272 【R18RP】十一月と、蝶が奏でる前奏曲
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[行方不明者は7年を区切りとするらしい。
それまでは、と決めて。 決めていた7年が経って。 姉ちゃんは骨片ひとつ帰ってこなかったから。
今日、俺達は空っぽの棺を送り出す。]
(221) 2019/11/03(Sun) 21時半頃
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[仕立てたばかりの喪服に 知らず爪を立てて皺を寄せていた。
会場は姉ちゃんの好きな花で溢れていて もし見たら、きっと、よろこんでくれただろうに、]
…………
[主役はどこにもいない。 棺の中にすら、姉は、いない。
遺影の中で笑う姉ちゃんを 俺は、年齢も身長もとっくに抜いてしまった。 2歳差は永遠に縮まらないものと思っていたのに。
手の位置をずらしてポケットに当てると、 さり、と中に入っている細いものが擦れる音がした。]
(222) 2019/11/03(Sun) 21時半頃
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[姉の持ち物は何もなくなっていなかった。 財布も、携帯も、血に塗れたラッピング袋だって。
携帯の最後のやりとりは俺とだった。 あの時まで、姉ちゃんは確実に生きていた。
あの後すぐに合流していたら。 先に帰るように言っていたら。
何百回もした後悔と、 姉ちゃんがいなくなってからの 菜摘を見ていることに耐えられなくて。
何かの事件に巻き込まれたのか それすらも分からないまま、 警察の捜査は半年と経たずに打ち切られ。
それでも諦めなかった菜摘の側に 俺はいられなかった。]
(223) 2019/11/03(Sun) 21時半頃
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[志望校を県外の高校に変え、 あの頃の何もかもを置いて、家を出た。
将来の夢も、恋心も、全部。 そうして7年振りに戻った土地は、 細い雨が降っていた。*]
(224) 2019/11/03(Sun) 21時半頃
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――回想:7年前・自宅――
[家までちゃんと送ってくれるなんて 大和は本当に優しいなあ、とか。 気がつけば身長も同じぐらいになってて でも繋いでた手は私より大きいんだなぁとか。
色々発見したけれども 何より楽しかったんだよって そう伝えたくてこころにメールをする。
その後は夕食やら今日のお土産話やら ばたばたして、携帯を確認できたのは お風呂に入る前の時間になっていた。]
あれ、まだ既読がついてない?
[この時間なら帰ってるかと思ったのに まさかまだデート…なんだろうか。 えっ、お泊り?お泊りしちゃうの?]
(225) 2019/11/03(Sun) 22時頃
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[ひゃわわわ、なんてはしゃいでいた私が こころに何があったのかを知ったのは
――翌朝、ニュースが流れる前に かすれた声で連絡を入れてくれた 音無のおじさんからの電話だった。]
(226) 2019/11/03(Sun) 22時頃
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――11月某日・葬儀場――
[履きなれない黒い靴で 黒の上下に真珠のネックレス 紫の袱紗に黒のハンドバッグ。
私は「そこ」にきていた。 音無家の葬儀場に。
震える手で記帳すれば 小さな声で名前を呼ばれる。 久しぶりに会う音無のおじさんとおばさんは 記憶にあるよりずっと ずっと 小さく見えた。]
……あのね、
[二人は私を制してただ手を握って。
今までありがとう、もういいんだよ、と。 何度も何度も聞いた言葉をもう一度いった。]
(227) 2019/11/03(Sun) 22時頃
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[こころがいなくなったあとも 私は「死んだ」なんて認めなかった。
警察が調べてくれないのならと>>223 片っ端から目撃証言を探して こころの知り合いの人に端からあたって 本当に「デート」の相手がいないかも探して 現場近くに何度も通って
それは一年たっても、二年たっても。 三年たっても、執念のように続いた。
もういいんだよって言われたし 親にもいい加減にしろって言われたけれど
だって、大和は遠くへ行っちゃって>>224 皆がこころのことを話さなくなって 私まで諦めてしまったら、
―――本当にこころが死んじゃうよ。]
(228) 2019/11/03(Sun) 22時頃
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[短大は何とか卒業したけれど 目標も何にも見つからなくて 短期バイトや派遣を繰り返しながら ずっと、事件について調べ続けていた。
同じような事件は過去にもあって どれも迷宮入りしていることとか。 過去に事件の調査をして引退した刑事さんに 直接話を聞きに行ったこともある。
それでも、どれ一つとして あの日の真相にも、こころの居場所にも繋がらない。]
(229) 2019/11/03(Sun) 22時頃
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[式が始まろうとするなかで 親族席にいる大和を見る。>>219
最後に会ったのは、もう、何年も前で 今朝メールはくれたけれど どんな言葉を返せばいいか私はまだわからない。
ねえ、どうしてあの日私を誘ったの。 どうしてこころは一人だったの。 デートの相手なんていなかったって聞いた。 だから三人でいけばよかったんだ。
私が、あの日、こころを誘っていれば。
―――ごめんね。ごめんね。]
(230) 2019/11/03(Sun) 22時頃
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[焼香のときに大和と視線は合ったと思うけど 会話なんてほとんどできないまま 空っぽの棺と共に行われた式は終わる。
中身が空でも焼くのかな。 そんなことを思いながら 涙一つ出てこなかったことに 誰より私が驚いていた。
人々が退室していった後の式場は 余計にがらんとして寂しくなって
退室前に振り返りそれを見てようやく こころは死んじゃったんだなって、思った。]
(231) 2019/11/03(Sun) 22時頃
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[今まで話を聞いた人はみんな口をそろえて あの出血量で生きているはずがないと言った。
同じような事件の被害者は 誰もまだ骨の欠片すら見つかっていない。
だから、つまり、こころは もうとっくに死んでいるんだ。]
――っ、あぁああぁあああ
[せりあがってきた感情は ただ意味のない叫び声になって 部屋の外の廊下に響き渡る。
ぐしゃぐしゃの顔を隠せないまま 崩れるようにしゃがみ込んでしまった私に 係員さんが駆け寄ってハンカチをくれたけど 受け取れるほどの余裕はなかった。*]
(232) 2019/11/03(Sun) 22時頃
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[ 強くなりたかった。
生まれた時から、俺は皆と違ってた。 皆が持つ才能が俺にはなかったし 毛の色も地味で、一人だけ浮いてた。 そのせいで同族には揶揄われ 幼馴染のアイツに庇われる そんな弱い自分が嫌いだったから。 俺なんかと居たせいでアイツは怪我をした 俺が……弱かったから。
だから、強くなりたくて 故郷を出て、俺は冒険者になった。 ]
(233) 2019/11/03(Sun) 22時半頃
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[ アイツ…ミタシュも故郷を出て、街で店を開いた。 ……足の事もあるし、出てこなくても良かったのに 俺に付いてきて、それからずっと街にいる。 俺も俺で、旅から戻ればその店に顔を出す。
故郷に顔を出す気は、両親には悪いけど無いから アイツのいる街に帰って また旅に出るまでの間はよく一緒にいる。 いつまでも弟扱いみたいなのは不満だけど 他に行くところなんてないし 知らない間に怪我とかされるよりずっといい。
……そうでなくたって 俺達は、一緒にいるのが当たり前だった。 ]
(234) 2019/11/03(Sun) 22時半頃
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[ ミタシュといい感じの男がいる。
旅仲間からそんな事を言われた。 その時は信じなかった。 悪い奴じゃないけど、偶然知り合って 旅を共にしてるだけの関係だったし なぜか俺に執着して寄ってくるから なにより、ミタシュ本人から聞いてなかったから アイツから意識を離す為の嘘だと思った。
思ってた、けど 街から帰って、アイツのところ行ったら 男と一緒で、何か話してるように見えて それで、俺は…… ]
(235) 2019/11/03(Sun) 22時半頃
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[ あれから……どれだけ経ったんだろう。 結局俺は、旅仲間の彼女と付き合う事になった。 アイツに男が、側にいる奴が出来たなら 俺が近くにいたらお邪魔だろうし 今まで通りだとまた気にかけてくるだろうし 断る理由も…ないから、受け入れた。 アイツも応援してくれてる…と、思う。
でも、あの時見たのは ただ街の人と世間話をしていただけの一幕で 俺の想像する事は何もなかったんじゃないか そんな事を未だに考える時がある。
だって、俺がいればこっちに来るし デキてるならそっち行けばいいのにって、思うんだ。 だからどうなんだろうと、おもって ]
(236) 2019/11/03(Sun) 22時半頃
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………………
[ ミタシュと男が、抱き合ってて 所謂、恋人同士がする事をしていて>>26 俺はすぐ目を逸らして、逃げるように離れた。
……やっぱり、本当だったんだ。 アイツが今でも俺と居ようとするのは 昔からの名残りってだけで まだ俺を気にかけてるからなんだ、きっと。 だったら、こっちから離れてやらないと。 そうだ、それがいい。 俺は別に、彼女と結婚する気はないけど 離れる理由にはちょうどいい。 日を改めて、旅に戻る前に伝えよう "もう当分、この街には戻らない"って ]
(237) 2019/11/03(Sun) 22時半頃
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[ そうするのが一番。 弟扱いされる事もなくなるし 弱い俺を思い起こす事もなくなる。 ……アイツだって 俺みたいな厄介者の世話焼きが終わってスッキリ。
何も悪い事なんてない。 ないはず……なんだけど ]
(238) 2019/11/03(Sun) 22時半頃
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[ なんでこんなに、心がモヤついているんだ。 ]**
(239) 2019/11/03(Sun) 22時半頃
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そ、タピオカ。 美味しいのよー。
[返す言葉ににこにこ返して。>>199 自販機でお茶を飲むくらいの気安さで言うの。
(開いた距離とかよく分からないし)
おにぎりを10個ほど頼んで。>>200 待ってる間にスタッフさん達と話をして。
(引きつった顔とかよく分からないし)]
(240) 2019/11/03(Sun) 23時頃
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[出されたおにぎりは色んな味があったわ。>>201 もちろんアタシが選ぶのはツナ!! うきうき二つ手に取って、 後はスタッフさん達が自由に取っていただきます]
うふふ、ツナマヨが食べたい気分だったの。 ありがとう、まどかちゃん!
あら、それに小鉢まであるのね。 いいわねぇー、故郷の味って感じ。
[並ぶ小鉢の品数にスタッフさんと盛り上がって。 一つだけ、都会じゃ見慣れない小鉢があって。
(”キャシー”には、分からないし?)]
(241) 2019/11/03(Sun) 23時頃
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[アタシ、うぅーんと艶っぽく指を唇に当てて考える仕草。 思い出そうと頑張ったのよ。 ええ、とっても頑張ったんですからね。 でも、でも――……]
うぅーん……、何だったかしら、この小鉢? 昔はよく食べた気がするのよねぇ……、 待ってね、待って、喉元まで出かかってるのよ?
――でも、思い出せないのよねぇ。
[困ったように小首を傾げて、 思い出そうと一口ぱくり! そしてびっくり! だってみかんがしぐれ煮なんですもの。 アタシ、驚いてむせちゃったわ]
(242) 2019/11/03(Sun) 23時頃
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ごほっ、ごほっ……、 そういえばあったわね、みかんのしぐれ煮。 好きだったわねぇ、昔は。
[お水を飲みつつ、 スタッフさんがええーって言うのを見て。 意外と美味しいから食べてって、分け合って]
(243) 2019/11/03(Sun) 23時頃
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[”キャシー”はみかんのしぐれ煮なんて知らないもの。 それを知ってるのは高本だけだもの。
でも、色んな役をこなすうち。 高本の記憶が曖昧になっていく。 思い出せない過去が増えていく。
不思議ね、誰かの人生を生きる度に、 高本の人生が消えていくよう――。
(なんて、俺には分からないし)]
(244) 2019/11/03(Sun) 23時頃
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[デートって言葉に面食らう顔にくすって笑って。>>202]
やぁねぇ、真に受けてるの? 冗談よ。 気楽に喋ってその辺ぶらついて帰ってきましょ。 昔はよく遊んでたじゃない。 いいでしょー?
[嫌がってる様子のまどかちゃん。>>204 ダメかしら? 昔はよく遊んだのにって。 相変わらず抜けない幼馴染の気安さでぐいぐい誘って。
後押ししてくれるまどかちゃんの両親に感謝!>>205 ありがとって笑顔で厨房の中に手を振るの]
(245) 2019/11/03(Sun) 23時頃
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[なんとか了承を取れたらにっこり笑顔!>>206 条件にも分かったわって頷くの]
ええ、もちろん! 田舎の、こうっ…なんか良い感じの服で行くわ。 お化粧もしないでノーメイクで行く!
うふふ、楽しみー♪
[約束にるんるんご機嫌で。 その日はスタッフさんを連れて帰ったのかしら。
スタッフさんは近くの旅館に、 アタシは久しぶりの実家に帰ってくの]
(246) 2019/11/03(Sun) 23時頃
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―― 翌朝、もりさき食堂 ―― [翌朝、アタシは動きやすいジャージに着替えて出かけたの。 高校の頃のジャージ、まだ家にあったしね。 ”キャシー”も別シーンではジャージとか着るのよ? だから、これでいいかしらって。 ――あ、もちろんノーメイクだからね!
実家の横がまどかちゃんの家だから、移動が楽よね。 ピンポーンって玄関の呼び鈴を押して]
まどかちゃーん、来たわよー。
[って、呼び鈴越しに来やすくお出かけを誘うの。**]
(247) 2019/11/03(Sun) 23時頃
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[久し振りに見た菜摘はあの頃と変わらず ……あの頃よりも綺麗になった。
すぐに俺の方から目を伏せたが>>231 視線の噛み合った一瞬が、瞼の裏に残っている。]
(248) 2019/11/03(Sun) 23時頃
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[出棺まではまだ時間があったが それまでをあの空間で過ごしたくなくて 『音無家』と書かれた看板から足早に離れる。
ずるずると引き延ばした別れの刻限は 感傷とか、そういう感情も 一緒に引き延ばしてしまったようで、 俺の眼球は葬儀の間も乾いたままだった。]
……菜摘、本当に諦めてなかったんだな。 忘れていいって言ったのに。
[出入りする人を眺めながら独り呟く。
母さんから話は聞いていた。 7年間、姉ちゃんを探し続けてくれていると。
その話を電話で聞く度に、 姉の存在が風化していない喜びと同時に 罪悪感と恐怖が俺の内側に蟠った。]
(249) 2019/11/03(Sun) 23時頃
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菜摘は、もう探さなくていいよ。 姉ちゃんのこと忘れて、菜摘の人生を送ってよ。
[県外に引っ越す日、 見送りに来た菜摘に向けて 夕陽を背に、さよならの代わりに俺は言った。
姉不幸と罵られたって構わないつもりで。 親友の痕跡を探して駆けずり回っている菜摘を 姉ちゃんに謝る菜摘を>>230 その表情から笑顔が消えていくのを、 近くで見ているのが耐えられなかったから。
それにネックレスのことを知ったら 菜摘は自分のことまで責めるかもしれない。
――なんてのはただの建前だった。]
(250) 2019/11/03(Sun) 23時頃
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