29 Sixth Heaven
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―待機室:放送前―
[幾らか話をしたり、人の出入りがあるようならばそれを眺めたりして。 そうしていつの頃だろうか、かくんと船を漕ぎ始める。
眠ってしまわないように頭を振って頑張っていたけれど、 いつしか傍らのパピヨンに凭れるようにして、 すう、と眠りの中に落ちた。
そうして次に目が覚めたのは、 機械的な音声の流れる頃。]
(19) 2011/04/21(Thu) 19時半頃
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――……。
[何と声をかけたものか。 言葉は見つからず、ただじっと 白いネズミに誘導されていく二人を眼で追った。]
……、あ、…。
[そうして暫しの後。 メインモニターへ、接続の終わったチャールズの姿見えれば。 その苦し気によろめく姿に、 細く彼の名を呼ぶベルナデットに。 眉を寄せて見入り、まだ握ったままのパピヨンの手を ぎゅっと握りしめ、何か問われたなら、見える状況を 躊躇いながらも伝えただろう。
そうして暫くは、誰が居ても居なくても、 メインルームの映像に見入っていた。**]
(20) 2011/04/21(Thu) 19時半頃
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―待機室―
いつに、しましょうか。
[少なくとも、モニターから聞こえた苦しげなチャールズの声。 トニーの時には聞こえなかったそれは、歳の若さゆえか、 それとも接続までに時間が開いたせいなのか。
どちらにせよ、先に延ばすのは負担が大きいような気がした。]
……他の人……。 選択は、それぞれの心の内でできるのではないでしょうか。 [そうは告げながら。拒否を願っていた、スティーブンの事が思い浮かぶ。
休息を、と言うのには頷いて。 立ち上がるパピヨンの傍らに沿い、 ひょこりとした足取りではあれど、望む場所へと付き添った。]
(51) 2011/04/22(Fri) 00時頃
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ムパムピスは、他の人も受け入れるべきだと、そう言う事かな、とも思いながら。
2011/04/22(Fri) 00時頃
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……それなら、…?
[>>55パピヨンの唇に添えられる手が目に入れば、 何故か僅かに顔を赤らめて視線を逸らした。 その言葉に、問いを挟むけれど。 囁かれた言葉、瞬いて。
部屋から出る間際であっただろうか。
微かに、声…音の聞こえるモニターを見。 話を続けるスティーブンとフィリップに視線を向けた。 彼らの話の内容は耳に入っては居なかったけれど。 ……少しだけ、思いつめたような顔で。
声をかける事はないまま、彼女の部屋まで送り届け。]
(64) 2011/04/22(Fri) 00時半頃
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……え、えと。あの。
[離される事の無い腕に、困惑したような情けないような。 そんな表情で眉を下げる。 けれど。 ぬくもりを求めるような様子に、振り払う事なんて 出来る筈が無かった。
――……いつだかのフィリップの様子が脳裏に浮かぶ。 自分も彼を笑える立場じゃないなあ、なんて事を思いながら。 パピヨンの部屋に、そのまま留まる事となった。**]
(65) 2011/04/22(Fri) 00時半頃
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―個室―
……っぶ!
[がたん、とベッドから落ちた。 強かに腰を打ち付けて、呻きながら起き上がる。]
すみません、マ……む……?
[疲れがあったのか、また意識は夢の中に行っていたようだ。 寝る前まではそこに居た筈の姿が居なくなっていて。 きょろ、と部屋を見回した。 やっぱり、居ない。]
……身支度でも整えに、かな。
[呟きながら。 何だか、どこか心細さを感じる気がして 情けなく頭を掻いた。 もう、小さい子供ではない筈なのだけど。]
(93) 2011/04/22(Fri) 17時半頃
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[台所で手に入れた、果物とクラッカー。 ミネラルウォーターの類は、寝付く前に平らげていて。
ふらり、と。台所か、洗面室か。 向かおうかと、部屋を出た。]
(94) 2011/04/22(Fri) 17時半頃
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―→個室3―
……フィリップ……?
[ひょこり、と。個室の並ぶ廊下を歩く。 蒼白な顔で>>86部屋に入る姿を見かけた。 ……彼の相方の名を呼ぶ声も、どこか頼りなげに聞こえて。
思わず部屋に近寄って、その中を覗き込む。]
な、何か、あった……?
[歩みは、やはり遅くて。 そう声をかける事ができたのは、 彼らが幾らか言葉を交わしてからだっただろう。
マーゴの表情のぎこちなさ>>90が目に入れば、 訝しげに眉を寄せた。]
(95) 2011/04/22(Fri) 17時半頃
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外の世界…幸せ…?
[おかしい、笑える気がしない。 それらの単語に首を傾げる。
……それ以上に。 様子がおかしい。 ただ首を振る彼女は、怯えているようにも見え。]
外に……接続するのを断る積り、だった…?
[少なくとも。 ここに居る限りは、「外の世界」に触れる事は無いはずで。 マーゴの様子に釘付けになっているフィリップに、 届くかどうかはわからない、問いを落とした。]
(109) 2011/04/22(Fri) 19時半頃
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……っ。 自分、で……?。
[フィリップに差し出されたマーゴの手。 その痕の由来、誰かこんなことをする者なんて、 思い至らなくて。]
……湿布とか、した方が。 放っておいたら、余計に痛くなる。
[スティーブンが絆創膏を貼っていたのだから、 医務室位はあるだろうと。 見当はつくが、場所がわからない。
冷やした方が良さそうだとも思うのだけれど、 自分の足ではかなり時間のかかる事で。
どう、しようか。 伺うように、首を振るフィリップに目で問うた。]
(110) 2011/04/22(Fri) 19時半頃
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ムパムピスは、紡がれるマーゴの言葉と、伸ばされる事の無い腕を、眉を下げて見遣った。
2011/04/22(Fri) 19時半頃
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[頷くフィリップ。外に行くと言うマーゴ。 ……ふ、と眼が伏せられる。]
………そんなの。
[駄目だ、と。二人とも、此方に注意など払って居なければ 呟いた事さえ、気付かれなかっただろう。
声を上げて泣くマーゴを見る。 ……その姿に、表情は痛ましげなものとなって。 ひょこ、と近付き、フィリップの服の裾をくいと引いた。]
……少し。落ち着いてきた方がいい、と、思う。 マーガレットも、混乱してるみたい、だし……。 ただ感情を、ぶつけても。 逆効果、じゃ、ないかな……。
[声を荒げるフィリップに、告げる言葉、 語尾はやはり自信なさげに、けれど小さく諭すように。]
(119) 2011/04/22(Fri) 21時頃
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暫く、僕が見てるから。 ……何か冷やす物とか、探して来たらどうかな……。
[胸に一つ、しこりのようなものが溜まっている。
けれどそれは、表に出さないようにして。]
(121) 2011/04/22(Fri) 21時頃
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ムパムピスは、伺うような視線を、泣きじゃくるマーゴにも向けた。
2011/04/22(Fri) 21時頃
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[>>126睨む顔。 受ける瞳は怯む事無く、寧ろどこか責める色を湛えた。]
力任せに壁を殴れば、 わからない事もわかると言うなら。 彼女が泣き止むと言うんだったら、止めないけど。
[それは、いつか話した事>>1:75の断片。 じい、と無言の翠を見つめ。
息を吐き、彼女に近づく様子には掴んだ裾を手放した。]
……うん。
[頼まれ事。一つ、頷いた。 そんな事態になったなら、止める心算は勿論あって。 ……でも少しだけ、間が開いた。苛立っていたら気付かない位の。]
(132) 2011/04/22(Fri) 22時頃
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[そうして出て行く背を見送る。 自分の髪に、触れるマーゴに向き直ると、 ひょこ、とゆっくり近づいて。
落ち着かせるよう、その頭を撫でようと手を伸ばす。 それは、過去。眠れぬ夜に、安堵させてもらった手法の一部。 怯えた様子を見せたなら、直ぐに手をひっこめただろうけれど。]
……他に、傷は……?
[明らかに、血の量に足りない。 それはフィリップも見抜いていた事>>111で。
増して、傷には慣れている身。 問い詰めるでもなく、促すように、静かに言葉をかけた。]
(133) 2011/04/22(Fri) 22時頃
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……大丈夫、だいじょうぶ。
[拒まれない手は、そのまま宥めるようにぽふぽふとその髪を撫でる。それも、かつて自分がして貰った事をなぞる仕草。 その縮こまった様子が、かつて自分に暴力を振るった後、 自省する母の姿と似て見えて。 どこか懐かしげに、少しだけ眉を下げた笑みを浮かべた。]
自分で……、向こうでは、良くしていたの?
[見せられた傷痕。真新しいものと、古いもの。 刺し傷である事はわからなかったけれど、その痛々しさに眉を潜めた。]
掻き傷、なら。傷口拭って、清潔にしておけばいい…かな。 出来れば、服の布地が当たらない方が良いだろうけど。
[そう告げて、せめて流れた血を拭き取ろうと。 寝台のシーツを引っ張ってみる。 …流石に何の道具もなく裂くなんて真似は出来ず、 大人しくフィリップを待とうかと手を離した。]
(137) 2011/04/22(Fri) 22時半頃
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僕の、母も。 そういうの、止められない人だったよ。 ……多分、器の欠けて居た頃の事だと思う。 対象は自分にじゃあなかったけど。
――……。 君たちは、外に戻ったら。 余計に幸せになれないんじゃ、ない…かな。
[半分は、やりとりをみて思った事。 もう半分。 少女の顔を見て紡いだ言葉には、 別の意図も乗っていたけれど。]
(140) 2011/04/22(Fri) 22時半頃
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平気じゃないのは、寧ろフィリップの方に見えたけど。
[撫でた手を離し。 死ぬわけじゃないと、そう言うマーゴ>>147に苦笑する。 傷口が露わになれば、先ほど差し出された右手に視線が移る。 隠されていなければ、その爪先には血がついているのだろうか。
無意識に、手を取り握りしめるようにしていた。 何時も、マムの傍らでやる仕草。 必要以上に寄り添うではなく、 けれど離れていると言うには近い距離。]
(155) 2011/04/22(Fri) 23時頃
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……父が、家に帰って来なくて。 多分、嫉妬が行きすぎたんだろうと思う。 苛々が抑えられなくて、僕に――……。
[それは、哀しい事では無かったけれど。 いつしか座り込むようにした姿勢。 右足の傷を摩る様にすれば、引き攣った大きな傷が露わになる。]
嫌では、無かったんだけど、ね。 ……自分の事は、また傷つけるかもしれない……か、な。
[でも、と途切れた言葉に、続きを予想し問いかけて。]
(157) 2011/04/22(Fri) 23時頃
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うん、僕も、二人が一緒に居るのが幸せなんだろうな、って。 ここに来てから見てただけだけど、思う。 ……だから、尚更。 外の世界じゃあ、行ける場所がたくさんありすぎて。 マーガレットとフィリップが、はぐれてしまいそうだ、って。 ――……特にマーガレット、君が、 自分を傷つけるのを止められない限り。
……殺さなければいけない、と言うのは。 スティーブンさんの推測、だよね。
それを妄信して、外に出てしまう方が。 危険だと、思う。
それに。
(158) 2011/04/22(Fri) 23時頃
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――……器として繋がれた人たちを、放り出していくと言うなら。 マーガレット、君を、君たちを。 ぼくは、きっと許さない。
それでも、笑って生きて居られる……?
[二人だけで、居ればいい。 覚悟はした筈と、零れた彼女の言葉>>115。 まるでそれを確かめるかのように。
フィリップに向けたのと同じような、 どこか責めるような視線を、彼女の手を握ったまま、向けた。]
(160) 2011/04/22(Fri) 23時半頃
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これ、は。自分でやったんだけどね。 ……どこかに逃げるんだろうと、言われたから。 逃げないよ、って。
[>>164自分のした事と、籠の鳥だと自らを評すマーゴ。
フィリップの連れている鳥。風切り羽に手の入った。 それを、脳裏に思い返す。
……それで、結局は母はどうなったのかは告げないまま。 現在、助けたい誰かの為に動くに、 障害となってしまっている事には自嘲のような笑みが浮かぶ。
ヘンリエッタは、もうこの世には居ない。 その言葉には、何か紡ぐことは出来ず。]
(178) 2011/04/23(Sat) 00時頃
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――……良いよ。思いきり、羨んでも。 「外」にいけば。何かしらの負の感情が吸い取られたら。 羨む事すら、きっとできないだろうけど。
[影を背負う灰に近い色、焦がれるような視線を受け止めるのは、 元々が薄い灰色をした、どこか沈んだ色のそれ。]
……既に、トニーもチャールズ様も「繋がれ」た。 それで壊れる事になると知っているのに、 君はそれを止めなかった。 本当は、ね。僕も、世界の事を考えるなんて、ほんの少しで。 ――……このまま去ると言うのなら。 許せないのは、連鎖を止めなかったその事だ。
[責める言葉を吐きながらも、視線に含まれた責める意図は和らいで。 流れる涙は、例え払われても指で拭った。]
(179) 2011/04/23(Sat) 00時頃
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世界を壊す事になっても、 フィリップの、傍に。
[告げられた言葉を反芻する。 その気持ちは、覚えのあるもの。胸に決めた事が、揺らぐ。]
……ねえ、"マーゴ"。 君は、自分の事を傷つけない、と。 誓える……?
[揺らぐ視線のまま。彼女の手を更に強く握って、 濡れる彼女の瞳、覗き込むように問いかけた。]
(181) 2011/04/23(Sat) 00時頃
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……十分に幸せな籠の鳥も、 外で迷子になっている鳥を羨む事はない、よ…?
[>>182言われた言葉。一つ瞬いて。 どこか憐れむように、 けれど、満足をしているような笑みを零した。]
(187) 2011/04/23(Sat) 00時頃
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……そうだね。知るのも、心を決めるのも。 遅すぎた、全部。……だから、……。
[言い淀む。どこか、言いにくい気持ちな気がして。]
我儘なのは知ってるよ。何で、僕が美徳に選ばれたのか。 ……器の立場であったら、良かった。
[>>184首へと誘われる腕。 外されないように添えられた手は、力を込めれば振り払えそうだけれど。眼を伏せるように視線をやるけれど、そのままに。]
……聞いて、なかった? フィリップが、ここを出て行く時に言った事。 「マーゴが自分を傷つけるようなら絶対止めて」 そう、言っていたじゃない。
マーゴの身体が傷ついたら、 ……フィリップの心が傷つくんじゃないかな。 君を、何より大事に思って居るみたいだから。
(195) 2011/04/23(Sat) 00時半頃
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[多分、自分も余り人の事は言えない。けれど言葉は言い募る。 一瞬止まった息には気付くけれど、 呼び方を変える事は無く。 このまま意識を奪えと、告げるのに。 憐れむ視線は、どこか悲し気な色に変わった。]
「外」では。生きていくのに、働かなきゃいけない。 生きていく最低限は提供されるここと違って。
その間、どうするの。フィリップが稼いでいる間。 君が、心を壊さない為に身体を傷つけて。 君の身体が傷つく事で、フィリップが心を傷つけて。
……それでも、大丈夫、なの。 外に行って。ちゃんと、大事な人を、大事にできるの……?
また。さっきみたいな事を、繰り返す事になるんじゃないの…。
(196) 2011/04/23(Sat) 00時半頃
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[初めは。大事な人の為、 任を放棄する彼女を器へと繋ぎとめたい気持ちで居たけれど。
だんだんと、どこか違う意図へと変わって行っている事に、 まだ己でも気付けない。
細い少女の首に沿えた手に、 力を入れる事ができないままであれば。 傍から見れば、頬の辺りを包み撫でるようでもあったかもしれない。]
(198) 2011/04/23(Sat) 01時頃
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……こことは違う場所で、籠の鳥になる、の。 フィリップだけが、外に居る訳でも無いし。 負の感情が吸われないままなら ……それに慣れない人に注ぎ込まれれば。
外の人たちが、そっとしておいてくれるかどうかはわからない。
誰にも会わない所なんて。 きっとそれこそ、この場所しか。
[まだ、そんな事を言いながら。 ……けれど、自分を傷つけない方法を模索し始めた少女に、 どこか安堵する自分も居て。
――……大事な人の、願う事も満足に叶えられない事に、 何だか泣き出しそうな顔になる。 首に添えた手は、彼女が振り返って>>205もそのままに。 寧ろ、逃がさないと言うように力は強まった。 ノックの音も、どこか遠くに聞こえる気がして、 それには返事をする事もないまま。**]
(206) 2011/04/23(Sat) 01時半頃
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手を汚させなくたって。 ……離れないと、願っても。 離れてしまう事もあるんだ……。
[首にかけていた手。 一瞬縋るように、彼女を引き寄せかけたけれど。
フィリップの声を認識すれば、びくりと身を震わせて 緩く顔を上げる。]
――……あ、。いただき、ます。
[蜜柑を差し出されれば、ゆっくりと立ち上がる。 少しよろけて、壁に手をついた。
そうしてマーゴの話す間、翠をじっと見つめた。]
(212) 2011/04/23(Sat) 02時頃
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ムパムピスは、フィリップが半目になったのは全く気付かなかった。
2011/04/23(Sat) 02時頃
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……ええ。
[>>214問いには、一つ息を吐いて応え。 緩く首を傾げる姿に、一度眉を下げて。]
――……っ。
[そうして、ぐっと拳を握れば。 見当もつけずに、いきなりフィリップへ殴りかかった。
踏ん張りも聞かない足、殴りかかると言うよりは 体当たりのようなそれは、 当たっても恐らく衝撃何かないだろうけれど。
ただどちらにしろ、縺れる様に倒れ込む形になるだろうか。]
(216) 2011/04/23(Sat) 02時頃
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いつかの、蜜柑のお返し。 それと。
――……僕は、貴方たちを。 許しませんし、笑って見送る事も、できない……。
[どんな姿勢でか。 言葉を紡ぐのに、顔を上げる事もできなければ、 語彙に勢いは無く。
倒れこんで居たなら、ゆっくりと立ち上がって。 そのままひょこりと、部屋の外へ出て行こうとする。]
[「どうしても拒むと言うのなら。 笑って居なければ、壊れずに居なければ。 幸せにならなければ、許さない。」
そんな続きは、告げてなんて、やらない。]
(218) 2011/04/23(Sat) 02時頃
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ムパムピスは、殴りなおすか、というのには、俯いたまま首を振った。
2011/04/23(Sat) 02時頃
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……マム…パピヨンさん、を。 見かけなかった…?
[部屋を出る前、はたと思いついて。 立ち止まり問いかけた。
返事が返れば、其方に向かう心算で。**]
(220) 2011/04/23(Sat) 02時半頃
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―台所―
……マム?
[ひょこり、と。 フィリップに聞いた、パピヨンの居場所。 複数の気配に、戸口から覗き込む。
会話が成されていたとしても、それらは聞こえていない。
パピヨンが、唇を噛み悔しそうな様>>202であったなら、 心配そうに眉を寄せ、その手を握り込んだ。]
(246) 2011/04/23(Sat) 21時頃
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[柱の回りをまわるねずみ。
くるくる、くるくる。
その動きを、目で追って。 ……彼らが、接続への誘導をしていた仕草を 何と無に思い返す。]
皆が、任を受けないって言ったら。 「接続」は…どうなるんだろう?
[独り言のように、赤い瞳に向けて問いかけた。]
(250) 2011/04/23(Sat) 21時半頃
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ムパムピスは、そうして、スティーブンとペラジーに視線を移し、ぺこりと一礼した。
2011/04/23(Sat) 21時半頃
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[声を荒げるパピヨンに、驚いたように目を丸くした。 彼女がペラジーへと手を伸ばせば、 掴もうとしていた手はするりとすり抜ける。
ひょこ、と傾ぐ足取りでは、 直ぐに追いつく事はできず。 スティーブンの言葉>>261に、其方へ顔を向けた。]
……チャールズ様を、置いて?
[彼らをおいて、それでも拒否をするのかと。 壊れたネズミ、痛ましげに見ながら。
ひょこ、と進める足取りは、パピヨンの向かう其方へと。]
(264) 2011/04/23(Sat) 22時半頃
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……っ、マム!!
[>>267声を荒げる様子。何だかやりきれなくなって。 思わず名を叫び、その身体を掻き抱いた。]
――……、…。 待機室に、行きませんか。
まだ繋がれていない僕らより。 その話は、彼らに向けて。 した方がいい、んじゃ、ないかな……。
[問うように。 台所にいる、スティーブンの、ペラジーの顔を見て。 そうして傍の、パピヨンに向けて。]
(275) 2011/04/23(Sat) 23時頃
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――……。
[パピヨンの様子はどうであったのか。 頷くスティーブンとペラジーを見れば、 彼女の方に向き直って。]
……少しずつであるなら、まだ。 耐えられたり、すんだろうか……。
[ぼそりと落ちたのは、独り言。 罪を吸われ続けた人が、一気に多くの負の感情を 吸われずに居れば、その負荷はどんなものだろうかと。
生まれた時から少しずつであれば、きっと耐えられるのだろう。 けれど、それをずっと知らなかったなら。]
(290) 2011/04/23(Sat) 23時半頃
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……マム。 感情のままに激しては、それでは、 話をするのでなく相手を責めているだけ、です…っ。
[振り上げた杖>>294は、抱きしめる際に身を掠めた。 けれど呻きは飲み込んで、抱きしめる手は宥めるように。
言葉は、先ほど最初に見たフィリップにも感じた事。 ……その事を、告げる事はできていなかったなと、 今は思い至る事は出来ず。]
(297) 2011/04/24(Sun) 00時頃
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――……。ありがとうございます。
[足掻く彼女の身体に、抱きしめる力を強めた。 拘束するのではなくて、宥める気持ちを込めて。 感じる体温に、今は戸惑う暇もない。 誤っている、と。その言葉に寄せた眉は、 きっと彼女には見えない。
けれど、譲歩する気配には彼女を誘導して。 待機室に赴く間、思考する。]
[「これ」が、傲慢というものなのか。 優しい「マム」とはかけ離れたような姿。 向こうへ繋がれさらに多くの傲慢を注がれたら、どうなるのか。
――……器と繋がれる事が無く、 これが世に解き放たれたらどうなるのか。]
[思考の比重は、けれど彼女の身に降りかかる事の方に、まだ多く。]
(305) 2011/04/24(Sun) 00時半頃
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―待機室―
――……皆、此方にいたんですか。 [メインルームの向こう。 接続されたもの、それに従った者。 全員の姿が見えれば、声をかける。
チャールズとコリーンの様子は、ぼやけた映像では はっきりと見る事は出来なかったけれど。]
(306) 2011/04/24(Sun) 00時半頃
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ムパムピスは、画面にか、手を伸ばすラルフにも一つ礼をして。
2011/04/24(Sun) 00時半頃
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―待機室につく前―
[>>303目礼に、此方も瞬きだけで答える。 ……向ける視線には、けれど哀しげな色を込めて。]
[罪を、背負うというのなら。 その現実をしかと目にして、それからなのだろうと思う。
それが、叶うのかどうか。 それはわからない事だったけれど。]
(309) 2011/04/24(Sun) 00時半頃
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|
―待機室―
……フィリップ。
[大部屋に入り、パピヨンをソファの所まで誘導して。 そこに腰掛けるよう促せば、現れるフィリップの姿。
じ、と視線は其方をみるも、 モニターから聞こえる声。耳を、意識を傾けた。]
(310) 2011/04/24(Sun) 00時半頃
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[椅子を拒み、チャールズに縋るようなパピヨンの姿に。 また、ちり、と何かが胸を焼く。
――……それは。 結局、己では彼女の役には立ちきれないのだろうと言う、 彼のように頼られる立場であれたらよいのに、と言う。 名をつけるなら、きっと嫉妬と呼べるもの。]
僕の代わりに走ってくれると言うのは。 やっぱり、嘘だったんですね。
[翠が逸れれば、己もメインルームの映像に目を向けたまま。 覚えて居るだろうとすら信じていない言葉。 ぽつりと呟いた言葉は、本人に届かせる気もなく。 薄灰に浮かぶのは、少しだけ寂しげな色。]
(318) 2011/04/24(Sun) 01時半頃
|
|
うそつき。
[一度、フィリップに移した視線は翠を捉えられたかどうか。 やりきれないような何かを抱えた瞳は、 自分の言った事を無視したような責める言葉を吐いた。
自分などに、力を貸すと言ってくれた言葉が嬉しかった。 けれど、それが実現するのだろうと、信じ切れていなかった。
……やはり、叶わぬ約束に。 瞳にはもう翠を映そうとはしなかった。]
……チャールズ、様……。
[パピヨンを呼ぶ彼の声。 知っているのとは、人が違ったような彼の様子に。
少し眉を潜め、けれどそこから目を離さずに。]
(326) 2011/04/24(Sun) 02時頃
|
|
器に、選ばれなかったら。 どうしても、接続はして貰えないのかな…。
[少し疲れたようにしゃがみ込めば、 その端に小さなねずみの姿が映った。
その尻尾を、軽く引っ張るようにして。 ……器となれるのは希少だと、わかっていてそれでも。 独り言を、ぽつりと落とした。]
(327) 2011/04/24(Sun) 02時頃
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|
[首を振るねずみ。 嫌がる仕草のようにも、否定のようにも見え。 哀しげに眉を下げ、手を離した。]
……壊れるとか、その程度なら。 少しでも受け止められるなら、繋がれてもいいのに。
[パピヨンの様子。 モニターに注視しているようであれば、 届かない声をぽつりと落とし。]
(335) 2011/04/24(Sun) 02時半頃
|
|
[チャールズからの声がかかる。 微かに、ベルナデットの声も聞こえるのだろうか。 うすぼんやりとした影に、彼に注がれるものを思い返す。]
はい。 ――……マムが、そう望むのなら。 僕は、ずっと共に。
[あちらにいけば、あの手は彼女にも伸びるのだろうか。 ……考えて、首を振る。
あちらで何をしても、今までと変わらずに接してくれるかと。 そう言われた言葉も、思い返して。
パピヨンは、彼の言葉にどう返したのか。 返す言葉、その表情には、小さく覚悟を決めたような笑みを乗せた。]
(336) 2011/04/24(Sun) 02時半頃
|
|
――……僕だって、醜いよ。
[フィリップの言葉に。 小さく落とした声は、 きっとモニターの向こうには聞こえない。**]
(337) 2011/04/24(Sun) 02時半頃
|
ムパムピスは、膝をかかえるように、小さくしゃがみこんだまま**
2011/04/24(Sun) 02時半頃
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