278 冷たい校舎村8
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―― ――
[目を、覚ました。]
(20) さねきち 2020/06/24(Wed) 01時頃
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[眼前に辰美を淡々と見下ろす兄の顔があり その手がこちらの首へ伸びている様を見た。
――おはよう、世界。
行き所もなければ息のつく場もない 目まぐるしくもクソッタレな世界に不時着した気分。 メーデー、さすがにこの距離では届かないのが残念だ。 伸ばされたのが、友達の手ならよかったのに。
勢いよく兄の手を払いのけて、蹴り飛ばした。 笑い声が聞こえる。奴は戯れている気でいる。 そのまま辰美に何も声をかけずに、 いつもいる部屋の方へと歩いていった。
これが日常だというのだから儘ならないが そんなものに構うより先にスマホの方に手が伸びた。]
(21) さねきち 2020/06/24(Wed) 01時頃
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[あの校舎で撮った何もかもがそこにはない。 昨日、通りすがりの猫を撮った写真が残っているだけだ。
けれども、チカチカ光るライトに辰美は画面を操作して メールアプリを起動し、]
……かえって、きてる、よな?
[嗚呼。向こう2年分は夢で喋ったものだから 寝起きの辰美の声などガラガラだ。
時刻はいつごろか。病院はあいているのか。 そんなことを気にするよりも先に、 冷蔵庫にあったレモン水を飲み干して、 辰美は”向こう”で別れた2人にメールを打った。]
(22) さねきち 2020/06/24(Wed) 01時頃
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TO 氷室 颯真
帰ってきたな。 今から病院行ってくる。 会えるかわかんないけど。
(23) さねきち 2020/06/24(Wed) 01時頃
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[そんな文面をメールして、 辰美はコートを羽織って駆け出した。
……会えなくたって、約束したから。 ちゃんと見てるってさ。]
(24) さねきち 2020/06/24(Wed) 01時頃
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[……どうか「おかえり」と言わせてほしい]**
(25) さねきち 2020/06/24(Wed) 01時頃
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――夜長――
[白い息がふわりと浮かんでは夜の闇に消えていく。 頬を撫でる冷たさに負けず、 冷たいアスファルトを駆け抜けた。
ふと、はっくしゅ、という声が聞こえたものだから 辰美はそちらを一瞥し、ふにゃりと呼びかけた。 そういえばさっき携帯が震えていた。>>27 きっと彼からの返信だったのだろう。]
(39) さねきち 2020/06/24(Wed) 18時頃
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そーま! ……おまえも帰ってこれてたみたいで、よかった。
てか。風邪?
[受験期だし気をつけろよ、なんて言いながら、 辰美は彼の隣を歩き出す。 夜の向こうに病院の影が見えている。 もうすぐそこに、葉野の運ばれた病院があった]*
(40) さねきち 2020/06/24(Wed) 18時頃
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……そりゃそうか。
[軽く手を振って連城と合流する。 実のところ、みんながきちんと帰ってこれているのかどうか ほんの少しだけ辰美は不安だった。 けれども、まっすぐ信じる声に 「そうだな」と安堵のため息が漏れた。]
(49) さねきち 2020/06/24(Wed) 21時頃
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夢での事なのに? …………確かに馬鹿は風邪ひかないけどさ
[そんなに馬鹿にも見えないから ちょっとだけ心配、と肩を竦めて 辰美は連城の隣を歩いていく。
――と、病院の玄関前に、福住の姿が見えて 連城と共に手を振った。>>47]
(50) さねきち 2020/06/24(Wed) 21時頃
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おーい。ふくずみー。
[呼びかける声、駆け寄ってくる姿。 辰美は福住を見下ろして>>48 軽く連城を見、福住に視線を戻しながら]
……帰ってきた。みんなで。 なあ? そーま。
[そう言って、ただいまもなく頷いた。 葉野の容態が心配だった。*]
(51) さねきち 2020/06/24(Wed) 21時頃
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[無表情のまま、 マネするようにVサインをしておいた。>>60
褒めてくれていいんだぜ、 には「全くだ」と相槌をひとつ。]
あいつめちゃくちゃ逃げたからな。 帰ってきたのは、そーまとひむろのおかげ。 てなわけで褒めてやって
……おいおい。だいじょーぶかふくずみ。 しっかりしてくれ。 お前には抜け駆けしたアレをアレする仕事が残ってる。
[へたりこんでしまった福住に瞬く。 ありがと、と言われればどこか気恥ずかしく 頬をそうっと掻いた。]
(61) さねきち 2020/06/24(Wed) 21時半頃
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はの は――
まだ、わかんないか。 ちょっと俺、ひむろに連絡とるわ。
[葉野がどうなったか気になったが、 その前に、もう一人、ここから戻ってきたはずの友人が気になった。
2人に軽く手を振り、数歩離れて携帯を手にした。 馴染みの番号に電話をかける。 もしもかかることがあれば、辰美は友人にこう問うだろう]
ひむろ、今どこにいる?
*
(62) さねきち 2020/06/24(Wed) 21時半頃
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[…………。 なぜ撮られたのか理解できないまま、>>63 辰美は目の前のスマホ(とそれを構える福住)を見ていた。]
……んだよ。
[ぴろぴろり〜ん♪ 無言でスマホを取り出し、 へたりこむ福住を撮り返しておいた。 氷室に見せたら怒られそうである。]
(71) さねきち 2020/06/24(Wed) 22時頃
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ま、だいじょーぶならいいけど。 またあとでな。
[そう言って辰美は手を軽く振り、彼らから離れただろう*]
(72) さねきち 2020/06/24(Wed) 22時頃
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[叫ぶような応答に、辰美は目を丸くした。 それから安堵するように目を細めて]
……帰ってきててよかった。 おかえり。
[校舎にいた時はついぞ向けることのなかった 穏やかな声を電話の向こうの氷室に向けた。 ――それで、]
(80) さねきち 2020/06/24(Wed) 22時頃
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お前、ふくずみに謝っとけよ いろんなこと。
[穏やかな顔でぽつりと何か言った。 何か言った。
そのまま電話を切った。]
(81) さねきち 2020/06/24(Wed) 22時頃
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[それから、駆けてくる友人の姿が見つかれば 枯れた喉を震わせて、おーい、と呼びかけ、 少し、氷室に近づいていく。
大きく手を振る。冷たい息が、病院前の空間で溶けた。]*
(82) さねきち 2020/06/24(Wed) 22時頃
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[それは、ついぞあの校舎で逃げ出した氷室には かけてやれなかった言葉なものだから>>83 ただいま、と返事が返ってきて辰美は少しだけ目を細めた。
駆けてくる影に近づく。 化粧をしていない氷室怜が走ってくる。
写真部なのに無理して走ってきたのか 辿り着くや否や膝を抱えるその姿に、 おいおい、と辰美は軽く肩を竦めた。]
(86) さねきち 2020/06/24(Wed) 22時頃
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……まだ、わかんねえよ。 俺達も今来たとこ。
…………帰ってこれてると祈るしかねえけど。
[それから、少し考えて 言いながら辰美は氷室に手を伸ばしている。]
(87) さねきち 2020/06/24(Wed) 22時頃
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化粧、似合ってたけど。 やっぱそっちの方がクソガキって感じで好き。
ま、ブサイクなのはかわんねえけど。
[照れ隠しのように 友人に相変わらずの皮肉を垂れ流す。
それでも、伸ばした手はそのまんま 息、整ったか?と辰美は薄く笑っていた*]
(88) さねきち 2020/06/24(Wed) 22時半頃
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大丈夫だって。 たぶんさ。
[そう言いながらも辰美は一瞬 病院の方へ視線を移し>>102 葉野を案ずるように目を伏せた。
あの時のように手を伸ばせば また振り払われないかと不安もあった。 けれども氷室はようやく相好を崩して、辰美の手を掴む。
安堵するように、あるいは心配を逃がすように>>105 ため息を一つ吐きながら辰美は氷室の手を握った。]
(107) さねきち 2020/06/24(Wed) 23時頃
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あ? …………。ふん、どうだか。 結局、お前なんであんな格好してたんだよ。 つーか何があったわけ。
……てなことも、俺は聞いてこなかったよな。
[友情に甘えて友達の変化の理由を尋ねなかった。 そのことを反省している。 故に、辰美は氷室の目を見て、 続けてこう声をかけた。]
(108) さねきち 2020/06/24(Wed) 23時頃
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落ち着いたら、色々話せよ。 ちゃんと聞くからさ。
(109) さねきち 2020/06/24(Wed) 23時頃
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[そのまま彼が立ち上がれるように腕に力を込めた。 心臓が痛い、と氷室が無理に笑うものだから 言わんこっちゃないと辰美は軽く肩を竦める。
冗談を鼻で笑う。>>106 別にいいけど、と添えて]
(110) さねきち 2020/06/24(Wed) 23時頃
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まじでおぶってやろうか。 …………ふくずみ、割と近くにいるけど
嘘嘘。肩くらいなら貸すけど。
[背負われる氷室って割とかっこ悪いな。 と辰美はぼやいてみせた。*]
(111) さねきち 2020/06/24(Wed) 23時頃
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…………まあな
[本当に色々あったのだと氷室は語る。 何があったんだよ、と辰美などは思ってしまうが 起きた出来事など、すぐに話せるわけでもなし 彼の中で消化されるのを待つしかない。>>125
落ち着いたら、と言われて軽く頷き、 辰美もまた「ありがとう」などとは返さなかった。>>125]
(130) さねきち 2020/06/24(Wed) 23時半頃
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はの じゃねーよ。 ………………お前さあ。
(131) さねきち 2020/06/24(Wed) 23時半頃
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[真っ赤な顔でぬれぎぬを着せる氷室に、 情報元は葉野じゃないですといいながら それより先を話すのをやめる。]
…………なんでもね。
それ、行ってこい。
[辰美は病院の中へ歩き出すことはない。 代わりに、手を放し、ぽん、と氷室の背を押すだろう。
病院の前。 視線の先には福住の姿があった。>>123]
(132) さねきち 2020/06/25(Thu) 00時頃
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喉乾いた。
[くるりと踵を返し、 辰美は自販機の方へ歩き出した*]
(133) さねきち 2020/06/25(Thu) 00時頃
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――外/自販機前――
[病院前で聞いた>>129 やったあ、という声は、喜多仲のものだった。 それだけで、嗚呼、葉野は帰ってきたんだ、 という安堵が胸に落ちる。
よかった。本当に、良かった。 ……今日はさすがに面会できないだろうか。
ほっと胸をなでおろして、 外にあった自販機の方へと向かう。
…………と、
見知った背中を見かけていくらか瞬いた。
どう声をかけたものか、いくらか迷って 何を迷っているのか お取込み中の阿東礼一郎の背に>>38]
(134) さねきち 2020/06/25(Thu) 00時頃
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れー。 はの、だいじょーぶだったってよ。
[辰美はいきなり声をかけた。 そこから先、どうにも言葉が出ずに視線が泳ぐ。]
…………迷ってんなら先買っていーか?
[140円で買えるあったか〜い飲み物を一瞥して 列ができていますよ、お兄さん、 そう言いたげにぼそりと呟いた。**]
(135) さねきち 2020/06/25(Thu) 00時頃
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――外/自販機前――
…………、おお、
[勢いよく振り返った礼一郎が ひしりと腕に掴みかかってきたものだから 辰美はいくらか瞬いて反応が遅れた。>>145
辰美にとっては葉野の帰還は地続きの出来事で 礼一郎にとっては、待ち遠しかった出来事なのだろう。
友達の帰還を素直に喜ぶ礼一郎を見下ろして、 辰美はなんだか微笑ましい気持ちになってしまい …………ずっと張っていた肩の力が抜けた。]
(152) さねきち 2020/06/25(Thu) 13時頃
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だいじょーぶ。だいじょーぶ。 俺もひむろもそーまも、はのも。 みんな帰ってきた。ただいま。
[うんうん、と頷いて 辰美は礼一郎の言葉を聞いている。 先帰っちゃった、には、多少苦笑を零して、 よしよしとその頭を撫でようとした。
この優しい友人はきっと随分気を揉んだのだろう。 もし葉野を連れて帰れていなければ きっとずっと、悲しんだだろう。
涙の気配がする声で、不安で、というから だいじょーぶだったって、と相槌を打った。>>149]
(153) さねきち 2020/06/25(Thu) 13時頃
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[気の抜けた辰美はぼんやりと礼一郎を見ていたが、 コートの袖で彼が目元を拭い、 こちらに微笑む段になって>>150 ようやくゆるゆると口元が緩み、くすくすと笑いだした。]
(154) さねきち 2020/06/25(Thu) 13時頃
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……いた。居たよ。 なんだよ、改まって。 言ってもいーけど……
ひむろが扉け破って、そーまがやさしく説得して 俺はずーっと、死ぬんじゃねえって怒って。
はの、連れて帰れたのはみんないたからだし。 後でひむろとそーまにも言っとけよ。 委員長感謝してたって。 [辰美はゆるゆると微笑んでいる。 微笑んだまま、力を抜くように息を長く吐いた。 先選べば?と言われたので、 辰美は「あー。」と小さく生返事を返す。 口から零れ落ちたのは商品の名前ではなかった。]
(155) さねきち 2020/06/25(Thu) 13時頃
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……さすがに、 お前のマネキン見たら肝が冷えたし 葉野だってすげえ心配だった。 帰って来ててよかった。
泣いたり悲しんだり怒ったりほっとしたり、 あーもう。マジ。柄じゃねえンだわ
[こういう場で素直に満面の笑みを浮かべないのは 空気が読めないってやつになるのだろうか。 辰美は空気どころか身長差も読めていないので そのまま腕を伸ばして委員長をハグしておいた。]
(156) さねきち 2020/06/25(Thu) 13時頃
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…………疲れた。 もー二度と知らんとこでマネキンになるんじゃねえ。
ただいま。れー。
(157) さねきち 2020/06/25(Thu) 13時頃
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[なんだか元気そうなので、 元気分けてもらっていいですか。友達。
ぐったりとした様子で ハグ×10秒×長い溜息=元気チャージ。 それからあっさり友達を開放して、 少しスッキリした様子でこう言う。]
思ったより収まりがよかった。 あ、俺ホットレモンティー。
[しれっと「ちいさい」と言いながら 奢って、と自販機の商品を指さした。**]
(158) さねきち 2020/06/25(Thu) 13時頃
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――現在/自販機前――
んだよ。かわいって思ってんだから こういう時くらい撫でられとけ。
[微笑みながら辰美は冗談を吐いた。 実際こんな委員長そこそこレアじゃん? …………そんなことはねえか。
向こうでの彼らの話を 礼一郎が嬉しそうに聞くので 辰美も少し誇らしげに彼らの事に触れる。]
(169) さねきち 2020/06/25(Thu) 18時頃
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男前すぎんだろ。ひむろは。 最初提案してきた時、 は? ってなったし。
そーまは滅茶苦茶優しかった。 俺には考えられないくらい。
…………おい。そりゃどういう意味だ 俺がこえーってか。
[否定しないけど、とくつくつ笑いながら、 辰美はぼんやりと光ともる自販機を見た。]
(170) さねきち 2020/06/25(Thu) 18時頃
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[お探しの商品はどれですか? を考える前に、感情はぼやきとして唇からこぼれて 想定していない回答に礼一郎が何度か瞬くのが見えた。
悪いね素直じゃなくて、と言う前に手が伸びたので アレはそこそこ堪えたんだろうな、と辰美は自分で思う。 ……それこそ礼一郎のせいではないのでそれ以上言う気は無いが。]
(171) さねきち 2020/06/25(Thu) 18時頃
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……ん。 ありがと。
っおい、こら
[無造作に髪を撫でまわされるのがくすぐったくて くすくす笑いながらやめろと言った。 絆創膏を貼ってくれた手だ。マネキンじゃない。 それだけでほっとした。
だから、元気のお裾分けをもらうだけで あとは犬のように大人しくしておいた。]
(172) さねきち 2020/06/25(Thu) 18時頃
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……ははっ。褒めてる褒めてる。 この寒い中冷えた炭酸とか鬼かよ。鬼いーんちょ。
[渡されるのがコーラでなくてよかった。 手渡されたホットレモンティーを「ありがと」と受け取る。
ぱちっ、と音を立ててボトルの栓を開けて 暖かいレモンティーを一口飲み込む。 ぼんやり夜を見上げて、戯れるように白い息を吐き出し、 その消えるさまを見あげた。
――帰ってきた、のか。葉野も、俺たちも。 その実感がじわじわやってきて、 肺腑の奥から広がる熱にほんの少しだけ眦が熱くなる。
後ろでガコン、という音がして振り向いた。 礼一郎が同じものを買っていた。>>167]
(173) さねきち 2020/06/25(Thu) 18時頃
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[愛宮も綿津見も喜多仲もここにきていると礼一郎が言う。 そうなんだ、と辰美は相槌を打った。]
クラスメイト思いかよ。みんな。 ……ま、知ってたけど。 こっちはそーまと、ひむろと、ふくずみを見た。
そうそう、さっきの、きたなか。
俺は…………きたなかつついて帰るか
[あいつそのうち怒られそ、と肩を竦めて 病院に戻ろうとして、あ、と礼一郎を引き留めた。]
(174) さねきち 2020/06/25(Thu) 18時頃
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向こうの入り口からはいろ。 今ふくずみとひむろで多分色々話してるから。 邪魔すんのよくない。
[こっち、と、来た方向とは反対側の入り口へ向かいながら 礼一郎とはおそらく、 院内で分かれることにはなるのだろうけれど 道中で辰美はぽつりと、こんなことを言った。]
(175) さねきち 2020/06/25(Thu) 18時頃
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言いそびれたから どうでもいい話きいてくれねえ? ひむろとふくずみって仲いーじゃん。 てか、ひむろはふくずみ好きって思ってた。俺。 でもふくずみいわく ひむろは「僕のこと大好き」だけど 「運命の人募集中」なんだってよ。
俺何も言えなかったんだけど。 …………どう思う?
(176) さねきち 2020/06/25(Thu) 18時頃
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[価値観の話を漏らす気はないし 福住にとっての氷室についても漏らす気はなかったが この衝撃を一人で抱えるのは辛い。ので話した。
……言われても困るか。 後からそう思いなおしたので、 反応が芳しくなくとも辰美は気にはしない**]
(177) さねきち 2020/06/25(Thu) 18時頃
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――現在/自販機前――
[ぎゃん、と吠えられるのが 愉快で肩を震わせた。>>178
ふふん、と、友達の頭を撫でながら 得意げに笑って見せたり、冗談を言ったり こういうのもたまには悪くない。
とはいえ泣かせてない?と聞かれれば 一瞬がうっと吠え返しはする。]
うっせ。 めっちゃくちゃ泣かせた。かわいそーにな
[それから、肩を竦めてまたくすくすと笑った。]
(189) さねきち 2020/06/25(Thu) 20時半頃
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[家を出た時の不快感やら これまでの疲れやら、 撫でられて吹き飛ぶものは多かった。
元気チャージは成功といえよう。 何より友人が嬉しそうなのはいいことだ。
乱れた髪を雑に直して 福住が中に入らなかった話を聞けば 「待ってたのかね」と漠然とした相槌を一つ。]
(190) さねきち 2020/06/25(Thu) 20時半頃
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[お前が察しのいい男で助かったよ礼一郎。 とは言わないが、
二人を邪魔しないように、 くるり、踵を返して歩き出す。 どうでもいい話を道中、一つ、二つ。]
なるほど……? 気付くのに時間かかるってか。
[辰美は小首をかしげる。
運命。辰美には縁がなさそうだが もしあるとすれば天啓のようなものかと思っていた。 無責任な話をふうん、と聞いている。>>183]
(191) さねきち 2020/06/25(Thu) 20時半頃
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………………うん。 …………俺もそうだと思う。
だからまじで聞いた時「は?」って。 あいつ無自覚だったのかって。
そういうこともあんのか…… レンアイって奥がふけーな
[読み物に書いてあるような 型どおりの恋愛しか知らないので 辰美は半信半疑であった。 恋愛マスターよしっかりしてくれ。
それから、礼一郎が笑って言うことに瞬いて、 ……まあな、と辰美も微笑んで肩を竦めた。]
(192) さねきち 2020/06/25(Thu) 20時半頃
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ふくずみもガキじゃねんだし そんなベコベコにしないと思うけどなあ……
[火種は見えてるんですけどね]
元恋愛マスター、ちゃんと拾ってやるか
[そんな穏やかな雑談を交わしながら、 辰美は病院の中に入っていく。]
(193) さねきち 2020/06/25(Thu) 20時半頃
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――現在/病院――
[病院に入った直後、礼一郎が駆け出して行ったので 辰美はその先を見る。]
お前もなー。
[そう呟きながら、 しっかり駆けてしっかり叫ぶ礼一郎の後ろ姿と 前方にいるはずの喜多仲を見ている。
夜勤の警備員さんが こちらをじろりと見るので「っさーせん」と 頭を下げておいた。
辰美はのんびりしたもので、 飲み物で喉の渇きをちびちびと癒してから 遠巻きに二人を見て]
(194) さねきち 2020/06/25(Thu) 20時半頃
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2人とも子犬かよ。ばーか。
[声はあげずともくすくす笑いながら、 辰美ははしゃぐ友人たちを穏やかに見ていただろう**]
(195) さねきち 2020/06/25(Thu) 20時半頃
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――現在/病院の中――
[うぇいうぇーい、と>>213 子犬のような男子高校生たちがはしゃいでいる。
自殺した同級生がちゃんと戻ってきたんだから、 そりゃあそうか、と思う反面、 うちのクラスっていいヤツ多いよなと思う辰美だった。
喉が渇いていたのか 殆ど飲んでしまったホットレモンティーを片手に、 その光景をぼんやりと眺めていると、 こちらに気づいた喜多仲が 「たつみーん!」と元気よく手を振った。>>214
辰美は軽く手を振り返し、]
(226) さねきち 2020/06/25(Thu) 22時半頃
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おっは。 目覚めた〜って外から聞こえてた聞こえてた。 お前の大きな声が。
よかったよかっ、
……?
(227) さねきち 2020/06/25(Thu) 22時半頃
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[喜多仲が軽くこちらに走ってこようとしているのを見て、 身構えたところで、その走りが止まったことに瞬く。 あがったサムズアップに疑問符一つ。
――あ、これ持ってるからか。
少し遅れて理解した辰美は ひとまずサムズアップを返したあと、 入り口付近によくある最寄りのごみ箱に缶をいれ そのまま無表情で走ってきた。]
(228) さねきち 2020/06/25(Thu) 22時半頃
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そ〜ら。
[叶うなら、喜多仲の肩に腕を回して、 どーんと、軽くぶつかっておく。 ついでに腹もくすぐっておく。]
おまえ、心配したんだからな。 割とはやめにいなくなって
あとマネキンもホラーで。
[心配させやがって、おらおら、と 辰美は冷静に言いながら、喜多仲を擽ろうとするだろう。
病院で騒いではいけません*]
(229) さねきち 2020/06/25(Thu) 22時半頃
|
|
――現在/病院内――
うるせ〜
[最終幻想。じゃなくて。
どうやらスマホを探している様子の喜多仲に ずんずんと迫っていく。 コワッ、とか聞こえたが知らない。>>266
肩を組まされまくる喜多仲の腹を 追撃といわんばかりに擽って ころころ響く笑い声を聞いて安心した。]
(268) さねきち 2020/06/26(Fri) 00時頃
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|
[すごくホラーでした(笑) いやそれは笑えないが、 心配したんだぞ、と、素直でない心配を擽りに変えた。]
不可抗力かー なら仕方ねえなー んなわけあるか〜〜クソ心配したわ〜
[と、言いながら、ぺしぺしと腕を叩かれれば ほどほどに擽るのをやめて喜多仲を開放する。 そろそろ警備員さんの目も怖い。]
(269) さねきち 2020/06/26(Fri) 00時頃
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|
ま、きたなかが元気そうでよかった。 落ち着いたら集まってゲームやろーぜ。 卒業までそう時間もねぇし。
[可能なら、紹介したい人もいることだし。 辰美はそんなことを思いながら 笑い転げていた喜多仲の写真をぱしゃりと一枚撮る。
スマホ越しの辰美は、 愉快そうに微笑んで喜多仲を見ていた。*]
(270) さねきち 2020/06/26(Fri) 00時頃
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――現在/病院内――
したした。 元気ならなによりだっつの。
[ヘン。そうかもしれない。 少なくとも普段の辰美は こんな風に喜多仲を心配したりしないので。
ウソをついていないならヨシ!>>284 辰美幸俊は嘘をつかれるのは好きではない]
(296) さねきち 2020/06/26(Fri) 02時半頃
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[ぱしゃり、と笑い顔の喜多仲をカメラに収める。]
いい顔してるって。 ……ん?
[わらってんじゃん!と言われて瞬いた。>>285
……ああ、笑えてんなら、 多分そりゃ、お前と見てる夢が最高に楽しいからだろうよ。]
(297) さねきち 2020/06/26(Fri) 02時半頃
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|
[ただ、辰美は慌ててスマホを構え直す喜多仲を見て、 えー、と一瞬渋るような顔をした。 動物じゃあるまいし。
まあいいか、と諦念して、もう一回肩を組みなおすと、]
ったくよぉ…… はぁい、ぴーすぴーす。いえーい。
[声はくすくす笑いを隠せていなかった。
フレームの中には困ったように、 あるいは少し嬉しそうに笑う辰美が きっと喜多仲と一緒に映っている。]
(298) さねきち 2020/06/26(Fri) 02時半頃
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[……元気そうでよかった。 辰美はきっと、喜多仲が抱えているものを 知れる位置にないけれど それでも、喜多仲は大事な友人だ。]
(299) さねきち 2020/06/26(Fri) 02時半頃
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[撮影が終われば、辰美は遊びの誘いを彼に向けて 嫌がるその姿に軽く微笑んだ。]
なーに。手加減する手加減する。 得点たかいやつ片手だけ縛りとかにすっから。
っ、 ははは、お前やる前にいなくなっから仕方ねーじゃん。 やれりゃいいけど。
[冬休みの一日くらい、>>287 全部活休みだったりしないかな、なんて。
嘆く喜多仲につられて笑い、どんまい、と声をかけた。]
(300) さねきち 2020/06/26(Fri) 02時半頃
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[もう夜遅くだ。 辰美はロビーにいる先生を軽く見に行ったあと その病院を離れようとするのだけれど
その前にすれ違いざま、]
きたなかー。 なんか、俺、紳士が何で笑ってたか分かったわ。
[今更ながら回答を脚本家に提出する。]
(301) さねきち 2020/06/26(Fri) 02時半頃
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笑って、笑ってもらえると幸せだから。
[そういう辰美は微笑んでいる。 少なくとも死んではいないつもりだ。
じゃあ、また学校でな、と彼に手を軽く振って、 辰美はその場を離れたことだろう**]
(302) さねきち 2020/06/26(Fri) 02時半頃
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大太刀源流 タツミは、メモを貼った。
さねきち 2020/06/26(Fri) 02時半頃
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――数時間後――
[そうして、クラスメイトといくらか話をして 辰美はゆっくりと病院を出た。 もう月も大分傾いている。
白い息を吐き出しながら、辰美は夜を歩いていく。]
(329) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時頃
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[コートの中の携帯が震えたので、 なんだ、と取り出して画面を見た。
……辰美はそれを見下ろし、ふっと微笑む。 なんだ、ちゃあんとまっすぐに生きられるじゃないか。
気持ちとしてはそんな感じ。 現実に帰る一歩にしては上等だ、と どこぞの想像の中の辰美もにっこりしたことだろう。>>222
何を書こうか、と考えて、 立ち止まってスマホに指を滑らせる。 もうずいぶんと人通りも車通りも少なくなった頃合い。 道の向こうをぽつりと一つ、車が通っていった。]
(330) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時頃
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―――――― From:辰美幸俊 To:葉野紫織
何でもするって? じゃ、お土産もって見舞いにいくから覚悟しとけ。
おかえり。ちゃんと帰ってこれてよかった。
――――――
(331) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時頃
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[帰ってきてくれて嬉しい。 それだけは、メールで先に伝えてもいいだろう。
どこか照れ臭くなりながら、 辰美は再び夜を歩き出した。 傾いた月が、そろそろ朝を呼んできそうだった*]
(332) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時頃
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――幕間――
[そうして家に帰った後の、辰美幸俊の話。]
[推薦入試の結果が出る日が近づく、ある冬の夜の事だった。 これでだめならセンターでどうにか食いつくしかない。 兄のようなところに受かるのは許さないと親はしきりに言う。 受験に興味がない辰美も、じわじわと圧力と脅迫めいた激励に悩まされていた。
悩んでいても仕方がないと参考書を解くのをほどほどにやめ 布団の中に体を滑り込ませ、眠り、――息苦しさに目を覚ます。
例の発作に悩まされた兄が辰美の上に乗りかかっていた。 ――またか、と諦念めいた思考で、辰美は闇の向こうに息づく兄を見つめている。]
(333) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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…………なんで、さあ。
[受験のプレッシャーと、寝起きに首を絞められている現実と 最悪の気分で目を覚ました辰美は、 枯れた声で狂った兄に呼びかける。]
俺もお前もまともじゃねえし 父さん母さんに迷惑かけて、 なんで俺ら生きてんだろうな。
[生まれてしまったから生きているだけなんて 虫みたいで気持ち悪いじゃあないか。 死にたいなら早く呆気なく死ねばいいのに。
……死ねば、よかったのに。 問いを投げかけたところで、人間界の切符を持たない兄は、人にはわからない言語で囀るばかり。 何に脅迫され何から逃げようとしているのか、辰美の首を締めようとその手が伸びた。]
(334) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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[首が痛い。苦しい。 揺れる視界の中、手足さえも痺れてきて もうこのまま諦めてしまってもいいかと思いもする。
ぐらり、揺らぐ視界の中――
まだ生きらんねえかな、って、誰かが言って>>3:599 どこに行きたいの、って、誰かが聞いて>>3:-24
……見捨てないでよ、と誰かが泣いていた。>>5:224]
(335) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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[思わず、辰美は自らの体に乗った兄を思い切り殴りつけていた。 急な抵抗によろめくそいつの下から足掻くように逃げ、机の上に置いていたコップを掴むと、飲みかけのレモン水を兄の顔面にぶちまける。]
「幸…………俊?」 [痛む咽喉を嵐が通り抜けていった。
こういう命の瀬戸際で、ふっと正気に戻ったのか、唖然とした顔をする兄の頬を死に物狂いで一発、殴りつけた。 つんのめる兄の襟首をつかみ、噛みつけそうなほど至近距離で絶叫する。]
(336) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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死ぬならてめえだけで死ね! 狂うならてめえだけで狂ってろ じゃなきゃ縛ってでも病院に連れてってやる
俺は――……俺は――……おれは、…………
(337) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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「幸俊、お前、急に何言って……。 ………てかなんでここに。痛いじゃないか」
[自覚してしまった感情に愕然としながら、 迷子のように一瞬正気に戻った兄がうろたえるのを見ていた。 自分と同じ顔の男が狂気し、子供のようにうろたえている。
丁度その時、「何事ですか」と障子が開いた。
母と父が、怖いものを覗きでもするようにこちらを見つめていた。 人の形をしていない狂った息子が2人。人並みの親には荷が重い。 …………可哀想に。来世はもっと真っ当な息子を持つと良い。
辰美は両親の姿を認めると、兄の襟首から手を放し 掠れた声で恨み言を放った。]
(338) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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…………あんたらがこうなるまで放っとくから
[監督不行き届きだろ、と辰美は思う。 こんな思いをしなきゃいけないのも、こんな思いをしてまで生きなきゃと思うのも、全部お前らのせいだ。 ――そんな子供じみた怒りを、辰美は両親に抱いている。
ぼやける視界と親の声にまざる不透明な幻聴を聞きながら(「やめなさい」、と言っている気がする)、辰美はそれを遮るように言う。]
俺も兄さんも気が狂ってる。病気だ、きっと。 いい加減理解してください。わかってるんだろうが
[自分はおかしい。兄と同じく。 それを認めるたびに、辰美は漠然と死にたいな、と思うが、死にたいな、じゃあ死のうか、と言って許される立場ではもうない。
震える声で努めて冷静に言って、辰美はその場を離れた。 後には「なんだあいつ」とぼうぜんとする兄と、顔を顰めて何か相談事を交わす両親が残された。]
(339) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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――2――
[――察した通りだな、と苦虫を噛む心地で辰美は薬入れの戸棚を見ていた。 いつもこの場所に入っているはずの保険証がない。
いい加減この手の事には慣れた。母がよく通帳をいれている隣の棚を漁れば、奥底に自分たちの保険証が入っていた。 腹の底が煮える心地でそれを取り出して、父に見つかるより先に兄の部屋へ向かう。
何かから逃れるようにテレビ画面を見つめる兄の腕を、掴んだ。]
兄貴。病院行くぞ。
「……行って治ると思うか? あいつらが治るまで待ってくれると思うか?」
[床に散らばるノート。 夥しい数学の計算式の途中から筆跡が乱れてノートを黒く汚している。
それが辰美には悲しくてやりきれない。――兄は本来ここでくすぶっている人間ではない。]
(340) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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…………わかんねぇよ。 でも、こんな生活、ずっと続けられるわけねえだろ。 俺がお前を殺すか、その逆か。それしかないじゃん。
「………………」
[よどんだ目をした兄は黙って辰美を見上げた。 ぱしり、と手を払って、けれど片手で緩慢に戸棚から靴下を出した。 目を合わせないまま兄が微笑む。何かを堪えるように笑って、立ち上がった。]
(341) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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「お前はやっぱ、俺にできねえことばっかりするな。昔から。 ぎゃあぎゃあ泣いたり、学校サボったり…………
やっぱ俺、お前の事嫌いだわ。幸俊。 …………つれてけよ。 道歩けるかわかんねえ」
[ 焦点の定まらない目で兄がこちらを向いて微笑む。 彼の目から自分がどう見えているのか、辰美にはもうわからなかった。 ただ泣きたいような心地で好戦的に笑い返し、]
俺もお前の事は大嫌いだっつの、治樹。
[ずいぶんと久しぶりに、兄を呼んだ。 その手をとる。――家の外へ歩き出した。]
(342) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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――3――
[ 統合失調症。 それが兄を苛む病の名前だった。
そう珍しい病ではありません。人生の節目に発症する方が多いです。 受験ストレスですかね。 おじい様がそうだったなら遺伝もあると思います。
お兄さんは日常生活に支障をきたしています。 入院していただきたい。 弟さんの方にも傾向があるようですから、通院でもいいので治療を進めないと――
そんなことを優し気な医師が言うのをぼんやりと聞いて、兄と共に家に帰る。行く道中、ぶつぶつと独り言を発し続けていた兄は帰り道ひたすら黙りこくっていた。
ようやく家の敷居をまたぎ、辰美とその兄が家に帰ったところで玄関先で父が待っていた。]
(343) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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[どこへ行っていた、と父の叱責する言葉が飛ぶ。 病院とこたえれば、勝手な真似をするなとさらに怒号が飛んだ。]
「保険証を勝手に持ち出して、 泥棒のような真似をして 治樹を勝手に外に連れ出すなど――何を考えているんだ」
言ったじゃないですか、病気なんだって。 あんたたちが連れて行かないから俺が――
「治樹は病気ではない、ただ弱っているだけだ それを判断するのはお前ではない、幸俊。 お前はいつもそうだ、 勝手な事ばかりして父さん母さんを困ら、」
[父の目が見開かれる。 何事か、と思いそれを見ていれば、隣にいたはずの兄が勢いよく父親に殴りかかっていた。]
(344) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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[狂ったように笑いながら。囀るように狂った言葉を吐きながら。 騒ぎをききつけてやめなさい、と母が叫ぶ。押し倒されて殴りつけられる父が何事か叫んでいる。
茫然と佇む辰美をほんの一呼吸の間振り返った兄は―――― 一瞬、昔のように澄んだ目をして、微笑った。]
……兄貴、
[それは遠い遠い昔、 弟にほんの少し優しかったころの兄に似ていて けれども父に向き合えば兄は元の狂乱した兄のまま。
辰美はどうすればいいかわからないまま、しばらく、その光景の前で立ちすくんでいた。]
(345) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
|
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――4――
[――……結局、兄の入院が決まったのは、翌日の事だった。 傷だらけになった父もまた病院送りになってしまったため 冬季中道場は休業の運びとなった。
丁度親が希望していた学校の推薦入試で合格が出たが、 辰美はそれを何と言っていいかわからない心地で見つめていた。
がらんとした家の中、辰美は母と向き合って食事を摂っている。 母さん、と辰美は迷子のように母に呼びかけたが 続く言葉が見つからず沈黙する。 ややあって、母が重い唇を開いた。]
(346) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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「幸俊。大学、ここから少し遠いでしょう。 物件はもう埋まり始めますから、 はやいうちに探しておきなさい」
……え
「それから、この街を離れることになるんですから 今のうちにお友達と思い出を作っておきなさい。 今はあの人の家にいませんから、 呼んだってなにも言われないでしょ」
…………なんで。
[辰美は動揺してその言葉を聞いている。 父に嫁ぎ、古き良き妻として仕えてきた母は、 規則で辰美を縛るばかりでこんなことを許してこなかったからだ。]
(347) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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[胡乱気な顔をする息子を、母は無表情で見つめ返している。 深い皺の刻まれた頬がかすかに震えて、 けれど母はそれ以上言葉を発さず、台所へと歩いていった。]
(348) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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[たった一人の食卓で、辰美は茫然と食事を見下ろしている。 薄く湯気の立つ味噌汁を一口すする。 ぽたぽたと、その液面が波打った。]
………………おせぇよ。
[かろうじて吐き出せた恨み言はそれしかなかった。
今それを言えるなら、どうして。 ……………できなかったんだろうな。 様々な諦念と怒りと悲しみと、安堵が渦を巻いて ようやく辰美は、声を押し殺して泣いた。 白く冷たく朝陽がさしこむ居間の中。 棚に置かれた七五三の写真が―― 家族で笑っている写真が、朝日に白く滲んでいた。]
(349) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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[……それが、少しだけ前に進み始めた辰美幸俊の話]*
(350) さねきち 2020/06/26(Fri) 19時半頃
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――お見舞い――
[さて。葉野紫織が回復したのは いつ頃のことになっただろうか。
若林先生から面会しても問題ないと聞けたなら、 きっと辰美は、その病室を訪れて 和菓子のお土産を渡したあとこういうだろう。]
わがままなお嬢さんが帰ってきててよかった。 安心したわ。
まあ、聞きたいことはありはするけど………まず。
[辰美はおもむろに口を開く。]
(351) さねきち 2020/06/26(Fri) 20時頃
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――――つきあえ、はの。
(352) さねきち 2020/06/26(Fri) 20時頃
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[直後、辰美が出してきたのは 黄冬高校から少し外れた場所にある 女子向けのカフェ…………の割引券であった!
クレープ・パフェ・パンケーキ・その他スイーツ完備! 店の目玉は動物の形に切り抜かれたケーキやグミ、アイス! かわいい!が形になった 女子のための女子による女子の店である。]
偶然手に入れたけど俺1人で行くの辛い。 なんでもするって言ったよな? ……退院したら。 てか、試験終わったらとかでもいいから。
[言ってはいなけれど、書いていたので、 辰美は受験も迫るだろう葉野に そんな無茶ぶりをしたことだろう*]
(353) さねきち 2020/06/26(Fri) 20時頃
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――ゲームの話――
[……いきなり友達と思い出を作れ、と そう言われたところで、 家の中ではそこそこ真面目な辰美幸俊は困るわけで。
家にあるのはそこそこ広い居間、 大人数で遊べそうなテレビがいくつか。 ――――……それから、兄が買っていったPSFや 元々家にあったBentendoSwitch。]
兄貴、その……ゲーム借りていい? 一日……
[入院した兄に着替えを届けがてら、そう尋ねると 兄は家にいる時よりも穏やかに笑って 「仕方ねえな」という]
(408) さねきち 2020/06/26(Fri) 21時半頃
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「いいけどセーブデータ上書きしたらブッ殺す」
……あ、はい。 さわやかに舌打ちしながらサムズダウンすんな脳がバグる
[絶対RPG系のゲームは触らねえようにしよう。 そう心に決めた辰美だった。]
(409) さねきち 2020/06/26(Fri) 21時半頃
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[その後、きっと、 こんなメールが君たちに飛ぶだろう。]
From:辰美
〇月×日。 暇な男子俺んち集合。 ゲームでもしよ。 女子も来たそうならきていーよ。
(410) さねきち 2020/06/26(Fri) 21時半頃
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[それからもう一通、これは連城颯真宛に。]
From:辰美
俺からのメール見た? 「僕」が来るかはわかんねえけど、 卒業までに遊びたいって思ってるし よければ来て。
[――と。*]
(411) さねきち 2020/06/26(Fri) 21時半頃
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[夢だから許した(笑)]
(440) さねきち 2020/06/26(Fri) 23時半頃
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――病院――
やめろやめろ。 見せびらかすのもやめろ。 見せびらかしたらお前の笑い顔も拡散すっからな
[家宝にされるほど晴れやかな笑顔でも無し クラスに拡散されたら珍獣扱いされるに決まっている、 断固拒否する。>>422
ゲームが得意でない喜多仲に対応して 片手でやるよ、とこたえれば マジボコす!と言われてしまったのでやはり辰美は笑った。 さて、飽きてお菓子を食べに走るのに どれくらいかかるだろうな、と想像する。>>425]
(441) さねきち 2020/06/26(Fri) 23時半頃
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|
[残された時間はそう多くなくて、 けれどもほんの少し、もうちょっと長く、 この友人たちと居たい…… ……なんて感傷的思考はよそに]
ワカバヤシにそんな権力あんの…?
あいつ理科室の妖精じゃん。 できんならしてもらいてーけど
[きたなか、かけあってみてよ、と>>426 辰美は半信半疑でそれを聞いている。 生徒思いの先生だから、 頼めば悪態と共にかなえてくれるかもしれないけど。]
(442) さねきち 2020/06/26(Fri) 23時半頃
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[そんな若林に声をかけて戻ってくると、 喜多仲は誰かに電話をかけていたようだった。>>427
家族かな、この時間だと、と、 辰美はその光景を純粋に微笑ましく思う。
そうしてすれ違い際、 正解のない答案を脚本家に提出して
返ってきた笑い声とこたえ>>429に 辰美はやっぱり、嬉しそうに微笑んだ。]
(443) さねきち 2020/06/26(Fri) 23時半頃
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いー問題をありがとよ。 じゃ、またな。
[だってきっと、彼の脚本がなければ、 辰美はこんなことを考えもしなかっただろうから。
丸をもらって誇らしく、辰美はそこをあとにする。 病院の外からゆっくりと車がやってきている。 お、迎えかな、と思いながら、辰美はそこを通り過ぎた*]
(444) さねきち 2020/06/26(Fri) 23時半頃
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――ある日の放課後――
[たまに足を運ぶ公園から、人ひとりの気配が消えた。 消えた、というのも正しくない。 「消えたらしい」。が一番認識として正しい。
たまに漏れ聞く近所の噂を総合すると 阿東家からひとり、子供がいなくなった。 父母兄妹のうちの妹が。
どうしていなくなったのかも、何があったのかも、 新聞紙の三面以内に記載されない以上 辰美には知り得ないことだ。
知り得ないことだけれども]
(445) さねきち 2020/06/26(Fri) 23時半頃
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なあ。ちょっとデートに付き合えよ。
[冗談を吐きながら、帰り際、 辰美は阿東礼一郎の机の上に 差し入れのペットボトルと睡眠防止のガムを置いている。
……好きなものは何だったっけ?
放っておいてほしそう、ならば辰美はそう深くは問うまい。 けれどもきっと辰美の事だから、 不安の種が見えれば首を突っ込まずにはいられなくて
公園でも、屋上でも、どこでもいいけど ひとけのない場所に移動しながら]
(446) さねきち 2020/06/26(Fri) 23時半頃
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いもーと。どっか行ったって聞いたけど。 だいじょーぶか?
[今のお前って大丈夫ですか。 ちゃんと地に足ついているかな。
…………それくらいは聞いてもいいか、 って、勝手に思っている。**]
(447) さねきち 2020/06/26(Fri) 23時半頃
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――ある日の放課後――
知ってる知ってる。
[あっけらかんと言い放ち、 そこそこ限界を迎えていそうな受験生が 立ち上がるのを見守った。
空が見える屋上へ、 辰美は呑気にミルクティーのボトルを手に歩いている。 ねむそ。と、後ろから聞こえるあくびの声に思う。>>463]
(469) さねきち 2020/06/27(Sat) 01時頃
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[人1人がいなくなっただのどうだの、は 真昼の世界には似合わない。
夕暮れを迎えそうな屋上の中。 軽くこてりと首をかしげて、 彼の妹の安否を聞いている。>>465
見た感じ、痩せすぎていたし、虐待っぽかったし そういう施設にでも入ったのかな、と 礼一郎の話を受けて辰美は勝手に脳内補完する。]
マシな場所で生きてんの。なら、いーけど。
[穏やかに辰美は言いながら夕風に吹かれている。 くすぐったそうに何の心配をしてんだよ、というので ちらりと礼一郎を見た。]
(470) さねきち 2020/06/27(Sat) 01時頃
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あー? うっせー。お前の心配してんですよ。 別にいつもと違うって感じでもねえけど。
さすがに全部平気ですってわけねーだろ。
[つまりこれは人の家事情が聞こえた 辰美のおせっかいであった。 ……いーだろ。それくらい。 って、誰に言い訳するでもなく辰美は思っている。]
(471) さねきち 2020/06/27(Sat) 01時頃
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[手すりに肘を置いて、暮れ行く陽を視界の端にいれて 少し、外を見ていたが、
辰美にとっての現実が礼一郎の口から零れるので あー、それか。と辰美は思いだしたように苦い顔をした。
じっと見上げてくる礼一郎を見下ろして、 付け加えられる「お前の心配をしてる」という言葉に 小さく肩を竦めてみせた。>>468
視線をそらして再び夕暮れを見たのは、 まっすぐ目を見て話すようなことではないと思ったから。]
(472) さねきち 2020/06/27(Sat) 01時頃
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俺、兄貴連れて病院いったんだよ。 あいつらがつれていこうとしねえから。 ま、無事頭のビョーキだったけど。
帰った後親父とすげえ喧嘩してさ。 ……主に兄貴が親父をボコボコにしちまって。
今どっちも入院中。 だから道場はお休み。
……大学は、 近いとこ借りて通ったらいいってさ。家。
(473) さねきち 2020/06/27(Sat) 01時頃
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|
[表面的には何の問題もないので、 辰美は穏やかに夕風に吹かれている。
この柵を乗り越えて落ちたら、 それはそれで気持ちいい終わり方かもな。 そんなことを思いだしたのでそっと目を閉じる。
息を吸って、吐いて、礼一郎に向き直り やや明るい声音で言う。]
ってなわけで。 俺は寂しいのでたまに遊びに来てください。 れーサマ。
てか。お前も受かったら出ちまえよ。家。 ……いや?
(474) さねきち 2020/06/27(Sat) 01時頃
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[いずれにせよ、 今育った籠の中では辰美は息苦しい。
礼一郎がそうとは限らないけれど、 「俺だから言える」と家を出ることを勧めてきたのだから 多少、何かを感じているとは思っている。
努めて穏やかに、辰美は礼一郎に話をもどした。**]
(475) さねきち 2020/06/27(Sat) 01時頃
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――ある日の放課後――
[暮れる陽の反対側で、薄らと月が昇っていた。 辰美はぽつぽつと友人から零される話を聞いている。
ああ、あの後妹にどうしたいか聞いたのか>>515 だとか 平気じゃないけど大丈夫な友人が何を考えているのか >>516>>517>>518……だとか そういったものを聞いては、相槌を淡々と打つ。
……嘘。そこそこ感情は滲んでしまっていた。 本人が慰めや激励を望まないにせよ 思う事はやはりあるので 気に食わねえな、と言いたげに辰美は鼻を鳴らした。]
(548) さねきち 2020/06/27(Sat) 10時頃
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お前の事全部知って、 嫌いになるやつもいるだろーし
れーが、そーいう、何……? 痛み……?に 向き合っていくべきだって思ってんなら それは、そうして折り合いをつけるべきだ。
……わかんだけど。それは。
お前が全部抱えこめって話じゃなくね、とか お前と妹をそんな風にした親には責任とれよとか
(549) さねきち 2020/06/27(Sat) 10時頃
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……俺はだいたい知っててお前の事好きっていえるから やるせねーって思うんだけど。 たぶん、そういうのもお前ン中で消化済みなんだよな。
[淡々と語る友人は、すべてを飲み込んだ上で立っている。 辰美が説教できることなどない、 今話されたのは礼一郎が抱える罪だ。 …………なのだけれども
やるせないな、と思いながらミルクティーを口に含んだ。]
(550) さねきち 2020/06/27(Sat) 10時頃
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なんとかやれよ。 ダメだと思ったら………… そういうお前が好きな俺がいるって事、 ちゃんと思い出せ。
ちゃんと知ってるから。 意外と暴力的なとこも、ちゃんと友達に優しいとこも。 ……忘れんなよ。
[裁かれない罪を分かつことなど出来はしない。 それは礼一郎の生きる痛みだ、と辰美も思う。
だから、せめて視界の端にでもいて たまに「いいよ、そんなもんで」と そう言えるような友人でありたかった。
赦しもなく歩き続けるには、人生は長すぎる。]
(551) さねきち 2020/06/27(Sat) 10時頃
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[月に吠える犬は自分の影に怪しみ恐れて吠える ――いくら吠えても、生きてしまった事実も罪も、 後ろめたく思う影めいたものの何もかもが 月夜の地上に縫い留められはしない。
だからこういう話をするときは夜の波止場でも昼でもなく、 夕暮れくらいが似合いのロケーションだろう。 真昼に明るく笑ってられるのが一番、だけど。
滲む夕日を見つめながら、 辰美は「んなこと」>>526と言われて 多少困ったように肩を竦めた。]
(552) さねきち 2020/06/27(Sat) 10時頃
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んだよ、バカって。
……起こった事隠しても嫌な顔すんだろうけど こう、……受験前にそんな心配かけたくねえなっつう…
[まっすぐ、目と目が合ってしまって、 辰美は少しばつが悪そうな顔をした。>>527
心配されているんだな、と理解してしまって、 話をそらそうにもこの優しい友人は まっすぐ言葉を投げかけてくるものだから 辰美もやっぱり、一瞬目を泳がせた。
視線が合わなくなって、あ、と思い至る。>>528]
(553) さねきち 2020/06/27(Sat) 10時頃
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……受かったらの話は早すぎたな。わりぃ。
檸檬? …………あぁ。
[手元のミルクティーが夕日を反射している。 半分まで飲んだそれをゆらりと揺らして、ぼんやり見る。]
大好き。けどさっぱりしすぎて気分じゃねーな 今日はまろやかにしたい ……なりたい気分?
[現実逃避の供にするには甘すぎるが さりとて正気に戻りたいとも思わない。 甘ったるいだけのミルクティーを口にして やっぱりあんまり合わないな、と思いもした。]
(554) さねきち 2020/06/27(Sat) 10時頃
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[お互い意外と知らないことも多いし 濁った思考では何が正解かもわからない。 さっきから何見てんだろ、とくるり振り向き薄い月を仰ぐ。 ふうん、悪くないんじゃないの。] ………………なんつうかさ。 俺は家族嫌いな方だけど好きなとこもあったから、 どーにもなんなかったのかね。って今の状況思うけど
どーにかなってたらこうなってねえし そろそろちゃんと諦めもつけなきゃなって
……だいじょーぶじゃねえけど、へーきだよ。だから。 少なくとも今すぐどうこうなりゃしねえ
[思う事。辰美としては語らなくても 大丈夫なように生きているつもりだけれども 多分はた目からはそう見えていないのだろう。]
(555) さねきち 2020/06/27(Sat) 10時頃
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つうか…………ついこないだだって お前に生きろって言われたの思い出して、 生きなきゃなって思ったとこだしだいじょーぶだよ。
すぐ迎えにきてくれるとか、普通に心強すぎ。 安心しちゃうだろ。 れーは俺を甘やかしすぎ。 ……ちゃんとその分俺返せてるか? なんか奢る?
[先ほどの話を思い返して、 甘やかしすぎ、と辰美はぽつり愚痴のような感想を零した。
擽ったそうにくすくすと笑いながら、 零れそうな涙だけそっと袖で拭った。
薄い月と夕暮れに照らされて、 形のゆがんだ影が屋上に落ちていた**]
(556) さねきち 2020/06/27(Sat) 10時頃
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――ゲームの話/ふくずみ――
……すっげぇ荷物。
[当日、そこそこのお菓子と ほどほどの飲み物を用意していた辰美は>>559 やってきた福住のエコバッグを見てそう言った。
少しだけ嬉しそうに目を細めると、]
よく来たな。どーぞ。あがって。
[玄関から和風の居間へ、彼女を案内したことだろう。]
(574) さねきち 2020/06/27(Sat) 13時頃
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ちょうど空いてますよお客さん。
[福住(とおそらく氷室)に差し出すのは もちろんコントローラー。
見る専? なんのことやら。 ここでは一回は楽しんでもらいますよ。 そんなつもりで、辰美はゲームを勧めただろう。**]
(577) さねきち 2020/06/27(Sat) 13時頃
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――ある日の放課後――
なら、良い。
[いびつな影を見下ろしたり、夕暮れを見たりしながら ただそれだけを返した。>>576 少なくなった言葉を追求するのはやめておいた。]
(588) さねきち 2020/06/27(Sat) 14時半頃
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あー? バカバカうっせえ。 そら悪いって気持ちも……多少……なくはねぇけどさ……
[さっき>>576よりもすらすらと怒られるので、 辰美はほんの少し自分の非を認めはする。
受験は礼一郎なら大丈夫だと思っているが 本人のプレッシャーが大変そうだ。 それ以上触れるのを止した。]
(589) さねきち 2020/06/27(Sat) 14時半頃
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あいつ俺が笑っただけで写真撮るからな……
[きらい、とか、いや、ではないけれど まろやかになった辰美は普通に喜多仲に喜ばれそうだ。
そんなことを思いながら、 多少不機嫌そうな友人をちらりと見る。 進んでこうさせたいというわけでもないのだけれど、 こういう空気の礼一郎は実は嫌いじゃなかった。 まろやかじゃない礼一郎。]
(590) さねきち 2020/06/27(Sat) 14時半頃
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[仕方ないよな。って、 辰美はさっき礼一郎に対して思ったように、 自分の現状についても思っているわけで
うまくいかねえな、>>580には、 ホントにな。と相槌を打つし、 複雑そうな隣の友人を見て、 どうしたもんかな、と思ったりもするのだけれど]
男前かよ。 ……いや茶化してねえけど。
[だいじょーぶだよ。と伝えているはずが 安心しとけ、とぶっきらぼうに言われてしまったので 辰美はおかしそうに肩を震わせた。]
(591) さねきち 2020/06/27(Sat) 14時半頃
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……おっかしいな 俺はお前の心配をしに来たんだけど。 なんでこうなったかなあ……
[そう思いながらも、こうして屋上に二人でいて 安心してろ、と言われてしまったので それに従うことにする。]
(592) さねきち 2020/06/27(Sat) 14時半頃
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[何かが近づいてくる気配に瞬いた。 日に焼けた指先が視界の端で見えて、 ――ああ、撫でてくれたのか、と遅れて思う。
子供の頃みたいだなと思うけれど ついてしまった身長差は仕方がない。
辰美は少し沈黙して、 とん、と指先に軽く、軽く頭を預けた。 それから身じろぎ、マフラーをかけてもらった時のように 軽く首を垂れる。]
(593) さねきち 2020/06/27(Sat) 14時半頃
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……足んねえ。
[そうじゃなくてこうすんだよ、と 茶化して礼一郎の頭を撫で返した方が まだマシだったかもしれない。 ……割と恥ずかしかった。
辰美は少しだけ後悔しながら、 目を閉じておとなしくその手を待っていた。**]
(594) さねきち 2020/06/27(Sat) 14時半頃
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――ある日の放課後――
[ぎこちない動きで髪に指が通っていく。
――こういうのってさ、 上からぽんぽんとかぐしゃぐしゃとか そういうもんだと思うんだけど。
辰美も撫でられるより撫でる事の方が多くなったから 正解もわからないまま、 くすぐったそうに撫でられていた。]
(610) さねきち 2020/06/27(Sat) 17時半頃
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[……撫でられたかったんだか、 傍にいてほしかったんだか、 ……………………わかりやしねえなあ。]
(611) さねきち 2020/06/27(Sat) 17時半頃
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…………。
[思ったよりも心地よかったので、 ざわざわする心を抑えて少し、呼吸する間目を閉じていて 聞こえた「ありがとな」にぱちっと目を開いた。
何を言われたのか分からなそうに小首を傾げて]
(612) さねきち 2020/06/27(Sat) 17時半頃
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[だって、友達の隣にいるなんて当たり前のことだろう? そいつが過去に何をしていようがさ。]
(613) さねきち 2020/06/27(Sat) 17時半頃
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こっちこそ。 ……ありがと。もうだいじょーぶ。
[悪くなかった。と添えて、 照れて微かに赤い頬と泣いた目尻を隠すように 大きな手を夜空のように伸ばしては、 ぽんっ、と礼一郎の頭を撫でた。
くすくすと笑いながら 礼一郎の頭を男の手でわしゃわしゃ撫でると お願いでなく命令形で自分の願いを通す、偉そうな辰美は やっぱり偉そうにこうささやいた。]
(614) さねきち 2020/06/27(Sat) 17時半頃
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[俺じゃタイプじゃねーか、と冗談を吐く 夕暮れの中辰美幸俊は明るくわらっている。]
(615) さねきち 2020/06/27(Sat) 17時半頃
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……あー、もうこんな時間か。 邪魔したな。
[夕日はもう地平線の向こうで潰れかけていた。 青く染まった空を見上げて、ため息をつく。
さすがに拘束しすぎるのはよくない。 柵から離れて、辰美はゆっくりと屋上の扉へ歩き出す。]
(616) さねきち 2020/06/27(Sat) 17時半頃
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れー。 俺、お前とダチでよかったよ。
[去り際、辰美は礼一郎を見てそんなことを言う。
嘘のかけらも混ざらないこの一言で 長い旅路を歩く、 ほんの少しの力にでもなればいいんだけどね。]
(617) さねきち 2020/06/27(Sat) 17時半頃
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[それを君がどう受け取ろうが、
辰美幸俊は君のこと 必要なときに寄り添うべきで、 必要なときに頼っていい存在と思ってる。
――そういうわけで、これからもよろしく。**]
(618) さねきち 2020/06/27(Sat) 17時半頃
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大太刀源流 タツミは、メモを貼った。
さねきち 2020/06/27(Sat) 17時半頃
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――お見舞い――
[なんだか見ないうちに小さくなった気がする。 ……体形、というよりも、全体的な印象の話。
ばつの悪そうな葉野に割引券を差し出せば 案の定「はい?」と言われてしまったので 辰美は説明に困って咳ばらいをする。>>624]
興味があったっつうか…… まあ、興味はあるけど……
[退院したらいつでもいいよ、と言われたので そうか、ありがとよ、と頷いたところで、 偽装デートの続きかと問われたので 「ちーがーう」とそれには口を尖らせた。]
(648) さねきち 2020/06/27(Sat) 20時半頃
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偽装デートじゃねえし。何を偽装すんだ。
…向こうで、またクレープ食おうとか色々言ったろ。 約束ってわけじゃねえけど。
俺がお前と一緒に そうしたいって思ったから誘いに来た。
[肩を竦める。沈痛な面持ちで片手で頭を押さえた。]
(649) さねきち 2020/06/27(Sat) 20時半頃
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…………あと………… 女子が好きそうな店、 これしか思いつかなかったんだよ……
[もっと水族館とか動物園とか、遊園地とか、 そういう方面で想像が働けばよかったよね。 けれど辰美は知らない、そういうものは知らないので。]
(650) さねきち 2020/06/27(Sat) 20時半頃
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てなわけで。 約束したんだから逃げんなよ。 あと次いでにお前の好きなもんも教えてくれ。
……おやこーこーしてくれんだろ? よろしくな。
[そういうと、顔のコワイ狼は話もそこそこに 葉野の病室を去っていくだろう。
無茶ぶりかな、とは辰美も思うのだけれど もしも病院で小さくなる日々に飽きたら、 どうか遊んでやってくれると嬉しい。
退院した後はきっと、 辰美幸俊は葉野の事を待っている*]
(651) さねきち 2020/06/27(Sat) 20時半頃
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大太刀源流 タツミは、メモを貼った。
さねきち 2020/06/27(Sat) 20時半頃
大太刀源流 タツミは、メモを貼った。
さねきち 2020/06/27(Sat) 20時半頃
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『ゆー、ろーず。』
(661) さねきち 2020/06/27(Sat) 21時頃
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――ゲーム大会――
[ゲーム大会で友人たちが遊ぶ様を辰美は見ている。
先ほどは福住が派手に散った様を見ては 激辛お菓子に撃沈する様子に 『お前なんでこんなやべーモンを……』といいながら 清涼飲料水を差し出し、>>657
或る意味「ゲームなんてやってないよ」詐欺な男>>597に 負けたおんなが、長い髪を垂らす様を見ていた。>>562]
(662) さねきち 2020/06/27(Sat) 21時頃
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お前が食えよ、その激辛お菓子
[と、綿津見を人身御供にしようとする礼一郎に 辰美はあきれながら茶々をいれていたのだけれど 綿津見がさらに高みに昇りたそうなら、 「やる?」って聞いたと思う。
あ、ゲームですか。得意です。]
(663) さねきち 2020/06/27(Sat) 21時頃
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[それから、七星も来ていたようで コントローラーが空いた時に「やりたーい」というので 辰美は「いいよ」って言いながら受け取った。
そうだな、いいよ。あそぼっか。]
(664) さねきち 2020/06/27(Sat) 21時頃
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積年の恨みじゃくたばれ七星―――!
「ふざけんなああああああ!!」
[七星夏美のキャラクターが 多数のぷよに圧殺されるまであと5秒。
辰美幸俊がゲーム外から暴力を受け悶絶するまであと6秒*]
(665) さねきち 2020/06/27(Sat) 21時頃
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―― 一歩、の話 ――
[それがやってきたのは夜、 風呂上がりに少しだけ本を読んでいた時の事。
スマホが震えて、誰からだろうと 辰美はおもむろにメールアプリを立ち上げる。
そこに認められていた文面に、 辰美はぱちぱちと瞬いて、 あの校舎での出来事を思い出していた。
――あの事、覚えてくれていたんだな。 ……それだけで少しだけ 息はしやすくはなるのだけれど>>719]
(742) さねきち 2020/06/27(Sat) 23時頃
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[まあるい月夜に自転車をこぎだすような そんな映画一つさえ、辰美幸俊は 実はあまり知らないので>>714 映画館かあ、と少し悩みはする。
国語の点数は実は高くはなくて、 単語一つ一つに込められた意味さえ 間違って解釈しそうなので、
辰美はそのメールに少し悩んで、 こう返信した。]
(743) さねきち 2020/06/27(Sat) 23時頃
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From:辰美 To:綿津見まな
——————————
わだつみのお勧めの映画を見るか、 昼休み学校の屋上でメシ食うか、
どっちかが、いいんだけど。
——————————
(744) さねきち 2020/06/27(Sat) 23時頃
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[どこに行きたいですか、と聞かれているのに 一つに決めないのは不誠実だろうか。
けれども連れて行ってくれるつもりなら、 辰美は、できるだけ綿津見の望む方へ 足を進めてみたいと思った。
テレパシーより強く返信を飛ばして ぼんやりと携帯を眺める。 どこに向かうのかもわからないまま*]
(745) さねきち 2020/06/27(Sat) 23時頃
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――ゲーム大会――
ほら。あいつのあの顔みたかわだつみ。 お前はあいつを越えなければならない。
[勝者は俺>>708、と 手短に答えた礼一郎を指さし、 辰美は綿津見を更なる高みへ導くべく とりあえずコントローラーは握った。>>678
結果、追い激辛菓子が三つ。 とりあえず飲み物をそばにおいてやって、
リベンジの結果は…………どうだったんだろうな。]
(755) さねきち 2020/06/27(Sat) 23時頃
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[それから、時間が少々さかのぼるが 絶対に来ないだろうな、と思われていた氷室が 福住と一緒に来た。>>724……仏頂面で。>>725
なんだお前は、 彼女同伴で来てにこにこの一つでもしろよ……と そんなことは言わないが、氷室に思っていた辰美は ぼそりと漏らされた言葉に瞬き]
(お前俺と当たったら覚悟しとけよ)>>727
[とだけ氷室に伝えておいた。
わざと負ける?武士道に反します。]
(756) さねきち 2020/06/27(Sat) 23時頃
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[全員が揃ったタイミングで、 メールで話した通り、 連城がみんなに自分の事を話しだす。>>737
その頃には辰美も殴ってこようとしていた七星に 「今大事な話はじまるから」と 一旦その手を止めさせて、彼が語ることを聞いていた。
友だちが頑張っている。 その姿を嬉しく感じながら静かに見守って ――あ、名前の事は初めて聞くな、とも思って 部屋の外に出て行ってしまった颯真の事を目で追う。
それから、添えるように]
(757) さねきち 2020/06/27(Sat) 23時半頃
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あの校舎で色々あってさ。 あいつら二重人格だけど、 2人で生きてくことにしたんだって。
だから、戻ってきたら あったかくふつーに迎えてやって。
[そう言った。]
(758) さねきち 2020/06/27(Sat) 23時半頃
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[ ――俺がわざわざそんな事いわなくても、 君たちはだいじょーぶだろ?
……そう思っていたから心配なんて、 全然していなかったし
「真」の方が戻ってきたときは 辰美は「おかえり」って微笑んで、 周りと、真の様子を見守っていた。
……あ。 落ち着いたら俺とも遊べよな。って強請りはしたけど。*]
(759) さねきち 2020/06/27(Sat) 23時半頃
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―――一歩、の話―――
[冬なのに夏のような気がした。
肌寒いから昼食にはコートを着て行って、 並べられるポスターが木枯らしで飛ばないようにして
そうしていてさえ、夏日のような晴れの日だった。]
(821) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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[「ハッピーセットとか、全部乗せとか」
そう綿津見が言うので、 辰美は屋上で昼食を食べながら、 綿津見が広げていく世界を見下ろしている。 青春モノ。コメディ。ホラー。アクション。
ちらべられたポスターが色鮮やかで目に眩しい。 辰美にはどれがどれだか分からなかったが すきなもの、を語る綿津見の様子が生き生きしていたので なんとなくその気になってしまって、乗り気で聞いている。]
(822) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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おー。……楽しみだな。
[ずいぶん前に和食の弁当を食べ終えたところで 一枚のポスターが冬の青空に掲げられる。
滲む陽ざしが眩しいな、と目を細めた。 感情に悩む人間の話。どんな映画だろう。
映画館で綿津見と見るはずのその映画の内容に思いを馳せて どこぞの誰かみたいだな、と何となく思っていたところで]
(823) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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[ ――いつかと、おんなじ言葉を聞いた。>>797 ]
(824) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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……、そう、
[驚いて綿津見の方を見る。彼女は笑っていた。]
(825) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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[――感情に悩む主人公なんて、 まるで自分みたいだなと思うし そんな主人公に投げかけられた「好きだよ」は、 ほんの少し、……いや大分。 辰美のことでもないのにくすぐったくはあって、
頬を掻いて何を言おうか迷っている間に、 そこに「紳士」にとっての「少女」がいないはずなのに、 目の前では「少女」が笑っていた。]
(826) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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[青く青く澄み渡る冬の空。 演劇の開演を示すようにどこかでチャイムが鳴って
長い黒髪が青空に蒼く淡く滲む。 スカートが、風に乗ってふわりと揺れる。]
(827) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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[瞬く余裕もなく、自由な少女の舞台を見ている。]
(828) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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[次の台詞が出てこない。台本にないから。 なのに言葉は、……「辰美」の言葉はするりと出た。]
……うまい、じゃん。 んだよ、やっぱ上手じゃねーか、 なんていうの、一瞬少女がいたみたいで驚いちまった。 ……すげえよ、わだつみ。
[ようやく吸い込んだ息を肺に回して、吐き出せば いつぞやの誰かみたいな感想が溢れてきて、 感嘆しながら辰美はぱちぱちと手を叩いている。>>801]
(829) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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…………かっこよかった。素敵だった。
(830) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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[いつしか辰美は笑っていて、 ほんの少し、呼吸を楽にしながら立ち上がる。
映画の予約で頭がいっぱいな綿津見の後ろから チャイム鳴ったぞ、と、警告だけ飛ばして
サボり魔はゆっくり、ゆっくりと 彼女を追って歩いていく。]
(831) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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[真っ白なはずの少女は、 きっとあらゆる色を映し出す空。
昼に、夜に、朝に。 青に、紺に、紫に、橙に。
色んな「だいすき」を受けて照り映えて、 ――――自由に一歩ずつ、世界を歩いていく。]
(832) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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[回答、そんな感じでどうですか?せんせー。]
(833) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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[冬空の青の中、白く飛行機雲が駆けていった。]
(834) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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|
――後日――
あー。あれな。……まあ、色々あったんだわ
[見た映画の感想を聞くために入ったファミレスで 濁流のような感想を半分くらい聞き流しながら聞いた。
確かに面白い映画だとは思ったが、 そんなに感想を喋れるのは一つの才能ではと思ったし 綿津見は出版社にでも入るべきだと思った。 編集者とか、おすすめだ。]
(835) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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|
[噂話の事を聞かれたなら、ふんわり話はしただろう。 彼女の中の衝撃を知らない辰美は レモンアイスティーを飲みながら
共犯者ってかっこいいね。
そう言われれば、少し得意げに笑ってこう返す。]
そう。かっこいいだろ?
……嘘の共犯者。
[誇れもしない勲章を、誇らしげに**]
(836) さねきち 2020/06/28(Sun) 01時頃
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――お見舞いの話と、カフェ――
[お前もしかして忘れていたのか……と、 辰美は少しもの言いたげな顔で 葉野のローディングを待っていた。>>659]
…………そういうことにしておこうか
[何かをスルーされた気がするが 辰美も深く追いかけたりはしない。 事実、可愛いお店に堂々と入るのはためらわれるので。]
(894) さねきち 2020/06/28(Sun) 14時半頃
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ありがとよ、共犯者。 おい、まじか。……食えるかな……
[クリーム30倍盛りってなんだ。クリームそのものか? 面食らいながらも辰美は止めることはなかっただろう。]
(895) さねきち 2020/06/28(Sun) 14時半頃
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[後日、振り仰げばカラフルな外装、 レースやリボンで彩られた可愛いお店に 「うっわぁ……」と内心落ち着かない気持ちになりながら 葉野と行ったり、だとか。
出てきた甘くてかわいらしいお菓子に 「どう作ってんだこれ……」と感心したり、だとか。
クリーム30倍盛りに面食らったり、だとか。
そういう楽しい時間はきっとあったことだろう。]
(896) さねきち 2020/06/28(Sun) 14時半頃
|
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[それから、喫茶店での食事の後、 辰美はふと、こういうことも聞いたりはしただろう。]
あのさ。折り合いついたか? ……いってたろ、親友、いなくなったって。
[それは葉野を心配する以上の意味を持たないのだけれど もしも話をしてくれることがあるなら、 辰美幸俊は、その話をきちんと聞くことだろうし
彼女がそんな気分でもなさそうなら、 夕暮れの中淡く立ち消えてしまうような問いだった*]
(897) さねきち 2020/06/28(Sun) 14時半頃
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大太刀源流 タツミは、メモを貼った。
さねきち 2020/06/28(Sun) 14時半頃
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――ゲーム大会――
……映え……? 写真は撮ってもいーけど。
[辰美にとっては自分ち。なのでそんな実感はないが 喜多仲が楽しそうなので何よりである。>>898
よく来たな、と孫か子供でも迎えるように出迎え そうして、流れるようにゲームのある居間へいざなった。
片手って結構難しいんだな。 流石に辰美も片手で悠々勝てたわけではないので いくらか激辛菓子をつまんで 無表情のまま固まることになった。]
(902) さねきち 2020/06/28(Sun) 15時半頃
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|
……マジなんでこれを……ふくずみ……
[激辛菓子のパッケを睨みつつ対戦を進める。
ふてくされている喜多仲の額に 「まあまあ」と言わんばかりに 包装に入った甘いシュークリームをぽんと置いたのは、 颯真のカミングアウトのちょっと前の事。*]
(903) さねきち 2020/06/28(Sun) 15時半頃
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――回想:THE カフェ――
……? ???? ………。
[辰美幸俊はその時初めて多少の「恐怖」を覚えた。 うずたかく積まれている。クリームのバベルの塔が。
限度ってもんがあるだろうよ、と思いながら]
やってやろうじゃんかよ……
[辰美は謎の闘志に燃え、腕をまくってクリームに挑んだ。 その後試合には勝ったが、多少辰美の胃は荒れたとか。 あと筋トレの量が増えたとか。]
(921) さねきち 2020/06/28(Sun) 18時頃
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[――……なんか視線を感じるんですけど。
ちらっと見た先にカップルがいたのかどうかは、 天の神のみぞ知る。
お前らもクリーム食えよ。]
(922) さねきち 2020/06/28(Sun) 18時頃
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[向こうの世界で聞いたことを尋ねてみれば 微笑みながらも、葉野が小さな声で答えてくれた。 お別れ、けんか別れ。
おそらくは、彼女の嘘が関係しているのかと予想はつくが 間違えちゃっただけ、と言われれば それより深く掘り下げることはしない。>>915]
そうか。……ちゃんとお別れできたんなら、 良い、ことはねえけど。 ……そうだな。
(923) さねきち 2020/06/28(Sun) 18時頃
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俺は、きっとそいつとお前の事よくわかってねえけど
よく頑張ったな。って、言わせて。
[えらいよ、と、辰美は言う。 どういうものにしても、 人との別れは痛みが伴うものだから。
それに、逃げる癖がついていた彼女が 何かと向き合った事を 辰美は共犯者として、ほんの少し誇らしく思う。
……だから、それにそぐわないとしても労いたかった。]
(924) さねきち 2020/06/28(Sun) 18時頃
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|
[それから、目を丸くして、 葉野に言われた事を飲み込むと>>916]
……そーか。そーだったら、いいけど。
[辰美はどこか嬉しそうに笑った。
限度を超えた嘘は良くないものだし 嘘で傷つくものがあることを知っている。 けれども]
(925) さねきち 2020/06/28(Sun) 18時頃
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|
付き合ってるくらいの可愛い嘘なら いつだってまた付き合うさ。
……見捨てねえって言ったことだし。
[君が胸を張って「好き」といえる誰かを見つけるまで、 見捨てずに見守っているつもりだから、 どうか、いつかその胸のわだかまりが 雪解けを迎えますように。
葉野の頭を、あの日と同じようにぽんぽんと撫でて 辰美幸俊は穏やかに微笑んでいた。*]
(926) さねきち 2020/06/28(Sun) 18時頃
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――パフェの話――
……世の中のスイーツってのは 巨大化するのが流行りなのか?
[って、委員長からの招集に一応来た辰美は言う。>>932
30倍を葉野と食べにいったことについては 主に福住や氷室が漏らしていなければ 誰もしらないはずだ。……漏らしてねえよな!?
それはさておき、愛宮主導で、女子たちで、 あるいは甘いものが得意な男子で、 パフェを食べてくれるなら、 辰美はあの日とは違い多少控えめにつまむだけである。
和菓子なら頑張ったんですけどね。 お供はもちろん麦茶です。]
(939) さねきち 2020/06/28(Sun) 19時頃
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七星がんばれ。あと半分くらい
[無理にきまってんでしょ、って笑い声が飛んできた。 辰美も小さく肩を竦めてわずかに笑った。]
(940) さねきち 2020/06/28(Sun) 19時頃
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[が、 奢りです、といった当人が 控えめにジュースを飲んでいたので、
辰美はパフェの山からイチゴとかワッフルとか、 そんなに口に残らないものをより分けると まっさらなスプーンに一部を乗せて ほれ、と差し出した。]
礼一郎〜〜 ちゃんと食わねえと化けてでんぞ〜 はい口開けろ〜〜
[断られることは織り込み済みなので すかさず礼一郎の前に先ほどより分けた皿を置いて 食え食え、と押し付けておいた。
虐待はよくないですね。俺もそう思います。*]
(941) さねきち 2020/06/28(Sun) 19時頃
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――パフェの話――
………… 男子が変形ロボに盛り上がるのと 似たようなもんじゃね。
[パフェとロボが同一かは分からないが まあ似たようなもんだろで片づけた。>>942
堅苦しくない食事の場は好きだ。 礼儀作法に口うるさい人間もいない。
なので、辰美はのんびりと、 30倍クリームの事に触れられない程度にそこそこ パフェを崩しては食べていたのだけれど]
(947) さねきち 2020/06/28(Sun) 19時半頃
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[は? と言われて 辰美は楽しそうに目を細めた。>>943
甘いのが苦手なのも、そう胃に入らないのも知っていて 「やめろ」と言いたげなのも伝わっています。 あえて通信は拾いませんでした。
まあ、みんな楽しそうだし、 お前も引いてないでほどほどに食べておけよ。
そう言いたげにスプーンを差し出して、 乗ったパフェが礼一郎の喉を通っていくまで スプーンの端はもっていた。]
(948) さねきち 2020/06/28(Sun) 19時半頃
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よくできました。偉い偉い。
[女子?今パフェに悪戦苦闘してるよ。残念なことにな。 辰美はスプーンから指先を放して、] つか、甘いもの苦手なのに奢んの、 がんばりすぎだろ。 かっこいーぞ。
[ほかの雑談に紛れるほどの声小さな声でつぶやくと 口元を押さえておかしそうにけらけら笑った。
言いたかったことはそれだけのようで、 もそもそもそもそパフェに手をつける委員長を一瞥すると おとなしくパフェの山を崩しに行った。]
(949) さねきち 2020/06/28(Sun) 19時半頃
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え〜。一体全体ナンノコトデスカネー
[福住から飛んだ激励には、 棒読みと無表情でそう答えて、>>945 ショートケーキにアイスを次々打倒する様子を一瞥する。 まさしくフードファイターである。]
風情も情緒もねぇじゃん。もはや。 ここまでくると暴力じゃん。
[ウケる。と真顔で言いながら、 階層を為している果物とスポンジケーキの一面を がっつり皿に取り、食べ始めるのだった*]
(950) さねきち 2020/06/28(Sun) 19時半頃
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―― ―― [――――……落下する感覚で目を覚ました。]
(1094) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃
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[光化学スモッグ警報が出そうなくらい、晴れているのにどこか霞んだ空を落ちていた。 乾いた地面に降り立つと、遊具の林の間で、滑り台の影に隠れるように、1人の子供が泣いていた。]
……おい
[なんで泣いてんの。声をかける。手を伸ばす。――ぐしゃぐしゃになった顔がこちらを見る。
…………俺だ。 ガキの頃の俺だった。わかってもぎょっとするもんだな。 今よりずいぶん小さい手が、迷ったように俺の手をとって、明るい場所に出てくる。 そのまんま乾いて少しひび割れたベンチに腰かけて、誰もいない公園を見てる。]
(1095) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃
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……なぁにそんなに泣いてんだよ。
『おにいが、……おいてって……』 あーもう……
[要領を得ない泣きごとばかりを小さい俺が繰り返している。こんなんだったっけな。困り切って、何か気を紛らわせるようなものがないか探した。 スマホ。……駄目だろ。もう少しいいもの。
ようやく一つ、ポケットの中に固いものを見つけて取り出す。]
(1096) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃
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これでもやるから舐めてろ。
『……あめ……』
[小さい手のひらに握らせたのは、檸檬キャンディー一つ。 パチパチと包装が破られる音。丸い頬が飴一つを食む。直後、「う」とうめき声が聞こえた。]
『…………すっぱい…………』
忘れんだろ。泣きたかったこと。
[砂埃の薄く舞う公園をぼんやり見ている。泣き止んだガキの俺は不服そうに飴玉を転がして、唇を引き結んでガリゴリと飴を噛んでいた。]
(1097) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃
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『おいしくない』
そのうちおいしくなる
『……おいしくない!』
……はいはい。よくまあそんなにわめいたり泣いたりできんな
[にらみつけてくるガキの俺と目が合う。よくもまあそんなに泣けるもんだ。そういう感想が思わず口をついていて、――ガキの俺は、それを聞いてきょとんと目を丸くしていた。]
『なんで?』
……なんでっつか
『なきたいときはなくよ。 わらいたいときはわらうよ。へんなの』
(1098) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃
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[ガキの俺はベンチから降りて、空を仰ぐ。 仰いで、くるりと振り向いて、俺の目を見て
――まくしたてた。]
(1099) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃
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『おにいちゃんがいじわるしてくるからかなしい。 おとうさんがおにいちゃんのことばっかりいうのやだ。 もんげんをまもらなかったら、おこるおかあさんがこわい。
たまにみえるこわいものも、やだよ。 あたまがおかしくなったみたい。
だからおれ、ずっとずっとずっとないてる。 ないておこられてる。それは、やだ。 よわいおれは、やだ。』
『……でも、なくのだけがまんするの、むずかしいよ。 うれしいこともぜんぶ、がまんしちゃう』
[ガキの俺の口調が、ほんの少し変わっていくのを、 俺は何も言えずに見ている。 静かに風が吹いている。]
(1100) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃
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『七星にいたずらしたらたのしいし。 ワカバヤシにおこられたらちょっとはずかしーけどうれしかったよ。
れーといっしょにいるのすごくうれしいし ひむろとふくずみがしあわせそうでもうれしい。
わだつみとはなしたらあたたかくてほっとするし はののうそはきらいだけど、わらってくれたらしあわせ。
きたなかとはやてといっしょにいるとげんきになるし まこともそこにいたら、すっごくうれしい。
はやみがおなじほんをよんでたらうれしいし えのみやのごはんをたべたらほっとしたの』 『……ぜんぶダメ? ぜんぶ、がまんしなきゃダメだった?』
(1101) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃
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『おれ、きらいなものにも、すきなものにも、 うそつきたくなかったよ。 ……だいじなもの、おっことしちゃいそうで、こわかったよ』
(1102) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃
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[ガキの俺がまっすぐ、俺の目を見ている。 ね、と言って微笑んでいる。
…………いや。これは、本当に子供の頃の俺か?
困り果てながら黙ってその目を見つめ返す。視界がどうにも滲んで困る。]
『…………なんでそんなにないてるの』
………うるせえよ
[光化学スモッグ警報でも出そうな、晴れた空。 どこにも雲が見当たらないのに雨ばかりが落ちて 俯いた俺を、子供の俺がのぞき込んでいる。]
(1103) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃
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『おれがなにおとしてきたかなんて、わかってるでしょ
……うそつくの、そろそろね。そろそろ、やめときなよ。
あ。――れーくんだ。 じゃあね、おじさん。』
おいこら、誰がおじさ…………
[顔をあげる。 突き抜けるような青空の中、そこには誰もいなくて、 ――――――――――……直後、視界が暗転した。]
(1104) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃
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―― 未来の話 ――
[スマホが鳴る音で目を覚ました。 ……メールが一件届いている。 どうでもいい日常の話だった。
メールボックスの中には、 友人を映画館に誘うメールや、 或いは、家族が引っ越す友人を気に掛けるメールが散らばっている。]
(1105) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃
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[夢を見た気がした。 ひどく懐かしい夢だったのに、内容が思い出せなくて 辰美は頬に落ちていた涙を不思議そうに拭った。
誰に首を絞められることもない、 少しだけ遠い町に借りた部屋の中。 大学もバイトも休みだった辰美は、 スマホを手に取ってベッドから身を起こした。
窓を開ければ、 降りしきっていた雪は穏やかな陽光に溶けて、 暖かい風が吹き込んだ。
その風に巻き込まれて桜の花がひとつ、ふたつ。 部屋の中に紛れ込んで、飲みかけの薬だったり 読みかけの『ゴーストライター』に落ちる。]
(1106) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃
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[暖かな日差しを浴びながら、 半分覚醒した頭で、辰美幸俊はスマホを触っている。
クラスメイトを家に招いたあの日、 『撮らせて』と全員に頼んで撮った写真を取り出しては 思い出に浸るようにそれを眺めた。
気まぐれのように過去へとアルバムを遡る。 日常の景色。故郷の景色。 そういったものが過って、
――ふと、その指を止めた。]
(1107) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃
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……あれ。
(1108) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃
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[……ほんの一瞬、 あの校舎の黒板に記されていた ”みんな”の文字が映った気がして>>5:18
辰美はそれを懸命に探そうとしたのだけれど 結局、その写真はどこにも見つからなかった。
真実を嘘に。嘘を真実に。 あの不思議な出来事が本当にあったかなんて 今や、あの時間を共有したクラスメイトの胸の中にしかない。]
(1109) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃
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[辰美は息を吐いてベランダから外を見る。 飛行機雲のかかる夜ではなくて、 色鮮やかに桜が照り映える昼だった。 もう一度スマホに指を滑らせ、あの日の共犯者にメールを打った。]
(1110) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃
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[それを送信した直後、スマホがせわしなく震える。 ……今度はなんだ、と確認してみれば、 それは兄からの電話だった。
元気にしてるか。 俺はちょっとずつ回復してる。 随分遅れたけど、大学も行けるはず。
そんな言葉に辰美は穏やかに相槌を打つ。
元気だよ。 回復おめでと。 俺より一個下の学年じゃん。勉強教えようか。
長くもなく短くもない会話のおしまいに、兄は言う。]
(1111) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃
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『お前さ、丸くなった?』
……なんのことだよ。うっせ。
『まさか故郷離れて寂しいんじゃねえだろうな』
……。ばか。
(1112) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃
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[辰美は思わず噴き出した。
確かにここには、辰美が『だいすき』だったものはない。 あの日に笑っていたともだちはここにはいない。 スマホの中に、確かにあったものとして写真が残るだけ。
高校を卒業してしまえばそれぞれの人生があり 別れを惜しむ心を置き去りにして、時間は進む。
けれども、――と、ほんの少し夢見がちな男は言う。]
(1113) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃
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すこし寂しいけど、だいじょーぶだよ。
(1114) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃
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[切れやしないって信じているから。 切らしやしないって、想っているから。]
(1115) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃
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[兄との通話が終わった後。
ほんの少しだけ眦に滲む涙をごまかさずに、 眠たげな狼……むしろ、犬、のようにあくびをすれば 流し足りなかったらしい涙が頬を伝った。
辰美はそのままゆるゆると微笑んで 晴れ渡る窓の外を眺めている。
雪解けを迎えた春爛漫。
やさしすぎるあたたかな風が、 しずかに1人の男の頬を撫でていった。**]
(1116) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃
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―― ある夜に ――
[――いいよ。って、 「笑」の文字を打つ前に送り出した。>>-1078]
(1259) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[薄い月が昇る前、
人と人が会うには遅い時間に届いたメールを一瞥して、 俺は「ごめん」と一言、最近できた友人に 今日の集まりを欠席する旨を伝えた。
しょうがねえな、後で金は払えよ、と メッセージを送ってくれる友に もう一度「助かる」とだけ伝えて軽く着替えた。
桜も散華しかけた春の事。 高校の頃に買いに行ったコートはそろそろ着るにも暑くて 次第に落ちてくる日を見上げながら、 最寄り駅まで歩いていく。]
(1260) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[実を言うとそろそろ音をあげそうだったから いつ来る、ともわからない急な連絡は嬉しかった。
……嬉しかったけれど少し心配でもあった。
平気じゃないけど大丈夫。 いつかのその言葉は、信じても大丈夫かって不安になった。]
(1261) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[駅前の公園。 自販機でレモンティーを二個買って、 流れていく人と、流れていく電車を眺めている。
罪も罰も何もかもをかかえて、 そ知らぬふりで生きていく人々を見ている。
……そうしながら、少し、考えていた。]
(1262) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[妹に暴力をふるっても平気なこと 『なんで平気なの』と校舎であいつは言ったけど、>>3:553 そう生きてしまったから、でしかないんだろうな、とか。
散々考えてはみたけれど、 やってしまったことをなかったことにするのは難しい、とか。 平気じゃないけど大丈夫。 そう言ったあの時のあいつは、 多分正しいと思うんだよな、とか。]
(1263) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[……まともそうな人間に混ざって生きてくのって、 どんな感じ。とか。]
(1264) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[あいつについての考えても仕方のない事を考えて、 ちゃんとまともな人間ぶった俺は、 公園のベンチに座っている。]
(1265) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[メールに書きかけた文字の羅列を 送ることなく一気に消去した。 ……ぜってぇ嫌な顔するだろうな、って想像がついたから。
でも、できるなら何か肩代わりしてやりたかった。 ずっと苦しそうなのに俺はどこまでも当事者じゃない。 それが苦しい。 ――苦しい、って思えるくらいには好きだった。
マフラーをかけてくれるのだって、 遊びに付き合ってくれるのだって、
他人には愛想いいくせに友達の扱いが ちょっと雑なところだって、
過去の行いがどれだけクソだと言い切れようが 俺は、あいつが好きだった。]
(1266) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[......被害者ぶるつもりはねえんだよな。 てか、できねえし。
そういう生き方を認めて、見守っている時点で 俺も同罪みたいなもんで あいつの妹にまとめて呪い殺されたっておかしくない。 そういう行いを許せない奴に責められるのが正しい。
それが嫌なわけじゃなくて、 ただ、あいつが苦しそうなのが辛いだけ。 なんで?ってずっと思ってる。 友だちじゃなかったら、なんて思考の選択肢は俺には無い。]
[……本当に、人の頭をぱかりと開けたら、 中身が矯正できたりしねえかなって思うんだけど。]
(1267) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[…………あー。]
[いっそ落ちきっちまえば楽だったかも。
……もしくは友達を全部失って たった一人になってしまえれば、 なんで平気なの?って思うあいつも多少納得がいったかも。
少なくともあいつの過去を知ってる俺がいなくなれば 多少、気が楽なのかなと思わなくもねえけど。]
(1268) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[でも許さねえよ。俺。 あいつが道を踏み外すのは許せないし 独りにするのも許せないし、 いなくなるなんて、できるわけないし。
……じゃ、これは意味のない考え事だったな。]
(1269) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[月を見上げて、静かに懺悔する。]
(1270) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[礼一郎。 あの校舎でお前にかけた呪いに気付いたら、怒っていいよ。 責めてほしけりゃそう言えばいいし、 慰めてほしけりゃ頼っていいよ。 横暴でいいじゃん。好きなタイミングで。
苦しい道を生きろ、ってエゴを貫いたのは俺の方だし 呪いを吐いて正しい道に縛ってんのも俺の方だった。
気付いて苦笑いが出る。すげえ偽善者のエゴイストじゃん。 …………笑えねえなあ。]
(1271) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[聞きなれた騒音が響いて、 見慣れた電車がホームに入ってくるのが見える。
人ごみがまた駅からあふれてきて、 もう夜も近い時刻。月もぽっかりと浮く頃合いに、 きっとそいつは、駅の中から現れるんだろう。 「息ができない」みたいな顔して。>>1225
だから俺はただ笑って出迎えてやるつもり。
あいつにとって知らないはずの街で、 昔みたいに笑って。]
(1272) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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おかえり。れー。 ……んだよ、寂しくなった? だいじょーぶか?
(1273) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[どこが「おかえり」だよ、って言われんのを待ってる。
あいつの息がしやすいように、 ちゃんとヤなことひっくるめて全部、思い出せるように。 ここにいるから、深呼吸していいよ。]
(1274) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[まっとうに生きてる阿東礼一郎が好きです。 お前が苦しいのは嫌なのに、 苦しい方向へ押し進めようとする俺です。
……ともだちとしては 割と最悪なやつに分類される自覚があんだけど お前の事が好きだから仕方ねえよな。
善人の顔をしてお前の罪の片棒くらい担ぐから これからも末永くよろしくな、ともだち。]
(1275) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[――――あ、 ごめんな、だけはぜってぇ言わねえ。]*
(1276) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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――卒業式の事――
[呆気なくやって来たその日、 辰美幸俊はなんとか泣きそうなのを堪えて、 やや無表情気味の笑顔で写真に写り込んでいた。
感情を制御しなくてもいいとはいっても こんなとこで男泣きすんのはやばい。
最後のホームルーム、 氷室が書いた「祝、卒業!」の文字を目を細めて眺め 貼られゆく写真たちに瞬いた。]
(1333) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時頃
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……それ。
[あの場所で見た絵だ。 辰美は驚いた様子で貼られゆくそれらを見て、 嬉しそうに目を細めては、 「俺も」とこっそり、黒板の端にそれを貼った。]
[......コンビニのケーキでお祝いをされる若林先生と、 映り込む、当時のクラスメイトの写真。 スマホで撮られたそれは 本当はワカバヤシに直接押し付ける気でいたけれど]
(1334) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[そのいたずらに静かに微笑んでいると、 氷室に強引に肩を組まされ、「なんだなんだ」と振り向いた。]
肩? いーけど。 ンだよ。撮られるのスキになった?
[軽口を叩きながら辰美はばっちり氷室と肩を組んで、 ピースを添えて、笑った。 パシャリ、と音がする。
直後、かさり、とポケットの中に入ってくるものがあって なんだ、とそちらに意識が持っていかれる。
――聞こえた言葉に瞬く。>>1298]
(1335) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[入っていたのは雪景色を無表情に見る辰美自身で、 それを驚いて見ればいいのか、 今渡された言葉に動揺すればいいのか、 どちらを優先すべきか、辰美にはちょっとわからない。]
うっせ、…………ばーか。 ありがとよ。
[ブサイク、と添えようとして、 半泣きになった辰美は、照れて赤くなった顔を隠すように 笑顔を氷室に向けた。]
(1336) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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……お前も、いー顔してる。 前よりよっぽど。
[鏡で見せてやりたいくらい。]
(1337) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[やがてクラス全員で写真を撮ります、と呼びかけられれば 辰美は後ろの方で立って、 やっぱり不器用にピースをしてみせた。
……写真に写ったのは泣くのを堪えた ちょっとブサイクな笑い顔だけれども。 氷室にバレていなければ、いい*]
(1338) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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―― ――
[ごめんな。]
[……なんてやっぱり、全然言えねえな。]
(1392) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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……なァに、なきそーな顔して。
[揶揄するでも嘲るでもなく、>>1354 しょーがねえなって、俺は笑った。
後ろの方でまともな人間たちを乗せた列車が再び動き出す。 まともってなんだろうな。 だいじょうぶ、ってなんだろうな。
問いかけておいて答えを持っていないので、 俺はただ笑って、おいでよ、って隣を示してる。 ここくらいまでなら、 息ができなくても泳いでこれんだろ。]
(1393) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[それから、二つ買ったうちの一つをその手に押し付けて 月が見える公園で、パチリ、とペットボトルの栓を開けた。]
(1395) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[いーよ。って、俺は二度目の言葉を放ってる。 >>1356>>1357 レモンティーを一口飲みながら。 月あかりを見上げながら。]
[月に釘づけにしてしまえない、 怖いものの話を聞いてる。]
(1398) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[……怖くねえよ。 お前の口で、お前の言葉で語ってくれるなら。
ちゃんと聞いてるからゆっくり話せよ。 そしたらちゃんと言うから。
――それでも話してくれて、 ありがとうって。 生きてくれて、 ]**
(1401) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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