15 ラメトリー〜人間という機械が止まる時
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>>1:401
――……ごめん、
[もう行かないで、言葉が示す意味。 今日だけではないのかもしれない、とそう思う。
ころさないで
その言葉は刻まれた記憶との相似性ゆえに、否が応にも甦る。 少女の手が伸ばされれば、咄嗟に身を引いた]
……汚れてるから、ごめん。 すぐ、着替えるから。
[>>1 右手をと請われれば慎重に手を差し伸べる]
(5) 2010/07/20(Tue) 00時頃
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ラルフは、少し明るさが増したような気がした
2010/07/20(Tue) 00時頃
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――……こちらに、近づいてる、
[慎重に差し伸べたはずの手は、思わず少女を引き寄せる。 光の束を見据える眼差しは、昏い光を宿した]
(7) 2010/07/20(Tue) 00時半頃
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[>>8 掌で包まれた、その感触には少しだけ目を見張る。]
……あ、ごめん。 君まで、穢れる……。
[静謐な水が濁ってしまう、そんなイメージが浮かんで、 引き寄せたこと、触れたこと、に謝罪を重ねる。
問われた言葉には、ゆるく首を振る。 どう答えるのがニンゲンらしいのだろう]
怪我はしてない…… 自分で、斬ったのだけだから。
[離れないその手に、戸惑いながら視線を落とす]
あたたかい ね
[ぽつり、呟きが零れた]
(13) 2010/07/20(Tue) 00時半頃
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[自らの呟きにゆるく首を振った、 どれほど他者に触れていなかったのだろう。 温もりに、何か脆いものを引きずり出されそうに、なる]
――……、
[まだ、触れられた]
[気づいたことに拒むように、右腕がじくり、痛んだ]
(20) 2010/07/20(Tue) 01時頃
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>>19 [目蓋を伏せるその仕草、 たぶん、何か間違えてしまったのだろう。 笑顔を、――すぐに消えてしまった笑顔を思い出したのは何故だろう]
ごめん……、
――あ、いや、着替えはあるから。 だから、服は洗わなくても…… あ、
[もしかして洗われるのは、自分 なのだろうか]
(21) 2010/07/20(Tue) 01時頃
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>>22 [覗き込む青い双眸に、びくり、と引いて]
や、血は止まってるから。 別に、そんな大した傷じゃ……いつも、放っておいてる から……
心配しなくて も、
[拒絶しようとする言葉を重ねても、 握られた手は、温かいから、払うことなど出来なかった]
君も、疲れてるでしょ? ――……無理しないで、休んだほうがいい。
[支えるはずだった手に、支えられてしまった。 そんな気がして、戸惑いの色は尚増した。]
(24) 2010/07/20(Tue) 01時頃
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>>26
心配かけて、ごめん…… でも、勿体無いよ?本当に。
[けれど、その意思は変わらないように見えるから、 手に引かれるまま、歩みを向ける。 缶詰、と聞けば、少しその表情は和らいだ。
中庭は暗さを増していただろうか。 それでも涌き出でる泉の色、少女の眸と同じその色は清らかで青く、しんと沁みいるよう。これをなんというのだろう]
……ああ、綺麗、だね。
[その色に、また一つ、忘れていた言葉を思い出す。]
(27) 2010/07/20(Tue) 01時半頃
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>30
[止めようとして、けれど手は水に浸ってしまった、 乾いてこびりついたまま残った血が、溶け出してしまう。目を伏せた]
――…ちがうんだ、本当に。
[どう説明すればいいのだろう。 自分のことでなど煩わせたくはなくて、 だから、つい語られた言葉を考えもせずに問うた]
それは、どういう意味? ――……、だって、綺麗なのは、
[青い双眸に目を向ければ、向けた視線は泉へと流れる]
(31) 2010/07/20(Tue) 02時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/07/20(Tue) 02時頃
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>>33 [人としての扱いは自分には過ぎたものなのだ。 否定の言葉は、けれどうまくは伝えられないから]
――…ああ、話す、約束していたね。
全部、話すと長いかも。 いや、短いかな、わからない。
[戸惑いの色にはそれだけ返して、 水の中、揺らいで離れてゆく白い手を見ていた]
[手が離れて、その水がひどく冷たいことに、初めて気づく]
(39) 2010/07/20(Tue) 03時頃
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>>34 [綺麗じゃない、言葉の意味は想像出来たから、 続く言葉を押し留めようとして、間に合わなかった]
……ごめん、言わせちゃって ごめん。
でも、違う。 関係ないんだ、そういうのは、関係ない。
[浸した指先、一度躊躇ってから、離れた手を追いかける。
ヒトと異形の違い、罪悪と無罪の違い、 それぞれ異なる人の価値判断、正しさはわからない。 ――ただ、自分が感じることが、自分にとっての真実なのだろう]
俺は、綺麗だと思うから……
[泉の色、少女の色、どちらが先だったのか]
(40) 2010/07/20(Tue) 03時頃
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[もう少しでいいから、上手く言葉を紡げれば、と思って]
――……、
[今更、ヒトに戻りたがるなんて、自嘲が過ぎる、 ヒトであることなど、とっくの昔に放棄していたのに。
野獣に変じた男が、人間の姿に戻る物語。 ――王子様 などという存在はあまりにも自分には遠いけれど。 そんな物語を演じるには何もかもが遅すぎる。
もう、たくさんの赤を散らせてきたのだから、
重ねた罪に与えられる罰、 ヒトでない存在としてとして朽ち果てるのが、相応しい**]
(42) 2010/07/20(Tue) 03時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/07/20(Tue) 03時半頃
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―泉― >>47 [己が人間であることを放棄したのは、何故だったのか考える。――飽和してしまったからだ。 抱えられずに零れた何かがあった、人であることは辛かった]
人形…… でも、今のヨナは、あたたかいよ
[水の中、捉えたその指先は もう冷えてしまっていたかも、しれないけれど。]
……君の中には泉が見える から、 そう思う。
[問い返される言葉に、小さく頷く。 青い眸に見つめられれば視線を水面に映した、 罪に穢れた手が触れても泉はただ清らにそこにある。 少し歪んで映る、彼女の姿] ――…そう思われるのが嫌なら、ごめん、だけど。
(52) 2010/07/20(Tue) 08時半頃
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ラルフは、あの唄声に気づけば、侵食の疼きを思い出した**
2010/07/20(Tue) 08時半頃
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―泉―
[泉に映る少女が、わずかに微笑んだ。 釣られて小さく微笑う――今度は途中で、消えない]
ここにいる、意味。 ――……俺には、 [あるのかな と、自問は口の中だけで。 絡まる指先を感じれば、それを問うのは自虐的な気がして]
最期のラメトリー…? ラメトリーという言葉には、 何か意味でもあるの?町の名前だけじゃ なくて。
[その言葉は何か、存在を示すように聞こえた]
(70) 2010/07/20(Tue) 18時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/07/20(Tue) 18時頃
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[先ほども見えたあの光の束 ――焼蛍虫の話だということは、わかったけれど]
風向き、変わった……? 城全体が、包まれるほどではなかった、と思うけれど。
[空を見上げる、 その規模はどの程度だったか]
でも、ここが焼かれたら……あの樹が。
[中庭は避けてくれるように、祈るしかないのだろうか]
(71) 2010/07/20(Tue) 18時頃
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>>73
何か、出来る事……あるかな。
[ここにいる意味、それを問う代わりにそう口にした。 もっとも己の手では、出来ることなど限られて過ぎていて―― >>74 問うた瞬間、舞い降りる虫たち]
――――愚問だった。
[数匹程度なら斬れる、 熱気を吸わぬようスカーフを口許まであげて、 少女を庇うように前へ出る]
(76) 2010/07/20(Tue) 18時半頃
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[咳き込む音が聞こえる、 濡れた指先から ぽたり 雫が落ちた]
――コリーン、あぶな……
あ、いや……そうか、 ごめん、コリーン、少し歌って――…
[彼女の歌ならば、蛍の燃焼は和らぐかもしれない。]
(77) 2010/07/20(Tue) 18時半頃
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[5指の刃を広げて、空を薙ぐ。 狙いなど定められたものではなかったけれど――
焔を切り裂く鈍色に、 引っかかった虫たちが ぽとり ぽとりと 燃え落ちる]
――――…、ッ
[燃えカスはちりり、頬を焦がして。 小さく眉を顰めた]
(80) 2010/07/20(Tue) 18時半頃
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[>>81 その小さな歌声に、少し呼吸が楽になる。 >>82 駆け寄ってきた小柄な人影が、 虫を斬るのを視界の端にとどめる――。
無言で、そちらを見やれば一度頷いて見せて。
やがて泉を守る樹に舞い降りようとする、 最期の焔を、叩き落した――]
(83) 2010/07/20(Tue) 19時頃
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――……まだ、あとが来るのかな? 逃げたほうが、いい?
[促す言葉はヨナとコリーンに。 恐らく自分は、2人ほど熱気の影響は受けていない。 躯の内部がどうなっているか、 なんて考える気はしなかったけれど]
ヨナ……
[>>85 座り込んだ彼女がこちらを眺める その眼差しに、差し伸べかけた手は止まった。]
(88) 2010/07/20(Tue) 19時頃
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[もともと黒ずんでボロボロだったコートは、 より一層無残な姿になっていた。 もっとも、歌がなければ、それも燃え上がっていたところかもしれない]
……コリーン、無理言ってごめん。
ありがとう。 早く、水を……
[座り込んでいる彼女に、新たに水筒に水を汲んで差し出した]
(89) 2010/07/20(Tue) 19時頃
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[ヨナに向けた手を止めたのは]
――……ごめん。 殺して、ごめん。
[ころさないで]
[けれど、自分にはそれしかできない。 青い眸が嫌悪に、あるいは蔑みに、あるいは怖れに。 変わるのを見るのが、怖かったのかもしれない]
ガストン、 ヨナに手を……貸してあげて。
[そして泉の傍ら、焼けた頬を水で冷やす]
(91) 2010/07/20(Tue) 19時半頃
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>>@6
今のところ は?
[全身ずぶぬれで這い上がってくるアリーシャの姿、 少し目のやり場に困って、あらぬ方を見た]
(93) 2010/07/20(Tue) 19時半頃
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[>>90 コリーンが水で喉を潤す様子に 少し安堵して、眉尻を下げる]
ううん、ほんとは、 逃げてって言うつもりだったから
……あと、あの、さっきはごめん。 心配してくれてたのに、わかって なくて。
[小さく狩りの最中の非礼を詫びた]
(95) 2010/07/20(Tue) 19時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/07/20(Tue) 19時半頃
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[頬には少し、赤い痕が残ったけれど、 他は、生身ではない左腕の袖が焦げた程度だ]
俺は平気、だけど。
――そうだね、ここからは離れて、 みんな室内に入ってたほうがいい、と思う。
[>>97フィリップの言葉に同意を示せば、 綺麗、というアリーシャの呟きが聞こえた]
[見上げれば空にはいまだ鮮やかな光の渦]
(103) 2010/07/20(Tue) 20時頃
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[>>98 言葉には少しばかり、沈黙する。 小柄な随分異形化の進んだ少女と、 彼女の会話が自然耳に入ってくる]
――……、 歌いたいから、歌う。
[灰色だったコリーンの髪は、 白銀の輝きをさざめかせていて、目を細める。
自分の出来ることは、したいこと、ではない。 ――果たすべき、約束だ]
(107) 2010/07/20(Tue) 20時半頃
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[泉の影には見覚えのある木造の楽器が一つ、 運良く焼蛍虫の被害を免れていたらしい]
セシルの、ヴァイオリン かな。
[あんなに大事そうに持っていたものを、 どうしてこんなところに放置しているのだろう。 少しばかり不可解に思う]
(111) 2010/07/20(Tue) 20時半頃
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[>>109 見上げる姿にゆるく首を振って。 己の過去の記憶を振り払う]
いや、そう言えるのは凄いな って、 思っただけ だよ。
[泉の傍らのヴァイオリン。 これはすぐにでも避難させておいたほうが良いだろう。 とりあえず、屋根のある古城内に持ち運ぼうと、その楽器を持ち上げた**]
(113) 2010/07/20(Tue) 21時頃
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[コリーンから水筒を差し出されれば、 ヴァイオリンは戸口付近に立てかけ、それを受け取る]
いや、こちらこそ。 本当に無茶させて、ごめん。
そうだ……これ、フィリップになんだけど。 コリーンも、飲むといいと思うんだ。 煎じて飲めば、喉にいいお茶になる はず。
[街から収穫してきた、甘草の根っこ。 ヴァイオリンの隣にその紙包みを置いて、 ホリーと呼ばれた異形の少女を振り返る]
(130) 2010/07/20(Tue) 22時頃
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[――そしてガストンの傍ら、 ヨナの様子に目を向ければ、中庭へと戻る。
竜の少女と同じように空を見上げた。
そうしてしばし、焼蛍虫が舞い降りて、 あの木に害をもたらさぬよう、光の渦を見つめている**]
(132) 2010/07/20(Tue) 22時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/07/20(Tue) 22時頃
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―中庭― [>>140 ただ沈黙を返されたことを思い出す。 ――それしかできないこと、殺すことしかできない。 けれど自分のそれは望まれていないのだろう]
君は異形化するまえのこと、覚えてる? ……最初から、その姿 ってことは……あるのかな。
だったらごめん。
[傍らの竜の少女に、独り言のように語りかける。 返事があろうとなかろうと、気にせずに]
―――俺はたぶん、 自分で望んだから、こうなった気がするんだ。
(169) 2010/07/20(Tue) 23時半頃
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[見上げる空に変化はない、 右手をふと伸ばして、焼蛍虫の灯りで気づく]
―――……、
[生身の爪の色が鈍色に変わり始めていた]
[水の中、絡めた白い指の冷たさを 握られた手の、あたたかさを 思って――]
[ころさないで、といわれたあの樹を見た]
(170) 2010/07/20(Tue) 23時半頃
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ラルフは、ふと振り返れば、フィリップの姿が回廊に見えただろう、か
2010/07/20(Tue) 23時半頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/07/20(Tue) 23時半頃
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[フィルと目が合った気がしたけど、 表情までは見えない、鈍色の爪は握りこむ]
……って、ああそうだ。 さっきは助かったよ、ありがとう。
[そして思い出したように、 竜の少女に感謝の言葉を添える。
――人であることを維持し続けるのは難しい、 ホリー、会話の中で名を覚えてしまったから、自分の名も名乗った]
(189) 2010/07/21(Wed) 00時頃
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―中庭― [焼蛍虫の光の渦、少しその高度を増した気がする。 まだ遠ざかってはいないよう だけど――]
異形が出現したての頃って、 ……異形は人類の天敵だって、学者さんが言ってたらしいんだ。
でも、天敵なら、 どうしてこんな風に混ざったり、人が異形になったりするんだろうね。
君は、人でありたいって思ったこと、ある?
[問いかける言葉には、 返事があろうとなかろうと気にしない、 沈黙も特には負担にはならなかったから。
その内アリーシャの姿が見えただろうか]
(201) 2010/07/21(Wed) 01時半頃
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あれ、フィル…… え、ああ もう夜明け なんだ……
[>>200 そんなに時間がたってしまったのか、と思う。
フィルの姿にゆるやかに目を向けたのは、 ホリーの頭に伸ばされる手を見たから、なのだけれど、 それがこちらに向かうのは、思いもよらず ――たたらを踏んであとずさる]
あぶな、 くはない けど……
あ、根っこ、うん…… っていっても、俺もよくわかってないんだけどね。
[請われた言葉にはこくこく、頷いて。 それから、フィルの真似をしてアリーシャに手を振ってみた]
(203) 2010/07/21(Wed) 01時半頃
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ラルフは、その背後には、名のなかった少女の姿も、見えるだろう
2010/07/21(Wed) 01時半頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/07/21(Wed) 01時半頃
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>>207 [ふわふわと綿毛と遊ぶ少女の、 大きな声での叫びに少し目を瞬かせて]
ポーチュラカ……
[反芻した呟きをぽつり、零す。 それは花の名前、だった気がする、 そう、小さな扉を語源とした花の名前――どんな花だったろう]
花の名前、貰ったんだ。 ――…よかったね、意味もぴったりだし。
[友達にはなれない、と言って ほとんど泣かせてしまった幼い少女に、 せめても祝福の言葉を向け、手を振りかえした。
今はそれを拒絶したことも、酷く意味が薄い気がしている]
(212) 2010/07/21(Wed) 02時半頃
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[跳ねる少女の姿を見送る。罪悪感のせいか、 明るい姿も何故だか少し痛々しく見えるような気がする。 闇の薄れゆく空に、視線を逃がして] もう、大丈夫だよね。 ……あの、樹も。
[そしてフィルに促された通り、 城内に入れば辺りを見てから、気が急いたように歩き出す。
休んでいる邪魔をしてしまうかもしれない、けれど。 部屋の一つ一つを検めながら、ヨナの姿を探した。
――何と言えばいいのか、わからないのに]
(221) 2010/07/21(Wed) 03時頃
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ラルフは、部屋は見つけられるだろうか**
2010/07/21(Wed) 03時頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/07/21(Wed) 03時頃
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―城内―
覚えろ、ってなにをだろ……
[歩きながら、ふと、右の肩に右手で触れる。
>>234 去り際、結局フィルにはぽふりこの右肩を叩かれた。 触れようとした手を避けかけた時、 その表情が少しばかり歪むのが見えた。
ごめん、と反射的に謝った。
けれど、ヒトは脆すぎて。この手が触れれば簡単に傷つけてしまう。
どうすれば、よかったの かな?
自問のような呟きを、一つ彼に零してしまった。 一人でいれば、考えることもないような問い]
(240) 2010/07/21(Wed) 08時頃
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[獣の王子は、何故人を求めたのか。 己の醜さなど他人がいなければ、気づかぬにすむというのに]
―――…いや、
[そんなことじゃない、知っている]
[そして、また一つの扉をノックして――]
(241) 2010/07/21(Wed) 08時頃
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ヨナ……?
[反応がなくとも、扉を開けて呼びかける]
(242) 2010/07/21(Wed) 08時頃
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[望み――。
竜の少女との独り言のやりとり、 >>243 独り言と独り言だから、 それに対して何かを言うことはない。 ただ「望んだんだよ」と、遠く過去であることを示した。
>>244 ふと漏らした言葉に、 剣呑でない気配が湧き上がるのを感じて、 けれどその素直な怒りはなんだか、好ましかった だから]
全て変わってしまって、 ……自分自身のままで在れたヒト、見たことないんだ。
[だから] [全て変わってしまう方がよいと答えた竜の少女に、そう零した]
[それもやっぱり独り言**]
(247) 2010/07/21(Wed) 09時頃
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―ヨナの塒― [扉を幾つも幾つも開いた、 それは他者に届くまでの距離に似ている。 開いた扉の数だけ、次の扉に期待と惧れが増えてゆく]
ヨナ……?
―――……シィラ、
[部屋を埋めるような異形の体、 とぐろを巻いたそれの中心に、銀の髪の一房が覗いたような気がして]
――……ヨナ、
[名を呼ぶ]
[“天使”はほんの少し、震えて。 触手の一つがする と、視界の端で動いた気がした]
(290) 2010/07/21(Wed) 16時半頃
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[ それは ]
[ 『殺してしまうの?』 ]
[ 聞こえるはずのない幻聴 ]
(291) 2010/07/21(Wed) 16時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/07/21(Wed) 17時頃
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―ヨナの塒― [鳴き声に、ふと我に返る]
――………、 なにもしないよ。
[シィラの大きな一つの眼が、こちらを見ていた。 警戒されているのだろうか、 それはそうだと思いながら、刃を引きずり一歩近づく]
……ヨナ、眠っているの?
[問いかけたのは異形へだったか、護られ子だったか。 あるいは独り言めいた呟きか、声音に安堵のようなものが混ざる]
(298) 2010/07/21(Wed) 17時頃
|
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>>299 [繰り返される鳴き声、 それはどこかで聞いた獣の警戒音に似ている。 ――子連れの獣の、外敵への威嚇の声を思い出させた。
今、近づくべきではない、と思うのだけれど]
―――……ヨナ、
[零れた銀の髪に思わず手を伸ばしかけた、 その足も動いて、保たれた距離の均衡を壊す]
(300) 2010/07/21(Wed) 17時半頃
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>>301 [空を裂く触手から身を護る術は それを斬ることだけ、しかなったのだけれど]
[ ころさないで ]
[動かせない左腕、わずか遅れて右手が動く]
―――……ッ!
[急所を庇った右腕の肉が抉られる、 腕を貫いたそれは、少し狙いが外れてこめかみを裂いて]
………は ぁ、……ッ、つ。
[逃れるように身を退ければ、片目の視界が濁った]
(302) 2010/07/21(Wed) 18時半頃
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[濁った視界、 赤く染まった右腕に――、一瞬のフラッシュバック
食いちぎられた左腕、 翼を赤く染めて飛び去る異形の天使 何度も繰り返された言葉と約束、甦る声音]
[―――お願い、 コ ロ シ テ…… こ ろ さ な い で…… ]
………あ、
[重なる音に、――声に現実に引き戻される]
(305) 2010/07/21(Wed) 19時頃
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ヨナ、大丈夫…… ころしてない よ
[掠れる声が自分に向けられたものだと、思って。 濁る視界、片目では距離感がよくわからないまま、歩み寄る]
――……今度は、 ころしてない……から、
[シィラの攻撃は、止まっていたらしい。 シィラにのめりこむヨナの姿が怯えたようにも見えて繰り返す。 生身の腕は、酷く痛んで用を成さない。]
[ゆっくりと差し出すのは、刃の指をもった左腕]
(306) 2010/07/21(Wed) 19時頃
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ラルフは、刃には触れないで、と 小さく言葉を添えて
2010/07/21(Wed) 19時頃
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>>307 [金属の腕は、温もりを伝えない。 ただ、ぎゅっと握られた手首を見れば、そのままこちらへ引き寄せた。
距離感に惑う。 軽い体は、抱きしめられるほど、傍に。
けれど、その腕が ない。]
――……怖がってる? ごめん。
[閉ざされた目蓋を覗き込む、青は 見えない]
(308) 2010/07/21(Wed) 19時半頃
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>>309 [見開く眸の青に、また小さく安堵する]
や、警戒されてたのに、 勝手に近づいたから、いけないんだ。
君が気にすることじゃないよ、ごめん。
[けれど白い手は伸びて、そっと頬に触れた。]
血で汚れるから…… ――…謝りにきたのに、何してるんだろね、俺……
ほんと、ごめ……、
[触れるその手を声だけで制止すれば、 寝ずの番と抉られた傷とで、酷使した体が さすがに軋んでぐらついた**]
(310) 2010/07/21(Wed) 19時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/07/21(Wed) 20時頃
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[>>319 酷い姿なのだろうな、と思う。 元々血まみれだったのが、今度は自分の血で汚れて―― 獣の王子だって、こんなに酷くはないだろう。 その鮮やかな赤は、自分に唯一残された色]
――…謝らないで ほんと、 ヨナのせいじゃない よ
ほら、汚れる 君には赤は似合わない から……
[少女の腕に支えるように抱きしめられる。 あえかなぬくもりが、浸透するのに。抱きしめ返す腕が――]
大丈夫、心配ない。 心配ない よ、ヨナ……
[何かを諦めたようにゆるく首を振れば、 刃の腕が少女の体を少しだけ、閉じ込めるように動いた]
(331) 2010/07/21(Wed) 21時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/07/21(Wed) 21時半頃
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[宥めるような呟きを幾度も幾度も繰り返す。 痛みよりも、謝罪の言葉が辛いのはなぜだろう。]
―――大丈夫、 なんでもないから……
[それでも体を苛む熱に思考と感覚は、酷く鈍って。
近づく それ には気づけない]
(335) 2010/07/21(Wed) 21時半頃
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>>337
君のせいじゃない。
[その言葉だけは、聞こえるたびに否定する。 ――何度でも、何度でも]
……痛くないよ、大丈夫だから。 ああ、そうだ、ごめん。
眼に入る血だけ、拭ってくれない かな? ちょっと鬱陶しくて……
[薄汚れたスカーフへ、ちらと片方の視線を落とす。 再び聞こえた異形の警戒音に、ゆるゆると腕を下ろして]
(340) 2010/07/21(Wed) 22時頃
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ああ、ありがとう… だから、謝らないで、
[>>341 揺らぐ足元、彼女に支えさせていること、 気づけば、離れようとして――]
少し、休めばだいじょうぶだから…… また、あとで――
[そして戸口を振り返れば、その扉は開かれて >>342 問いかけが一つ]
――…誰?
[言葉を反芻する、生身の体がざわりと した]
(343) 2010/07/21(Wed) 22時半頃
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セシル……
[その口調は少女のよう、 誰?と問われた言葉、虚ろな瞳。
その名を呼んだけど、 “セシル”ではない何かにしか、見えない。]
俺はセシルを知ってる けど、 ――“君”は知らない……
[瞳に暗い色が降りる、 左腕の鈍色がかしゃりと鳴った]
(355) 2010/07/21(Wed) 22時半頃
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ラルフは、ヨーランダの呟きが聞こえれば、滲んだ警戒を消せぬまま、わずか躊躇いの色
2010/07/21(Wed) 22時半頃
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[床に向けた刃に体重をかけるようにして、 その存在を見やる、服装も姿もセシル本人のそれ。
彼に妹の名前を問うた時、 その返答はなかったのを覚えている。]
―――……まだ、 かろうじて、人のつもり だけど。
あなたも、っていうことは、君は異形なの?
[約束、耳に入る2人の言葉――一度、ヨナを見る]
(364) 2010/07/21(Wed) 23時頃
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[>>367 少し首を傾ぐ、 同じように中に住んでいるのなら、 その違いがわからないとでもいうように]
―――…シィラが、
[シィラが自分を殺そうとしている、 その言葉にはシィラへと視線を流して、 ――続いた問いにヨナを見た。
その涙の痕を、理由を 知らない]
――……わからない。 ヨナ、俺は君を……? [ざわめく シィラの鳴き声が、響きだす。]
(379) 2010/07/21(Wed) 23時半頃
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ラルフは、小さくあとずさった
2010/07/21(Wed) 23時半頃
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[>>383 もう泣かないから――、 その言葉と、そして向けられたシィラの敵意]
――…俺が、君を泣かせたの?
[触れられなかった一瞬の躊躇いが 産んだすれちがいに、気づくことなど出来るはずもなく。 ただ、優しい人を泣かせたのだという事実に瞳を揺らす]
ごめん、君がどうして泣いたのかわからないけど、 わからないまま言うことじゃないけど、
……でも、泣かないで
[生身の腕は動かないから、 差し出せるのは左手だけ、それは人を傷つける刃の腕]
(392) 2010/07/21(Wed) 23時半頃
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[線引きも、謝罪も、自問も。 たぶん馬鹿だとわかっているのだけれど。 望まず誰かを傷つけるのは、いつだって怖いから。
この腕は――請われて殺せなかった友達を、 殺すためのものだと思ってたけれど。
もしかしたら、ただの惧れなのかもしれないと思う。 眼に見える刃があれば、その距離は、 不用意に誰かを近づかせることはなくて。]
――…どうすれば、よかったのかな。
[どうやっても大丈夫、 と、返してくれたのは掠れた声]
(402) 2010/07/22(Thu) 00時頃
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[>>369 セシルの言葉は、 聞こえているのに、意味を成さない]
――……泣かないで、ほしいんだ。 慰めること、できないから。
一人で、泣かないで。
[差し伸べる手は止まることは、なくて]
(406) 2010/07/22(Thu) 00時頃
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ラルフは、ヨナの手が動けば、口唇はかすかに、微笑の形に。
2010/07/22(Thu) 00時頃
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