29 Sixth Heaven
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― 待機室・少し前 ―
[フィリップと共にチャールズの事をスティーブンに説明する。 そうして、結論を出したというフィリップの隣で静かに頷いて]
スティーブンおじさんとペラジーお兄ちゃんも。 もう、決めてるんですか?
[そうとだけ問うて。 答えが返ったにしろ、曖昧だったとしても、 一度睡眠を取るために部屋へと戻るフィリップに付き添った]
(14) 2011/04/21(Thu) 18時頃
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― 個室 ―
[少女は、眠れなかったようだ。 フィリップが目を閉じた後も、ずっと何かを考えていた。 無意識かでも不安は不眠を呼び起こす。 一度不眠を経験すると、すぐに不眠は蘇る]
[スティーブンの言葉>>15を思い起こす]
嫉妬、恨み、罪悪感。 受け入れるものが、変わるだけ……私にとっては。
でも、世界にとっては。
[犯罪や哀しみが増えるだけ。 接続されていった者達を裏切ることになるのかもしれない。 でも、この押し込められた負の檻の中で終わり、 それがずっと続いていくのなら]
(16) 2011/04/21(Thu) 18時半頃
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……生きたい。
[全てを知って尚、罪と知って尚。 それでも、生きたい。
そう決意させてくれた少年の寝顔、その額にそっと、手を*当てた*]
(17) 2011/04/21(Thu) 18時半頃
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― 個室 ―
[眠れないまま、ガイダンスが流れるのを聞く。 無事2人和解して行く事ができたのだろうか? 気になって、眠っているフィリップを置いて そっと待機室へと向かった]
チャールズおじさん、ベルナデットお姉ちゃん……。
[その後、モニターからチャールズのものらしき声が聞こえた。 低く心地良かった声は今はもう掠れていて。 最初の負荷がかなりきつく出たのだろうか。 それとも、適性の問題だろうか]
……辛そう。
(21) 2011/04/21(Thu) 20時頃
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― 待機室 ―
[2人を案内していった鼠が、戻ってきた。 真っ白な体、そして赤い目。 ととと、と駆けていくそのねずみをふと追いかけてみた]
→ 廊下 ―
(24) 2011/04/21(Thu) 20時半頃
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― 廊下の行き詰まり ―
…………。
[二匹は途中で二手に分かれ。 一匹だけを追いかけていったその先は、廊下の行き止まり。 悠然と尻尾を揺らし、迎えるようにこちらを振り向いた]
……ねずみさん。 貴方は、このシステムを作った人を知ってるの?
もし、私が……器である事を拒んだら。 貴方は、私をどうにかする?
[選択は自由だと、そう言っていたけれど。 器が処分される事も隠されていたのだ。 拒んだところで本当に無事に出られるのか? そんな疑念が生まれていた]
(25) 2011/04/21(Thu) 20時半頃
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[眠りを摂っていない体は、やはり疲れが出たのか。 行き止まりに辿り着くとやがて疲れたように膝から崩れ落ちる。 ふわ、とスカートが無造作に床に広がる。 白い鼠とむきあったまま、灰青は赤を捉えていた]
(26) 2011/04/21(Thu) 20時半頃
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[鼠は必要以上の行動をしない。 だから、ただ見詰め合うだけ]
…………。
[高い天井を見上げる。 無機質な、施設。 8年も前の、6才の時の風景はもう記憶の向こうに霞んでいて。 辛うじて覚えているのが、“あの時”の記憶だけ。
自分の部屋と、青い空と、鮮やかな鳥と、 床を染める紅と……窓の外のあの少年]
(32) 2011/04/21(Thu) 22時頃
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……どうして、死んだか。 今なら解る気がするわ。
ギルバートお兄ちゃん……。
[ぼんやりとした呟きが虚空にとけた]
(34) 2011/04/21(Thu) 22時頃
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― 廊下・行き詰まり ―
[向こうで起きている事など、知らない。 けれど、そこがどういう場所なのかはよく知っていた。 だから、わざわざ待機室で見るつもりはなかった]
貴方は、何処にいるの……? 此処と外の世界を両方知っていて。 貴方はどうして我慢ができるの?
[いるとも知れぬシステムの管理者へと向けた言葉。 最も古く、現存する器は鼠へと手を差し出した]
作られた平和の中で生きるのはそんなに幸せかしら。 こんな犠牲を払ってまで、続けるものなのかしら……?
(39) 2011/04/21(Thu) 23時頃
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[この鼠は、このシステムの狗は、そうやってそ知らぬ顔で]
……ねえ、全部知ってるんでしょ?
[愛玩動物らしく縋ってきた鼠を、 常のように優しく抱き上げる代わりにその胴をぐっと捉えた]
壊し、ちゃうよ……壊しちゃうよ、このままだと。
[自分の中で生まれた感情が何か解っている。 8年も自発的な感情に親しんでいれば当然だ]
壊れても代わりがいれば、幾ら苦しんでも良いっていうなら。 人間は皆一緒なのに、どうしてこんな事をするの? 皆、自分の感情は自分で受け入れれば良いのに……っ。
[睡眠をとっていない弱々しい声で、呟き続ける。 本当に捻り殺すつもりはないようで、 仮に鼠が生身だったとしても潰れはしない]
(42) 2011/04/21(Thu) 23時半頃
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……もう、終わりにしてよ。 それでまた人間が自分の住む場所を失くしちゃっても。 それはもう、人間が悪いんだよ……。
こんな神様みたいな事しないで。 犠牲なんて……ちっとも、尊くなんて、ない……。
[鼠を捕らえた手が、そのまま力なく膝の上に落ちた]
(43) 2011/04/21(Thu) 23時半頃
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…………――。
[虚しい、そう感じた]
壊されるのも、仕事の内。 それが、貴方達の考え方なのね……。
[身を苛むのは嫉妬ではなく、途方もない徒労感。 ぽた、と落ちた涙が鼠の頭の上で弾けた。 手を緩めると、先程の事を詫びるようにその頭を撫でる。
そんな事をする必要なんて、これっぽっちもないというのに]
(47) 2011/04/21(Thu) 23時半頃
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― 廊下・行き詰まり ―
[ゆらりと、壁に体を預けて]
決めた、はずなのに……。
[器の任を放棄して元の世界で暮らす覚悟。 未だ此処に犠牲を残している事を知りながら。 それを知らぬ市井の者に紛れて、 心の底からきっと笑う事はできない]
…………。
[好き、という気持ちと心の痛み、周囲への影響。 考えるほど不安は募り、少女はそっと肩から背へと手を這わせた。 触れる先、消えかけた過去の刺し傷の跡。 そこは少し変色していて、指をかければ古い瘡蓋の跡があった。 短く切られた爪を無理矢理立てるようにして、引っかく。 何度も繰り返す内に、皮膚が破れて血が滲んだ]
(56) 2011/04/22(Fri) 00時半頃
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[いわゆるそれは、自傷行為という奴だ。 本来ならもう刺し傷の跡は何ら体に影響はない。 それは、そこを掻き続けた故にできた傷跡。
だから、少女の爪は綺麗に切り揃えられていたのだ。 ……ここ数日で少し伸びはしたが]
フィルが……望んでくれるから。 だから。
[痛い、とも思わない。 指先に細胞液と血液の混じったぬるりとした感触が当たる。 よく見れば、その瘡蓋の跡の周囲にも同じような跡があるだろう。 少女の手の届く範囲、主に肩口周辺に]
フィルの事が好きだから……だから……。
[黒っぽい服は血の跡が付着しても目立たない。 ただ、自分の身を抱いて蹲っているように傍目には見えるだろう]
(60) 2011/04/22(Fri) 00時半頃
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[どれくらいそうしていたか。 はた、と我に返る]
……ぁ、……――。
[恐る恐る肩口から手を離すと、眼前に広げる。 人差し指の先が薄い紅に濡れている。 引き擦ったように第二間接近くまで伸びたそれ。 灰青が信じられない、というように震えた]
何で、接続してないのに私……。
[負荷もかかっていないはずなのに、 無意識にストレスに駆られた行動をしていた己に、 汚れた指を拭く事も放棄して冷たい壁に額を押し当てた]
(70) 2011/04/22(Fri) 01時半頃
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こんな事で、幸せに、なんて……。
[なれるの?
壁に手を打ち付ける、戒めるように強く、何度も。 薄く血糊が壁に付着し、小さな手が硬い壁に打ち付けられて、 所々痣になっていく。
それもまた自傷だという事に少女は気付いていない]
こんな事してちゃだめ……。
[力の入らない膝を叱咤して何とか立ち上がると、 何処か手近な部屋へと転がり込んだ]
→ 個室3 ―
(72) 2011/04/22(Fri) 01時半頃
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― 個室3 ―
[部屋に入ると、扉を閉めるのも忘れて寝台に突っ伏す。 巻き毛が白いシーツの上に乱れて散った。 誰かが使っていた部屋としても、 人がいなければ構う事無くそのままに]
……ぅ、う……っ、……――。
[嗚咽を押し殺しながら、まじないのように繰り返す]
外に出るのが、私の幸せ。 フィルと一緒に、生きるのが……。
[苦しみや責任を全て捨ててでも掴むと決めた明るい道が、 今度は少女を苛んでいく]
(75) 2011/04/22(Fri) 01時半頃
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[自分を呼ぶ声が聞こえれば、びくと震える。 電気も点けずに這うように部屋の隅へと身を寄せると、 何かに怯えるように強く膝を抱えた]
[薄く開けっぱなしになった扉も、乱れたシーツも*そのままに*]
(78) 2011/04/22(Fri) 02時頃
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― 個室3 ―
「……マーゴ、いるのか?」
[その声に、小さくまた身を震わせた。 明かりが点いて足音が駆け寄ってくる]
なんでも……ない、なんでも……。
[反射的に肩の傷を悟られまいと壁に背をぴたりと着け、 血で汚れた右手をスカートの下に隠した。 壁に背を着ける仕草は結果、 抱き締めようとする手から一瞬逃れるような形になり。
それでも、心配させまいと笑おうとして、 それはとてもぎこちない微笑みになってしまった]
(90) 2011/04/22(Fri) 16時頃
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― 個室3 ―
[ふるふると、戸口からかけられた声に首を振る]
なんでも、ない……なんでもないよ……。
[ただただ首を振る様子は人の目を見ようとせず]
私が……変なだけ、なの。 そう、私がおかしいの……。 外の世界は、幸せ、だって……。
[言葉に反して体は首を横に振るばかりで]
(98) 2011/04/22(Fri) 18時頃
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でも、笑える気がしないの……。
[言葉が固まり始めれば、苦しげに眉を寄せる]
幸せな、世界。 平和な、世界。 でも、本当は悪い気持ちを持ってて、 皆それを取り上げられてて……。
[強張った表情に貼り付けた微笑みは失せていく]
人の笑顔が信じられない……。 システムで作られた平和も笑顔も、 本心では何を思ってるか解らないんだもの……っ。
(99) 2011/04/22(Fri) 18時頃
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― 個室3 ―
[翠の傷ついた色を見て、慌てて左手で彼の手を掴もうと]
違う……違うの……。
[弁解の言葉も、語気強く問い詰められて先が続かず。 弱りきったように俯いて、黙ってゆっくりと右手を差し出し。 人差し指を庇うように下にして目を背けた]
ちょっとだけだから、こんなの。 平気、だから……。
[手を見ただけでは一見爪が割れでもしたかのようだが、 よくよく見れば爪そのものは綺麗な事が解るだろう。 打ち付けた手の関節周りにも幾つか内出血や打撲跡ができていた]
(106) 2011/04/22(Fri) 19時頃
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[小さく唇を噛んで]
……だって、ね、……フィル。 私、悪い気持ちに慣れ過ぎちゃったんだよ。 だから、怖いの……悪い気持ちがない世界が怖い……。
皆、本当は持ってるはずの気持ちを取り上げられてるだけ。 本当は、沢山の悪い気持ちを生んでるはずなの。 だって、私ずっと此処にいたから解る……。
でも、外ではそれが取り上げられちゃうから。 誰かが悪い気持ちを生んでる事が見えなくて、怖い。 その気持ちは全部ここに持ってこられて、器に注がれてしまう。
普通に生きるだけで、此処に残る皆を苦しめるんだよ。
(107) 2011/04/22(Fri) 19時頃
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[嫉妬や憤怒といった欠けた感情が世界に蔓延る事。 それに対する怖れよりも、吸い上げられた気持ちの方が問題で]
私も、自分の気持ちに気付かなくなっちゃう。 私にはそれが、無理矢理被せられた仮面みたいに思えるの。
皆同じ顔をして。 怖い顔は削られて、良い顔だけ残されて。
そんな、良い顔ばっかり貼り付けられた人を見ても、 私、それが本当に嬉しいのか楽しいのか、判らないよ……。
(108) 2011/04/22(Fri) 19時半頃
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[>>109との問いにはおずおずと頷いた]
一緒に、外に行こうって……。 罪だって判ってても、それでも、って。 フィルが、言ってくれたから……。
折角……折角、覚悟……した、はずだったのに……。
[悔しさに涙が滲む。 あの時は全てを割り切って、 本当に彼と一緒に行こうと思えたのに。 今になって何故こんな事になってしまったのか]
(112) 2011/04/22(Fri) 19時半頃
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……抑えられなかったの。 中でも、何度かやった事、ある……。
[消え入るような声。 ムパムピスに答えた後、フィリップに追究されて押し黙った]
…………。
[困ったように、また背を壁に押し当てるようにして。 少年の語気の荒さに大粒の涙が零れた]
あれが嘘になるのは私だっていや……。 でも……でも、っ……判らないんだもの。
だって……、だ、って……っ……――。 兄様だって、笑って私を撫でてくれてたんだもの……!!
[喉につかえた大きな塊を吐き出すように、 そう言い放った途端堰をきったように声を上げて泣いた]
(114) 2011/04/22(Fri) 20時頃
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……解ってた、つもりだった。 でも、ちゃんと解ってなかった……。
自分の気持ちを、此処に残る人に 押し付ける覚悟は、できてた……。 でも……何も知らずに感情を生み続けてる人達の中で、 その人達を見ながら暮らしていくんだって。
そう思ったら……。
[左手で零れる涙を何度も拭いながら]
気持ち悪くて……怖くて……っ……。
(115) 2011/04/22(Fri) 20時頃
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[だん、と壁を打つ音が間近に響き、思わず身を竦ませた。 拍子に背中の傷が擦れたか、微かに痛みを表情に乗せて]
判る、よ……フィルの気持ちは本当だって。 此処でもずっと好きだからって、一緒にいたいって。 そう言ってくれたから、判る、よ……!!
フィルが私を好きなのが間違ってたなら、 私を連れ出そうとなんてしてくれなかったはずだもの……。 フィルの事を疑ってるんじゃ、ない……違う、 違うの……信じて……。
[目元を擦りながら、顔を上げる。 涙に滲んだ灰青は雨雲にも似て]
(122) 2011/04/22(Fri) 21時頃
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何処に、行けば良いのか、判んない……。 判んないから、苦しいの……怖いの……気持ち悪いの……。
フィルだけで、いい……。 他は何も、いらない。
[少年は少女と長く共に生きたいと言う。 笑っていて欲しいと言う。 それならいっそ何処かに閉じ込めてくれれば良いとすら、思いながら]
[仲裁に入る前のムパムピスの呟き>>119は、耳をすり抜けて。 未だしゃくり上げながら、壁に身を寄せて震えていた。 ムパムピスの視線には、フィリップの方を窺うように見ながら]
(125) 2011/04/22(Fri) 21時頃
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[不安げに瞳が揺れる。 フィリップの顔が近付いてくるのには 睫毛を震わせながら目を閉じて、少し肩を強張らせたが、 軽く触れる唇の感触に濡れた睫毛を上げ、少しだけ肩の力を抜いた]
……ごめん、なさい。
[自傷行為を咎められれば小さな声を落とす。 彼の触れた髪に無意識にそっと触れて、その背を見送った]
(127) 2011/04/22(Fri) 21時半頃
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あんな風にフィルを怒らせるのは、いや。 フィルと一緒に、幸せでいたい……。 それだけ、なのに……。
[それは同じ気持ちのはずなのに。 どうして叶わないのだろう。 涙を拭いながら悔しさを噛み締めて]
……どうすれば良いのか、判らないよ。
[途方に暮れたようにまた俯いた]
(130) 2011/04/22(Fri) 22時頃
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[部屋の隅に縮こまったまま動けないでいると、 特徴的な足音と共にゆっくりと影が落ちてきた。 頭に触れる一瞬、小さく体が震えたけれど。 受け入れるように大人しくそのまま]
…………。
[傷は、と問われて少し押し黙った後。 ぎこちない動きで壁から身を離すと髪を掻き揚げた]
……せな、か。
[少しだけ前かがみになると、ゆったりとした衣服の隙間から 引っ掻き傷と思しき真新しい傷が覗く。 周囲には古い瘡蓋や色素の沈着した跡。 そして、ほとんど消えかけの古い刺し傷の跡があった]
(135) 2011/04/22(Fri) 22時頃
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[感情の制御が利かずただ蹲るばかりだったが、 やがて優しげな笑みと仕草に緊張も解けて来て。 >>137と問われれば小さく頷いた]
お世話してくれる人を傷つけて……独りになるのはいやだったから。
[嫉妬、それは時に見放される事を極端に厭う。 力のある者は力ずくで対象を繋ぎ止めれば良いが、 幼い頃の少女にはそれもできなくて。 また、ある意味で管理者の気を引く行動でもあったのかもしれない。 ともかく、抑圧された感情をぶつける矛先が 偶々自分に向いてしまいそれから習慣になっていたようで]
平気。 自分でやった事だし。 死んじゃうわけじゃ、ないから……。 それに、ちょっとくらい痛い方が……生きてるって、解る。
[自分の体の事を顧みる風もなく。 言われるがままに傷に髪が触れないよう 掻き揚げた髪をそのまま怪我をしていない方の肩へとまわした。 ゆったりとした服の背から傷跡が覗く]
(147) 2011/04/22(Fri) 22時半頃
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……ムパムピスお兄ちゃんの、お母さん。 他人を傷つける人だった、って事……?
[不意に語られた話>>140に顔を上げる]
…………――。 私は、……フィルを傷つけたりしない。 でも……。
[自分については確約はできなかった]
幸せって、何なの? 一緒にいられるのが幸せだって、思ってた。 でも……此処にいたらフィルは私を殺さなくちゃならなくなる。 そっちの方が幸せだって、ムパムピスお兄ちゃんは思うの……?
(150) 2011/04/22(Fri) 23時頃
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[>>157と語られる嫉妬の影響はつきりと胸を痛めた]
……ムパムピスお兄ちゃんも、被害者なのね。 足のそれは……事故とかじゃ、なかったんだ。
[何故弊害を知るものばかりが選ばれてくるのだろう。 知っているからこそ枷になる、そういう事なのだろうか。 労わるように目を細めて]
私は、何処へも行けないわ。 鳥籠の鳥は、冬の寒さや夏の陽射しに耐えられない。 8年もずっとこんなところにいたんだもの。 自分が何もできない事くらい……解ってる。
……私、ギルバートお兄ちゃんが死んだ理由。 今なら解る気がするの。 たとえヘンリエッタが殺されていても、いなくても。 きっと、ヘンリエッタはもうこの世にはいないんだわ。
(164) 2011/04/22(Fri) 23時半頃
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[手を握るムパムピスの瞳を、灰青が見据える]
……じゃあね、ムパムピスお兄ちゃん。 私は、貴方達の知らない8年間……此処に繋がれて生きてきた。 その間笑って暮らしていたであろう貴方達を。
私は、羨んでも良いはずよね……?
[影を背負った瞳の色は限りなく灰に近く。 責めるような視線に、恋焦がれるような視線をぶつけた]
……私、ね。 もう、限界だって、解るの。 これだけの事を知って、考えて。 その上でまた器として繋がれたら、壊れちゃうわ。
ううん……本当は。 フィルがいなければ……。 フィルが何より大事だって言ってくれてなかったら。 きっともう、こう言ってるわ。
(169) 2011/04/22(Fri) 23時半頃
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はやく わたしを ころして。
……って。
(170) 2011/04/22(Fri) 23時半頃
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……それでも恨むなら、恨んで。 誰に許されなくても、構わない。
[今にも壊れそうな心の音がする。 綺麗に笑顔を浮かべながら、頬にはまた涙が伝っていた]
私を私として見てくれるのは、フィルしかいない。 フィルと世界と、2つが私を求めるなら。
たとえ世界を壊しても。 たとえ世界に許されなくても。
私は、フィルの傍にいる。
(172) 2011/04/22(Fri) 23時半頃
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そうやって自分に枷をかけたのね……。
[彼もまた籠の鳥、いや、足枷をつけた犬か]
外に出られたら、もう私の羨みは消えるわ。 嫉みも羨みも、求めても手に入らないものがある時にしか 生まれない感情だもの……。
[嫉妬の器である自分が“外”へ行けば、 嫉みや羨みの感情はそのまま世に解き放たれる]
自由になれた鳥が、籠の中の鳥を羨む事なんて、ないのよ。
(182) 2011/04/23(Sat) 00時頃
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そうね、私は止めなかった。 トニー君を止めるには私達の決断は遅かったけど。 チャールズおじさんは止める事はできたかもしれない。
でも、ムパムピスお兄ちゃんは我が侭だわ……。 連鎖を止めて欲しかったなら、そう言うべきだった。 今言われても、遅いよ。
[壊れたように、涙は止まらない。 嗚咽も何もなく、ただただ流れ続ける。 それを拭う指を、両の手で捕らえて細い首元へと誘った]
(184) 2011/04/23(Sat) 00時頃
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……許さないというなら、このまま縊って意識を奪って。 無理矢理にでも私を中へ放り込めば良い。
[彼の手が外れないように、両の手で捕らえたまま。 “マーゴ”、その響きに一瞬息を止める]
……何故、そんな事を訊くの? 心が壊れるより、体が傷つく方がずっとましだわ。 ……死なない、限りは。
(189) 2011/04/23(Sat) 00時半頃
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[>>187、小さく首を振る]
それなら、貴方達はまだ幸せな籠の鳥になれそうね。 羨むつもりがないのなら、羨まなければそれで良いでしょう?
[憐れむような笑みは、理解できなかった。 迷子の鳥とて、籠の鳥に羨まれたいわけではないから]
(190) 2011/04/23(Sat) 00時半頃
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……上手くいく事なんて、何もないのね。 この世には。 いったい、どうすれば良いのかしら。
私は、フィルに当たりたくない。 でも、自分に当たったらフィルが傷つく。 フィルを傷つけずにすむなら……それが一番。 だけど、私は……フィルの望むように笑えない……。
それこそ、本当に誰にも会わないところに閉じ込めてくれたら。 フィルにしか会わなくて良いなら。 きっと私は何も傷つけずに生きていける気がする。
少しずつ大丈夫になったら……外の世界に慣れていけば良い。 駄目そうなら、無理をしなければ良い。 最初はそこからで……駄目かな。
(199) 2011/04/23(Sat) 01時頃
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……外の人を見なくて良いって、割り切って良いなら。 私はそこから始めたい。
ずっと此処にいて、いきなり全然違う人達の中に 入る事は無理だって……解ったわ。
檻みたいな暮らしかもしれない。 でも、心を守るにはそれしかないの。 私の心は“ここ”に慣れきってしまった。
その事を、フィルに解ってもらわなくちゃ。
[こうして話す中で見出した糸口は、 果たしてフィリップにも受け入れられる道なのだろうか。 それでも、自分が傷つく事が許されないなら。 せめて道を模索しようと]
(201) 2011/04/23(Sat) 01時頃
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[心の何処かでは、望んでいたのかもしれない。 いっそ殺してくれと、直接フィリップに言った事も実はあったのだ。
抗うだけの力もない。 睡眠も食事もろくにとっていない体は今にも 崩れ落ちたっておかしくないのに。 ……慣れてしまったからだろうか。 ムパムピスとの会話の方向が変わりつつある事に 少女もまた気付かないまま、瞳は微かな青さを取り戻していた]
(203) 2011/04/23(Sat) 01時頃
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[ノックの音に、振り返る。 その際に首から手は外れたか]
フィル……?
[止めるものがなければそのまま戸口の方へと。 もしくは、彼が入って来る方が早いか]
(205) 2011/04/23(Sat) 01時頃
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……同じ籠の鳥でも、違うわ。
[ノックに答えようとした体は、引き止められて動けない。 少女が動こうとした分、一瞬指が喉に食い込んだ。 一つ呼吸を置く]
もう、私に器として残された時間は少ない……だから。 ここで籠の鳥になれば、フィルの手を汚させる事になる。 でも、外でなら……そうはならない。
そっとしてもらえないかもしれない。 それも、解った上で、でもやっぱり上に行きたいわ……。 役目を放棄する事が罪なら、咎められる覚悟は、もうあるもの。
[そもそも、選択権もなく与えられた役目を放棄する事が 罪であるならばそれは不条理ではあったが。
青年の手に捕らえられたまま、少女は待った。 少年はこの光景を見て、どうするだろうか?]
(207) 2011/04/23(Sat) 01時半頃
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[首の自由を奪われた状態で、 リベラの羽音と重みを感じれば綺麗な方の手を伸ばす。 少し、違和感のある姿勢]
フィル、さっきはごめんね……。 私、少し悪い気持ちになってたみたい。 でもね、ムパムピスお兄ちゃんと話しながら ちょっと、考えてみた事、あるの。 ちゃんと、私が笑えるようになる方法……。 少し、時間はかかるかもしれないけど。
[食事の件については頷こうとして、首元の手が邪魔をして]
うん……食べて、なかった。 喉は、渇いた、かも。 ありがとう……頼ってばっかりだね、私。
(210) 2011/04/23(Sat) 01時半頃
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ううん……いきなりあれじゃ、吃驚するよね。
私が一番怖いのって、外の人に接する事なの。 だから、最初は何処か人の出入りしないところに住んで。 フィルがお仕事に行ってる間は、 ここでできなかった分のお勉強とかして。
それで……落ち着いた時にフィルのサーカス見に行ったりしてね。 大丈夫かなって思える事、見付けながら少しずつ 外の世界に慣れていけたら……きっと、 その内ちゃんと馴染んでいけるようになるの。
[待機施設に住めるならそれも良いが、 リベラが可哀想かなとちょっと笑って]
ありがとう……え、っと。 多分、もう固まりかけてると思う……血。 そんなに広くないはずだから。
[背中だから自分では解らなくて、その旨を伝える]
(213) 2011/04/23(Sat) 02時頃
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[一瞬引き寄せかけられた手に、少し息が詰まった。 そうして、呟かれた言葉に視線を上げた]
でも……ここにいたら、確実に離れてしまう事になるから。 それに、フィルは言ったから。 “一緒に生きたい”って。
[もう一度器として接続されれば、間違いなく寿命を迎えるだろう]
もう、生きられるチャンスは……来ないと、思うから。
[このまま殉じて死ぬ事はできないと、ゆるやかに、 しかしはっきりと首を振った]
(215) 2011/04/23(Sat) 02時頃
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[温厚そうな彼が殴りかかるとは思えなくて。 驚いて両手で口元を覆った]
え、……!?
[と言いつつ、半ば巻き込まれるような形で]
だ、大丈夫……?
[一体何が何やら。 しかし、>>218と紡がれた言葉には真面目な面持ちで]
何度も言った、けれど。 ……許されるつもりなんて、ない。 でも、誰かが私達を罰する権利だって、ないはずだわ。
だから、これは私達の心の問題……。
(221) 2011/04/23(Sat) 02時半頃
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……さようなら。 これから今まで私の歩いてきた道を辿る、貴方達。
[過去を奪われた者と、これから奪われる者。 彼らにとって、そんな認識ではないのかもしれないけれど。 成長期を失った少女は、去り行く背に向けてそう呟いた]
いつか、貴方達も満足できる“最期の決断”を……――。
(223) 2011/04/23(Sat) 02時半頃
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…………。
[ぱたりと、今は扉を閉じる。 そして、寝台に腰掛けるとペットボトルを手に取った。 冷たい水が、乾いた喉を潤していく]
手当て……頼んでも、良い?
[蜜柑を食べて一息ついたところで、そう切り出す。 ムパムピスにしてみせたように髪を横に流し、 服の背を少しずり下ろして。
露わになった傷跡は、既に血が固まりかけており。 同時に、嫌な記憶を呼び起こす刺し傷の跡も はっきりと見えた事*だろう*]
(224) 2011/04/23(Sat) 03時頃
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― 個室3 ―
[柑橘の香りで上書きされた部屋。 久々の消毒液が少し沁みて、微かに口元が結ばれる]
……痛かった。 心の方が、痛かった。
[髪が邪魔にならないよう俯きつつ手で抑えたながら。 彼の痛みもきっと心の痛みなのだろう、そう思って]
ごめんね……傷つけちゃったね……。
(240) 2011/04/23(Sat) 20時頃
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[手当ての間は言葉少なに、彼に任せたまま。 やがて手当てが終わったら髪を下ろしフィリップに向き直る]
あのね、フィル……。 もう、こんな事したくないの。 でも、自分じゃどうにもできないの。
[一度、俯いて]
胸の中で不安な気持ちが一杯になって。 何かに……縋りたくて。
[どんな感覚なのか、説明する事ができなくて言葉を探る。 そうして、中途半端な沈黙の後に探り出した言葉と共に、 不安に揺らめく灰青を翠へと向けた]
(241) 2011/04/23(Sat) 20時頃
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ねえ、フィル。 抱き締めて、良い……?
[どうにか寂しさと不安を埋めたくて。 彼をしっかりと感じられれば、その不安を埋められるような気がして。
少女は答えを、待った]
(242) 2011/04/23(Sat) 20時頃
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[穏やかな笑みに、瞳に浮かんだ不安の色が消える。 髪を梳く手がくすぐったくも温かい。 両手を広げる彼に、そっと近付くと両腕で抱き締めた]
手も、繋げる……? 抱き締めたままで繋げるかな。
[くすりと笑って少し身を離す。 額を寄せ合うような間近で、綺麗に拭われた 両手を広げてみせた。
シーツがきゅ、きゅと引っ張られる。 リベラが拙い様子で歩いてくるのには、また小さく笑った]
(251) 2011/04/23(Sat) 21時半頃
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[右手を捕られて、抱き寄せられれば]
それは名案だわ。
[自らも開いた左腕を彼の肩へと回す。 フィリップの視線を追ってリベラを見れば、 子供らしい笑みでまた頷いた]
リベラ、仲間外れが不満?
[絡めた指を軽く握り、少年の肩に頬を預けながら 少し首を傾げるような姿勢で見上げてくるつぶらな瞳を見る]
(255) 2011/04/23(Sat) 22時頃
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繋いでるだけで不安、消えちゃった。 忘れちゃった、っていうのが正しいのかな?
[離れればまた不安にもなる事もあるだろう]
心配……?
[よくするように髪を食まれて、無邪気に微笑んでいたけれど。 その言葉に小さく首を傾げた]
大丈夫だよ、リベラ。 皆一緒なら、私は昔と同じ。 だからリベラも、一緒にいてね。
[少しだけ絡めた指を離して、リベラの頭を撫でた]
(263) 2011/04/23(Sat) 22時半頃
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フィル以外に、誰が私の器になれるの?
[全てを失い、何も持たぬまま籠の鳥となった少女。 今目の前にある者達が完全な自由ではないとしても、 彼らの自由こそが自らの自由に等しくて。
人生の半分以上を此処で過ごしてきた少女は、思う。 生まれいずる感情はそのほとんどが己の責任で処理されるものと。 それが、いつしか当たり前になっていたと]
何もかも、失くしたと思ってた。 ただ、生かされているから生きてきた。 でも、これからは違うよ……。
[人としての権利と生活を奪われたけれど、 少女は此処で人としての感情を得た。 この世界の人からすれば異端かもしれない]
(271) 2011/04/23(Sat) 23時頃
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一緒に、生きていこうね……。
[翼を広げ2人の間に飛び込んできた極彩色。 まとめて抱き締めるように、今度は少女の方から手を繋いだ]
(272) 2011/04/23(Sat) 23時頃
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小さな嫉妬なら、される方は嬉しいのよ? 大きな嫉妬は、怖いものだけど。
[最初はころころと笑って。 次はちょっとだけ目を伏せて。
フィリップが寝台に転がるのに引き寄せられて、 吃驚したような、慌てたような声をあげる]
リベラが潰れちゃうわ! もう、フィルったら……。
[苦笑交じりにリベラを辛うじて隙間から外に逃がすと、 寝台の上、寝転がる彼に抱かれたまま一緒に横になった。 白の中に黒檀の髪と鮮やかな色彩が入り乱れる]
(281) 2011/04/23(Sat) 23時頃
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他の人なんていないもの。 これから先も、フィルと離れなければ フィルより大事な人なんてできっこないわ。
[それはとても幼い少女らしい発想だった。 リベラの違和感に気付く事はないまま、 不安が消えるまでは微塵も感じなかった眠気が 心地良さも相まって今更現れ始める]
ん……実は寝てない。 不安だと、お薬使わないと眠れない事があるの。
でも、怖いの収まったから、ちょっと眠くなってた。 フィルの腕の中、気持ち良いし……。
[こてりと彼の胸の上に頭を預ければ、心音が心地良く。 一度目を閉じると、少し瞼が重たくなって。 ゆっくりと、体の力が抜けていく。 このまま下敷きにして眠ってしまいそうである]
(287) 2011/04/23(Sat) 23時半頃
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それでも、いいよ……? だって、そうしたら……。
[眠気の滲む声でほんわりと囁く。 髪を撫でる手が気持ち良い]
(295) 2011/04/24(Sun) 00時頃
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ん……頼りっきりでごめんね、ありがとう。 私、このまま……、……――。
[寝ちゃいそう。 そういい終わる前に語尾は小さく窄んでいき。 幸せで深い眠りの中へと、誘われていくのだった]
(296) 2011/04/24(Sun) 00時頃
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