244 【R18】ミゼリコルディアの宴【魔女村】
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[森の中、メルヤを伴って。(>>2:382) 健在な頃のイメージで朽ちかけた骨にたどり着けたのだ、この親子の情愛の深さは計り知れないものなのだろう]
そうだね あのときちゃんとお礼言っておけば良かった
[母狼は今のメルヤとの関係となるのを願って娘を託したのだろうか。 とそこまで考えれば弔わない選択肢などなく。]
うん、庭はいっぱい空いてるし、先代も喜ぶと思う
呪怨の声もあがってないから大丈夫じゃないかな
[いちおう分類上は死霊魔術師だ、怨恨の霊が騒いでいるようなことはないのは分かった。]
(16) Yuun 2018/06/19(Tue) 09時半頃
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穴は僕が掘るよ ――婿としてね
[かくして庭に墓がひとつできることになった。**]
(17) Yuun 2018/06/19(Tue) 09時半頃
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[ゴールが存在する平穏かつ甘い日々はしばらく続く。
だいたい日課になってきた日光浴で光と風を受けながらメルヤと寄り添って過ごしたり。
『吸血鬼は流れる水を渡れない』のはそもそも吸血鬼になる前から泳げないせいという仮説のもと湖で戯れたり――するためにメルヤに着せる水着をプロデュースしたり、もちろんセクハラしたり。
『吸血鬼はニンニクが苦手』なのはそもそも食べ慣れていないせいだとメルヤにニンニク料理をせがみ、食べたら精力増強してしまい寝込みを襲ってしまったり。 ――そんな日々を過ごし、季節が巡れば。 屋上で過ごしていればふわふわと大きな綿毛が降りてきて。 付いて来た手紙(>>2:363)を読めば――] はは、本当に突然だなぁ、先代みたいだ [短い文章でも籠められた愛情は故人に似ていたのか多大に読み取れたようだ。 もちろんこれだけでも笑って友だちになったのだが――筆跡に見覚え(>>1:130)があったので差出人も分かった]
(27) Yuun 2018/06/19(Tue) 21時頃
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リッキー へ 友だちになる魔導書を送ってくれてありがとう
さっそく使ってみました どうですか、友だちになれていますか? よかったら、こんど遊びに来てください
友だちの友だちも歓迎! レオ 館 このへんの崖の上 ↓
(28) Yuun 2018/06/19(Tue) 21時頃
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[同じぐらい簡素な内容、薀蓄を語るときは口下手である。 差出人名もかなり端折ったが、文章の内容で(こっちは分かったことが)分かるだろう……いちおうくだけたつもり。 添付したものは、まずとても広域な地図。 湖畔の崖上という目立つところにあるので、こんないい加減な地図でも館の場所はわかるはず―― もう1つは、この地方で信用のある貨幣のセット。 この地方を訪れたとき両替しようとして悪貨を掴まされないようにとか、本当に困ったとき最後の佐けになるようにとか、他国では金の含有率どれぐらいだろうとか調べて萌えられるようにとか。 ――なぜそこまで親しくするのかと言えば] あの本にはお世話になったからね 送った触媒じゃ安いよ [……と微笑みながらメルヤを抱き寄せれば、手紙を運んでくれた綿毛はまた少し風に乗って庭のほうへ飛んでいった。 もしかしたら差出人の人柄のような花が咲くかもしれない。]
(29) Yuun 2018/06/19(Tue) 21時頃
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うん、うまい 暫定2位! [にんじんクッキーを1枚口に入れれば即決でそんな評価。 ちなみに1位は毎日3食の、もう1枚をあげた相手によるもの。**]
(30) Yuun 2018/06/19(Tue) 21時頃
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[新たな友だちから返事が帰ってきた。(>>34)]
……くま? [友だちもお誘いわせの上でとは言ったけど、くまのまほうつかいが来るらしい。 これは予想外だ。] メルヤー? くまってたくさん食べるよね? うちのキッチンで対応できそう? うーん……よしっ、レンガワークの本買ってきて 足りないなら増やそう、大きくしよう
[主催としては食事を振る舞うべきと思っていたら、とんでもない大食漢ぽいのが来るおそれが。 館の主の決断は、庭にガーデンキッチンを組むというものであった。 幸運にもくま予告のおかげで大人数の襲来を受け切れる態勢がとれることになった。]
(52) Yuun 2018/06/19(Tue) 23時半頃
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― 薀蓄:空白の11日 ―
吸血鬼になる術式を成功させるのがいかに難しいか、というのは分かってくれたと思う けど、難しい要因はそれだけじゃない、ってこと言っておきたい 術式完成させて死ぬ、という手順が上手く行ったとして…… じゃあ吸血鬼として目覚めるのいつになるの? 今でs…ないんだこれが! 吸血鬼関係の文献を一通り調べたところ、死んですぐ目覚めるなんて短いのもあった、ポピュラーなのは一晩経ったらとか、最長で11日かかるとあった。
どの説を採用するか? 普通ならいちばん有力な一晩だけど 言ったとおり失敗したら死んじゃうからね!? だから考えられる最長、つまり11日を想定しなきゃいけない
(85) Yuun 2018/06/20(Wed) 22時頃
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期間は決まった よし、じゃあ11日寝ておけば吸血鬼に…… 寝れない! そう簡単に11日寝れないから!
もし、もしだよ!? 死んでる間に山賊やって来たら?討伐隊やって来たら!? そりゃあね、僕が生きてたら山賊なんかに負けはしないよ? たとえ正規軍とかそこらの冒険者が相手でもこの館で籠城したら防ぐ自信あるよ!? けどダメなの、そのとき死んでるの僕! 死んでたら撃退できないの! 館の中に踏み込まれて、僕の死体見つけて……死体放っといてくれたらいいけどさ、普通は死体見つけて放っておいてくれないでしょ!? 何日も経った死体なんかきっと臭いしさぁ、絶対に無視できないって! 穴ほって丁重に土葬してくれたらもしかしたら復活できるかもしれないけど、もし火葬されたら終わっちゃうから! 肉体なくなったらさすがに不可能だから!
じゃあ館で死ぬのやめて森の中で死のうか 森の奥ならそうそう人間には見つからないけど……今度は獣が食いに来るから! 死体ぺろぺろぱっくんちょされてスケルトンで復活しちゃうから!
(88) Yuun 2018/06/20(Wed) 22時頃
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だから、誰も来れないように、湖に面した側の崖の岩盤に穴を開けて隠し部屋つくろうかなとか思ってるんだ ほら、僕が死んでる間はメルヤも避難できていいし あ、するとメルヤにずっと臭い思いさせなきゃいけないのか 死体が腐らないようにまず冷凍魔法を覚えるほうが先か…… [なんて話が延々と続いた。 あるいはそれさえも平穏な日々。**]
(91) Yuun 2018/06/20(Wed) 22時頃
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[そんな話をするぐらい物騒な来訪者を撃退もしてきたこの館の主が、顔も知らぬ友だちやその友だちをどう識別して迎えるのかというと……。 探知魔法の魔導書を使い、書いた地図の内容を探知するのである――地図を持って館に近付いて来ているのが分かるのだ。 魔導書を持つ手から発する光量を気にせず最大限まで探知範囲を広げれば、到着までに食材の準備ぐらい可能だ。] メルヤー、招待したお客さんがもうすぐ来るよ [美味しそうな煙を上げるガーデンキッチンの方に声をかけた。 テーブルクロス敷いて食器並べるぐらいの手伝いはしようかな、たまには。]
(95) Yuun 2018/06/20(Wed) 22時半頃
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[泊まれる部屋はいくつも空いているし、くまが森で休みたいと言うなら樹洞の場所だって紹介できる、態勢は万全だ。 強いて言うなら……]
メルヤ ――今日もメイド姿かわいいね
[おっさんがよからぬことを考えている程度か]
(98) Yuun 2018/06/20(Wed) 22時半頃
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ー 門 ー
[大きさの割には、キィ、と静かに開いてくまの親子を招き入れた。(>>109) ちなみにお客だから歓迎の意味でこうなったのであって、敵意ある襲撃者に対してはゴゴゴゴゴ……ガシャーンとか重厚な音を立てて開くようになっている。]
――だってほら、吸血鬼の館の入り口だよ? 最初が迫力ないと踏み込みに来た方も拍子抜けだろうし
[無意味にサービス精神が強い?主のせいでこういう仕様である。 魔力の無駄遣いもいいところだ。]
(141) Yuun 2018/06/21(Thu) 10時頃
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[門は静かに開いた……が、開いたことは魔力感知できる。 メルヤは忙しそうなので、自分が対応するしかない。 庭から館をぐるりと周って門に向かえば……くだらないことを思いついて]
いらっしゃいませ 遠路はるばるようこそ
[ネイビーのジャケットを羽織って来訪者を出迎えれば]
(142) Yuun 2018/06/21(Thu) 19時頃
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さぁこちらへどうぞ、我が主がお待ちです [悪戯というかジョーク気分で身分を詐称したて庭に案内した。 メルヤはメイド服を着ているので、姿を見れば館の主が本当は誰なのかはすぐ分かることだろう、ちょっとしたお遊び。 ……メイド服を知っているならばであるが。**]
(143) Yuun 2018/06/21(Thu) 19時頃
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[メルヤが渋い顔(>>145)しているのはわかっていたが、区切りのいいところまでは話して。 そしてもちろん言い返されると、腕を組んで首をひねった]
う〜ん…… やっぱりそうだよねぇ 僕も先代にこれ言われたとき微妙だと思ったし
……結局はギリギリ納得したけどさ
[なんて昔を思い出しながら]
アイスデートかぁ 僕はアツアツの方がいいけど [そっぽを向いたメルヤを後ろから抱きしめて。 何にしてもしばらくは目立った進捗はなかった。**]
(154) Yuun 2018/06/21(Thu) 22時半頃
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[何組か迎え入れて。 とりあえずお茶会から始まったらしい。]
僕はいつものセイロンで ほら、正論しか言わないから
……昔と味が変わった気がするけど
[実際に何の銘柄なのかは知らない。 本人は気付いていないが、メルヤがこれは正論ではないと判断したら違うのを淹れているとかそんな話]
あち。 あちちっ、あちちっ、
[燃えてるんだろうか。 お尻が熱い(>>162)のにやっと気付いた。 ちゃんと焼け焦げる炎ならズボンは穴が開いたかもしれない……ネイビーのスラックスでなくてよかった。**]
(165) Yuun 2018/06/21(Thu) 23時頃
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レオナルドは、確認と着替え?**
Yuun 2018/06/21(Thu) 23時頃
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――なんか僕ひとりおっさんだけど、最年少だったりするんだろうなぁ
[そうボヤく彼は魔法使いとしては若輩な上、外法の使い手なためか、長命効果がほとんど出ない。 出迎えた魔女たちは幼い風貌をしていても、きっともっと長い時を過ごして来たのだろう。]
(192) Yuun 2018/06/22(Fri) 20時頃
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[実年齢では魔法使いの中では圧倒的年下、見た目だけで言うなら間違いなく最年長。 そんな極端な彼が、主催者としてどう立ち振る舞うべきかと思考すれば――]
ごくろうさま メルヤも飲み食いしてきて――友だち、来てるんでしょ? ここ(キッチン)は大丈夫だから、楽しんでおいで [そこまで極端なら、自分とメルヤの立場の差も取り払っていいはずで……懸命に働いてくれているメルヤの背中を押して、歓談の席に向かわせた。 主がお待ちだとかホラを吹いたのもそういう想いの一環で漏れたものかもしれない。]
(197) Yuun 2018/06/22(Fri) 20時半頃
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[なお、キッチンは大丈夫でもなんでもなく――彼をここに放って置くと不味い料理が出てきます。]
ごめーん、誰か手伝って〜 せっかくだし、みんなのところの郷土料理とか食べてみたいなぁ [本人もそれは分かっているのか、堂々とお客にヘルプを頼んで料理番を交代し、氷結魔法の本を手にして飲み物冷やすほうに徹した。
主催者にできることとして彼が採ったのは……異名とか年齢とか、およそ魔女魔法使いとしての障壁をここでは取り除くこと――あるいは師匠と弟子の間さえも。 魔法使いとしてはそれが最高の贅沢、なはず。**]
(198) Yuun 2018/06/22(Fri) 20時半頃
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― 薀蓄:吸血鬼の館の天井の高さ ―
吸血鬼の登場シーンってさ、こう棺桶の中から出て来るじゃない でも吸血鬼にしてもさ、「よっこらせ」って跨いで棺桶から出て来るとかカッコ悪いことしたくないわけ だから飛び跳ねる感じでカッコよく出たいの そのとき天井に頭ゴンとかしたら冒険者に超笑われるわけじゃん せっかく何年何十年も隠れ住んでてさ、ひっさびさに人に会うのに頭ゴンなんてしたら何のために不老不死になったのか分かったもんじゃない 当たらなかったらセーフとかじゃないよ? 冒険者に「あ、今の天井に当たりそうだったよな」とか思われてもいけないの そんな舐められる吸血鬼ってどうなの? となると、僕の身長プラス跳躍の高さ、そこからさらに充分なスペースを確保した設計が必要になってくるの―― この館は先代のものだけど……先代は今の僕より背が低かったからそのぶん高く跳びたかったって言ってたし [なので天井高いよ。多分3メートルくらい。**]
(213) Yuun 2018/06/22(Fri) 22時半頃
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[歓談が進み、宴も盛り上がれば――余った椅子をいそいそと並べ始めて、その正面に絵画用三脚を立てて、真っ白なキャンバスを横向きに乗せる]
よーしみんな、そこに並んで しばらくじっとしててね…… [そう言いつつ彼自身もメルヤと隣り合うよう列に混ざって。 少し経てば、白いキャンパスに全員集合した姿がじわりと浮かび上がって来るだろう。]
(251) Yuun 2018/06/23(Sat) 17時頃
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ほら、呪いのキャンバスってあるじゃない 絵として魂ごと取り込んじゃうやつ ……の、グレードの低いやつ 魂抜くなんてできない、せいぜい姿写すぐらいしかできない代物 マジックアイテムとしては役に立たないけど、こういうときの記念にはなるかなって思って よかったらみんな持って帰って [キャンバスを取り替えて何度も写して。 希望があればソロとか2ショットでの撮影にも応じて、額縁もサービスして配布。]
(252) Yuun 2018/06/23(Sat) 17時頃
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[ちなみに、何故このキャンバスを大量に所持しているのかというと――]
ほら、吸血鬼の館ってこういう絵画が必須じゃない 魔力を帯びて飛び回って襲いかかったり、冒険者を吸い込んで異世界に飛ばしたりとか 先代がそういう目的でたくさん買い付けたらしいんだけど…… [粗悪品を掴まされたらしい。**]
(253) Yuun 2018/06/23(Sat) 17時頃
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[深夜、起こされれば――確信めいた指摘。(>>266)]
…………。 [彼は無言でベッドから起き出し、何も答えずに研究室へ。 館の修繕に使う工具セットを開け、大きな釘を1本取り出して戻ってきて。 メルヤの目の前で立てて持ち……引っくり返して見せた。] ぎくっ [と、たっぷり時間をかけて驚いた]
(285) Yuun 2018/06/23(Sat) 21時頃
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うーん…… じゃあ、今やってる段階を紹介しちゃおう [と告げて、メルヤを伴って移動。 行き先は――棺桶を置いてある部屋。 その蓋の上に座り込んで、怒った感じで何度かバンバンと蓋を叩いた]
(286) Yuun 2018/06/23(Sat) 21時頃
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― 薀蓄:吸血鬼の棺桶 ―
吸血鬼と言えば棺桶 必須かというと、実はそうじゃない 別にね、吸血鬼がベッドで寝られないとかそういうわけじゃないし、というか不老不死なんだから寝なくたって大丈夫 僕はいちおう日焼けとか頑張ったけど……やっぱり太陽には弱いわけで
ベッドで寝てたら朝日が差し込んでうっぎゃー! 窓とか無い部屋ならいいじゃんって安心してたら災害とかメテオとかで天井に穴開いてうっぎゃー! 棺桶に求められるのはベッドじゃなくて、密室性なんだ 外で何かあっても棺桶の中で寝ていたら安心♪ 夜になったら外に出て避難すればいいわけだし なので密室になる寝床はできるだけ頑丈なほうがいい 密室なだけでいいなら木箱でもいいけどさ、やっぱり自分の生命を守るものだから丈夫なやつじゃないと 人間寝られる無駄のない大きさでいちばん硬い箱ってことになると、棺桶がベストチョイスになるんだ
(287) Yuun 2018/06/23(Sat) 21時頃
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で、棺桶の問題なんだけど…… こいつ! 棺桶の…蓋っ!!(バンバン) 葬式で死者を棺桶に入れたら見送る人が釘打ち込んで密閉するけどさ、吸血鬼が毎朝寝るたびにメルヤにわざわざ蓋に釘打ってもらうなんて面倒なことできないじゃん だからできるだけ簡単に密閉できるようにしないといけないわけなんだけど…… 仕掛けで密閉するような蓋にしちゃいけないの ほら、何年何十年と寝る可能性あるわけだし、寝てる間に仕掛けが壊れたらどうするの!(バンバン) メルヤが直せるかわかんないし…… 業者と百年契約でメンテナンスを頼む? そんな長い間律儀にキッチリ見てくれるかなんて信用できるわけないし! だからこの蓋は、とにかく頑丈で、しかも密着性が永久に壊れることがない造りにしなきゃいけない
(288) Yuun 2018/06/23(Sat) 21時頃
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だから……(バンバン) この棺桶って……(バンバン) 蓋が超重いのっ!!(バンバンバンバン)
(289) Yuun 2018/06/23(Sat) 21時頃
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不変のエネルギーである重さで乗っかってるから密閉性は安心なんだけどさ 重いから蓋開けるのが超しんどいの!(バンバン)
(290) Yuun 2018/06/23(Sat) 21時頃
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冒険者が踏み込んでくるじゃん?
『我が眠りを妨げるものよ、その血を捧げ我が生命となれ』
とか格好いいこと言ったりしたいじゃん?
くっ ふんぬ…んうぬぬぬぬぬ…! むううんがぁぁっ!! はぁはぁ、はぁはぁはぁはぁはぁ……
待たせたな…… なんて重い蓋開けるのに超マジになって、息切らせて登場したら吸血鬼超かっこ悪いじゃん!!(バンバン)
(291) Yuun 2018/06/23(Sat) 21時頃
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だから吸血鬼はこの重い蓋をスッと開けられるように、まず強力な念動力を身に着けなきゃいけないわけ! ほんとここ大事な話なんだからね! まぁ僕は重力魔法で蓋を軽くする方法にするつもりだけど……魔力振りまきながら蓋開けるより、何も感じられずにスーッと蓋が動くほうが不気味さがあっていいよねぇ? だからどうしようかっていろいろ考えてる
……なんて段階かな、今の研究は [つまり実質終わっているらしい。*]
(293) Yuun 2018/06/23(Sat) 21時頃
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レオナルドは、ふべらっ
Yuun 2018/06/23(Sat) 21時半頃
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(げほげほ)
だって軽いと何かの拍子でずれるし…… あと長く寝ている間に蓋にホコリが積もってさ、開けたらホコリわっさーって落ちてきてげほげほげほとかなりたくないから、勝手に掃除してくれるよう使い魔はホウキにしたとかいろいろ言いたかったの端折ったんだよ! あ、でもこういう話したあと淹れてくれるお茶はいつも美味しいよ、ありがとう [セイロンではないことは終生気づくことはないだろう]
(304) Yuun 2018/06/23(Sat) 21時半頃
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[お茶をひととおり飲み終わった。 やっぱり今日も美味しい。 カップを置けばメルヤを向いて]
……先代は大雑把でそそっかしい人だったけど、魔女として物凄い人だった リッチになれる本を解読したら大金持ちになったとか、バカバカしい話だけど普通の魔力じゃできっこない
けど……先代はそれでも吸血鬼化に成功しなかった
(310) Yuun 2018/06/23(Sat) 22時頃
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原因は2つあって、それはもうわかってる 1つは、その大雑把なのが祟って、術式の理論に誤りがあったこと 本当に先代らしいというか、つまんないケアレスミスでね…… だから僕は理論が完成しても検証にずっと時間かけてる……今でも絶対に成功するとは言い切れないし
もう1つは…… [そう言って、棺桶の蓋を開ける…… とても重いのでしばらく時間がかかります、カッコ悪い。 なんとか蓋をずらして、手を入れれば……取り出したのは一振りの短剣。]
(311) Yuun 2018/06/23(Sat) 22時頃
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吸血鬼の術法は、術式を仕掛けてから死ぬわけなんだけど…… 『他殺』でなければならない、となってる 自害だと魂が死を受け入れるから復活できないからだとか [そう言って、短剣をメルヤに手渡して。]
(314) Yuun 2018/06/23(Sat) 22時頃
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先代は、これができなかった 僕が嫌がったし、先代もさせたくなかったみたいで……自害で吸血鬼になる困難な方法を選んだ。 僕がレオナルド2世なのは、先代が僕と同じ名前に改名したからなんだ 名前が同じ肉親を現世に残しておくことで、魂とか冥府とかを誤魔化すためなんだって 本当にずっとレオナルドって名乗ってたとか、僕が言うのもなんだけど、変な母親だったよ 実の、とかはわかんないけどね ――でも結局、帰って来なかった
先代と同じ方法で成功を目指せるだけの才能は僕には無い 悲願を達成するなら、メルヤの協力が要るんだ [だから頼む……という念押しはせず、そこで押し黙った。 悲願への大勝負へ覚悟を決めた男の顔……とは程遠く、短剣を渡したときの手は微かに震えていた。*]
(315) Yuun 2018/06/23(Sat) 22時頃
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……本当に最初はね ついでに雑用任せられたらちょうどいいなあ、とか
[拾った時点では哀れみとかでなくて利用目的なのは正直に]
……それが、かけがえのない女性になるとは思ってなかった
宿帳に何度僕の苗字を書かせて、新妻だって話しても……立場を気にしてか今夜も一緒に寝てくれなかったのを寂しく思うぐらいに大事に思ってたんだけどね
(320) Yuun 2018/06/23(Sat) 22時半頃
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[此処でと訊かれれば]
……何度も頼めるほど僕は強くないんだ
[とだけ。 せめて棺桶の中に倒れれば処置が楽かと少し移動したぐらい。*]
(321) Yuun 2018/06/23(Sat) 22時半頃
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― 本当は成功率29(0..100)x1% ―
[お茶も美味しかったけど、メルヤの手料理をちゃんと味わって食べたかった。 どうせなら心ゆくまで抱いてからがよかった。 あなたを殺すなんてできませんとか言われてみたかった。 ごめんやっぱりメルヤに殺させるなんてできないよ、愛してるとか言いたかった。 話すきっかけとかナシに愛してるとずっと言いたかった。
せめて……こるぁぁ! 本当に刺すな、僕を殺す気かーっ! とか冗談を言いたかった。 ]
(346) Yuun 2018/06/23(Sat) 22時半頃
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[ずぶずぶと埋まる刀身に意識を打ち切られるまでほんの僅かで。 がっ! とかうめき声は漏れたけど、痛みとか自覚する前に倒れ込んで。 最後に――もう何も感じられなくなったのに、やわらかな感触を口元に受けて。 ……どうせなら最初のときに口つけられた場所とかのほうが良くない? とか思ったとかで――] ……。 …………。 …………………。 [彼が他殺で死ねたこと以外に、偉大な母を上回っていることがあるとすれば―― あまりにも現世に未練が多かった。]
(349) Yuun 2018/06/23(Sat) 22時半頃
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― その後 ―
[あのとき交流した魔女たちには、再び集会に誘う招待状が届けられた。 今度は友だち経由でとかではなくて……家主から直接全員に。
レオナルド2世からの招待状、他に変更点はというと――集会の内容が『夜のお茶会』になっていたことぐらい。(了)]
(353) Yuun 2018/06/23(Sat) 23時頃
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