196 水面に映る影より遠く
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[色とりどりの花火が、咲いている。 花が咲いてはしぼみ、また花を咲かせる。 実になることは永遠に無く。 散るために咲き誇る。
ひとはそれを、きれい というのだろう]
そーだな。 楽しそうで良かった。少しだけ、不安だったから。 八竹より素敵なひとなんて、早々いねえよ。
[その一つがまた、散った>>2:445 散った花の色は思い出されることはなく。 他の花と共に水の中に沈んでいくのだろう]
(21) かの 2016/08/23(Tue) 22時半頃
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[切り取った一瞬の想い出をを形に。 小さな想いを、遠い未来へと繋ぐための。
たとえ、俺がその時に彼女を思い出すことが無かったとしても。 記憶のいとをいくら手繰り寄せても、 思い出せない想いであったとしても]
(22) かの 2016/08/23(Tue) 22時半頃
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さんきゅ、大切にする。 後で送るから。 今日の花火の写真も全部。
[いつか見るこの写真の隣に、君がいないとしても。 みんなに笑われたとしても。 それでも手元に残るから。 八竹と俺の、想い出の形として。
一枚の絵となって、ずっと傍に在る。 写真の中、閉じ込めた彼女は、笑ってくれているのだろうか]
(23) かの 2016/08/23(Tue) 22時半頃
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どうして、って、 ……嬉しかったからに決まってんだろ。
[その時聞こえた声>>2:-133に、俺は瞳を丸くした。 驚いたからではない。 心のどこかで解っていたんだ。 転校するのが、八竹だということ。
俺に教えてくれるなんて、思ってなかったから]
(24) かの 2016/08/23(Tue) 22時半頃
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[そうして浮かんだ笑顔>>2:453は綺麗で、美しくて。 そして、消えてしまいそうなくらい、儚くて。 浴衣の袂を掴むなんて無作法なことはしない。
同じように立ち上がって、 手を掴もうと、自分のそれを伸ばした。 そうしないと、どこか遠くへ行ってしまいそうだったから *]
(25) かの 2016/08/23(Tue) 22時半頃
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[それから、どんなことを話しただろう。 なにか、話せたのだろうか。 願わくばそれが全部 褪せない記憶となってこの胸に留まりますよう]
(31) かの 2016/08/23(Tue) 23時頃
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[沢山の写真を撮った。 ひとつひとつを、忘れないように。 そうしたら、もしかしたら俺も撮られたのかな>>2:471
へび花火を結局することは無かったんだと思う。 あれは明るいうちにやるもんだから、来年までお預けかな。 付き合ってくれるなら、また来年。 嗚呼、でも。 受験とか、甘酸っぱい何かで優は忙しいのかな]
(32) かの 2016/08/23(Tue) 23時頃
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ゆたか、
[名を呼ばれれば>>2:472、いつもと同じように。 呼び返して、花火から視線を上げた]
そーだな。
[お前が楽しいって思ってくれてるなら、俺も。 花が咲いたように輝くその笑顔は、 散ることも、褪せる事もない。
もうすぐ散る花火の光で照らされた表情に 口元を綻ばせて微笑んだ *]
(33) かの 2016/08/23(Tue) 23時頃
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- 朝 -
ヒナ、おはよう。
[にゃー、とかなーお、ではない。 お嬢さん、と呼んでいたもの昨日まで。 飼い主さんに見つかったら、きっと怒られてしまう。
今日もまた、ここできみに会えた]
(35) かの 2016/08/23(Tue) 23時半頃
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ありがとう、
[昨日と同じ、校章の入った紙を開いた。 丁寧に折られたそれは、 一目で自分が括り付けたものでは無いと分かる。
同じ学校、ヒナという名前。 女の子らしい可愛い字。 少し考えればわかる事。 けれどまだ、知らない振りをしていたい。
しらない誰かと、細いいとで繋がっていたい]
(36) かの 2016/08/23(Tue) 23時半頃
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[どうか、どうか。 届きますように。 願いをかけて、今日も学校への道を辿る]
ヒナ、じゃーな!
[水着も、花火も入っていない鞄をさげて。 ポケットの中に突っ込んである携帯。 優への返信>>4はしないまま。 いわゆる既読スルー。 だって昨日返事したし、いいかなって。
欠伸を噛み殺せば、大きく伸びをした。 昨日よりも、一昨日よりもひとの少ない通学路。 補講が終わった今日、 昨日のメンバーとすれ違う事は無かっただろう **]
(37) かの 2016/08/23(Tue) 23時半頃
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[まだ誰も来ていな弓道場は、とても静かで。 昨日までの賑やかさが少し懐かしくなった。 主将になったからって、何か変わった訳では無い。 強いて言うならば、周りからの見る目。 それに、弓道部主将と呼ばれることで 俺の名前が消えていくこと。 そして遠い未来まで、残される事。
それは、少しだけ恥ずかしい]
(121) かの 2016/08/24(Wed) 22時頃
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( 言葉に出来ない想いは、 どこにいけばいいんだろう )
[深呼吸をひとつ。 身体に沁みついた動作は、一寸も狂ううことは無い。 物心ついた時からずっと、弓を握っていた。 だから、俺にはこれしかないと思い込んでいたし、 ここに逃げてきて、それが事実だと知った]
(122) かの 2016/08/24(Wed) 22時頃
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( 俺にはこれしかないんじゃなくて、 沢山あるものの中から俺はこれを選んだんだ )
[好きだから、好きなように。 沢山寄り道をしながら。 ブロック塀の上の猫を撫でながら、 たまには星を見上げて。 風鈴のおとに耳を澄ませよう]
(123) かの 2016/08/24(Wed) 22時頃
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はよー
[人が集まってくれば挨拶だけを返して、 また的に向き直る。 主将、なんてからかいながら同級生が呼んでくるものだから]
ばぁか、
[照れくさそうに、耳まで赤くして。 口元を綻ばせたんだ *]
(124) かの 2016/08/24(Wed) 22時頃
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[さみしい、なんて>>-377
俺にも滅多に言ってくれない言葉を誰かに 間違って送ってしまうくらいお前は、 ほんとはそいつに来てほしいんじゃねーの?
なんて。 そんなこと知らない俺が思う事は無いのだけれど]
(125) かの 2016/08/24(Wed) 22時頃
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にーちゃん。 浴衣、俺のもついでに出しといてー
[今日の部活は午前まで。 元々自由参加で、顧問は適当な時間に覗きに来るだけだから。 その日の集まり具合や気分によってコロコロ変わる。
今日は、夏祭りにいく!って奴が大半を占めていたから。 もちろん、俺もそのうちのひとり]
(126) かの 2016/08/24(Wed) 22時頃
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……かっこいい? 似合う?
えー、俺が言うの? どーせデートなんだろ?言ってもらえばいーじゃん。 はいはい。にいちゃんかっこいいよ、似合ってる。
[濃藍色に染められた生地に、 淡藤色で藤の花があつらえられた着物を着て、 くるり、回ってみせた。 信玄袋に携帯と、財布を入れて。
時計を見ると長針は12を、短針は4を指したところ。 少し早いだろうが、誰かいるだろうか。 下駄を履けば、カランと音が響く]
(127) かの 2016/08/24(Wed) 22時頃
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は?俺はデートじゃねえし。 じゃ、いってきます。
[はやくきて>>119 それが送られてくる前に、家を出た]
(129) かの 2016/08/24(Wed) 22時頃
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( なーに、してんだか )
[面白いから暫く眺めていようと決めた矢先、 信玄袋の中の携帯が震えた。 開けば、それはまだ俺に気付いていない彼からのもの。
仕方ない、なんて胸中で呟いた]
(130) かの 2016/08/24(Wed) 22時頃
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……だーれだっ
[見つからないように背後に回り込めば、 両手で彼の目を覆って。 思いっきり可愛く、耳元で囁いた *]
(131) かの 2016/08/24(Wed) 22時頃
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せーかい。
[そのまま耳元で、また囁いて。 くすぐったがりの彼の肩>>143が大きく揺れるのを、 楽しそうに見つめた。
でも、可笑しいな。俺結構頑張ったんだけど。 ばれないと思ったんだけどな?]
(165) かの 2016/08/25(Thu) 00時頃
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[手をかけられれば、目を覆っていたそれを離した>>145 ばれてしまったもの。隠す理由はもうないのだから。 こちらへ振り向いた彼と目が合った]
馬鹿とはなんだ、馬鹿とは。 優がはやくきて、って言うから飛んできたのに。
[ぐーぱんちを避けることはせず、掌で受け止める。 誰に見られていようと別に構わないのだが。 後ずさりをされているのを知れば、 流石に少し落ち込むかもしれない]
(166) かの 2016/08/25(Thu) 00時頃
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似合ってる? ……ありがと、嬉しい。
優もかっこいーよ。 いつもと違う感じで、新鮮。 一瞬誰だかわかんなかったもん。
[じろじろ見られれば>>456、 見すぎ、なんて少しだけ恥ずかしそうに頬を赤らめて、 手の甲を口に当てて顔を隠した]
(167) かの 2016/08/25(Thu) 00時頃
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さんきゅ、そーする。
[隣に腰掛ければ、小さく息を吐く。 服装が変わると雰囲気もこんなに変わるのか。 どこを見ていいか分からず、 しばらくは視線を彷徨わせていた]
今日は何食う?彰人がたこ焼き奢ってくれんだっけ? 折角だから、射的とか金魚すくいもしたいよな。
[なんと返ってきたのだろうか。 俺は一端、言葉を区切って、視線を下に向けた]
(168) かの 2016/08/25(Thu) 00時頃
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…… なあ、デートの話って まだ有効?
[できるだけ、冗談交じりの声音で。 視線は下に向けたまま、声を紡いだ]
(169) かの 2016/08/25(Thu) 00時頃
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[やっとの思いで絞り出した小さな想いは、 俺の心の内を知られることなく>>181 いつも通り、他愛ない冗談として伝わっていく。 俺が心を隠すのが上手いから? 彼がそういうのに酷く鈍感だから?
そうじゃ、なくて]
(207) かの 2016/08/25(Thu) 07時頃
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( 友達としか見られてないって、 きっとそういうこと。 どう足掻いても、それ以上になんて なれないってこと )
[当たり前のこと。 当たり前なのに、胸の奥が少しだけ痛いんだ。
心の内に渦巻く感情を、何と呼ぼう]
(208) かの 2016/08/25(Thu) 07時頃
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[下に落ちていた表情を上げる。 隣にはからかうように笑う優の顔。 同じように笑えば、いつもの調子で]
やーりい。 食べる!初恋の味。 実は優は俺より先に初恋済ませちゃってたりしてー
じゃーさ、集合時間まで デートな。
[けってー!と言って時計を見れば、 長針が丁度4を指した所だった。 立ち上がり、右手を差し出した]
(209) かの 2016/08/25(Thu) 07時頃
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お手をどーぞ? 優は慣れない浴衣で歩きにくいだろ。
それに、人多いから逸れちゃうかもしれないし、
[その手は、取ってもらえたのだろうか。 どこも変じゃなかったはず。 いつも通りを意識して。 冗談っぽく笑えていたはずだから]
(210) かの 2016/08/25(Thu) 07時頃
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まずはかき氷! あとちょっとしかないし、いそがねぇと。
[手を取って貰えていたなら、優しく引いて。 手に感じる温もりと、僅かに煩い心臓と。 2人分の下駄の響く音が、耳に届く。
この感情に、何と名前を付けようか **]
(211) かの 2016/08/25(Thu) 07時頃
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[差し出した手が叩かれる>>318 小さな音が鳴った。 痛くはない、当たり前だ。 軽く叩かれただけなのだから。
なのに、どうして]
( どうしてこんなに いたいんだろう )
[よく考えなくても当たり前のこと。 同級生の男友達と手を繋ぐなんて、普通はしない。 傍からみれば、 そういう関係に勘違いされやすい事をよく分かっているから。
一瞬だけ、寂しそうに歪んだ表情。 けれどそれは、すぐに元の笑顔をつくる]
(232) かの 2016/08/25(Thu) 18時半頃
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ほんとかよー?下駄も慣れてねえんだろ? ……まさか、密かに練習を……?
あー、それは いつになるのかなあ、
[ぼんやり、まだ明るい空に視線を投げる。 初恋もまだの俺にはハードルが高いって、なあ]
[重なる事のない手、途切れることのない人ごみ。 ぶつからないように周りを気にして歩いていたから、 優より少し遅れてしまった。 足を取られる前に、誰かに割り込まれる前に。 逸れないように。 優の浴衣の袖、袂を小さく掴むくらいは許してくれるかな]
(233) かの 2016/08/25(Thu) 18時半頃
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……あ、ほんとだ。 うん、レモンがいい。 ブルーハワイって、すごく優っぽい。
[海の色だし、海底に棲んでそうだし? 差し出されれば、礼を言って受け取る。 冷たい氷をひとくち、僅かに首を傾げた。 甘酸っぱいというより唯々甘いそれは、 ハツコイとはどこか違う気がした]
(234) かの 2016/08/25(Thu) 18時半頃
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んー?わかんねえ。 けど美味いわ、レモン味。
ひとくちだけだからな?
[駄目だ、なんていう訳ないだろ。 向けてきたスプーン>>220には目もくれず。 自分のそれで白い山をすくえば、 あまくてにがい"初恋"をきみにあげよう]
(235) かの 2016/08/25(Thu) 18時半頃
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なるほどってなんだよ、 はじめてのこいの、その時は ほんとにこんな味か教えろよな。
[そうして、かき氷を食べ進める。 彼から見られているのに気付けば>>222]
なんだよ、俺のはもうやらねーぞ。 ……ブルーハワイ、くれんなら。
[あげてもいいと、笑って。 声も掛けずにひとの顔を見てるだけなんて、 優らしくもない。 その内容を聞きたいような、 知りたくないような、よく分からない感情が渦巻いていた]
(237) かの 2016/08/25(Thu) 18時半頃
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そー?
ううん、俺はいいや。 冷たさで口の感覚無くなってき た
[きたんだけど、その。 得意げな笑み>>246で口元に持ってこられては 食べぬ訳にはいくまい。 据え膳食わぬはなんとやら。 この場合は、違うのだろうが。
結局誘惑には勝てず、口を開けてひとくち。 痺れた口内では、その味も良く分からなかった]
(252) かの 2016/08/25(Thu) 21時頃
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[かき氷を食べていれば、そろそろ舌が黄色に染まるころ。 次第に落ちていく視線には気付かないまま。 掻き消えそうな小さな声が聞こえた]
……それ、俺に聞く?
[言葉を詰まらせて、彼の方を見る。 俯いた視線では、どんな表情をしているのか、分からなくて。
ぽつり。言葉を綴る彼のこえに耳を傾ける。 俺の位置からは、柔い髪のつむじと、 朱く染まった耳だけが見えた]
(253) かの 2016/08/25(Thu) 21時頃
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ないよ。
誰かといると緊張することも、 うまく話せないことも、 メールがくるのを待ち遠しく思うことも。
でも、他のひとといるのを見て、もやもやはするかな。 時折、可愛くは 見えたりもする。
[呼応するように、こえを紡ぐ。 頭に思い浮かべるのは、浮かんだのは、]
(254) かの 2016/08/25(Thu) 21時頃
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なあ、ゆたか。
……それは たぶん ───
(255) かの 2016/08/25(Thu) 21時頃
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[戀だ。 そう続けようとした音は、 彼の言葉>>249によって遮られた。
行き場を無くした声は、留まることなく空へ溶けていく。 いつか続きを聞かれたとしても、 あの時言わなかったっけ?って、誤魔化すように笑うんだ]
(256) かの 2016/08/25(Thu) 21時頃
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おー、射的。 仕方ないなー、付き合ってやるよ。
[ようやく上がった視線は右へ、左へ>>249 無理やり話を逸らすように指を指されれば、 それ以上の追及など出来ようものか。
ぐいぐい袖を引かれれば、伸びちゃうだろと口元を綻ばせて]
(257) かの 2016/08/25(Thu) 21時頃
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ふふん、舐めてると痛い目見るぞ。
今日の俺は一味違うからな。 なんてったって、弓道部主将になったんだから。
[イルカのぬいぐるみから10個程離れた場所。 カモノハシのストラップに狙いを定めた。 弓とは重さからして全く違う射的用の銃を身構える。 自信は全くと言っていいほどない。 持ち弾は10発。 3もあれば落ちると踏んで、 的を見据えて、小さく深呼吸。
当たったのは9発]
(258) かの 2016/08/25(Thu) 21時頃
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[隣ではイルカのぬいぐるみを見事打ち抜いた彼の姿]
なかなかやるじゃん。 あ、でも、 交代でやった方が良かったな。
写真撮れなかったから。
[少しだけ寂しそうに声音を落として、 イルカのぬいぐるみとツーショット撮ってやる! なんて、カメラを彼へと向けた。
誰かにあげんの? そんなこと、聞けやしない]
(264) かの 2016/08/25(Thu) 21時半頃
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カモノハシ、かわいーだろ。 ……やる。
[そう言って差し出したら、きみは受け取ってくれたのかな *]
(266) かの 2016/08/25(Thu) 21時半頃
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[弾が変な方向に向かって飛んでいく音が響いた>>279 そのことが何だか可笑しくて忍び笑いを漏らす]
うん。 ずっと、逃げてきたから。
[何度も優には弱音を吐いてきた。 弓道をやめたいと、言ったこともあったっけ。 そんな、いつかの昔話]
(297) かの 2016/08/25(Thu) 23時半頃
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ありがと! 俺なりに、俺らしく頑張ってみる。 ……たまには、弱音を吐きにいってもいい?
[君の棲む水の中へ。 背を押してくれたことが、どんなに嬉しかったのか 支えになったのか。ずっときみは知らないままでいて。 小さな大切な想いをまたひとつ、箱に仕舞う]
(298) かの 2016/08/25(Thu) 23時半頃
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[ストラップを受け取ってくれれば>>283 静かに胸を撫で下ろす。 先程店主に貰っていた小さな透明の箱>>281に、 俺から触れることはしなかった.
そうして、突然笑い出した彼>>283に小さく首を傾げた]
なんだよ、突然。 俺の顔になんかついてる?
[差し出された掌サイズのイルカのぬいぐるみ。 瞳を丸くして、数度瞬く]
(299) かの 2016/08/25(Thu) 23時半頃
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は、俺に? ……さびしー、とか、なんだよ。今になって。 なんでそういうこと、最初にいってくんねーかなあ
就任祝いはついでかよ!
[そんで、俺だと思って>>284とか。 なんだよ、まるでお前がどっか行っちゃうみてーじゃん。 ぽかん、としばらく開けていた口を手で押さえると、 堪えきれない、という風に笑いだした]
(300) かの 2016/08/25(Thu) 23時半頃
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……ふふ、っ くく、 ありがと……、はは
……優だと思って、大切にするよ。
[大事そうに胸に抱いて、柔らかく微笑んだ]
(301) かの 2016/08/25(Thu) 23時半頃
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[一緒に撮った写真。 肩と肩がぶつかることに、少しどきりとしたり。 でもそれが全て友達だからなこと、俺はちゃんとわかってる。 カシャリ、ふたりの時を切り取った一瞬に、俺の想いも込めて。
俺の褪せない淡い初恋を、閉じ込めて。 遠い未来に、いつかこの写真を見返すその日まで。 初恋は、甘くて酸っぱくて。 うまく、言葉に出来ないや。
色褪せない写真と一緒に さよなら、俺のこいごころ *]
(302) かの 2016/08/25(Thu) 23時半頃
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- 或る夏の日 -
ヒナ。 なんだよー、最初の頃のツンツンどこいったんだよ。
[だらしなく頬を緩めながら、 真白い毛並みと碧い瞳を持った猫の耳の後ろを撫でれば、 心地よさそうに喉が鳴った。
ヒナがここまで懐いてくれたのは、 手紙を受け取ってくれたあなたのおかげ。 俺一人じゃいつまで経っても懐いてくれなかったように思う]
(328) かの 2016/08/26(Fri) 01時頃
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んー?わりいな。 何も持ってねえよ、
[勝手にご飯をあげたら怒られてしまう。 両手を開いてなにもない、と意思表示。 少しがっかりしたのか、その顔を伏せた。
その時に首輪に括られている何かに気付いた。 もう何度目になるのだろう、丁寧に解いては口元を緩めた]
(329) かの 2016/08/26(Fri) 01時頃
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[小さな偶然も、奇跡も、必然も。 運命でさえも。 それが幾度となく起こるようになってしまったら、 それはただの日常になっていく。 そうして、生活の一部に成り果てる。
ある日突然、それが無くなって初めて。 とても尊いものだったと気付くんだ]
(331) かの 2016/08/26(Fri) 01時頃
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[夏休みはあとすこし。 彼女との別れの日まで、あと ──
照りつける日差しが眩しくて、目を細めた *]
(332) かの 2016/08/26(Fri) 01時頃
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[だれか は今日もまた美術室で絵を描いているのだろうか。 だれか は今日も図書室の主となっているのだろうか。 かれはきっとプールにはいなくって。 自転車に乗って現れることも、今日はまだないのだろう。
そんなことを考えながら辿る通学路。 横断歩道の白い部分だけを踏んで、 ひとり 楽しそうに跳ねた]
(349) かの 2016/08/26(Fri) 02時頃
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お はよ、
[同じ部活の同級生に声をかけられれば、一瞬だけ固まって。 見た?と視線を向ければ同意の頷き]
い、いっしょにやる?
[すげなく断られたので、今日は部活に出ずに帰りたい]
(350) かの 2016/08/26(Fri) 02時頃
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[少しだけ気まずい空気の中、 俺を気遣ってか彼は他愛ない実のない話を沢山してくれた。
弓道場に着いて、着替えれば。 いつもとおなじように射場に立った 不意に思い出したのは、花火の時八竹と話したこと]
( 俺が、さみしそーだから って そういうお前もさみしーからそう見えたんじゃねえの )
[あの日、終ぞ口からこぼれることのなかった言葉。 寂しいって見透かされたのが恥ずかしくて、言えなかった。 的を見据えて放った矢は、今日も的の真ん中へと吸い込まれる]
(351) かの 2016/08/26(Fri) 02時頃
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[掴めた掌は俺なんかのとは全然違って、 細くて柔くて。力を入れれば壊れてしまいそうで。 ふたりで花火をした。 白い猫の話になれば、 少しだけ声音が上がってしまったことだろう。
去年も同じクラスだった彼女とのか細いいとは、 こうやっていつまでも続いていくと、 それがある日突然消えてしまって。 俺の記憶からも消えてしまって、褪せてしまっても。 その尊さに気付くことは出来なくても]
(352) かの 2016/08/26(Fri) 02時頃
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( ……やだな )
[いなくならなければ感じられない大切さ、なんて。 もっと想い出をつくっておけば良かったって後悔しないために、 普段は言わないことを提案したりした。 でも、それでもやっぱり。 急ごしらえの想い出だけじゃ、足りないみたい]
……どうして、もっと、
[後悔だけが、深く心に刻まれる。 それも、もうじき消えてなくなってしまう。 酷く歪んだ表情を、誰がみることも 無かった *]
(353) かの 2016/08/26(Fri) 02時頃
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- 遠い未来 -
[掃除をしていたら偶然見つけたアルバム。 これを開いてしまえば、もう後戻りは出来ない。
掃除は、明日にしよう。 諦めた俺は、アルバムを一ページ捲った]
あー、なつかし。
[それは、夏休みの終わりに彼女が手渡してくれたもの>>321に、 俺が撮った盗撮まがいのものを付け足したものだった]
(361) かの 2016/08/26(Fri) 02時半頃
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( すでにアルバムには写真がぎゅうぎゅうだったのに、 俺のも貼って〜って無茶いったっけ )
[ぱらり、何ページか捲ったところで、 俺が単体で映るものが目に付いた。 楽しそうに笑っていて、隣には不自然なスペース。 胸がいたい。何か大切なものを欠いてしまったと、 今になってようやく気付いた。 それがなんなのか、いとを強く手繰り寄せても、 記憶の奥深くに潜っても、どうしても分からなかった。
その違和感は、全ての写真にあった。 誰かが、そこにいたような不自然な空白]
(362) かの 2016/08/26(Fri) 02時半頃
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なん で
[知らぬうちに瞳に溜まっていた雫がこぼれる。 ぽたり、写真に染みをつくった。 どうして泣いているのか分からないまま、 ただ、時間だけが過ぎていく]
(363) かの 2016/08/26(Fri) 02時半頃
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[やっと落ち着いた頃、 ようやく探していた写真が見つかった。 イルカのぬいぐるみと、カモノハシのストラップと。 それから。 淡い初恋を抱いていた彼とのツーショット。
あの日ここに閉じ込めた想いは、 色褪せることなく、鮮明に思い出される]
きーて、俺のはつこいのひと。
[じゃーん、と恋人に見せびらかせば、 どんな反応をしたのだったか。 掌サイズのイルカのぬいぐるみは、 今も俺の机の上。 大切に飾ってある **]
(364) かの 2016/08/26(Fri) 02時半頃
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[弓道場からは、図書室の窓すら見えない。 切ない彼女の声も届かない>>393]
さよなら、
[無意識にこぼれた声は、自分でも良く分からなくて首を傾げただけ。 強い風がカーテンを揺らす時、 俺の髪も強く撫でた]
(398) かの 2016/08/26(Fri) 07時頃
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やだ、よ
[ぎゅ、と胸が締め付けられる感触。 心にぽっかり穴が空いてしまったような。 ひとしずく、頬を何かがつたう。
褪せないで、消えないで。 こぼれていく記憶を必死に拾い集めて、 心の奥深くに仕舞った。 いつか、また巡り会えるその時に、 色鮮やかなものとして想い出せますように **]
(399) かの 2016/08/26(Fri) 07時頃
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