったから、 先に治して貰うのは当たり前でしょ?
記憶だってどれだけ戻るかの保証なんてなかったし…… それなら少しでも早く治してもらいたいって思った訳。 だから気にしないの。
[それに、仕事サボれるし。 ヘイタロウとも長く一緒に居られるし。 ……とは言わないで。]
(260) kazashiro 2019/03/18(Mon) 13時頃
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それにしても、これ3日くらいで治ってくれっかやあ。 ロイエ姉ちゃんのお祝いとか持って行きたいんだけど!
[身体はあまり動かないが、その分口はよく動く。 話を少し変えようと、じきに花嫁になるロイエの祝いの 配達のことを考えた。
其処でふと、数日前に浮かんだ疑問が再び意識の底から 浮上して来た。]
そういえば……ヘイタって。 結婚しないの?
[ある意味では聞くのが怖い、でも気になっていた事柄だ。 ゆっくりと話せる機会はそうない、今の内に色々と 確認しておこうと思った。**]
(261) kazashiro 2019/03/18(Mon) 13時頃
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[からから笑う。 確かに自分の腕も元に戻る保証は全く無かった!>>262 でも良いじゃないか、一応治ったのだから。
だからロイエ姉ちゃんのお祝いも 予定通り届けに行きたい。
……と、明るい気分で居たのも束の間の話。]
(271) kazashiro 2019/03/18(Mon) 22時頃
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え、どうしてって。 だってヘイタ24でしょ?俺はまだ早いけど ヘイタはそうでもないし。
確か昔には女の子と色々やってた筈なのに、 あんまりそういった話聞かないなーって思ってたんだ。
[22歳と24歳の境目の意味はさておき、 ヘイタロウに関する浮いた話を聞かないのは事実。 もしかしたら、遠方の女性と通じ合っている可能性も あるかも知れないと、問い掛ける。]
(272) kazashiro 2019/03/18(Mon) 22時頃
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あれ、なんかダメな話題だった……?
[相手からすれば大した話題にはならないだろうと 思って切り出したものだが、どうも様子がおかしい。 >>264
よもや何事か関係が壊れた直後だったのだろうか、 明らかにうろたえ身を捩り起こそうとして叶わない。*]
(273) kazashiro 2019/03/18(Mon) 22時頃
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ピスティオは、ヘイタロウの幅を計っている。
kazashiro 2019/03/18(Mon) 22時半頃
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[それは、長くもあり短くもあった一時。>>274 激痛を堪えて身を捩って見上げる彼の表情は、とても 冗談を交わせるものでは無く。]
えっ、えっ? ちょっ……待って!?メシの前に詳しく!!
なんで? 幸せに出来ないって有り得ないでしょ!? ヘイタすっげぇこまめだし、生活力あるし優しいし? 普通じゃないってなんなの!?
[誰かを幸せには出来ないとの言葉には、当然のように 食って掛かった。 それだけ自信が無いのか、だとするならそれらを全部 否定してやろうと。]
(276) kazashiro 2019/03/18(Mon) 23時頃
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話途中で切り上げてメシ目の前に置かれても、 気になって食えないから!
[ただ、“普通じゃない”部分が酷く引っ掛かる。>>275 それに触れてはならない部分に触れてしまったなら、 切り返すような物言いはしないだろう。
対してピスティオに問おうとしたものが何なのか、 その先で何が言いたいのかが知りたい。*]
(277) kazashiro 2019/03/18(Mon) 23時頃
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むう……。 というか、お前クッキーでメシ済ませることあったんだ。 母さんに言っとこ。
[お前は幼児かと突っ込まれそうだが、 後に更にこまめな食事の配達が入る事となる。]
[それはさておき]
(284) kazashiro 2019/03/19(Tue) 12時半頃
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[普通でない、というものの説明>>279を 真っ直ぐヘイタロウを見上げて待っている。
とても言い辛いのだろう、なかなか話が続かないが 急かさずに。] あー、うん。 あんま興味無かったから話半分に聞いてたけど。 俺には関係ない感じだったし。
[かと思えば、唐突に昔習ったものの話が始まった。 異性に対する何事かの内容だったなと、僅か視線を 逸らせてはまた戻す。]
(285) kazashiro 2019/03/19(Tue) 12時半頃
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[ヘイタロウは下を、ピスティオは上を向く。 それなのに互いの視線は交わらない。>>281 普段なら自分より表情を見ている癖にともどかしく思う。]
え? 嘘だぁ、だってヘイタ女の子と付き合った事あったし! 俺知ってんだぞ、遠くから覗いてたからな。 なんとも無いならそういう事するかよー。
[要約すると、彼は異性に対する感情を持たないと言う。 しかし、実際異性との関わりの現場を見て来ている身としては 信じ難い。
しかし、これ以上の追求は酷だろう。 彼が何を思って行動を起こそうと自由なのだから。 そう思えば起こしかけた身体は再び床に沈んだ。]
(286) kazashiro 2019/03/19(Tue) 12時半頃
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……あー。 まあ、なんかさっきから俺の事も聞きたそうだし、 ヘイタばっかり喋らせるのも悪いから、ちょっとだけね。
[ピスティオの名を呟いては続かない言葉に、自分のそれを 繋げて語り出す。 こうなれば秘密の暴露大会だと軽く笑っても見せて、だ。]
(287) kazashiro 2019/03/19(Tue) 13時頃
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そうだなあ、俺は小さい頃から女の子ってものに興味無くてさ。 なんていうか、その頃から本命が居たのね。 兄貴は気付いてたみたいで、良く話聞いてくれてたなあ……。 まあ、だから女の子とか見てる暇無かった訳よ。
……今もだよ。 結婚とか見合いとか良く言われるけど、まだ若いでしょ! つって誤魔化してる。
[今度は視線を天井に向けて、ヘイタロウを見ない。 それが何を意味するか、彼には解るだろうか。]
(288) kazashiro 2019/03/19(Tue) 13時頃
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好きだーって言えたら楽なんだろうけど、 そうすると今まで守って来た関係まで失くしちゃいそうで。 それは怖いから嫌。
普通に結婚して、普通に幸せになるのを遠くから見てるのが 一番なんだなって思い始めててねー。
だから黙ったままなんだ、ずっと。
[はい、これが俺の話。 これでいい?と、やはり視線を逸らしたまま。
改めて言葉にすると寂しさが込み上げる気がして、 目には雫ひとつ。**]
(289) kazashiro 2019/03/19(Tue) 13時頃
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[なんという事か、それは最低だ。>>290>>291 自分は本命だと決めていたから女性と付き合うのを 拒んでいたというのに!
そんな憤りもまああって。 少し拗ねた感のある表情を作って見せる。]
……何。
[寂しさと拗れた我侭とが綯い交ぜになったまま、 ヘイタロウの問いに返す。>>292 何かに思い至ったものがあるのだろうか、少し声の調子が 浮いたように感じる。]
(295) kazashiro 2019/03/19(Tue) 21時半頃
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[そうして聞いた言葉は>>294>>-244 とてもとても、信じられないものだった。]
―――……。
あ!!いや、良いんだよ別に そんな合わせてくんなくても!俺大丈夫だから!!
[そして混乱。 拭われたばかりの雫は次々と零れては落ちて来て、 枕を濡らした。]
(296) kazashiro 2019/03/19(Tue) 21時半頃
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バレた上にそんな事されても、俺すっごい 惨めなだけだし!? 冗談は勘弁と言われた方が、まだマシだよ!
[しかし、良く考えなくても適当な慰めでは無い事くらい 解りそうなものだが、余程の衝撃だったのだろう。 未だに信じられなくて、変に意固地になってしまう。
手足が動かせない分、頭を激しく振って 何もかもを否定しては脱力し、また暴れるを繰り返す。
何度も何度も。]
(297) kazashiro 2019/03/19(Tue) 21時半頃
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ピスティオは、ヘイタロウの足元に荷車を置いた。
kazashiro 2019/03/19(Tue) 22時半頃
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[くわんくわんと世界が揺れる。 ついでに涙に歪んだ視界も揺れる。
それでも、ヘイタロウの言葉だけは確りと耳に届いて 正しい意味を伝えてくれる。>>-264]
……ほんと?
[しつこい。]
(325) kazashiro 2019/03/19(Tue) 23時半頃
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―貴方との距離感は―
おはよう!! いやあ、参ったね!やっと復帰だよおばちゃん。 お祝いに何かひとつおまけしちゃう。
……え?逆? お祝いくれんの?やだやだ勿体無いってそれー。
[……それから、およそ1ヶ月後。 両親からたっぷり休暇を貰ったピスティオは、 久方振りに道具屋に立った。]
(333) kazashiro 2019/03/20(Wed) 00時頃
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うん、呪いね。 ちょっと脇腹に色残っちゃってるんだけど、 それは呪いのやつじゃなくて、色々無理したのが 出ちゃっただけだからね。なんともないよ。
[そして、結局脇腹の痣は負傷の影響もあってか 薄らと痕が残ってしまった。
筋肉が無理をして所々の血管が切れたせいだとか そういうものらしいが、健康には害が無い為 気にしない事にしている。
……この痣が出たからこそ、長年の想いが 遂げられたと言っても過言ではないとも捉えているとか。]
(334) kazashiro 2019/03/20(Wed) 00時頃
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……え? 前よりなんか楽しそう? やだ、わかるー?
違う違う、彼女なんて出来てないよ。 でも結婚は考えてるんだよねー……。
[街のおば様とのお決まりの会話にも変化があった。 ロイエの結婚式に参加したからか、それとも別の話が あったからかは明らかにしていないが、結婚の意志を 見せ始めた。
とはいえ「彼女は居ない」の一点張り。 それでどうやって結婚するんだいと返されるのが 毎度のパターンとなった。]
(335) kazashiro 2019/03/20(Wed) 00時頃
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いいんだ、俺にはちゃーんと居るから。
[何時だって手を取ってくれる大切な人。 今日もこの後、会いに行く予定だ。**]
(336) kazashiro 2019/03/20(Wed) 00時頃
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