82 【薔薇村企画】 Contagio ―共鳴―
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― 翌朝 ―
[目を覚ませば、いつもよりずっと近い距離に、 昨晩の記憶を思い出すまでしばし混乱していた。]
……あ。
[思い出してから、少し複雑な表情になったものの。 穏やかに上下する胸と、 昨夜より少し下がっている体温に安堵した。
起こさないようそっと腕を抜け出して、 朝食の準備をするために台所へと向かう。 その途中足や手の感覚がいつも通りなのを確かめた。]
(55) 2013/05/13(Mon) 01時頃
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[そんな話を口にすれば、気恥ずかしさがこみ上げてきて。 首元まで赤らみながら、]
……食事の仕度をしてきます。
[そう言って、台所へ向かおうと、背を向けるのだった。**]
(56) 2013/05/13(Mon) 01時頃
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[もう副作用の心配はないのか、 まだ現れていないだけなのかは分からず。 ただ、今朝のところは問題ないようではあるらしい。
裏手の井戸から水を汲み。 一部を沸かして紅茶を淹れる用意を整える。 昨夜の残りのスープには、食感を補うために、 ユリ根を刻んだものを少し加えて。
炙った鹿肉を薄くスライスしたものと野菜をパンに添え、 それらをテーブルの上へと並べた。
サミュエルが起きてくればいつも通りの挨拶をするつもりで。 その声が途切れるのは、サミュエルの異変を知った時。**]
(57) 2013/05/13(Mon) 01時半頃
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[舌で涙を舐めとると、やはり聞こえていないようだ。 寂しい気分は当然あるけれど 昨日沢山名を呼んで想いを告げて置いてよかったと思う。]
逆だろう、私がトルドヴィンを見ているよ。
[>>52名を呼ぶと返事がある。 今はそれだけでも、十分すぎる。]
(58) 2013/05/13(Mon) 01時半頃
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[細かいことは筆談すれば良いだろうかと考えるが、 それ以外では常に側に居れば、呼ぶのに困らないだろう。
抱き寄せようと両手を背に回して、きつく力を込める。]
トルドヴィンは聞こえないだけでラーマとしては 別のライマーの元でならまだ十分働けると思っている。 しかし私はそれを許したくない、 私以外に使われるトルドヴィンなど見たく無い。 だからこうして、隣に縛り付けてしまおうと思う。
ライマーでなくなっても、隣にいて欲しい。
(59) 2013/05/13(Mon) 01時半頃
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[一気に沢山話したので、酸素不足で肩が揺れる。 普段から話す方では無いから余計に。]
(60) 2013/05/13(Mon) 01時半頃
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我が君……。
[主の表情は寂しげに見えた>>58 それが何を意味するのか判らぬまま、抱き寄せられる>>59 その強さが、自分を思ってくれる強さだと今なら判る。 揺れる肩と、顎の振動がとても長く長く話していると判っても]
我が君…。
[自分にはそれを聞く事が出来ない。 大きく揺れる肩に、 呼吸機能が随分弱っているのだと理解すれば口籠る。
もっと、名を呼んで欲しかったのだとつい口にしそうになった。
1日では、1年ではとても足りない。 一生彼の声で名を呼んで欲しかった。
もう叶わないけれど。 それでも、最後に耳に残ったのが主の声で良かった]
(61) 2013/05/13(Mon) 01時半頃
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我が君…私は…ずっと…我が君の傍におります。
[聞こえたわけではない。 ただ強く抱きしめられて、離れるのを怖がる子供の様に思えたから。 抱きしめてくれていると言う事は、自分は主の元から 離れなくていいのだろう。 主が離れなくてもいいと言うなら、離れろと言っても 袂を分かつつもりはなかった]
(62) 2013/05/13(Mon) 02時頃
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[聞こえていないとわかっているから、 隠すこと無く全てを伝えられる。]
トルドヴィン、私の……ラーマ。
[>>62返事に驚いて顔を上げた。 聞こえてしまったのかと思ったが、そうでは無さそうで 残念だけどどこか嬉しくもあり。 大きく息を吐きだして、泣きそうになるのを堪えた。 聞こえてなくても、どれだけ息が苦しくても その名をずっと呼び続けるだろう。]
愛しているよ。
[涙を堪えるひどい顔のまま、何度目かの心を伝えた。]
(63) 2013/05/13(Mon) 02時頃
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そんなこと当たり前だ。 自分の身体なのだから。
[詫びる弟の右腕をさすりながら、薄い笑みを向ける。]
私? あぁ、私は今のところは何ともない。 このあと、何か出るかは分からないけれど。
[このまま何も、異常が出ないで欲しいと願うのは、弟にまた、4年前のような思いをさせたくないと思うから。
話をしている最中も、弟の右腕をさすることだけはやめない。 少しでもいい、症状が和らいではくれないかと。]
(64) 2013/05/13(Mon) 02時頃
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[顔を上げた主>>63は驚いた表情をしていた。 何がそんな風にさせたのか判らず、困った様に首を傾げ]
我が君…苦しいのでしょう? 夜が明けるまで、まだ時間はあります。 もう少し、お休み下さい……。
[名を呼ばれたのは判った。 だがそれ以外はもう判らない。 告げられた愛の言葉にも気付けないまま、 呼吸が苦しいのだろうと泣きそうな主の目尻を指で拭う]
(65) 2013/05/13(Mon) 02時頃
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我が君…私は傍におりますので。
[泣かないで下さい、とは言えなかった。 先程まで泣いていたのは自分だし、2人きりの時に 堪えろと酷な事を言うつもりも無かった。
今出来るのは、少しでも呼吸が楽になればいいと 背中を擦る事だけで、言葉通り主が休むまで寝台の横で 主に寄り添い続ける**]
(66) 2013/05/13(Mon) 02時頃
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苦しいが、そうではない。 いや、どちらもか。
[>>65言葉が通じたと解るように頷いて、 涙を拭う手を再び喉へと引っ張って導き 届くように愛のことばを落とす。 ねる、と簡単な単語ならば見えるだろうか。 窓の外はまだ明け切らない夜と朝の間の色、 もう少しだけ眠る時間はありそうだ。
トルドヴィンの手を引いて再び添い寝するよう 無言のまま促すと、ベッドに引っ張りこんで抱きしめた。 横になっていると呼吸はまだ楽なようだ。 背中を撫でられているうちに、少しは落ち着いて いつしか眠りに落ちていった**]
(67) 2013/05/13(Mon) 02時頃
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…………。
[駄目だ、>>37と言われても、それでもまだ、右腕をさすっていたが]
ケヴィン……?
[肩口に感じた重みと熱に、動きを止める。]
ん……。 これで、止まってくれると信じよう。
[縋り付いてくる弟は、自分よりも、更に良い体躯の筈なのに、なんだか少し、小さく見えた。 大丈夫だと、ケヴィンにも、そして自身にも言い聞かせるように、両腕でしっかりと大きな身体を抱きしめて]
たとえ、ライマーでなくなってしまっても、ケヴィンは、私にとって誰よりも大切な弟で………
(68) 2013/05/13(Mon) 02時半頃
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誰よりも愛おしい、私の……
[口にしようとするだけで、まだ胸が熱くなる。 ずっと望み続けながら、けれど、叶うものではないと思っていたことだから。]
私の……恋人、なのだから。
[ぎゅっと、指先に力が籠もる。]
おまえがライマーでないのなら、私はもう、戦斧になることもない。 そのかわり……おまえの右腕になる。
(69) 2013/05/13(Mon) 02時半頃
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[寝ぼけた様子のチアキを見て溜息一つ>>50。]
全く…。 顔を洗いに行くぞ。
[厳しい目覚まし時計は二度寝を許さないようだ。 チアキの起き上がる様子を見届けた所で 己も布団から出ると、自室へ向かおうと。]
ああ、少し違和感はあるのだが… いつもの声が、出せる。
[>>53首を傾げるチアキにこくりと頷き。 今度こそ部屋へ向かい、道着に着替えて台所へ。]
………生姜湯か。
[昨日言った事を覚えていたのか、と思えば、 鉄仮面のような顔に、微かに笑みが浮かぶ。 と同時に、全部覚えてるだろうなと思いつつ。]
(70) 2013/05/13(Mon) 07時半頃
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―――…。
[忘れられても困るが、色々と気恥ずかしい。 小さく咳払いを落として椅子へ腰掛け、カップを口元へ**]
(71) 2013/05/13(Mon) 07時半頃
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[頷き>>67に、自分も頷いて主の顔、口元に意識を集中する。 喉元にやられた手に伝わる振動と口の動きを見つめて]
ええ。お休みなさい。
[静かな笑みを浮かべたまま、休む主に頷いた。 傍にいるつもりだったが まさか添い寝に引っ張られるとは思わなかった。 だが抵抗することなく、 背を擦りながら眠りに落ちるのを見つめる]
(72) 2013/05/13(Mon) 08時頃
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[これから先、主の危機を聞きとる事は出来ない。 だから更なる鍛錬を積まなければと心に決めて。 今は少しだけ楽になったように見える主の傍にいようと眼を閉じた]
…キリシマ様、いつまでも、傍におります。
[喉の震えが伝えた愛の言葉を、理解したかどうかは 主には伝えなかった**]
(73) 2013/05/13(Mon) 08時頃
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[次に目覚めたのは、空の明け具合からいっていつもと同じ頃合いだった。 相変わらず静寂の世界だが習慣は大したものだと感心しながら起きる。 主の眠りの邪魔はしないようにしたつもりだが]
鶏小屋に行くだけです。 朝御飯もお待ち下さい。
[そう告げて外へ。 世界は何も変わらないはずだがやはり無音の世界は難しい、と鶏の攻撃を散々受けて身に染みた]
(74) 2013/05/13(Mon) 08時半頃
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[卵を集めた後は軽く水浴びをして朝食の支度を。 温かな甘い牛乳とスクランブルエッグ]
ベッドで召し上がりますか?
[体調を気遣ったつもりだが、これくらいは主の好きにさせる。 食事が始まればいつもの冷静な顔で話始める]
我が君。 これが終わったら村長の元に行きたいのですが。 現状の報告をしなければいけません。
着いてきて頂けますか?
[主は断らないだろうと思った。 聴力を失った自分では説明は難しい。 それに酷だとは判っていても、主が何処まで動けるのかも確認して起きたかった。 主から了を貰えば早速村長の元に向かうつもり。 錬金術師がまだいれば、話を聞きたかったが、既に災厄が村に舞い降りた事を知ることになるのだろう**]
(75) 2013/05/13(Mon) 08時半頃
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[微かい浮かぶ笑みで>>70、喜んでくれていると感じ 釣られる様に緩く微笑む。]
夢、……じゃなくて、良かった
[ぽつりと小さく独り言。 攻芸の喉は心配だったけれど。 昨日の出来事が夢でなくて、安堵する。
同時に、胸の隅に不安が過る。 それは、錬金術師たちとの出来事も夢ではないと言うこと。
一瞬だけ、表情を曇らせたが 頭を振って、暗い気持ちを押しやった。]
さて、さっさと食べて伯父さんのとこに行こう?
[朝食を済ませたら、墓参りだ。と野菜スープを口に運んだ、
……が、]
(76) 2013/05/13(Mon) 10時頃
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っ、―――!
[聞えてきた問いに、咽た。**]
(77) 2013/05/13(Mon) 10時頃
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[少し言葉を交わしながら、朝食を食べれば すっかり目も覚めて……
少しどこか頬を染めながら、慌てた様子で朝食を済ませた。 片づけの際も、どこか微妙にぎこちない。
恐らく、緊張のせい。**]
(78) 2013/05/13(Mon) 10時頃
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ああ夢では無い。……チアキ、身体はなんともないか? 俺は今のところ、普段と変わらんが。
[そうして一日置いてから考える。
病とは無縁の生活を送っていること。 そして村外の他人を信用していないこと。
もしかして薬を高く売る為の嘘?と思い始めた。 代金を欲しがるような事は言われなかったが 村長が先に代金を払って居るのかもしれない。]
……墓参りの後、他の者達の様子を、見に行こう。
[何事も無ければいいがと思いつつ。 突如咽るチアキ>>77に、瞳をまあるく見開く。]
……?
[大丈夫か、と背中を撫でた。]
(79) 2013/05/13(Mon) 10時半頃
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[>>73傍にいる、その言葉を聞いて縋る腕に力を込めた。 そのままの姿勢で見た夢は出会ったばかりの頃。 多分互いに緊張していたのだろう、 距離も遠くてうまく噛み合わないのに、 何故か無性に楽しかった。 自分が死ぬまで大切にしようと思った。
今それを上手く出来ているか、わからない。]
(80) 2013/05/13(Mon) 11時半頃
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[トルドヴィンの朝は早い。 つられて起きるとまだ自分は寝ているような時間、 顔を上げて起きようとして、鶏小屋と聞いてまた伏せた。
夢のなかで大きな獲物と戦ってきたからか、 それだけで息が上がっていたから。 彼が戻ってくるまでに着替えてから楽な姿勢を探し 無理に動かなければそれなりに平気らしいことを知る。 だいたい病を避けようとして薬を飲んだのに、 副作用で死ぬなんて馬鹿らしい。]
(81) 2013/05/13(Mon) 11時半頃
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大丈夫だ、起きて食べる。
[ベッドで食べたらそのまま出たくなくなる。 甘えないと机を指さし、きちんと座って食べた。 多分いつも通りに出来たはずだ。 >>75食べ終えて、村長のところに行くというので頷いた。 まず一人での外出はトルドヴィンも慣れるまで 避けたほうが良さそうな気がしたから。 そして自分も。]
(82) 2013/05/13(Mon) 11時半頃
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行こうか。
[歩けるし話せるから大丈夫だと言いたいが、 なんとなくトルドヴィンの手を握って、軽く引いた。 この方があれこれ示しやすいからだと 真剣に考えた結果だったが、どう見ても 男二人で手を繋いでいる姿は、妙だった。]
(83) 2013/05/13(Mon) 11時半頃
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[村長の家で、副作用の説明をする。 トルドヴィンも自分で話しただろうか、 もうライマーでいることも難しいと言ったら、 村長の表情が諦めの色に染まった。
そこで錬金術師の話を聞けただろうか。 赤い方が発症したと知る**]
(84) 2013/05/13(Mon) 11時半頃
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