255 【ヤンストP村】private eye+Violine
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…化粧なんて、いくらでもやり直せるよ でも、イルマさんのお菓子が冷めるのはいやだな。
………。ね
[たくさん生きて、と救われるという言葉に 何も返さず、代りに涙にぬれたまま 兄を一度抱きしめてから 立ち上がろう。お菓子どこって聞いて 食器を取り出し、飲物を入れる準備を始めよう。 兄の顔をふりかえらず]
そうだ、珈琲砂糖何個いれる?
[お湯を沸かしながら、 兄に背をむけ、そう聞く肩は震えっぱなし。 怖がりな妹のまま、怖ればかりを溜め込むままに**]
(222) 2018/12/01(Sat) 13時頃
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[兄と妹だというのに ひどく、ひどく歪だ。片方しか血がつながっていなから 彼の母が『そらふね』に連れられたから。女は知らない。 他人と呼ぶには、この心は兄と呼んだ日々が長い。
『生まれた』ときから、兄だった癖に 兄と『なった』癖に。ひとつひとつ、絵具のように 濡れた紙に滲んでいく。水彩画のようだ。 綺麗な、きれいな、水彩画。ああでもやり直しがきかない]
(249) 2018/12/01(Sat) 16時半頃
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[混ざらない色が、ひとつ心の中にあった。 花をもって、笑った日があった。
―――兄が大好きなのだ。 結局、そこに着地してしまう。誰だって。 その手を知れば、楽観的な心は、悲観的になれぬ想いは。 今まで、彼を、兄以外の呼び方で呼ばなかった。
選ばなかった。のは]
(250) 2018/12/01(Sat) 16時半頃
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難しいことを云うね。 何、兄さんそれどこで聞いたの? 紫外線って、まだ私気にするような『年』じゃないよ 保湿はもちろん、きっちりやってますけど。
……ソウスケさんが云うなら別だよ
[言外に、兄だからダメなのだという。 それは『仮面』の兄に対する、優しく女心に疎い兄に対し 呆れたような言い方だ。普段の行いの違いだって 呟く声は、機能に添った動きだろう。
歪だと気づいても、刺激しなかったのは 何時かきっと兄が人並みの倖せを得るのでは そう思ったことが、彼の節々の言動から、望んでいたから]
(251) 2018/12/01(Sat) 16時半頃
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生きられるって、まるで家畜だね。 ………ほんとうに、恵まれているのかな。
好きな人を失うかもしれない恐怖におびえて。
……覚悟させられて
[まるで、農場の羊のようだ。 すべからくラム肉にされる食用のものと違うのは、 選ばれるものと選ばれないものがいることか。
悪趣味だとキングスを思う。彼らに悪趣味という気持ちも ないのだろうけど。(家畜相手に何を思うのか) この地で眠る母と父は幸運だったのだ。
――本当に?]
(252) 2018/12/01(Sat) 16時半頃
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…それでも、隠される方が傷つくよ。 笑えなくなるって。
私はもっと早く知りたかった
[もっと早くしれば ――覚悟が出来ただろう。昨日ピスティオくんから 贈られた花が過る。彼の前なら、私はきっと笑えるだろう。 大切な、大切な友達だから。ココアちゃんの前なら
泣いてしまうかも、先輩の前なら。 好きな人たちの前でも、感情の表出はひとつひとつ異なる 兄の前では――か弱い妹であって]
(253) 2018/12/01(Sat) 16時半頃
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…本当にね、ほんと
どうしようもないのに
どうして
[独りになるのだろう。
(もうずっと独りなのに)]
(254) 2018/12/01(Sat) 16時半頃
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[嘘つき。うそばかり。 ああ、でも、彼にとって『神』はこのとき いるのかもしれない。
おかしな顔をする兄を見上げ思う。 ようやく、ようやく
と、手が髪に触れる瞬間]
(255) 2018/12/01(Sat) 16時半頃
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[『女』はほんの一瞬、眼を閉じた。 妹のまま。妹として。
案じた心のまま。『もう一人』がいる]
(256) 2018/12/01(Sat) 16時半頃
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……本当。
本当なら
[ねえ、嘘をつかないで]
……嬉しいんだよ
[いいや、嘘でも。 わたしはまだ縋っている。
目に見えているのに。歪なのに。それでも 小さく唇が形作る『名』はきっと彼には見えないものだ。 仮面をかぶる彼には見えないものを、>>232
羊の皮なんて、剥げるのに]
(257) 2018/12/01(Sat) 16時半頃
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そうなの?兄さん、もしかして イルマさんに朝起してもらったんじゃ ……私、イルマさんなら反対しないよ。
ちょっと、いやかなり年が離れているけど。
[そらふねに乗る相手に 何を言っているんだって自覚はある。あるのだが。 少しだけ望みに縋ろうとしてしまう。本当は誰に温めて 貰ったか――など、察しはつくのだけど。
開かれた包みの中をお皿の上に。 そうやって食べる用意をしていけば
兄に渡されたのは、女もののハンカチだった]
(258) 2018/12/01(Sat) 16時半頃
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もしかしてそういう趣味があったの?
[知らない兄の一面があった。と 勘違いの眼を思わず向ける。珈琲に入れる砂糖の量を 知らないのと同じように、理解しきれてないように
変な勘違いをしている]
……もしかして、ソウスケさんと あ、大丈夫。偏見とかないから
[女もののハンカチ。 いい香りのするものを、握りしめて 理解ある妹でいようとして、うっかり珈琲が濃くなった。 のでそっと砂糖を3個入れてしまった。
なんて嘘、嫌がらせだ]
(259) 2018/12/01(Sat) 16時半頃
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[ハンカチの持ち主が誰かなんて 温めなおしたのが誰かなんて 私が知っていても理解しないでしょう
なので、お砂糖は、3個入れたものを テーブルの上にだした。
本当は、3個じゃなくて100個ぐらいいれたかったけど 台所のテーブルを囲う、兄妹の団欒
――とてもとても、叫びたかったので**]
(260) 2018/12/01(Sat) 16時半頃
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難しいんだよ。 …とても、とても難しい。
[それは本心。 兄がしらない本心。覚悟も何もかも。意味がきっと違う。 兄に対する評価がソウスケさんと違うのは、 今までの関係性からも。
女ってそれ程、鈍感な生き物でもないの>>271 そうして、単純じゃない。そう、単純じゃなさすぎた]
(298) 2018/12/01(Sat) 21時半頃
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[兄が死を望むのなら、兄が良いのなら。 それが妹にとって良いことなら 諦めきれたんだろうか。飽きたか。
無理だった。大事な人なのだ、どうしても どうやっても。プロフィールに意味はなくて。 幼い頃の記憶が、赤ん坊の頃の
想いが、邪魔をする。]
(299) 2018/12/01(Sat) 21時半頃
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[たった二人の兄妹。ねえ 善良なら、常識人なら分かることだ。
―――そう、慕った相手の言葉を]
(300) 2018/12/01(Sat) 21時半頃
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…………そっか。 そうだよね
[>>273よかった、とほっとする。 心の方は、悲鳴を上げたが。
真実を知らない、男を前に。 安堵の色を、妹はみせるのだ。本心だから。 たとえそれが、望まれぬとしても]
(301) 2018/12/01(Sat) 21時半頃
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そうなの? 子どもって、二十歳を超えているよ。 だらしない男なら、兄さんのことじゃない。
兄さんの結婚式見たかったのに。
[――――ぽつりと漏らしたのは 私の夢のようなものだ。その相手が、私の手の届かない 相手でも、それでも良かったのだ。蝶でもと思うけど きっと蝶は、駄目だろう]
(302) 2018/12/01(Sat) 21時半頃
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え、何それ。
…兄さん何言っているの?
[とりあえず、うんと首を傾げておくだけに留めておいた いらない処で被害を被ったソウスケさんには 心の底で手を合わせ、謝罪をしておく。
苛立ちの中で名前を出してしまってごめんなさいと。 いやでも、この年まで一人身ならばと普通の家族でも 少し思ってしまうのではないだろうか]
(303) 2018/12/01(Sat) 22時頃
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……そうなの? 優しい人なんだね、よくわかっている。
ばれているって心配してくれているんじゃ …ちゃんと言った方がいいよ
[誰だ、とは聞かない。 そのかわり、彼の事を分かっている人なんだねと いい子の妹の顔でいった。面倒見のよいままの事を、 私は知っているけど。兄が知らせない テリトリーに入る気はなくて。
それ以上を言わない]
(304) 2018/12/01(Sat) 22時頃
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ん、上手くいかない …前日。
えっと、うん、前日までには頑張る 土台は出来ているんだけどね。
[土台、形は出来ている。 後は、上から重ねるだけ。水彩画は最初の色を隠せないから 淡い色は何度も失敗を重ね、作品と呼べないものばかり 出来上がっている。その事から眼を逸らすのは
生徒としての顔だ。先生にばつが悪そうにして]
(305) 2018/12/01(Sat) 22時頃
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あ、そうなんだ。 ……展示会見れないなら、他のみんなの絵も 見にいくよね?ちゃんとお話できる?
……帰ってくるならご飯作って待っているよ
[私も遅い日があるかもしれないけど。 タルトタタンを口に運びながらこたえる私は、大分 落ち着いて見えただろう。実際落ち着いていた。
覚悟していた。気持ちの整理はまだついていないけど。 兄さんが描いている絵をみたいなって告げ。
強請る。あの絵みたいなのはもう描かないのって ――大学に残る傑作を指して]
(306) 2018/12/01(Sat) 22時頃
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ノッカちゃん? ノッカちゃんなら、ちょうど会う約束をしているよ 昔描いたって何処で描いたの?
…まだ時間は言っていないから
今日の夕方か夜に会えないかって聞いてみようか?
[そのときに、兄が一緒に居るのなら 描いた絵を渡せるだろう。視線を落とすのは]
たぶん、ノッカちゃんも船に乗ると思うけど
[酷く沈んだ声が躊躇いがちに言う 兄が、会いたいというのなら、メールをかえそう>>100*]
(307) 2018/12/01(Sat) 22時頃
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[そうは思わないけど。>>313 という言葉は口を噤んだ。愛があれば歳の差なんて と云えば、夢見がちといわれるだろうか。
実際、夢見がちなのは分かっているのだけれども ピスティオや、タツミに言うなという言葉にはこくんと 頷いた。――二人に言える訳なんかない。
大事な友達に、慕った先輩に この街から理不尽に居なくなる人達に]
(372) 2018/12/02(Sun) 00時半頃
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……飲みに行く日って 兄さん、大丈夫なの?怒られたりして ソウスケさんの前で、みっともない姿を晒さない?
[案じるのは、まるで何かを知っている風。 少し喋りすぎたかも、と思ったが。
兄は、妹の事を綺麗好きと思っているのだから。 別れで苦しむ人を、心配している風に聞こえてくれたか。]
(374) 2018/12/02(Sun) 00時半頃
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ん。分かってはいるんだけど。 わかっているんだけど。
ううん。
瓶は買ってきたから、それを使おうかなって
[瓶の中に何を描くか。 ――周りに何を描くかは言っていない。 水彩画のいいところは、描いたものを隠せないが、 上にのせることができるところだと思う。
陰の形、影を描けない訳じゃない が、伸び悩んでいるのも事実。 こういうときは生徒として、困っているのを伝え]
(376) 2018/12/02(Sun) 00時半頃
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そっか。そうか
なら、アトリエ開けとかないとね 兄さんがいる時間とか、 今日講義いくから他の子に教えとく?
……わかった。
[察した人にだけ伝えようかって。 兄の言葉に、頷いた。嘘はきっと誰かにバレている。
嘘は気づかれている。けど]
(377) 2018/12/02(Sun) 00時半頃
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そうなの?じゃあ、見にいかないと
[―――もう一つの絵も]
私が? そっか、そうか、そうだ 兄さんまた農園にいかない、今はラベンダーないけど
………気の毒ってより
[ああ、どうしよう。 色々思うことはある、けど。 今は、大人しく。洗い物をすることで兄に背をむけ]
(378) 2018/12/02(Sun) 00時半頃
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わかった。私も昼間、講義あるから その後にアトリエに誘ってみるよ
[なんなら、話しながら兄の元へ行ってもいい]
……そっか、先輩が
[先輩がいうのなら。と 手をふけば、端末を取り出し]
(379) 2018/12/02(Sun) 00時半頃
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『ノッカちゃん、お返事遅くなってごめん 今日の夕方から夜にかけてどうかな? あと兄さんが、昔ノッカちゃんの絵を描いたみたいで アトリエにあるんだって、どう?』
[と、**]
(380) 2018/12/02(Sun) 00時半頃
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