190 【身内村】宇宙奇病村
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― 2週間前:倉庫 ―
[ブーツを苛立だしく踏み鳴らしながら、倉庫内に眠る機材を睨むように吟味する。あの直後、エスペラントを救うためのあらゆる手段を立案、協議し、可能であれば試みたものの、いずれもが失敗に終わった。無情にも時間だけが悪戯に経過していく。『無茶はするなよ 諦めよ』師と仰いだ男の、最後の教えが頭の奥で鳴り響く。] ……ちくしょう!ふざけるな! こんなのってねぇぞ!!
[胸の底からわき上がる怒りと焦燥。ワクラバはきつく握りしめた拳を振り上げ、そして、とまった。この拳を何に、誰に振り下ろせばいい。決まっている。そんなものは1人しかいない。ワクラバは、腕を降ろし、その拳を自身の左頬に叩きこんだ]
[唇が切れ、鼻から出血した。目の奥がチカチカする。エスペラントが居なくなった今、やるべきことはなんだ?脳裏に残されたクルーたちの顔が浮かぶ。イースター、アシモフ、ミツボシ、そして―]
……ワレンチナ
(1) 2016/05/20(Fri) 01時半頃
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― 2週間前:ワレンチナの自室 ―
[それは一見すると、ごく普通に眠っているようだった。 声をかけて、頬を叩き、肩を揺さぶる。 それでも、ワレンチナが目覚めることはなかった。]
へへっ……なんだよ。せっかく来てやったってのによ。
[横たわるワレンチナに腕をまわし、その身体を抱きしめる。 穏やかな息づかい。心臓の鼓動。暖かく柔らかな感触。 ワクラバの中で、何かが震え、弾けた。]
(2) 2016/05/20(Fri) 02時頃
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[首元に手をあて、フェイスカードを取り外す。 醜くただれた素顔が空気に晒された。 一瞬の躊躇。そして、ワレンチナに顔を寄せる。
唇と唇が触れ合った。
ワクラバの頬に、熱い涙が伝う。 今の今まで、堪えてきた涙が、溢れ出した]
……やっぱりダメかい? 俺じゃあ、お前さんの"王子様"にゃ、なれねぇって? つれねぇなぁ……ワレンチナ。
[涙が流れるまま、静かに寝息をたてるワレンチナをきつく抱きしめた]
(3) 2016/05/20(Fri) 02時頃
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― ワレンチナ搬送の翌日:ワレンチナの自室 ―
[ワレンチナの個人端末に触れる。電源は入ったままだった。Remdaに関して隠された事実があるとすれば、それは巡り巡って、La=Sta=Demonicの利益にもつながるだろう。ワクラバの正体をワレンチナが知ったら、どのような顔をするだろうか。胸の奥がズキズキと痛む。聞かなかったことにして、忘れてしまおうかと、何度も考えた。だが、もしも、Remdaを持ち帰る本当の理由が、ワレンチナにとっても悲願であるのなら――
キーを叩き、Remdaに関する一連のデータにアクセスした。警告と共に出現した、セキュリティコード入力欄に『iamwhatiam』とタイプする]
……『在るがまま』か。 お前らしいぜ、ワレンチナ。
[認証が終わり、Remdaに関する事実がモニターに表示された―]
(4) 2016/05/20(Fri) 03時半頃
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― レクリエーションルーム兼食堂 ―
Mr. Moonlight〜♪ You came to me one summer night〜♪ And from your beam you made my dream〜♪ [耳にしたイアフォンから、軽快な音楽が流れる。充填機用エネルギー配管の23度目の試作を終えたワクラバは、昏睡しているナユタ、シルク、ワレンチナ、3人を見舞った後、食堂に訪れた。
食料棚を漁り、補助食糧のカロリーキャンディを口に放る。イースターがバーチャルで食事を取る際に舐めていたものだ。例のキノコ料理は、まだ試してはいない。]
さて……どうすっかな…
[食卓の上に図面とテキストを広げた。あれから2週間半。食糧の備蓄。動力の燃料。謎の昏睡。考えるべきことは多い。キャンディを舌で転がしながら、段取りを決めると、まず便箋を広げ、ペンを手に取った]
ハローCQ
(5) 2016/05/20(Fri) 04時半頃
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― 医務室 ―
よぅ、アシモフ。手、空いてるかい? 悪ぃが、またメンタルチェックしてもらいたくてよ。
[ワレンチナを医務室に寝かせてから、しばらく、ワクラバは荒れた。普段は抑えている感情の起伏をコントロールできない。怒り、叫び、泣いた。]
······面目ねぇ。あんときは、情けねぇ姿みせちまったな。 あんたの方が、よっぽど大変だってのによ。
なぁ、顔色が悪いぜ?養生はしてくれよ? あんたに倒れられたら、それこそお手上げだからな。
[ここ最近のワクラバは、いつにも増して饒舌だった]
(6) 2016/05/20(Fri) 15時頃
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おぅ、もらってくぜ。ありがてぇ。 これ目当てに来たようなもんなんでな。
[処方された安定薬を受け取り、懐に入れた。どれだけ効果があるのかはわからない。]
こっちが無茶できるのも、あんたが船に居てくれるからだ。 感謝してるぜ。ありがとな。
[らしくもないことを言う、と心の中で自嘲する]
目処がたって、こっちはちょいとばかり余裕できたんでな。 力仕事が要りようなら呼んでくれ。こっちもそれだけが取柄でよ。
[それだけ言うと、医務室を後にした。やつれきったアシモフの姿に胸が痛む]
(11) 2016/05/20(Fri) 20時頃
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― コンソールルーム ―
[イースターが居る頃合いを見計らって、ワクラバは自動扉をノックした。彼女の責任感の強さは、この航海を通して充分に理解している。それだけに心配だった。中から返答があれば、扉を開いて中に足を踏み入れる。]
……よぅ、試作品の実験データ、そっち送ったぜ。 もう見てるとは思うが、まぁ、一応な。 今度こそ、なんとか様になってるはずだ。
あー……なんだ。こんなときだがよ。 イースター、おまえが居てくれて心底助かったぜ。 スキルもそうだが、メンタル的にな…… ありがとよ。
[自然と口から出た言葉に自分でも驚く。今日は、相当にウェットな気分らしい。ばつが悪くなり、頬をコリコリと掻く。]
(12) 2016/05/20(Fri) 21時頃
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おっと、そうだ。 話は変わるがよ、ちょいとこいつを見てくれねぇか?
[懐から設計用ノート型端末を取り出し、イースターの前で開いてみせた。モニターから、ある装置の立体図面が投影され、中空に像を結んだ。ワクラバは、指でモニターのパネルに触れ、図面をクルクルと回転させる]
動力炉の変換機だ。Pavr=opetyの土産にもってきたエネルギー結晶(>>1:149) あれをうちの動力炉の燃料に使えねぇかと思ってよ。
事前調査で、設計の基礎はだいたい出来てんだ。あとは補正かけて最適化すりゃ、まぁなんとかなるだろうよ。La=Sta=Demonicのトップシークレットなんだが……。へへっ、この際、知ったこっちゃねーな!
[Pavr=opetyから採取したサンプルを利用する。ワレンチナの発案(>>2:9)から着想した考えだ。決断するのに長らく時間を要したが――
ノート型端末を閉じ、イースターに差し出す]
検証、頼んだぜ。俺は、ちょいとミツボシをメンテしてくる。ながらくほったらかしだったからな。おっと、セクハラなんて言うな?
じゃあな。
[それだけ言うと、ワクラバはコンソールルームを後にした。ミツボシの姿を探す。]
(13) 2016/05/20(Fri) 21時半頃
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― 倉庫 ―
[搬入口から顔をだし、薄暗い倉庫内を見渡す。Remdaの泳ぐ巨大な水槽がほのかに赤い輝きを放ち、倉庫内はうっすらと桃色に染まっていた]
……ミツボシ、いるか?
(15) 2016/05/20(Fri) 22時頃
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[ミツボシの声を耳にして、ほっと安堵する。ついで、ミツボシが伸びをする仕草を目にして、思わず笑いが漏れた]
おっと、すまねぇ。 昼寝中だったか?
[ミツボシの方へ、ゆっくりとした歩調で近づく。こうして話をするのも2週間ぶりだ]
いや、別に用ってわけじゃねーけどよ。 しばらく、構ってやれなかったろ? メンテナンスでも、してやろうと思ってな。
それとも……シルクじゃねーと、やっぱり嫌か? なら、まぁ、話だけでもよ。
[薄暗い倉庫のせいか、水槽の灯りによる影の具合か、ワクラバの眼には、目の前のミツボシが落ち込んでいるように映った。]
(17) 2016/05/20(Fri) 22時半頃
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……看取る?
[ミツボシの口から発せられた言葉に、おやっ、と目を細めた。この調査船に付属している汎用アンドロイド。そう聞いている。誰から?わからない。]
確かに、星間航行に事故は付き物だがよ……
[いつかの様子を思い出した(>>2:19)あのときから、ミツボシは、独りで苦しんでいたのではないか?]
……オーケー。必要ってんなら、はじめよう。機能不全と聞いちゃ、黙ってらんねぇしな。まぁ、そこ座れよ。ああ、床じゃねー。椅子があんだろ?そう、それだ。意外とクッションきいてんだぜ。
[倉庫の道具棚から、メンテナンス用の器具を取り出す。腕のバングル型端末を取り外し、小型スピーカーにつないで、スイッチを押した。スピーカーから、ゆるやかなバイオリンとピアノの戦慄が流れる。]
へへっ……なにはともあれ、これがなくっちゃよ。
[何世紀も前にEarthで作曲されたレガシーミュージック。"ジャズ"というタイプだそうだ。]
……さて、聞かせてくれや、御嬢さん。 おまえを、どう治してやればいい?
(19) 2016/05/20(Fri) 23時半頃
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[ミツボシの背中に手をあて、プラグ挿入口のカバーを1つずつ丁寧に開いてゆく]
わからねぇ……か。そうだよな。 『月』ってのは、なかなか見えねぇもんだ。 一緒だな、ミツボシ。俺もそうだ。 なにをどうすりゃいいか、わからなくてな。 ずっと、じたばたしてるぜ。 お前の言うところの、機能不全……まぁ、壊れちまってるんだな。
[簡易検査キットから延びるコードのプラグを挿入口に挿そうとして、手が止まった。挿入口にプラグが入りそうもない。規格が異なるのだ。]
先生……エスペラントが答えた、あの質問(>>3:67)。 お前の機能不全ってやつお関係してんのかい?
(22) 2016/05/21(Sat) 00時頃
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[ミツボシがスピーカーに目を向けている。アンドロイドも音楽の好みがあるのか、興味の沸くところではあった。]
レガシーミュージックってやつだ。 今流れてるのは『Fly Me To The Moon』ってタイトルらしい。 誰の曲か、わかりようもねぇけどよ。悪かねぇよな?
(23) 2016/05/21(Sat) 00時半頃
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[ワクラバは、何も言わず、プラグ挿入口の周辺を布地でそっと拭う]
そうだなぁ……あるとしたら、そりゃ先生の言った通りだろうよ。(>>90) 違いがあるとすりゃ、自分の中にだ。エラーが起きて、スタックしちまえば、まぁ、機能不全にもなるぜ。
[綺麗に吹き終わったことを確認すると、カバーを1つずつ丁寧に閉じてゆく]
なぁ、ミツボシ。俺にも、与えられた『機能』ってのがあってよ。
[言いよどみ、言葉を切る。視線を横に逸らすと、赤い水槽にクラゲが揺蕩っているのが見えた。ピアノの戦慄が耳に心地よい。背を押されている気がした。]
(26) 2016/05/21(Sat) 01時頃
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この惑星調査船に搭乗し、クルーの信頼を得ること。Pavr=opetyに知的生命体が存在していた証拠を偽造して、持ち帰ること。それが、La=Sta=Demonicから与えられた、俺の『機能』だ。 その証拠をもって、MDMA種がPavr=opetyに栄えた種の子孫だと主張して、Pavr=opety所有権を根こそぎぶんどる。そういう筋書きだ。 俺は、ただ黙って『機能』をこなせばいい。そうすりゃ、母星の工作員を辞められる。晴れて自由の身ってやつだ。
[そこでワクラバは気付いた。スピーカーにつないだバングル型端末。通信機能をオフにしていない。チャンネルを合わせれば、イースターとアシモフの端末にも、この音声が流れてしまうだろう。なぜ気付かなかったのか、自分でもわからない。ワクラバは、動ずることなく、言葉をつづけた]
……そうだ。俺が、この船のユダ(裏切り者)だ。
(27) 2016/05/21(Sat) 01時頃
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[ミツボシの質問には、静かに首を横に振る]
いや、その必要なんざなかったぜ。ガチの証拠を先生が見つけちまったからな。あの惑星に、知的生命体がいたってことのよ。後はもう無事に帰れば、それで俺の『機能』は達成。パイロットとして先生を送迎して、証拠品に便乗する。楽な仕事のはずだった。
と言いてぇところだがな。そうもいかねぇんだ。 俺の機能不全はな、ミツボシ。彗星がくる前から始まってんだよ。『機能』ってヤツが、俺の自由意思と不適合を起こしちまった。エラーばっか溜まって、胸のなかがどんどん苦しくなるのさ。いっそ、帰らねぇでこのままどこまでも飛んで行こうかと思ったぜ。
(46) 2016/05/21(Sat) 02時頃
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[ミツボシの発した言葉に、心の奥底が震えた。思わず、背後からミツボシの肩に腕を回し、抱きしめる]
……っかやろう。仮初だぁ? なら……こんな痛みなんざ、感じねぇってんだ。 ちくしょう……。
[声が震えた。目元と鼻先が、しだいに熱を帯びていく]
へっ、機能不全。なんてこたぁねぇ。 俺が変わっちまったんだ。機能をうけつけねぇ仕様になっちまった。 変えちまったのは……シルクだ。
遠くの星しか見てねぇ俺が、足元の『月』を見つけちまった。 くそったれ……気づかなけりゃ、そのまま踏みつぶして飛べたってのによ。
[繭の外を知らないというシルク。手紙を交わすなか、外の世界を伝えようと、身近な物に目を向けるうちに、ワクラバは、それまで見過ごしていた世界を目の当たりにした。この船内でシルクと出会い、言葉を直に交わす間にも、その変化は大きくなった]
[スピーカーから流れる、穏やかで力強い旋律。文通を始めるまで、ワクラバは"音楽"というものが存在していることすら、知らなかった]
(51) 2016/05/21(Sat) 03時半頃
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(>>50) ……言わねぇ。ああ、もう言わねぇさ。腹括ったぜ。 ミツボシ、お前と、この船のクルー、あいつらのためならなぁ、 俺ぁ、La=Sta=Demonicのクソ共を敵に回したって怖かねぇ。 なにがなんでも、お前たちを護る……そう決めたんだ。
だから、なぁ……ミツボシ。 苦しんでるお前を見てると、俺ぁ……どうしようもねぇんだ。 俺みてぇに、誰かに背負わされた『機能』でのたうってるんじゃねぇかと思うと、よぉ……
(52) 2016/05/21(Sat) 03時半頃
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[船内工具と規格の合わないパーツ。思い出せない出会いの記憶。微かな違和感が陽炎のように頭の片隅で揺れはじめる]
聞かせてくれねぇか?その『機能』のこと。お前のこと。 情けねぇが、俺ぁ、お前のこと……なにもわかってられてねぇ。 そんな気がして、しょうがねぇんだ。**
(53) 2016/05/21(Sat) 04時半頃
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[曲の合間に入り、スピーカーからの音が消えた。一時の静寂が二人の間に流れる。
寄生体。創造者。嘘。誤認。ミツボシの機能。孤独。告白の言葉が、ワクラバの中で激しく交差し、感情を強く叩いた。その中でも、一際大きく心を揺さぶったのは、あるひとつの、ノイズ交じりの掠れた光景]
(61) 2016/05/21(Sat) 20時頃
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······っかやろう!
[感情はすぐさまシンプルな形に収束した]
ばっかやろう、ミツボシ!水くせぇぞ! 言ったら、見捨てられるとでも思ったか! させねぇよ! 途中乗車だろうが、もうお前は立派な俺のクルーだ! 独りになんざ、絶対させねぇ!
[ミツボシを抱きしめ、励ますように背中を強く叩いた]
(62) 2016/05/21(Sat) 20時頃
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[すると、倉庫の半自動ドアが開き、隙間からアシモフが滑り込んでくる。]
おう、アシモフ!ナイスタイミングだ! 寄生体。そうだ、そいつをぶっつぶさねぇとな!
よぉ、ミツボシ!なんもできねぇなんてあるか! お前がみんなを救えるかもわかんねぇだぞ!? なんでもいい!教えてくれ! その寄生体ってやつのこと! いまどこにいる!?どうすれば覚める!?
(64) 2016/05/21(Sat) 20時半頃
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[ミツボシの返答(>>68)に、ただ静かに頷く。] ……そうか。悪い。 一番歯がゆいのは、お前だってのにな。
……その、奪われちまったものがなにか。 それがはっきりすりゃ、治療できるかもしれねぇ。 まずはその、寄生体探しだな。
[アシモフに視線をうつし、頷く。] 話は聞いてたぜ。そのクソAIを使って、なんとかなりそうかい?
(76) 2016/05/21(Sat) 21時半頃
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[目をそらしたアシモフに、おや、と思う]
……さすがだぜ、アシモフ。 それが、あんたじゃなけりゃいいんだがよ。
(80) 2016/05/21(Sat) 21時半頃
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― イースターの自室 ―
[通信を受けたワクラバが、ズカズカと足を踏み入れた。全裸で吐瀉物めがけ突っ伏しているイースターの姿にギョッとする。]
おぅおぅおぅ……過激じゃねーか。 なんだ、AIとヤったか? それともキノコでトんじまったか? あとでアシモフ呼んでやるよ。寝てな。
[AIモジュールをメンテナンス用端末から取り出し、懐に抱えて、部屋を出る。と、再びドアから室内に顔を覗かせた]
いいもん見たぜ。役得ありがとよ。 へっはっはっ。
(90) 2016/05/21(Sat) 22時半頃
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― コンピュータールーム ―
よぅ、クソAI野郎。 イースターに調教されて素直になったか? またオイタしたら、今度こそぶっ壊すからな。
[メインコンピュータ内部に受け取ったAIモジュールカードを挿す。しばらくのロード時間の後、無数にあるランプが瞬きを開始する。アシモフに通信ヴィジョンモニタを送った]
オーケー、AIモジュールをセットした。 あとは頼んだぜ、アシモフ。
[今、自分のいる場所で、ヤンファは倒れていた。今更自分だけ助かろうとは思わない。生還するのなら、全員一緒にだ。もちろんヤンファも― ]
(93) 2016/05/21(Sat) 23時頃
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― 医務室 ―
[コンピュータールームから戻る道すがら、自分にできることを考えていた。ふと、思い立ち、医務室に入る。寝台に並ぶ3つの保護膜。]
……目覚めの一発に、なんて言ってやるかな。
(100) 2016/05/21(Sat) 23時半頃
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[ワクラバからミツボシへ通信が入る]
よぅ、ミツボシ。 コンソールルームに来いよ。遊ぼうぜ?
(103) 2016/05/21(Sat) 23時半頃
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― コンソールルーム ―
[メインコンソールの操作盤をタップし、マニュアルモードを立ち上げる。シートのアームレストがスライドし、コントロールスティックがせり出した。眼前に、各種計器類を示すヴィジョンモニタがポップする。]
オーケー、ワクラバ様のドライビングテクニックをご披露だ。 即で、お前に俺のスキルを叩きこんでやる。
[専用端末シールを身体の関節部に貼り、シートに腰を下ろす。ルーフから放たれる網の眼状のレーザーがワクラバを照らした。]
モーションキャプチャー。便利なもんだぜ。口で言うのも面倒くせぇことを全部データ化できる。眼と身体の動き。タイミング。速度と転舵角。ミツボシ、アンドロイドのお前なら、入力データを完璧にトレースできるはずだ。
もし俺が眠っちまったときは、お前がこの船のエースパイロットだ。AIの機能は弄った。ここぞって出番があるはずだ。こればっかりは、アシモフにもイースターも無理だろうからな。
[パイロットテクニック。密かに『父』と呼んだ男から、最初に譲り受けたもの]
安心しな。俺に身をゆだねてくれりゃあな、 次元の荒波だろうが、デブリの嵐だごうが、乗り切れるようにしてやるぜ?
(107) 2016/05/21(Sat) 23時半頃
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― 医務室:コンソールルームに向かう前 ―
[アシモフの提案(>>106)に目を見開いた]
はぁ!?何言ってやがる!? フォーマットだと!?
(109) 2016/05/21(Sat) 23時半頃
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てめぇ、アシモフ!ふざけてんのか!! そんなんじゃ意味ねぇだろ!? ミツボシにうつして消して終わりだと!? 眠っちまった3人はどうなんだよ!? そのまま見捨てておしまいか!?
そんなんじゃ……俺たちがいる意味ねーだろ!? アシモフ、あんた、それでいいのかよ!? 治療法見つけてるんじゃねーのかよ!
そんなんじゃな! 俺らは、ただのチンピラと、ネズミと、キノコ女どまりってことじゃねーか!!
(111) 2016/05/21(Sat) 23時半頃
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(>>106) ミツボシにうつすってんならな! まずは俺をモニタリングしろ!
俺からミツボシにどううつるのか! 俺から何が奪われるのか! それを観察して、そのちっせぇ脳みそで考えてからでもいいだろがよ!
(113) 2016/05/22(Sun) 00時頃
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そいつぁ……
[Ollovaの群れに目を見開いた]
へへっ、なるほどね。 こいつぁ、あのヤンファの婆さんに、礼いっとかなきゃな。 まったく、頭が上がらねぇぜ。
アシモフ。俺のタマ、おんたに預けるぜ。 好きに使ってくれ。
(116) 2016/05/22(Sun) 00時頃
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[アシモフの決断的な表情に頷くと、ミツボシのほうへ振り返る]
(>>112) よぅ、ミツボシ。 まだ時間はあるみてぇだ。 つれねぇこと言わねぇで、遊ばねぇか? 教えてぇことがあるんだ。(>>107)
(120) 2016/05/22(Sun) 00時頃
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