241 The wonderful world -7days of KYRIE-
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[干渉出来ない現実世界は、眩しい。 干渉出来なくなった途端に尊いものに見えてくる。 人の営み、感情、善悪、目に見えない当たり前。 今なら親父の言葉も少しは分かる、きっと、俺は、
(323) 2018/05/20(Sun) 20時半頃
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──このために、生きてきた。
(324) 2018/05/20(Sun) 20時半頃
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[はた、と声に我に返る。>>321 殴るとうねぁんとする鼬は手応えが解りづらく 堅い宿借は物理的な干渉をする気すら沸かない。
もしかして:器用貧乏 と検索結果に出かけたところ、 足元を冷気が撫でて数体が凍りついた。]
(327) 2018/05/20(Sun) 21時頃
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─ああ!?親ァ!? それはあれか、リーダーとか 指揮者とか、頭とかの…
……ああああとにかく群れはそっちに任せた! 頼んだ、ゼン!
[さながら凸凹の激しい氷の絨毯。 大きな個体、高いところにいる個体、俯瞰の個体… 思い当たるリーダー格に当てはまるノイズを 片っ端から殴り蹴り燃やし焦がし。 所謂ゴリ押し、正規の手順ではないので 答えが見つかる確率はとても低い。]
(329) 2018/05/20(Sun) 21時頃
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[答え、或いはそれに近い何かを 誰かが持ってくるのをただ待つのは性に合わない。 しかしこのノイズの際限無さと言ったら。
一度立ち止まって流れの元を潰すか…と考えたところ 先頭車両近くに人影がたったひとつ。>>299 ぎょっとして思わず二度見したが間違いは無い。]
おいっ、あんた!! そんなとこいたら、殺されちまうぞ!!!
[叫びながら彼の方へ駆け出そうとすれば 次々と姿を表す新手に遮られてしまう。 思うように動けないのを嘲笑うかのように ノイズは続くよ、どこまでも。]*
(340) 2018/05/20(Sun) 21時頃
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─ 回想:■ ─
[よわくなんてない。 ちょっぴりやんちゃだとおもう。 いのこりだってしたことがある。 びっくりはしたけど夕方はたしかオーマガトキ、 おいてかえるわけにはいかないだろ。]
[よったとーちゃんがおしえてくれた。>>322 まだよくいみわかんないけど、たぶんすごいこと。 それからおれは、おしえてもらったなまえのかんじを もうとっくんしてかけるようになった!]
[大きながようしにおれのなまえをかいた。 それからあれ、どこかで見たことあるなって あたまがいたくなるまでうんうんいって、あっ!]
(343) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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おいっ!■!! ちょっとこっち、こっちこい!!
[こいこいと手をふったら ■はしずかにきてくれた、たしか。 それから太いマジックをとりだして。]
いいか、■。見てろよ。 これ、おれのなまえ。 なんかににてるだろ?にてるよな!
でも、なんかしっくりこないだろ? だから、こうして、こうやって…
[芽生の『生』の字の上らへん。 左にのっかったカタカナのノのはんたいがわに きゅきゅ、きゅ〜とマジックのくろでせんを足して。]
(344) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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──へっへーん!ほら!いっしょだ! おんなじかんじだ!すごいだろ!
[■。おれの■のなまえ。 たまたまなんだろうけど、おれはうれしくて、うれしくて ごはんのときもずっとにこにこしていた!]
(346) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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[そんな。 焼けた記憶のひとかけら。]
(349) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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[何処からともなく少女が加われば>>341 顔と耳と尻尾と言われて人面犬が脳内に。 いやそれは違うだろうと頭を振って 黄色いノイズ にはっとなる。]
黄色…さっき倒した狐か!? っておいお前、そっちは大群が──
[大丈夫そうです。>>342 勇ましく駆け抜けていった少女を見送れば、 パートナーと話をしていた男が動いた。>>348 あ、あの説明>>200で買えたんだ と 内心ほっとしたところで、いなりずしのかほり。]
(355) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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[これには思わず狐もにっこり。 化けの皮、再度剥がれますれば。]
居た!狐!! ゼン、近いそっちの、頼んだ!
[ミンクの群れの中に居た狐目掛けて走り出す。 今日、もう何回走ったか分からない。 ずっと動きっぱなしなこの身体は 止まると死ぬとでも。言っているよう。]
(374) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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──ふははは。 散ッ々化かしてくれたな狐コノヤロウ!! 今日、いや今が年貢の納め時だ、 観念しやがれぇええええええ!!!!
[積年(数十分?)の恨み晴らすべく 笑って叫んで走って飛んで、全く忙しない。
ひらりひらりと身をかわしては 移動先で嘲笑うように尻尾をゆらゆら。 仕舞いには電車の上にまで登って 鬼さんこちら と鳴き声をあげた(ような気がした)。]
(391) 2018/05/20(Sun) 22時半頃
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まてっこら、この…!
[車両と車両の間の梯子まで移動して 待ち受ける狐と御対面─────ひゅん!!]
─っあっぶねぇ!! まだまだやる気はあるみてぇだな!
[ひょっこり首を覗かせようとしたところ 打ち首にせんと尾が鋭く空間を撫でた。 髪の毛ひと束はらりと舞って 勢いづけて電車の屋根に登り、走り出す。]
(392) 2018/05/20(Sun) 22時半頃
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[次逃がしたらどこに行くのかわからない。 飛び降りようとぐっと力をこめた狐、 間に合えスライディング!
前足、後ろ足が宙に浮き─ 先ほどかすった尾のひとつを─……掴んだ!]
…ありがとな。少し、楽しかった。
[空中。 ぐ、っと力を込めて、燃やす。 いつものような赤ではなく、白に青が滲む炎。 珍しい、と見とれる間もなくさらさらと。
重力に従って流れる塵と身体は あっちょっと高い思ったより高い─── べしゃっと格好悪く地面に着地した。]
(396) 2018/05/20(Sun) 22時半頃
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────っつ……
[受け身はなんとか取れたものの、 電車の屋根から落ちたダメージはあった。 強かに打ち付けた左肩は外れてはいないが 出来ればこのまま明日を迎えたい、と 消えていく手のひらのカウントダウンを眺めて。>>#9]
[それから。 電車がゆっくりと動き出せば 取り戻された"当たり前"を目を細めて見つめた。 あの小さな箱の中の当たり前を、 誰かの幸せのための糧にはなれただろうか。 …なんて。つい感傷的になってしまう。]
(429) 2018/05/20(Sun) 23時半頃
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[パートナーが狐を凍らせていたのは確認したが、 そういえば氷もこの辺りにないな、と 周囲を軽く見渡せば、すぐ近くにいただろうか。 ノイズの群れはまだ彷徨いており 攻撃の意思を示されたらじろりと威嚇くらいは。]
[線路から遠ざかる背中>>410に置いていかれる、と 肩を抑えながら小走りになった ところで>>428]
(430) 2018/05/20(Sun) 23時半頃
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─────っ───
[ゼン、と。 叫ぼうとした。
すると、目の前に白と青がちらついた。 先ほどの狐のノイズの残り火>>396、珍しい色のそれが 胸をぎゅう 締め付けて、声が出ない。
声が出ない。]
(431) 2018/05/20(Sun) 23時半頃
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[──そんな絶好の、がら空きの背中を ノイズが見逃すだろうか。
否。]
────あ
[長い尾をしならせて─ カマイタチ、男の背後から風の刃を貫通させた。]
[胸■に一瞬見えた風の刃、……、身が千切れ。そう 内側から風と 赤 これは自分■血 ばらば ら、 ふわりと舞い上が ゼン。呼べた
る 衣服。もえるように あつい]
(451) 2018/05/20(Sun) 23時半頃
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[ ──また しぬらしい]
(454) 2018/05/20(Sun) 23時半頃
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[嘘とは思わなかった。これは現実である。つねらずとも身体は痛い、めちゃくちゃ痛いついで に頭から倒れた。せいで顔が痛いどうして、目の前で人は死んでいく俺もまた死んで■く息をするのがつ らいでも息をせねば人は■きられぬ立たねば、人は歩けぬ立たね■立たねば立たねば立って彼に歩■て隣に並んで生■て生き返って何をする生きるいや生きるのだ諦めてはならな い諦■させてはならな■斜面をからだ■■り落ち■いくも■きっとち■らも入■■い■■■■■■■■
■
ゼン。]
(455) 2018/05/21(Mon) 00時頃
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────"──
[どうやら、まだ生きている。 びうびうと喉を通る空気はやかましい。 視界は涙か、霞んで、老眼…いやいや。]
………………、
[伝えたいことがあるんだ。 まだ伝えたいことがあるんだ。
ちからの入らない腕、足は……うん。 でも、行かなきゃならねぇんだ。]*
(459) 2018/05/21(Mon) 00時頃
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[あ、だめだこれ、思ったより進まねぇ。 ずりずり、ずるずる、這っていると パートナーを殺した男がこちらを見た。>>463 よかった。まだ耳は聞こえる。]
い""ら ね"ェ
[がらがらの声だ。酷い。 そうしてまた、這う。]
(483) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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[テレパシーでいいじゃないかって、おもうだろ。 でもなるべく近くに行きたいんだ、 だってからだがあついから。
出ていくばかりの赤色が命の軌跡を遺す。]
(485) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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[這うちからすらも、尽きた。 半端な距離。隣ではない。 それでもここからなら、いいか。]
『ゼン。おい起きろゼン。 最期にひとつ、いいこと教えてやっから 笑え。笑ってくれ。』
(488) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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『俺は、ヒイロじゃない。 もちろんヒーローでもない。 下の名前、な。 めい。めいって言うんだ。笑えるだろ。なぁ、』
(489) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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『笑ってくれよ……』
(492) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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─だろ?ヒーローなんて柄じゃねぇんだ!
(500) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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[だってヒーローは皆を助けるから。
ふつり 途切れた声に あーあ……と目から熱いものが。
使い果たした。なにもかも。]
(502) 2018/05/21(Mon) 00時半頃
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あんたは俺の、……花だったよ。
(507) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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[当たり前に隣に並べる。
俺は、幸せだったよ。]**
(513) 2018/05/21(Mon) 01時頃
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