270 「 」に至る病
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[なんとなくの興味で始まった趣味が、 やがて手に職をつける、なんてよくある話。
アルブレヒト医院の雑務と、主の世話と、蝋燭職人。 生まれ変わったフェルゼは、二足では足りぬ草鞋を履く。]
(642) 2019/10/07(Mon) 23時半頃
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[身体は、というか血液は確かにつくりかわったのだろう。 そうでなければ強制的な眠りの説明がつかない。
キスが成功したかも知らなければ、自分の身を案じた彼が、今までのように「あんた」と呼ぶのではなくちゃんと名前を――それもガラス作品の意匠に使う「サクラ」ではなく、ただ一度同郷の文化のネタの為に渡した「名刺」に書いた「蒼佑」を――呼んだことも、知らない。>>632
ただ、とても幸せな夢を見ていた気がする。 自分が世界一幸せないきものであると世界中に自慢したくなるほどの。
噛み痕はじわり熱を生み、触れる主>>641の手を乞うように吸い付いた。]
(643) 2019/10/07(Mon) 23時半頃
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[傍目には穏やかな日常が続いている。 互いに腹の底を曝さぬまま、 頑固と意地をぶつけ合い、見えぬ罅を刻みつつも。]
──… ……
[ナイフの使い方だってだいぶ慣れた。 皮と実の間に刃をあて、する、すると剥いていく。]
……ッ、
[さく、と。指先に沈ませる刃先の加減もこの通り。 果物やナイフ、床を汚さぬように腕を掲げ、 と、と、と。軽い足取りで主の元へと向かう。]
(644) 2019/10/07(Mon) 23時半頃
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―― 冷たい夜に ――
……いい子だ。
[自分でも驚くほど、低く淡々とした声だった。 セイルズは思わず己の喉に手をやる。>>604>>606 それから、ミルフィの背を優しく撫でた。
彼女が飼っている恐怖を知らず>>605 彼女の安堵を知らず、 駄々っ子のように返る言葉に苦笑する。]
体が大きくなって、僕と一緒じゃあ狭いだろう……
[もう、こんなに大きくなった。 背を撫でる手を一瞬止める。 あと何年一緒にいられるだろう。 そう考えてしまうのは、早いだろうか。]
(645) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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『この依存症は、現在のところ 進行性かつ不治の病であるとみなされている。――』
『――疾患の終末期には しばしば悲劇的な結末を迎えることが知られているが――』
(646) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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あーあ… また やってしまったよ 治してくれるかい? …グスタフ
[患者の相手をしていなければ、いつだって構いなし。 彼に創つけられたままの姿で止まった痩躯は 精悍な膝に乗り上げることをためらわず。
さあ、と。否応なく口元に突きつけるは、 赤くて、甘い誘惑。
こうでもしないと"食事"を摂ろうとしないのだから まったく、うちの主は世話が焼ける。]
(647) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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[とある雑誌記事の記述を思い出し首を横に振る。>>27
長年連れ添った妻は、 共に歩み続けることで病を進行させた。 妻と同じ道を歩ませてはいけない。 それだけは。
けれども突き放したところで 眷属の病はなくなるものなのだろうか。 頭をもたげる疑問に悩まされながら セイルズはミルフィが眠るまで、 そっとその様子を見つめていた。*]
(648) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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[――――雨の匂いが鼻を掠める。]
(649) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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(「ねえあなた、もう耐え切れないの。私、私は――……」)
(650) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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…………ミルフィ?
[翌朝、ベッドから起きてきたミルフィは 妙に疲れていて>>614 セイルズは首を傾げて、家具の広告から視線を娘へ移した。
早く娘の朝餉を作らねば、という思いから その日は起きてすぐ彼女の異変に気づくことはなかった。]
眠れなかったかい?
[目が合えば、セイルズはいつもどおりの優しい父親だ。 ミルフィのために朝食や紅茶を用意して 向き合って人間の食事をとる。]
(651) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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[彼が娘の異変に気づいたのはしばらくしてからのこと。
魘されるミルフィの手をとって、 心配そうに覗き込む朝が増えた。
……あんなふうに怒ったりしたからだ、と
当時のセイルズは娘の異変について、 自分の過失だと反省していた。**]
(652) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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[──白銀で覆う双眸が、無駄な努力を嘲笑う。]**
(653) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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炉の番 チトフは、メモを貼った。
2019/10/08(Tue) 00時頃
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[>>634メルヤは箸の使い方も知らないようだった。 だが、それもそうだろうとは思う。 自分も物書きなどしていなければ使い始めなかったろうし、 食事もブロック型のものを選んでいたかもしれない。
自分の箸の持ち方を見せるが真似できそうになければ フォークを取ってきて渡した。 >>638腹の蟲を鳴かす程なのだから 腹が減っていることは間違いない]
(654) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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"吸血鬼"たるもの美味な血は 至福であり歓喜することは間違いない
[鷹揚に頷くと焼きそばを口にする。 ソースの香りはメルヤの鼻腔をも擽るだろう。
少なくとも汚泥のような血を混ぜるには、 こうした匂いと味のキツい料理が良い。 特にカレーだ。 あれは大体カレー味になる]
(655) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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誕生日は今日で良いのか 次の誕生日まで一年待たないといけなくなるのだがな
[クリスマスにしようかと思っていたが今日で良いらしい。
欲がないのか、抜けているのか。 はたまた生まれ変わった日を大事にしたいのか。 何れかは分からないが望むならそうしてやろう。
眷属としてではなく助手として努力するのなら猶更だ]
"吸血鬼"か…… それには二つある 一つは物語上のものであり、 もう一つは現実のクソのようなものだ
[一つ、一つ、話てやろう。 理想的な"吸血鬼"を教え、 幻滅的な吸血鬼である自分のことも教える]
(656) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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……おはよ。 寝ちゃってたね、俺。
[世界は変わらなかった。 時が進んだ分、少し気温は高くなっていたか。 1時間以上、4時間未満といった再起動時間だったと推測する。
そっと触れた首筋には、ぽこっと盛り上がる肌がある。 出血は止まっているようだ。]
これからよろしく、ご主人様――っつーのはなんか違う気がすんな、今まで通り「アオくん」て呼ぶわ。
アオくんは俺の名前覚えてる? これから長いつきあいなんだし、「蒼佑」って、名前で呼んでくれたら嬉しい。
[呼ばれていたことに無自覚なまま、名を呼んで欲しいと告げた。 そう願うくらいはきっと、依存症の発露とは呼べない筈。]
(657) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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["吸血"の事も、自分の衝動や依存症のことも 包み隠さず伝えていく。
教えは始まりに過ぎない。 一日が経過し、一週間が経過し、 一月が経過する間にも教えることは山程ある。
簡単な教育から、箸の使い方。 買い物の仕方は一緒に連れ出したろうし、 下着も買い揃え、ビーズクッションなども買っていく。
一年が経過する頃には多少はマシになっていくだろうか。
仕事もさせるがやりたいことがあればやらせた。 それでどう進歩したかは正直なところ分かってはいないが、 眷属である限りは比較的真面目(ジャーディン比)に教えただろう*]
(658) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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[喉に落ちるその一滴が甘いかどうかは、秘密] [眉を顰めようと、歓喜に目を細めようと 二人を隔てる仮面が覆い隠すから ――初めての夜から、ずっと]
(659) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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[かたん、と微かな機械音 それを合図に主は下僕を解放してやる] [自由にしてやる、ためじゃない 次の命を言いつけるため] レコード、終わっちゃったわね。 替えてくれる? [さきほどまでとそう変わらぬ笑みを彼女へ向けて**]
(660) 2019/10/08(Tue) 00時頃
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――それから〜たくさんの時間の使い方――
[男は元々健康体であった。 単身異国に乗り込んで住み込みで働き自らの能力で稼ぎを得られる程の精神の図太さにも自信があった。 だから本当に自分のいのちが伸びたのだという実感が最初はあまりなかった。
世界の色は変わらなかったし、一日が長くなることもなかった。
早朝に起き、準備運動とジョギングで汗を流す。 シャワーを浴びて、生野菜とトースト、ミルク、フルーツの朝食を摂る。 そこから暫くインプットの時間を取る。 新聞のコラムを書写したり、読書をしたり、レコードを聴いたり。 脳に疲れを感じる頃、今度はコーヒーや紅茶を淹れてゆっくり飲みながら、アオに持って行く土産のことを考える。 男が眷属となれば犬の血は飲まずとも良くなるのだから、主人を奪った罪滅ぼしのようにモモ宛の土産の率も高くなった。]
(661) 2019/10/08(Tue) 00時半頃
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[そして散歩をしながらアオのアパートへと向かう。 途中に見かけた花屋に美しい花があれば買うし、露天で興味を惹かれたアクセサリーがあればデザインの参考にと買う。 眷属が罹る病の自覚などない。 こうして自分には「好きなもの」「その時主人に会うより優先したいと思う用事」がまだあるのだから。
ドアが開いてアオの顔を見た時に胸に流れる温かい気持ちは、眷属になったから覚えたものではない。]
(662) 2019/10/08(Tue) 00時半頃
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[アオにとって何の栄養にならないと知っても、昼食はニンゲンの食事を一緒に摂る。 表情の変化があまりないから感情が読めないと彼の担当編集者が嘆いていたが、そんな彼が興味を示す時に眼鏡の奥の黒目に星が瞬いているように見えるから、男はアオの興味を引くように色んな料理をつくり、インプットした知識を惜しみなくアウトプットした。
そしてアオの「喰事」を経て、仕事の為に工房に戻る。 そこからはひたすら制作に没頭し、また夕飯頃にアオのアパートをノックした。
吸血が入る分少し伸びただけで、一日に会っている時間が劇的に伸びるということはなかった。]
(663) 2019/10/08(Tue) 00時半頃
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[吸血時間は互いの為に時間を測ろう、と提案した。 長生きさせられないかもしれないと言う彼が理性なく飲み干すとは考えにくいが、吸われる此方が癖になって死んでしまったら元も子もない。
『もし「足りない」と思うなら、違う欲望で昇華しよう?』
そう言って押し倒したのは幾度も夜を越えない内。 敏腕政治家の息子は狡さをまんまと父親から譲り受け、性的知識が文字上にしかない無垢な吸血鬼に「違う欲望」への興味を植付けたのだった。]
(664) 2019/10/08(Tue) 00時半頃
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[アオが口にした「10年」が経過した頃、漸く男は自分の肉体の老化がゆっくりになったことに気が付いた。
工房は今やすっかり「師匠の後継者の店」ではなく「サクラ ソウスケの店」と世間に認知されているし、男自身の腕は確実に上がっていて時が経過しているのは事実なのに、鏡に映る自分は相変わらずの髭面で、その髭も剃らなくとも同じ長さのままだ。
そして100年ぐらいが過ぎて、取引先の孫も鬼籍に入る頃、アオには老朽化したアパートから自身の工房直結の家屋に引っ越して貰った。
その間に各地の眷属が依存症により死亡したというニュースを多く聞いたが、男にとってそれはまだ対岸の火事だ。**]
(665) 2019/10/08(Tue) 00時半頃
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[あの日。 目覚めと共に始まった糾弾に視界を閉ざし、口を結んだ。
彼には己を責める権利があって、詰る理由がある。 否、彼が理解する以上に、己だって理解している。 生きていればそれで良いと、そんな綺麗ごとを吐けるほど無知ではない。]
――――………、
[彼は正当に己を責めた。 その赤誠は鋭利であったが、同時に己を慰めてくれた。
本心で己を糾し、憤っているのだ。 きっとこれは彼の本音だ。 ――― そう、自らを安堵させてくれる叱咤だった。]
(666) 2019/10/08(Tue) 00時半頃
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[吸血鬼の血は人を変える。
碌なことにはならないと再三言い続けた理由。 己が眷属を決して持たなかった理由。
我が身に流れる血は、彼を穢す。]
(667) 2019/10/08(Tue) 00時半頃
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[吸血鬼の血は餌を飼うように、強い依存症で眷属を縛る。
ヤられるんは精神なのか、脳なのか、細胞なのか。 未だ現代医学では解明できていない呪いめいた疾患を等しく発症させるのだ。
二百年以上生きる己ですら、例外を聞いたことがない。 遅かれ早かれ、彼は己無しでは生きられなくなる。
――― 彼の意思に関わらず。]
(668) 2019/10/08(Tue) 00時半頃
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[伏せた瞼の上から両手を押し付け、力無く首を振った。 その後暫く続く自己嫌悪の正体は、彼への不信が故だ。
彼の真摯を支える根幹は、血の病ではないか。 彼本人がそう思っているのか、 彼に血が言わせているのか。
己のエゴで選択した癖、彼の心の変化を恐れた。
―――― 彼を失いたくなかっただけなのに。]
(669) 2019/10/08(Tue) 00時半頃
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[彼の命を掴んでも、 その心はどこにあるか分からない。
その日から丘の上の診療所は、 沢山の後悔を詰め込んだ柩になった。*]
(670) 2019/10/08(Tue) 00時半頃
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