158 Anotherday for "wolves"
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ラブレター? 熱烈って、そんな……
[ベネットの問い>>81も、サイラスの声>>103も、自分にはよく聞こえて。 いよいよほんとうに「ドナルドさん」はそっちの人なのかと思い始めたあたりで、私宛て>>104だと告げられた。]
…わ、わたしに!?!?
[生まれてこのかた、そんなものを貰った事もなければ 恋の経験すらまだありませんから、 裏返った声が頭の後ろから飛び出します。
ぽっぽと頬が赤くなってきて、どうしてわたしの読めない手紙でなんて、と、恨めしさまでいっしょに湧き出しました。]
(130) 2015/05/11(Mon) 22時頃
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[肝心の「熱烈でもなければラブレターでもない」という部分はまるで解消されないまま>>125]
さいらす、……かえりましょう。 いますぐかえりましょう。
[何人がその場に居たのか、正確にはわからないけれど まだ大勢の人たちが居るってことは聞こえる声が教えてくれているから、余計に恥ずかしくて。
わたしは顔を真っ赤にしてサイラスの背中にひっついて 「帰り際に」>>104の言葉の先を急かすのでした。]
(131) 2015/05/11(Mon) 22時頃
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― 帰路 ―
[族長さまのお話もラブレター騒ぎに幾許か薄れてしまったのは、わたしがまだ子供で色恋に疎いからという言い訳をしておこうか。
集会場を出るまでは、始終そわそわとサイラスの後ろで落ち着かず。周囲から話しかけられれば応対はするだろうが、まともな答えができたかどうかは 少し、怪しい。]
ねえ、ねえ サイラス。 何が書いてあったんですか?
[冷えた外の風が撫でても、染まった頬は焼き立てのアップルパイのようにほかほかとしたまま。 サイラスの袖と腕とを引いて、人気のない路に足音を鳴らす。
ガサガサと紙を開く音が聞こえた時には いよいよ爆発しそうな頬を、両手で覆って ”らぶれたあ” へと耳を傾けるのでした。]
(133) 2015/05/11(Mon) 22時頃
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[何故だろう。 わたしのことは、名前で呼んでくれているのに 自分の名前は書かないなんて。そう不思議がるわたしに サイラスは彼の苗字を教えてくれるでしょうか。]
Ravenなのに、赤毛なんですね。可笑しい。
[オーディンに付き添う2羽の漆黒の渡鴉 彼が司るのは、思考か記憶か。 ……それとも?
ぼんやりと、赤毛が胸の中を焦がす焔と重なるが あの夜の背中とは到底思い及ばない。
こつりこつり、サイラスと歩く そう遠くない 家までの距離。*]
(136) 2015/05/11(Mon) 22時半頃
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ラブレターだったら恥ずかしくって困りますから… 違っていたのは いいんです。
あの時にちがうよ、って言われても わたし 素直に聞いたかどうか…。
[もごりと口の中を濁して、サイラスの謝罪の声>>155に すっかり信じ込んでいた恥ずかしさを隠す。
こつ、こつ、今日はほとんど出番が無かった細い杖。 ようやく落ち着いてきたほっぺたが、ぴうと鳴る風に冷やされれば、あたたかいままの右手>>159が際立って ]
そ、そんな、だいじょうぶですよ! がっかりなんて、 して ませんし………。
[それはちょっとだけ、嘘かもしれないけれど。 掌を通して伝わる緩急が彼が頭まで下げていることを伝えて あわててぶんぶんと首を振った。]
(175) 2015/05/11(Mon) 23時半頃
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わたしも、ラブレターは困ってしまいますけれど… ……いつかそんなひとに会えたら……いいな。 …………………うん。
[いつか、だれかに。>>160 そんな想いが無くはないけれど、相手の顔を視ることすらできないわたしを選ぶひとなど多分いないって、わかっている。
本当に幸せそうだった両親の姿が、ちらり 過る。 わたしにあるといえば、たぶん…幾らかの遺産だけだから。
背中はわたしの家の扉にぴたりとついて ぽんぽん、と頭を揺らすおおきな手。]
今日はずっと、ありがとう。 サイラスも気を付けて………おやすみなさい。
あ、あの。 読めないけれどその手紙、貰って良い?
[渡鴉からの飛行機をねだって*]
(176) 2015/05/11(Mon) 23時半頃
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[可愛い、だいじょぶだいじょぶ>>181 わたしの胸中よりもだいぶ軽い雰囲気でサイラスにそう言われ 小さくくちびるを尖らせたのは ばれてしまったかどうか。
もっと家事もできて気立てもよくって優しくて… きっと、そう。オーレリアみたいな、あんなひとが 素敵なひとに 花を渡されるのだろうと]
……ありがとう。
[てのひらに埋められた小さな紙片。 大切そうにそれを握って、診療所での別れ際と同じように ふんわりと背中を抱き寄せて、ぽん ぽん と わたしのいつもの お別れの挨拶。*]
(186) 2015/05/12(Tue) 00時頃
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― 自宅 ―
[ バタン 。 外とわたしを隔てる扉が閉まった。
お湯を湧かすための小さな火種が炉の中で燻っている以外は 置いてはあるものの、客人が来た時以外は灯さぬ蝋燭が 薄暗い部屋の中でぼんやりと白く浮かんでいる。
手元を照らしてくれるランプに頼ってばかりだと こころも、感覚も甘えてしまって 自由になってしまった右手をゆっくりと 閉じて ひらく。
全て覚えた家の間取り、家具の場所。 サイラスに掃除を手伝って貰った頃なんて なんにもわからずに、文字通り手探りで壁をたどって 椅子に足をぶつけたりしていた。
貰った紙片をどうしようかと暫し家の中を彷徨った後、 ぽすりとベッドに腰掛けて…ころり。寝転がる。 ]
(224) 2015/05/12(Tue) 01時頃
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[サイラスが癖字と言っていた。 ちいさな紙の裏に、中指をそっと滑らせて 両親に教えてもらった自分の名の綴りを探す。
M、ar……
”書いてある”と知っているから、分かる程度の微かなそれを 閉じた眼の奥で読むように拾い上げる。]
……ほんとう、変な文字。
[くす、とちいさくわらって ゆっくりと ゆっくりと
焔が見えるのではないかと期待を胸に 真っ暗闇のなかへと 眼をあけた。]
(225) 2015/05/12(Tue) 01時頃
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― 喪われた家族の話 ―
ねぇ、ねぇ、おかあさま。 どうしておとうさまと けっこん したの?
[雪が降る寒い夜に、火の粉が踊る暖炉の前。 揺れる椅子に腰掛ける母の膝に抱かれて わたしはそんなことを母に問う。
見上げた微笑みはどこまでもやわらかく 外の雪まで解けてしまいそうな 陽気を帯びて
「おとうさんの声が、聴こえたのよ」
御伽話でも操るように すべやかな指が額を撫でて 優しいことばは繭玉のようにころがってゆく。
幼いわたしは、声が聞えるなんてあたりまえでしょう?と、首を傾げる事しかできなかったけれど 母の顔はそう言わせないほど、幸せが眩しかった。]
(226) 2015/05/12(Tue) 01時頃
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おかあさま。 わたしも、聞こえる? 信じられるひとのこえが 聞こえるかな。
[……サイラスは、ちがうみたいだから。
問いかけは、星など浮かばない薄紫の空へ向け 夜の帳はあってもなくても わたしにはおなじこと。
あの時、わたしに泣くなって 言ったのは―――。
期待した焔色は顯れずに、ゆら ゆらり ほんやりと浮かぶのは花の色。しろくて、黄色の…**]
(227) 2015/05/12(Tue) 01時頃
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[自宅のベッドに寝転がったまま、手持ち無沙汰に 渡鴉がくれた文を、折り目を辿って飛行機に戻す。 飛ばしてみたかったけれど、肝心の滑空を見ることはできないし、飛ばしてしまったら狭い部屋とはいえ探すのもひと苦労。
ちょっぴり残念、と眉を下げ 双翼を撫でて]
………ぶうー ん。
[指で支えた飛行機を自分の周囲てひと旋回、 ゆっくりとベッドサイドに着陸させた。
きっと偶然。 焔立つ場所に鴉が居たのは、 よくある人の気配とそれが重なっただけのこと。
そう繰り返しながらも、わたしはこっそり家を出たのです。]
(269) 2015/05/12(Tue) 10時半頃
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[ カナナ…… カナナナナ、
夜に唄う虫達の声が、わたしに夜を報せてくれる。 いつもよりずっと少ない足音が 棒切れでの確認を怠らせ、両足の運びを早めて。
墓地のほう、それしか知らない。 それに、集会場でベネットさんと飲みに行く、と言っていたから家には戻っていないかもしれない。
なんだろう。 私の足を動かすのは 「会いたい」 ではなくて 視えるかどうかを確かめたい。そんな変な理由だからか 「行かない」理由にはならなかった。
日はすっかり落ちて、唯一の頼りになる明るい満月は 木の影に不気味に伸びた深い闇を作っている。 わたしにとっては 昼間と何も変わらない道だけれど。]
(270) 2015/05/12(Tue) 10時半頃
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……ほんとに、きちゃった…。
[墓地の周囲の数軒の家、ノックはせずに見上げただけ。
壁伝いに木の扉を探したり、薄く汚れた郵便受けに 指で拭った跡を残したり。
墓地の周囲でぱたぱたと鳴る足音は 何かに誘われるように 奥へ 奥へと導かれ 目当ての焔は視えないまま、 墓石の花畑へと たどり着いた。
月明かりの下、触れた石の輪郭をなぞる白い手が
ひらり ひらり
摘めぬつめたい花の上で踊る。
見る人によっては結構不気味な情景かもしれないけれど 見えないわたしは、知ったことでは*ないのだ*]
(271) 2015/05/12(Tue) 10時半頃
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[歩いても歩いても、暗闇の中に焔は燃えない。
トン、指がひとつの墓石の上で跳ね 叢の中から探すは昔の記憶。
たしかここは メアリーの「お母さん」が眠る場所。]
わたし、おかあさまもおとうさまも、もう居ないの。
[――まだ村の宿屋にお世話になっていた頃。
まったく帰る素振りのないわたしに不思議そうな顔をして 家族は心配しないの?と聞いてきた彼女へ 少しの困り顔と共にそう告げたら、
メアリーはわたしをここへ連れて来てくれた。]
(304) 2015/05/12(Tue) 16時半頃
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[わたしたちが特に仲良くなったのは、多分それから。
お互いに慰め合うなんてことはしないけれど そのかわり
たくさん遊んで、 ケンカして、仲直りして …いっぱい笑った]
あしたのお花摘み たのしみね。
[わらう口元にほんの少し、哀しさが混ざったのは いつかの幸せそうな"お母さん"が見えたから。
わたしはその場で、会えなかったメアリーのお母さんへ 小声でひとつ 歌を紡いだ *]
(305) 2015/05/12(Tue) 16時半頃
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[満月が雲に餐まれ、あたりは闇。
白兎が紅い目を光らせて、雲間から飛び出したなら 真っ黒の瞳で優しくそれを抱き止めて
私の名を呼んだ声の主が誰かを、当ててみようか。]
(306) 2015/05/12(Tue) 16時半頃
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[くちびるも動かさず、その場に居ぬ誰かへ言葉を投げる。
そういえば、幸せだったあの頃に 突然あたまに父の声や母の声が響いた事もあったっけ。]
……この感じ、ひさしぶり。
[信ずるに足る者を繋げる 聲の繋がり。
いつか>>226、母の言った「声」とはこれなのだろうか。
そう思い至ったときは、ほんの少し困惑の色をうかべて 口元を手で隠したのでした。**]
(307) 2015/05/12(Tue) 16時半頃
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Nearer, my God, to Thee, Nearer, my God, to Thee,Nearer to Thee
[ わが神よあなたのおそばに、あなたのおそばに ]
―― 願わくは。願わくは。
[ 死者を天へと希う うたは 闇の中へと 繰り返し
たなびくオーロラのように波を描いて宇へ消える。
わたしの母も メアリーのお母さんも 別け隔てなんて必要ない。
こどもは皆、おかあさんが好きなのだから ** ]
(346) 2015/05/12(Tue) 18時半頃
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[夜深のなかでは、わたしのほうが目が利く筈だけれど 唄っていたから、先に気付けたかはわからない。
こつり、こつり、アル程ではないけれど硬めの靴音が 所々の床石と、合間の土と雑草で不規則に鳴るけれど わたしはまだ母の思い出の中にのまれていて どこかぼんやりとしたまま 音へ振り向く]
こんな夜更けに、お墓参りですか? …せんせい。
[余程わたしのほうがこの場にそぐわないということは すっぽりあたまから抜けている。
暗闇の中で黒髪と濃色のワンピースをふわりと揺らし 輪郭は背後に 融けて]
(355) 2015/05/12(Tue) 20時頃
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せんせいも知っているの? ここが、メアリーのおかあさまの…。
[メアリーが診療所の先生を好きでないというのは知っているけれど、母の死を彼のせいだと思っていることまでは知らない。 それは彼が私のかかっている先生だからか、 彼女が過去の疵を言いふらすような子でないからか。
ルパートさんと先生の距離も、元の様子を知らないわたしは 違和を掬うことはできずに 彼と、この中に眠る”母”との繋がりは希薄なままだった。
カサリ、 鳴る紙の音。]
花束ですか? ……信頼の、花。
[香りまでは届かないけれど、小さく手を差し出してみた。]
(356) 2015/05/12(Tue) 20時頃
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[夜風が運んでくる低い声と、微かな医薬の香。>>383
神に祈るよりも余程人を助くすべを持ったその人が 静かな悲しみを声に忍ばせているような おと。
夜虫が鳴く、 啼く。 なにかを報せるように ]
危ないのは、隣町ですし。 ここはだいじょうぶ…でしょう? せんせい。
明日… 彼というのは、ルパートさんですか?
[ ”知っている” その声>>385が、揺れて 。 ]
(398) 2015/05/12(Tue) 23時頃
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[ 掌に触れた感触、大切にそれを手で包んで 水を含んだ脱脂綿が指を濡らす。
茎と、花。3本のうち、ひとつだけ違うかたち。 マーガレットは信頼。蒲公英は別離。 なれなかった「3本」は「告白」 柔らかな 柔らかな花達 ]
…………いいえ。
[ 「視え」はしない。 ゆっくりとひとつだけ首を振って。
でも、いま聞いた「知っている」の声>>385が とてもとても重いことは 「視える」 ]
(399) 2015/05/12(Tue) 23時頃
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[ 触れた花束に鼻筋を寄せ、すう、と香りを肺へ 一歩、もう一歩居るはずの足元へ寄り、花束を返そうと。
ぬるい夜風が撫でる細い金の髪も グラスの奥で伏せられた憂いの琥珀色も きっときつく握りしめられた太い指達も
わたしには 視えない。
……みえない から。
触れるしか、ないのです。 ]
……… せんせ。 触って良いですか?
[ 不遠慮に、そして とまどいもなく 幼い少女は、もののかたちを確かめようと 手を。*]
(400) 2015/05/12(Tue) 23時頃
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…わたし、おんなのこでも 狼ですよ。 がぉぉ。
[ ふふ。と。 今迄、変化わったことがないことは 先生とサイラスだけが知っていること。 だから、この冗談が使えるのも ふたりにだけ。
ルパートさんが、明日来る。>>416 「命日」とまでは思い至らないけれど、毎月か、毎週か 先生がルパートさんが墓標へ訪れる日を知っていること。 そしてその日を避けて前日に祈りにきたことは、 何かを察するには十分だった。]
祈りはいつでも どこからでも 届きます。 聞き届けられることは少ないですけれど。
[天が祈りを聴いてくれていたのなら、 父も母も、ああ死ぬことはなかっただろう。 ――それでも、唄も、祈りも やめるつもりはなくて。]
(432) 2015/05/13(Wed) 00時頃
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[ 許諾の声>>419 わたしの指は、閉じた拳を辿る。
わたしの瞼に触れていた手。 医者の命ともいえる指は想像よりもしなやかで
………あたたかい? 気のせい、か。 手首を巡る細い紐と、それに付いたつるりとした…]
せんせ、これはなあに?
[そう、問いながら。
服の上から、ぽむ ぽむ と、腕、肩、胸元。 おおきさと厚みを確かめながら 首へ 顎へ 頬へ。 思っていたより骨ばった頬とか、少しざらついた肌 指に当たったかたい……眼鏡とか 耳にかかったあたりで無くなる髪。 真一文字に結ばれたむすっとした口元をさいごに
ふふっと ひとつ、笑い。]
(434) 2015/05/13(Wed) 00時頃
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せんせ、カビたりしたら 勿体無いですよ。
……ふふ。ありがとうございます。
[頭のなかで結ばれた「スティーブン先生」のかたち。 ちょっと近寄りがたかった「先生」が「視え」て わたしは頬を綻ばせる。
声が低いし、もっと厳ついひとを想像していたから ちょっと意外で。
わたしみたいなこむすめに「格好いい」と言われるのは きっと嫌がるだろうとおもったから 「勿体無い」にしておいた *]
(439) 2015/05/13(Wed) 00時頃
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しまらなくっちゃ、だめですか。
[呆れたような息遣い>>458に、ぷくっとふくれて あきれられついでに耳のあたりに手をあてたなら ぴこぴこっと動かして がうっ ともうひとつ。 ああ、長い棒が 邪魔だなあ。
ほんとうに叶えて欲しいものはひとつも叶えてくださらない神様は、わたしからたくさんの物を持って行ってしまったから]
信じて…いる……。 そうですね。 叶うと思うのではなくて いまは 決意だけを祈るようにしています。
だからわたしは、叶わなくとも 神を責めません。
[きっと神様は、元からそういう御方だから。 お医者様に尊敬されているなんて露ほども思わずに、 わたしは ちょっと悲しそうな顔でわらうだけ。]
(495) 2015/05/13(Wed) 01時半頃
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繋げる……そう、ですか。
[ だから? 桃のくちびるが小さな弧を描く。
強張るからだ>>459を感じ取っても、ふたつの小さな白いもみじは動きを止めずに。 むしろ「はーい動かないでー」とお医者のまねごとをしてみたりしたから、余計に先生の皺が深くなったのかも。
窘められて>>462 はぁぃ、とひとつ、気の抜けた返事。 上がった片眉も、不機嫌そうな顔もみえないけれど 声はいつもよりとってもわかりやすく 視える。]
カビたり、干からびたり、せんせいも大変ですね。
[零れた礼には首を傾げ、でも問うたりはしないまま。 かりかりと頭を掻く音に、きちんと褒めたことが伝わったのだと、満足気に鼻からひとつ フンと吐息。]
(496) 2015/05/13(Wed) 01時半頃
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[宵の薫風はまだ冷たく熱を奪う。背筋に伝う小さな震えに、小さく肩をちぢこまらせて腕をさすって。
錆の匂い>>464は、わたしには届かない。 ”彼女”になにかあったなんて 露ほども思わない。
村の誰かが だれかが… 母を、父を。 その記憶に押しつぶされて、”いま”の村がよく視えない。 族長さまのおはなしがひどく怖かったのは あの日のせい、あの日のせいだから 今を怖がる必要はないのだと 言い聞かせて。]
……ありがとうございます。
[伸ばした手は腕に触れ、つるりと下って指を探す。 さっきは拳のままだった掌に3つのゆびを滑りこませて 顔があった位置を見上げたなら 首を傾げ、手が引かれるのを *待つ*]
(497) 2015/05/13(Wed) 01時半頃
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