219 The wonderful world -7days of SAIGAWARA
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―4th Day:中央エリア/ジョードデンキ前―
[――今日は、君たちのセンスを試します。 そんな前置きから、今日もマイペースな 死神のサブミッションは始まるだろう。
『頭のてっぺんから、つま先まで、 【Vir/GO】コーデでキメてきてください』
【Vir/GO】とは……サイガワラで展開するファッションブランドのひとつ。 人間に正義を説いたアストライアー、おとめ座が名前の由来。 店頭にはゴシック&ロリータ系のファッションが数多く並んでいる。]
(@23) 2017/06/17(Sat) 16時頃
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[人気ジャンルゆえ、サイガワラ内にも数多くの店舗があるだろうけれど、 参加者がその衣装を見繕うとするなら、 ファッションビルであるMey-Fに向かうことになるはずだ。
ただ、今日ばかりは注意してほしい。 そのビルの前を漂う、4つの黒い影―― サメ型ノイズ<スウィングシャーク>が、訪れる参加者を狙っているだろうからね。*]
(@24) 2017/06/17(Sat) 16時頃
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[店外の壁にもたれかかって、僕は携帯の画面を眺める。 いつも通りのミッションメールと、もうひとつ。 非日常を告げる、コンポーザーからのメール>>@14
正直、にわかには信じがたい。そう思わない訳でもない。 彼女が言うのであれば、間違いではないだろうとも思うけれど。
とはいえ、余裕が生まれない限り、 手を引かれない限り、 あんまり関わりたくないと思うのは、 メールの主に対しての苦手意識が大きい。多分。
ほら、君子危うきになんとかっていうだろう? 尤も、自分は君子と言えるほどに賢いとは思わないけれどね。*]
(@25) 2017/06/17(Sat) 16時頃
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[目が、合った。>>120 多分、僕の方は、おや、といった顔をしたと思う。 初日のゲームで見かけた子だったからね。]
こんにちは、ボク。一人かい?
[挨拶がてら、ひら、と手を振って、 何なら名乗りつつ、ミッションを告げたなら、 返ってきたのは>>126ちょっと困ったような顔。
確かに、少々縁のないジャンルだったかもしれない。 彼の纏っている服を見ながら、死神は考える。 そうして、ひとつ、頷いた。]
(@46) 2017/06/17(Sat) 19時半頃
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いいよ。ヒントを上げよう。 ……と言っても、ただの僕の好みだけどね。
[そうして、じ、と彼の服装と体型と、 頭の中のクローゼットを見比べる。
その末に出た結論は――]
――ドルマンカーディガン。
[漫画であったなら、集中線が集っていてもおかしくない。 そんな真顔で、死神は口を開く。]
(@47) 2017/06/17(Sat) 19時半頃
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モモンガみたいに、脇の部分がだぼっとした 黒いカーディガンがあってね。
あとは白とか紫のカットソーと、黒いクロップドパンツ、 ……えぇと、Tシャツと、七分丈のズボンってことなんだけど。 そういうのにブーツを組み合わせるのが似合いそうだ。
[ゴスロリと聞いてまず思い浮かぶような、 黒やレースに包まれたファッション、 所謂“王子系”も、悪くはない。 少年の髪の色も生えるからね。
けれど、――]
(@48) 2017/06/17(Sat) 19時半頃
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普段はあんまり縁がないブランドだろう? なら、そういうサラッと着られる組み合わせの方が取っつきやすいかな。
……と、僕は思ったんだけど。
[あくまで個人の感想ではあるし、 まぁ、少々古いモデル(過去形)の言うことだから、 お気に召さなかったかもしれないね。
あぁ、それから。 【Vir/GO】はゴシック系を中心とするブランドではあるけれど、 店を探せば、シンプルな着やすいデザインもあるかもしれないしね。
何にせよ、ミッションに挑戦するか否かは自由だ。 そうして、死神はどこぞに向う彼の背>>129を、 こちらも手を振って見送っただろう。**]
(@49) 2017/06/17(Sat) 19時半頃
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[ Q.大切なものを失う前とその後で、 その存在は、同じものだと言えるか? A.NO. 心の拠り所を失った存在は、 喪失自体、或いは、別のものに依存するしかない。 それはもはや、別の存在である。
Q.失った大切なものを取り戻すことができたとして、 その存在は、「失う前」に戻ることができるか?>>22 A.不可能。 イマと過去。大切なものを同時に抱えて 生きていけるわけがない。]
(@53) 2017/06/17(Sat) 20時頃
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[多分、僕が問いに答えるとするのであれば、 こういった答えになるのだろう。
大切なものを未だ抱えて生きているのであろう同僚や、 大切だったものを探しているのであろう、 我らがゲームマスターさまたちが羨ましくない訳ではない。
それでも、今の自分の生き方を変えられるとも思わない。]
(@54) 2017/06/17(Sat) 20時頃
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[非日常、もとい、2度目の死を味わった者たちに対しても、 特典として挙げられている、報酬の増加にも興味はない。
ただ、僕は見たいだけだ。 輝かしい思い出と、それを踏みにじるような無慈悲な終わり。 それをもたらされる人間の姿を、眺めていたい。
あぁ、もう。 どうしてこんなことになってしまったんだろうね。**]
(@55) 2017/06/17(Sat) 20時頃
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[絵が描ける訳でもないから、自分のイメージが彼に伝わったかは分からない。 どちらかというと、モモンガという部分が誇張されすぎた気がして、 うっかり空飛ぶ愉快な仲間と化したりしないだろうかという心配すらある。
何にせよ、彼が去った>>161今、 自分がすることは、この場で待つことだけ。 動くとしたら、斉木奈直生と名乗った>>157 少年が戻ってきてからだろう。
あぁ、ちなみに。 代金についてなら心配しなくてもいい。 目的地の前を優雅に泳ぐサメたちの腹には、 一匹につきにつき二ユキチ相当のバッジが入っているので、人一人分の服を買う足しくらいにはなるだろう。 僕だって、鬼ではないのだ。死神だけど。*]
(@80) 2017/06/17(Sat) 23時半頃
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[腕が、痛む。
じくじくと痛みを訴えるのは、数日前に“もらった”腕の傷。 血は止まった。日常生活にも、何なら多少仕事をする位は問題ない。 けれども、こうして暇を持て余していると、いやでも意識してしまう。
他者に対して、触れるだけで傷を与えることが出来る。 とはいえ、自身が同等の傷を負うのは必須条件であるのだから、 全く、難儀なサイキックである。
あぁ、でも。 この力のお陰で、楽しいこともあった。 スマートフォンの角を口元に当て、死神が思いを馳せたのは、その傷をもらった時のこと。>>3:1>>3:2
未だに自身が傷を持っているかのような、沈痛な面持ちをする青年。 あの表情を見られただけで、こちらとしては益があった。
悟られるつもりは毛頭ないが。]
(@84) 2017/06/17(Sat) 23時半頃
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[暇を紛らわすように、 ふと、思い至って死神のトーク画面を開けば、 アイスとキツネと赤い何か>>@17だったり、 明日使えないムダ知識>>@35と 迅速なツッコミ>>@38があったものだから、 僕も少し考えた後、メッセージを送信しておいた。
『それ、食べた?感想だけ聞かせてほしいな』 『美味しかったなら、みんなで食べようね^^みんなで』
それは、夢見がちな少女がまだ冷静であったならという予防線と、 いざという時のための予防線である。
如何せん、マブスラ勝負だったりその他諸々だったり、 彼女と関わる機会は多いのだ。 万が一にも、一人だけ犠牲になるのは勘弁して欲しい。 こればかりは死なば諸共だ。**]
(@87) 2017/06/18(Sun) 00時頃
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えっ。
[二度あることは三度ある。 ここのところ毎日顔を合わせている、見知った顔がいたものだから、 当然、僕は彼女たち>>293に手を振って、 今日も今日とて、サブミッションを出題した。
けれども、コンマ数秒の拒否を食らったものだから>>294、 僕はきょとりとした眼差しを、彼女に向けることとなった。 そういうわけだ。]
(@122) 2017/06/18(Sun) 10時半頃
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あんまり着たことないから、恥ずかしいとか? りょうちゃん可愛いし、案外似合うと思うんだけど。
[そう思わない?と、同意を求めるように、 視線を向けた先は、彼女のパートナー。
まぁ、確かに。 興味を持たない限り、余り触れたことないブランドだろうし、 彼女が拒否する気持ちも分からないでもない。 (だからミッションで指定したわけだけれど。)
あぁ、勿論、優先すべきはミッションであり、 サブミッションに強制力はない。 だから、彼女たちが渋るというのであれば、 自分は無理に引き留めるつもりはない。]
(@123) 2017/06/18(Sun) 10時半頃
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[あぁ、けれども。 そうだとしたら、とても惜しい。心からそう思う。
黒髪が映えるような白のドレス。 そういうの、似合うと思うんだ。きっと。 まるで、――みたいで、さ。**]
(@124) 2017/06/18(Sun) 10時半頃
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[目は口ほどに物を言う。 視線が交わったのは数秒、頷き合った>>334僕たちの想いは、 死神と参加者、その垣根を超えて共通していたと思う。
そう、きらびやかに着飾った彼女を見てみたい。 その一心である。
だから、風呂場に連れて行かれる猫の如く、 ずるずると連行されていく彼女>>340と、 その背を押す、鼻歌でも歌いだしそうに ご機嫌なパートナーの姿>>336を、 僕は、親指でも立てながら見送ったことだろう。
そういえば。 僕は去りゆく背に、問いを投げかけようとして、やめた。 帰ってきたときに、尋ねたらいいだろう、と。**]
(@133) 2017/06/18(Sun) 13時半頃
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[鼻歌交じりに、スマートフォンを触っていた死神は、 こちらに向かってくる足音>>369>>375に、 おや、と顔を上げて――]
(@136) 2017/06/18(Sun) 15時半頃
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……りょう、ちゃん!?
[驚愕した表情のままに、 スマートフォンを、地面に取り落とした。]
(@137) 2017/06/18(Sun) 15時半頃
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すごい、よく似合ってる。 可愛いじゃないか。本当のお姫様みたいだ!
[スマートフォンを拾うより先に、 彼女と、その隣の立役者に向けて、 死神は万雷の拍手(一人分)を送っただろう。
こちらに向けられた自信ありげな視線には、 僕も親指を立てて、一つ、頷いて見せた。]
(@138) 2017/06/18(Sun) 15時半頃
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綺麗な黒髪だから、 白い服がよく似合ってる。流石だよ。
[白を纏う少女の周囲をぐるぐると歩き、 ファッションチェックをする死神の視線が、とある箇所で止まった。]
髪のアレンジもいいね。 ポニーテールもよかったけど、 今のも、女の子らしくて、とっても似合ってる。
[職人の仕業とも思えるような、細かな気遣いは、 店員さんにでもやってもらったのかな、と。 そんな呟きを漏らしつつ、死神は満足げな表情で さて、と二人を振り返った。
あぁ、スマホをいそいそと拾い上げた後にね。]
(@139) 2017/06/18(Sun) 15時半頃
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うん、合格だよ。バッジをあげよう。 ……あぁ、その前に、質問をひとつ。
[バッジを渡そうとして、 死神は思い出したように手をひっこめた。]
どう、りょうちゃん。 写真の調子は。
[投げかけたのは、昨日も問いかけたもの。 彼女と、それからパートナーに向けて、付け足すようにもうひとつ、質問を。]
(@140) 2017/06/18(Sun) 15時半頃
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“今の君たちにとって”サイガワラは、どう見えてる? 楽しい、とか。雑多な街とか。何でもいいんだけど。
[わからない、というのであれば、それでも構わない。 二人の反応を暫し待ったのち、死神は、 青いバッジを差し出すことになっただろう。]
(@141) 2017/06/18(Sun) 15時半頃
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へぇ、センスがいい。 もしかして、そういった仕事だったのかい?
[ポニーテールから一転、上品なお嬢様然とした髪型は、 シーシャの仕業であると聞いたなら、 僕はなるほど、と合点が言ったように頷いただろう。
とてもセンスがいい。それだけではない。 いつか聞いた、気になる参加者のこと。 かっこいいというより、かわいいと評価されていた カリスマ美容師の話を思い出す。>>@2:23
成程。彼女が好みそうなタイプだ。 口角が緩く上がる。]
(@160) 2017/06/18(Sun) 20時半頃
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[そして、問いかけへのふたりの答え>>397>>402に、 僕は、さらに笑みを深くしたことだろうと思う。]
うん、いい答えだ。
[質問の意図は明かさない。 そうして、一つ頷いたのち、白いドレスを纏ったお姫様の掌に、 青いバッジをひとつ落としたところだったと思う。
――“変身”を遂げた彼と、そのパートナーらしき少年が、 突如僕らの前に現れたのは。>>388]
(@161) 2017/06/18(Sun) 20時半頃
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[ベースは、ここを去る前に彼に告げたものだったと思う。 黒のドルマンカーディガンに、カットソー。 クロップドパンツとブーツ。 けれど、そのデザインの中に滲み出る――]
黒の中に映える白と紫の調和、アクセントの金。 シンプルなシルエットに関わらず、地味ではない。 模様もうるさすぎず、着る者の魅力を引き立てている。
極め付けは、頭に添えられた>>389黒い薔薇。 そう、これは……!
――まさに、職人のこだわり……っ!
[見る者の目を縫い付けんとするコーディネート。 シンプルながらも随所にこだわりをにじませた攻撃力の高いその姿に、 僕は本日二度目の万雷の拍手(一人分)を送っただろう。]
(@162) 2017/06/18(Sun) 20時半頃
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変なんかじゃないよ。よく似合ってる!
[(正直、女の子向けのコーデだなぁと思わなかったわけではないけれど、) 森の愉快な仲間というわけでもなく、 予想外にいい方向に変身を遂げていたものだから、 少年の変身した姿に、僕はまたも満足げに頷いたのだった。]
文句なしに合格だ。 はい、バッジをどうぞ。
[照れるというよりは、唯々困惑しているような少年の手に バッジをひとつ、落とす。 あぁ、腕にあった包帯>>317が ファッションでないことに気付いたなら、 “もらう”くらいはしたかもしれないね。]
(@163) 2017/06/18(Sun) 21時頃
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[それよりも、だ。 写真を撮っていい?>>404と聞かれたなら、 僕は苦笑しつつも、写真の中に収まっただろうか。
その後、すぐさま「君も写りなよ」と、 シーシャの手からカメラを奪い取ったなら。 4人の参加者の姿が、カメラの中に収まることになっただろうか。*]
(@164) 2017/06/18(Sun) 21時頃
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[そうして、すこぅし後の話。 参加者たちがミッションの達成に向けて、どこかに向おうとしたなら、 僕はその背を見送って――
着飾った少年と、少女。 彼らの影に、ひとつずつ、黒いサメの影を混ぜ込むことだろう。
彼らのファッションは、どちらも、文句のつけようのないほどだった。 それでも、まだ、少し足りていない。 特に、白の映えるドレスの方。
出来れば、赤色が欲しい、と。 そう思うんだけど、さて、どうなるだろうね?**]
(@165) 2017/06/18(Sun) 21時頃
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[自分の能力は、ただ、傷をもらうことと、自分の傷を与えることだけ。 ただ、後者を隠してさえいれば、相手の信頼を得やすい能力ではあるらしい。 或いは、先程の少年のように。 痛みに価値を感じている者>>452に、喪失感を与えることも。
尤も、先程の件に関しては、故意という訳ではなかったけれど。 ただ、在ったからもらった。それだけだ。]
(@183) 2017/06/19(Mon) 00時頃
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―サイガワラ上空―
[一面に広がるコンクリートジャングル。 その一角、ビルの屋上から、死神は見ていた。 仕掛けたサメが彩った、白に広がる赤>>431を、 突然の乱入者に襲い掛かる、水の塊たち>>454を。
そして何より、彼らに“終わり”をもたらさんとす、 鉄パイプを振り回す同僚の姿>>@177を、 死神はじっと眺めていた。
水を差すような真似はしない。 ノイズでもけしかけようものなら、 鉄パイプの矛先が此方に向きかねない勢いだったもので、 ただ、僕はじっと傍観者に徹していたことだろうと思う。]
(@184) 2017/06/19(Mon) 00時頃
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[終わりというものは、突然に訪れる。 それはいつだって、理不尽で、無慈悲で、暴力的だ。
その姿を体現したような、黒い翼を持った青年の姿に 少しばかりの嫉妬を覚えつつ、 死神は唯、成り行きを見守っている。**]
(@185) 2017/06/19(Mon) 00時頃
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[過ぎったのは、最期の記憶だった。]
(@192) 2017/06/19(Mon) 05時頃
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[華やかなドレスと 数刻前の写真に似つかわしくない“終わり”は、 やはり唐突に訪れた。
傾いだ身体>>517と、糸の切れた人形のように崩れ落ちる姿>>543は、 理不尽な終わりそのものであったから、 僕は、笑みを深くして――
それでも、彼女は笑っていた、から。>>567
笑顔は、凍りつくこととなった。]
(@193) 2017/06/19(Mon) 05時頃
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[死神だったか、ノイズだったか、或いは他のものであったか。 それすらも僕には分からない。
ただ、唐突に齎された終わり―― 頭蓋を砕くような痛みを、 咄嗟に、目の前にいたパートナーに 押し付けた僕が見たのは、
驚愕に目を見開いた後、 笑みを浮かべる、パートナーだったわけで。]
(@194) 2017/06/19(Mon) 05時頃
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……。
[音を立てて、終わりの場所―― 赤が広がるその場にに降り立つ。 未だ同僚がそこに居たなら、挨拶を交わすくらいはしただろうか。
そうして、死神は目的のものを探す。 失礼ながら鞄を漁って、見つけたそれを じ、と見つめた。
正直、踏みつけて壊してやるのが 一番面白くなるんだろう。 何せ、彼らに対して、サイガワラは、 優しい街では無かった。 様々な人間の生が蠢く街で 彼等は生き延びることが出来なかった。]
(@195) 2017/06/19(Mon) 05時頃
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[全部、夢だったのだと、 壊してやるのは容易い、し、 そうするつもりだった。さっきまでは。
見下ろす、ふたつの亡骸は、 もう消えてしまっていたかな。 どちらにせよ、とても綺麗な色だった。
赤を纏う、白いドレス。 まさに、死装束みたいで、とっても。
死神はその手にあるもの―― カメラを眺めて、 ふ、と、緩い笑みを浮かべた。*]
(@196) 2017/06/19(Mon) 05時頃
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