266 冷たい校舎村7
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[次の日、灰谷に「兄弟いたっけ」>>2:431と 問われたならば、軽く首を傾げて]
双子? 俺には年の離れた妹しかいないけど。
[訳が分からない、という顔をしている。 きつねうどんの話をされれば、 やはり素知らぬ顔で]
よく分からないけど、分かった。うん。
[などと要領を得ない返しをしただろう]
(114) 2019/06/12(Wed) 12時頃
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[灰谷がなんだか幸せそうに見えたから、 それでいいんだ]*
(115) 2019/06/12(Wed) 12時頃
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―― 回想 / ペット候補 ――
[やさしく、抱きしめられる感触。 宮古のやわらかな温もり。
「好き」>>2:498というその言葉が やけに俺の胸に響いて、 俺は火照った目でただ宮古に頷いたんだ。
先程まで引っ張られていた髪を、 今度は丁寧に撫でられる。
使い分けられる飴と鞭。宮古から、目が離せない]
(116) 2019/06/12(Wed) 12時半頃
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[でも、本当は気付いていたんだ]
(117) 2019/06/12(Wed) 12時半頃
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[冷たい彼女の指先が、俺の頬をなぞってゆく。
吐息が、かかるような距離。>>2:499 身体を密着させて、互いの鼓動を確認しあう。
俺は宮古のペット候補。 彼女にいいようにされる玩具。 痛みつけられて、慈しみを向けられて。
嫌なことを、全部全部、忘れてゆく]
(118) 2019/06/12(Wed) 12時半頃
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[最近の彼女が、上の空のことくらい]>>2:501
(119) 2019/06/12(Wed) 12時半頃
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[俺が宮古を利用して、 諦めや救いを求めるように。
きっと彼女も俺を利用している。
心にぽっかりと穴が開いたふたりが、 その穴を埋めようと互いに利用しあう。
歪な関係。歪な執着]
(120) 2019/06/12(Wed) 12時半頃
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[俺は、彼女から目が離せない]*
(121) 2019/06/12(Wed) 12時半頃
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―― 回想 / 文化祭の打ち上げ後 ――
はいはい、ぶーたれない。
[最悪、だなんて呟く拓海>>2:459が なんだか不憫になってきた。 俺はしばし片付けの手を止めて]
久しぶりに、俺の実家寄ってけよ。 夕飯は奢るから。
[そう言って、打ち上げで出たゴミを 袋にまとめるのを再開しただろう]
(122) 2019/06/12(Wed) 12時半頃
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[俺はなかなか素直になれない人間だから 普段は拓海に皮肉ばっかり言っているのだけれど。 今日ばかりは、少しは素直になろうと思って]
……感謝してるんだよ、これでも。 素直に奢られとけ。
[やっぱりその口調は全然素直なものではなくって 内心で頭を抱えた。
そんな文化祭後の、一幕]**
(123) 2019/06/12(Wed) 12時半頃
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R団 タカモトは、メモを貼った。
2019/06/12(Wed) 12時半頃
R団 タカモトは、メモを貼った。
2019/06/12(Wed) 12時半頃
R団 タカモトは、メモを貼った。
2019/06/12(Wed) 13時頃
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―― 朝の話 ――
[本当に久しぶりに誰かと眠った。]
[おはよう、といって鼾以外が聞こえる朝は貴重だった。 眠れた? と眠そうな声で聞かれて、 うーん、だか、あー、だか、>>90 あいまいな言葉を返しながら頷く俺も寝ぼけている。
目をこすってからゆるゆると首を振り、 出ていきがたい暖かさからゆっくりと脱出を試みながら]
(124) 2019/06/12(Wed) 13時半頃
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めし、毎朝つくってんの。 かーさんいねーし。つくっとかねーと親父がキレるし。 くせでおきた……
でも今いらないし……?
[だから戻ってきた、って キョースケにしてみりゃ なんの事だかわかんないことを呟いた。
エネルギーがない背中にもたれかかって、 ねむーい、とぼやいてから、朝の活動を開始する。
言った事の半分も覚えてないし 多分、そっか。って感じの朝だった。]*
(125) 2019/06/12(Wed) 13時半頃
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―― 3年7組 ――
[いつの間にか、傍には高本がいた。 声が聞こえ、肩に手を置かれて、 びくり、と体が震える。
何、と、高本を見上げた俺の目は きっと険を帯びていたけれど
そこに高本がいる、と分かったとたん、 眉を下げて「……悟」って名前を呼びながら 悲しそうな、情けない顔を晒した。]
運ぶのか。 ……うん、そうだな。 このまんまじゃ、可哀そうだ。
悟も、これがういのだと思う?
(126) 2019/06/12(Wed) 13時半頃
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[俺は確かめるように問いかけてから、 無事に帰れたように、という言葉に こう返す]
こうなったら、 この世界から出られたってことなのか? 悟は、世界から出る条件を知ってる? 何のためにこんな痛々しい姿になるんだ? 消えるだけでいいじゃんか。 ホストは俺たちに恨みでもあんのか
…… 死ぬならこんなことしなくていい、 未練がましい
[思った以上に荒い言葉が出て自分で驚いた。 首を横に振って、ぬいぐるみに視線を移す。]
(127) 2019/06/12(Wed) 13時半頃
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運ぼう。 でも。 あいつも、連れて行こう。 ……なんでここにあるかはわかんないけど あれは、ういのが選んだんだ。
[幸せそうな猫のぬいぐるみ。 それが君のマネキンの傍にあったことに、 意味は、ありますか。宇井野。
立ち上がる。 高本が宇井野のマネキンを運ぶというなら それを手伝うだろう。
今運んでいくというなら 猫のぬいぐるみも一緒に引き連れて**]
(128) 2019/06/12(Wed) 13時半頃
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──現在・階段踊り場──
うん………彩華じゃないけど、彩華だと思う。
[ 生身の人間ではない。 だけど昨日の相原さんの時と同じだ、 どこまでも彩華そっくりに見える。
足、折れてる 彼がそう言うから私はまた くっと目を細めて顔を背けた ]
夜……私は1人で多目的室にいたの。 彩華が迎えに来てくれたけど…… 何時頃だったんだろう。
(129) 2019/06/12(Wed) 15時半頃
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彩華は教室に戻ったと思ってたけど… 蛭野くんは会わなかった?
[ 探せばどこかに彩華がいるかもしれないのに きっともう校舎にはいないんだって感じる。 相原さんと同じことが起きてるんだ。 ]
一緒にいればよかった…… 行こうって、手を差し出してくれたの。 なんで断っちゃったんだろ……… 私の……私のせいで…………
(130) 2019/06/12(Wed) 15時半頃
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[ 黒い靄に潰されてしまいそう。
だけど、彼の言葉にゆっくり顔を上げる ]
帰………────
彩華、言ってた。相原さんは帰れたのかもって。 彩華も、帰れてるのかな。 ちゃんと帰れてるのかな………
[ そうだといいなと願望を込めて 赤い眸で彩華の人形を見る。 天井をじっと見上げる彼女の目に 映るものはなんなのだろうか ]
(131) 2019/06/12(Wed) 15時半頃
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[ 安置所という言葉にゾクりとした。 相原さんの人形も誰かが運んだのかな。
こんなところに彩華を寝かせておけないと頷いて 蛭野くんと一緒に彼女を持ち上げようとする。 ぷらん、と足が揺れる筈ない方向に揺れる ]
ちょっとだけ、待ってて。
[ そう言い残すと多目的室から 包まって一夜を過ごした暗幕を持って戻る ]
(132) 2019/06/12(Wed) 15時半頃
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……これで、包んで運ぼ。 足以外も怪我してるかもしれないし、 ちゃんとスカートの中も守らなきゃ。
[ そう提案すると暗幕を大きく広げて半分に畳んで そこに彼女を乗せようと動く。
目は、多少つむるかもしれないけれど、 なるべく逸らすことなく丁寧に ]
私たち、どうなっちゃうんだろうね………
[ ポツリ、独り言は黒に溶ける ] **
(133) 2019/06/12(Wed) 15時半頃
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―― 4階 / 3年7組 ――
[手を置いた瞬間、 拓海の肩がびくりと震えた。>>126
振り返った拓海の瞳は 穏やかなものではなかった。 険を帯びた、拓海らしくもない鋭い眼光。 小さく、息を飲む。
だが次の瞬間には、 それは寂しげな表情へと変わる。
俺は肩を撫で下ろすと、 拓海の問いにしばしの間を置いて 小さく首を振る]
(134) 2019/06/12(Wed) 16時半頃
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堅治自身は、もうきっといない。 相原と同じように。
[抜け殻みたいなものだろう、と憶測を口にした。 矢継ぎ早に発せられる質問>>127に どうどうと拓海を落ち着かせるように手を動かして]
(135) 2019/06/12(Wed) 16時半頃
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集団失踪事件には多くの生還者がいる。 だから沢山の証言が残っているんだ。
加えて、メールの送り主は 「早めに忘れて生きてくれ」なんて 文章を送り付けるお人好しだ。 道連れにされたんじゃなくて、 堅治も相原も無事に帰った。
そう考えるのが自然だろ。
(136) 2019/06/12(Wed) 16時半頃
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[順序立てて、説明をする。
それはすべて憶測なのだが まるで断定するような、力強い口調で。
拓海はとても取り乱していて、 マネキンはこの状況だ。
もっとも楽観的な憶測を話して とにかく拓海を落ち着かせようとする]
(137) 2019/06/12(Wed) 16時半頃
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分からない。 この世界から出る条件なんて。 分かってたら、とっくのとうに出てるさ。 ……俺、そういう奴だろ。
[ひょいと肩をすくめて、自嘲気味に笑った。
分からない。 ここに来てからその台詞を何度言っただろう。 俺らしくもないな、と思う。
置いて行かれるのは、昔から好きではなかった。 もしも先に堅治が帰ることができたのならば、 ずるいなあと歯ぎしりする性格の悪い奴。それが俺だ]
(138) 2019/06/12(Wed) 16時半頃
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ああ。どう運ぶかな。 ベッドのシーツを失敬するか。
[お化け屋敷のベッドからシーツを外して床に敷き、 その上にマネキンを移動させようとする。 足持ってくれ、と拓海に頼みつつ]
……ぬいぐるみ。
[幸せそうな猫のぬいぐるみが、そこにはあった]
(139) 2019/06/12(Wed) 16時半頃
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[場を和ませるように、くすりと笑って]
本当に可愛いよな、それ。 堅治、良い趣味してる。
[堅治の苦悩を何も知らない俺は、 ぽふぽふとぬいぐるみの頭を撫でて マネキンの胸の上にちょこんと置いてやる]
(140) 2019/06/12(Wed) 16時半頃
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[何となしにやった そのぬいぐるみの頭を撫でるという行為が、 堅治にとっては周囲の目を気にするものであることを 俺が知る機会はきっと訪れないのだろう>>2:566]
(141) 2019/06/12(Wed) 16時半頃
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[意識することなく可愛いと口にして、 意識することなくぬいぐるみの頭を撫でる。
その行動の贅沢さを、俺は知らない]
(142) 2019/06/12(Wed) 16時半頃
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……拓海。 早く一緒にこんなとこずらかりたいな。
[自分の背よりも大きな 堅治のマネキンを運ぶことに難渋しながら。
様子を窺うように、そう言って笑いかけた。
――だって、時々お前が浮かべる瞳が怖かったんだ]**
(143) 2019/06/12(Wed) 16時半頃
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