140 Erwachen〜lost wing of Jade〜
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謝らないで……弱い僕のせいだよ。 ハワードのせいじゃない。
[>>39黒の背を優しく撫でる。 無理にでも少しだけ笑った顔が見えて、僕はちょっぴり安心した。 んだ、けど……]
あっ、まっ、て……
[>>40寛げた服の中、衝撃を受けた部分はきっと腫れて変色してる。 胸の大きさをコンプレックスに、潰すような隠し方をしてるのもきっと、ばれてしまう。
ハワードが僕に気を使ってくれてるから、静止は弱くしかできなくて。 でも恥ずかし過ぎて頬が熱くて、そっちのほうが困る]
(52) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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…… そう、だな。 何も……
[>>51警官男に言われて、頷く。 此処に来なきゃいけなかった。 けど、その理由ももうどこかにいった、気がする。
────── ふと。何かが聴こえた気がして、顔をあげる。]
(53) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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…… ジャニス先生?
[聞き覚えのある声だった。 見回すけど、先生の姿がこんなところに在るはずがない。]
奴らじゃあるまいし、 知ってる人の声まで空耳聞いた覚えはないんだけどな……
なんでもない。 出よう、崩れたらやばい。
[先生と目の前のデブ、じゃない男が関係あるはずもない。 首を傾げることしかできなかった。]
(54) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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─ 千年の物語 ─
[地竜の血族であるといわれている、151代目の《チ》の守護者は、歴代守護者の中でも、特に高い守護力を有していた。 しかし、《チ》を守護する者の気質なのか、いやかなり度を越して、きわめて穏やか、というよりも怠惰の部類で、力を使おうとすることは滅多になく、静かな窖で平穏に過ごすことを好んだ。
それが揺らぐこととなったのは、《ソラ》の守護者の暴走。]
……ったく、余計な手間かけさせやがって。
[重い腰を上げたのは、どれくらい経ってからのことか。 151代《チ》の守護者は、或る地に結界を張り始めた。]
(55) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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ウノ・イント・フラビ
ギル・ケ・カヲカ
メドウ・イ・クンバ・サド・ガケルン………
[月のない夜、それは、長い詠唱と多大な《チ》のエネルギーとともに発動し、《ソラ》の暴走を食い止めることに成功した。
───だが無論、代償は大きい。
結界を張った土地は、それから202年の間、不毛の地となり、歴代の守護者たちが回復に努めることになった。
そして、力を使い果たした151代目の守護者は、そのまま地の底へと潜り、永い眠りについた。]
(56) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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[目を覚ましたのは、ほんの20年前のこと。*]
(57) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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『 そのままつぶれちゃえばいいんだ 』
[外へ、と警官(そういえば名前を聞いてない)に告げる背後で、 低く響く声があった。]
『 そんないしも、まるくなったアキも、 いらないよね? 』
[あのデブ、アキって名前なんだろうか。 軽い言葉と共に、ハツの手が俺に触れる。]
(58) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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っ ぁ …… !
[引き絞られるような、激痛。]
(59) 2014/11/17(Mon) 21時頃
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[ そうだ。 こんなことしてる場合じゃない。 復讐を、続けなくては。 ]
は、っ
[ひどく熱い俺の胸元から、何かが染み出す感覚。 気がつけば、目の前には蒼い球体…… 先ほどまでとは比べ物にならない、 拳くらいの球が浮かんでいた。]
つど、 え…… 《 La cy A 》
破裂 の、 玉 《TucG DiWe》 ……
[聞いたこともない言霊を並べ、そこに意識を集中させる。]
(60) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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…… ……《 DqKo nL 》
[両手の平を玉を囲うように広げて。 唱えれば、学校の空き教室をぶっ飛ばした時を超える 破裂のチカラが、こんな不安定な地の底で弾けた。]
(61) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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『 きゃはははははははっっ !! きゅうくつなフタなんか、だいっきらい!! そんなのをつくるやつも、まもるやつも、 みーんなつぶれちゃえ!! 』
[地響きの音と耳障りな笑い声を背後に、 俺の意識は遠くなっていく────── *]
(62) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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─ 現在 ─
[その地の名は、「光翼町」]
狭い狭いって言ってくれるな。 俺としちゃぁ、どこよりも快適な場所なんだからさぁ。
あーいいよいいよ、理由なんて何でも。
[>>51訂正は、あっさりと受け流す。]
あぁいや、奥での用事をこなすにも、まずは世界樹の具合やら、次元穴《ワームホール》の広がりっぷりやらを見ておかなくちゃなんねぇだろうし。
まずは一旦、上がっとくか。
(63) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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紐 ジェレミーは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 21時半頃
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……ん、礼見どうした? またどっか具合でも…… ───ッ?!
[低い声が聞こえる。 寒気すら覚えるような響きに、表情が強張った。]
おい、礼見……
何を……!
[浮かび上がる球体>>60を見て、直感的に、危機を察した。]
やめろ、それは………ッ!
(64) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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……!
[低い声と、集まる力。 異変に気がついて振り返った時には、遅かった。>>58>>60]
―――………!
[狭い空間で弾けるチカラ。 叫んだ声は声にならず、爆風に飲まれ……]
(65) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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─────ウ・リョイ・ク・スショルン・ゲ!
[咄嗟に両手を破裂の玉へと伸ばし、威力を減じさせる言霊を紡ぎはするが、不安定な地下空間の崩落は、免れることはできないだろう。]
ッおい、雷神!
すまんが、こいつらのことは頼む! ここは俺の領域《テリトリー》なんで、なっ!
[かくなる上は、地層を押し上げ、せめて、彼らだけでも地上へと。]
俺ぁ別に埋まったところで死にゃしねぇ!
(66) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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―何かの記録―
[金《ゴールド》は宝石の装飾として長けている。
本来であれば補助として。 単体では機能の薄い属性であるが、その量が多ければ、宝石が無くとも十分機能する。 多く、純度が高ければ、上回るほどに。
その金《礼見 丈》は、宝石の装飾として長けていた。
銀《シルバー》までは、鍛錬を積めば身に付ける事が可能だろう。 だが、金は生まれ持った素質、受け継ぐ血筋、突然変異エトセトラエトセトラ。 着飾る装飾は、純度の高い《ピュアゴールド》 纏える宝石の種類も多く、あらゆる石を配下に置く事が出来ただろう。
故に身体の何処か一部に金>>2:200を持つ者は、宝珠魔道士《ジュエリスナイト》としては最高ランクと。
ただ、一つ問題なのは、 その補助の能力は、手入れを怠るままでは曇り、美しさ《正しさ》を損なってしまうと言う所。*]
(67) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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執事 ハワードは、メモを貼った。
2014/11/17(Mon) 21時半頃
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[《ソラ》の守護者は、攻撃力に長けてはいても、《チ》の守護者とは違って、護る術には長けていない。任せきりになる。>>66]
……か、ってに頼むな! 貴殿、人に押し付けて……!
[地の揺らぎを感じる。急激に上へと押し上げられる。]
後で文句は言わせてもらう……!
[死にはしないとの言葉を信じる他はなく、引き離されていく。]
(68) 2014/11/17(Mon) 21時半頃
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……なんで、助けたんだろう。
[協力者が琥珀によって《バグ》にあてられた>>50ように、自分も心《バグ》を生んでしまったのだろうか。 すぐに、それは無いと首を振る。そんなこと、Reina《おかあさん》は望んでいない]
……そうだよね、おかあさん。
[災厄の琥珀《ディザスター・アンバー》を胸に抱き、そこで見ているであろう母を探すように目を細め。 空を仰いで"母の温もり"に浸る]
(69) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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―終の楽園・Side:Reina―
[娘が予想していたように、母は確かにそこに居た。 しかし運命は。誰もが―観察者《ディオサ》自身さえも予想していない方向へ転がり始める。 《ソラ》と《チ》に広がる罅。崩壊する天空樹《スカイ・ツリィ》 黒い雨に染まる街と、赫い影に染まる娘。]
……違う。
[これは世界に飽いて倦んだ女神の望む展開である。]
……違う。
[これは世界を惡んで恨んだ女神の臨む絶望である。]
違う!!違う!!違う、私は、私はこんなことには… こんな……こんな筈は……っ!!
[金髪を掻き乱し、やがてぐったりとへたりこむ。 漸く気付いた。気付いてしまった]
(70) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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私は…っ、なんて事を…っ!!
[妹達を愛していた事に。 世界を、愛していた事に。]
[女神《ソフィア》が人に入れこんだように。 賢者《ルキフェル》が人を導いたように。 観察者《ディオサ》もまた、人を愛していたことに。]
どうして…どうして…
[ゆらり、ゆらり、と立ち上がり、世界を写していた鏡《スコープ》を引き倒す。 ふらり、ふらり、と歩みを進め、楽園樹《ヘブン・ツリィ》へ手を伸ばす]
(71) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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ごめんなさい、Eli。 私は、何も母親らしいことは出来なかった。 私は全て間違っていた。狂っていた。
ソフィア…貴女のように純粋に、人を愛せなかった。 ルキフェル…貴女のように聡明に、人を導けなかった。
[災厄から遠ざけようとする妹>>2:76の努力虚しく、姉は負に染まってしまった。 大事な妹を二人も失い空虚《からっぽ》になった心には。エリが持つことを許されなかった心には。 既に沢山の、歪み《バグ》が生じていた。]
ごめんね、Eli。 おかあさんも、貴女のことが大好きよ。
[そして、母は。惨禍の翡翠《カラミティ・ジェイド》へと触れる。禍々しい程の負に包まれながら、その鋭い切先を己の喉元へ向け ]
(72) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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――サヨナラ。
[最悪の決定を、下してしまう。]
(73) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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[最期の言葉と共に赤を散らす観察者《ディオサ》 ころり。指先から零れ落ちる「翡翠の左翼」は割れた鏡へ沈むように入りこみ、娘《Eli》の元へと渡った。 狂気に染まり、負に溺れた観察者《ディオサ》は最期の瞬間まで気付くことは無かった。]
(74) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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[Eliという名に篭められた本当の意味を。 母として、観察者として、取り返しのつかないことをしてしまった罪を**]
(75) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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…これは、 やはり、酷い。
[胸元は酷く変色>>52し、唯の打撲よりひどく腫れている。 些か暴走気味の打撃に、僅か、呪いでも込めていたか。 眉をひそめても深くは分からず、こんな時に他の三位が居てくれればと、叶わぬ事を願ったりもして。
汚れた手袋を取り、未だ《大戦》の傷が深く残る手を曝け出す。 雷神の傷は火傷となり、未だその手を爛れさせたまま。
ザラつく掌で直接触れれば、腫れた患部は案の定熱を持って。
自分は、朱のように異能力の引き出しができるよう作られてはいない。 拙くページを捲っても、読めるのはほんの数行。だが、それでも――]
(76) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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――氷の女帝《ニヴルヘイム・オブ・ヘル》
[それは、彼女の扱う力の何十分の一だろう。 それでも拳大の氷を一つ、その胸に落として。]
応急処置です。 きちんと、治癒を行える者を探しま…
(77) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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[ ド ゴォッッ!! ]
[《チ》は、再び悲鳴を上げた。>>61]
(78) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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―地上―
[無理矢理道をこじ開けて、三者は地上へと出ていた。 礼見はまだ気絶したままだったか。やや乱暴に礼見を地面へと転がすと、雷神はその場に座り込んだ。]
……不覚。
[先の通り、雷神は然程丈夫でもない。 防御力の弱さを補っていたのが黒鎧だったのだが、生憎装備を変えていたのと、槍も召喚していなかったが故に、身を庇えず。全身に傷を負っていた。間近で爆発を身に受けたのも効いている。]
…………。
[不意に、衣服の上に黒いオーラが現れ、雷神に纏わり付けば、再び黒鎧を纏った姿へと変わっていた。]
(79) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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今度は一体、何が…、
[朱を庇うように地に伏せて、警戒するはそびえ崩れる学び舎の壁。
此方に崩れ落ちるようならば鋼のドームを纏って、その異変が落ち着くまで、しばらくそうしていただろうか。]
(80) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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あ……
[>>76手袋に隠されていた、触れるざらついた感触に、僕はへにゃりと困った顔をする。
癒してあげなくちゃ。 でも、きっとここで僕が能力を使うのは、ハワードは望まない。 僕の中の復元の頁も、幾つかが飛んでいる程の傷なのだ。 もっと哀しい顔を、させたくなかった。
>>77今は、氷の冷たさに肩を竦ませるだけ]
ありがと、ハワード。 僕が治ったら、次はハワードの番だから、ね。
[見過ごしたくない古い傷。 千年前に癒しきれなかった、僕なら癒せる筈の傷。 だから。
>>61>>78その言葉に、衝撃が重なった]
(81) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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