241 The wonderful world -7days of KYRIE-
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[お父さんは私が本に興味を持ったことに。 お母さんは私が難しい本を読めるよう努力することに。 とても喜んでくれていて。
私は、挑戦する楽しさを知った。 明確に、それが自分の力になったと知って。 とても、とても、喜んだんだ。
お父さんと一緒に図書館に通って。 そこで、男の子が読んでいるところを眺めて。 男の子が読んでいた本を、読んで見る。
小さな憧れからの行動は、いつしか当然になって。 私は一人でも、図書館に行くようになった。]
(20) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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[その日は、雨が降っていた。]
……。
[帰り道、赤い傘をさして、 ひとりで、濡羽色に変わった足元を見ながら。 ぽつぽつ零れ落ちる雨の中を歩いていた。]
(21) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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[偶然だったと思う。 こんなに雨が降っているのに。 傘もささず、公園で佇んでいる子がいて。
だって、そんなのを見たら。 遊んでるんじゃないな、って。 子供だって、それくらいは分かってしまって。
その子が、あの男の子だなんて、思いもしなくて。]
(22) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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[声をかけたかった。 かけてあげないといけないと思った。 だけど、足は動かなかった。
勝手に近くなったつもりでいて。 勝手に見ていて憧れて。 だから、拒絶されるのが。 こわかったんだ。]
(23) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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[だけど、私は。 あの男の子のおかげで、本を読んだから。 あの男の子のおかげで、挑戦することを知ったから。
だからこそ、一歩を踏み出せた。
男の子の前に立って。 不安から、吐き気が体を襲う。 今すぐに、逃げ出したい衝動に駆られる。 震えそうな喉を必死に抑制して。
できる限り、笑顔で。]
(24) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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どうしたの?
[雨の降り注ぐ公園で。 雨の当たらない、傘の中で。
瞳から雫を零しながら。 赤い傘を、差し出した。
あの日、私が出した。 最初の、勇気。*]
(25) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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― 7th day ―
[最後の目覚め。 起き上がる場所は1。
1.スクランブル交差点 2.兄間薬品 3.キリエ駅 4.イザナタワー99 5.甘味処 あん屋]
(26) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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― 中央エリア/スクランブル交差点 ―
[一週間の、始まりの場所。 最後の一日は、ここで始まった。
地響きのような音で目覚めて、メールを確認する。>>#0 慌てるような喧騒はすぐに収まり、人々は何も気にしない生活に戻っていく。]
許されざる罪人に、裁きを。 不達成で……処刑。
[そこで、ある程度のことを理解する。 この文面は、彼女ではない。 彼の方だ、ということを。]
(27) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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……行こっか? 後、一息だよ。
[幼馴染がかたわらにいればその言葉で。 遠くにいるようであれば、テレパシーで。 そう語りかけて。
立ち上がり、最後の一日を始めよう。*]
(28) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2018/05/25(Fri) 02時半頃
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― 6th day/中央エリア ―
[遅れて到着してみれば凄い有り様だった。 地に落ちた大きな看板、無事とは言い難いけど命は繋いでいる状態のMs,碧衣、その周囲に集まる参加者たち。
RGではノイズが見えていないにしても看板の落下なんてあれば直に人がくるでしょう。 そうなればこんな状態の彼女を人目に曝す訳にはいかない。
少しパーカーをめくり、部品が揃っているのを確認する。]
…あなたたちが全て集めてくれたのね。ありがとう 後は私の方で安全な所まで連れていくわ。
これ、借りるわよ。
(@3) 2018/05/25(Fri) 03時半頃
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[大きなパーカーの中へ、痛みがないよう丁寧にパーツを仕舞えば準備は完了。>>212 息が苦しくないように頭だけ覗かせる形にまとめてみた。]
誰のか知らないけど、これは明日返すわね。
[もし参加者が何か喋りかけてきたなら少々話をして。 後に女は少女を抱え東の空へ羽ばたいていったでしょう。*]
(@4) 2018/05/25(Fri) 03時半頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2018/05/25(Fri) 04時頃
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── 6日目 ──
[黒髪の女の子がバッジを差し出してくれる。>>15]
あ、ありがとう。
[受け取って。空を見上げたらスージーが降りてきた。>>@3>>@4 あおいちゃんに触れる手は優しくて、心配そうな顔であおいちゃんを覗き込んで、それからスージーを見た。]
あおいちゃんを、よろしくね。
[飛び立つスージーを見送って……]
(29) 2018/05/25(Fri) 08時頃
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[女の子二人組に向き直ったら、小さく笑う。]
助かったよ。ありがとう。
俺はシュンタロ。 春風俊太郎だ。
シュンタロって、呼んでくれよ。
[女の子達の名前は聞けただろうか? 気がつくと、意識が暗転していた。*]
(30) 2018/05/25(Fri) 08時頃
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── 7日目 ──
[目が覚めるとそこは……3
1.スクランブル交差点 2.兄間薬品 3.キリエ駅 4.イザナタワー99 5.甘味処 あん屋]
(31) 2018/05/25(Fri) 08時頃
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── キリエ駅 ──
[キリエ駅。 たった数日で、思い出が増えた場所。
メールの文面を確認>> #0して、最初に思い出すのは蕗之原モールの庭園にあったおびただしい血の跡。
ぞっとした…… 自分も血溜まりの一部にされるような気がして。 もし……文面通りに受け取っていいなら、自分は一人じゃ絶対に勝てない。 パートナーに連絡しようとして……]
葵の花って、どんな花だろう?
[薔薇を出してくれたゼンの顔が浮かんで、首を振った。**]
(32) 2018/05/25(Fri) 08時頃
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[ワレンチナに合流を呼びかけて、もう一度メール見て。
…………なんだろう。モチベーションが、湧かない。
昨日のあおいちゃんみたいに、逃げられて時間切れを目指されるかもしれない。 早く行った方がいい。 頭ではそれは分かる。 ただ…………]
(33) 2018/05/25(Fri) 08時半頃
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裁きとか…………
[別に義憤に駆られたわけでもない。 自分が誰かを裁こうと思ったことがないし、出来れば関わりたくないと逃げてきた相手だ。]
葵の花。……あおい、か。
あおいちゃん…………
[昨日の女の子の涙を思い出して、立ち上がった。 目指したのは、東。 単に、蕗之原モールと反対方向だと言う理由で、東に足を向けた。]
(34) 2018/05/25(Fri) 08時半頃
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── 東エリア ──
あおいちゃーん。
あおいちゃん、いる?
[当てもなく歩きながら、小さな女の子を、探していた。**]
(35) 2018/05/25(Fri) 08時半頃
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― 6th day ―
[俺が碧衣の頭をなでているあいだに 幼馴染が集めてきたパーツを繋げた>>6:#11
…頭がどこからやってきたのか、 どうしてそれを幼馴染が持っているのか、 嫌な予感はしたけれど、 今はそれを深く考えるどころではなくて。
そうして、出来上がったのは ぼろぼろの赤い服をまとった、小さな男の子の姿。 明らかに人形とわかるようなツギハギだらけのそれは ゆっくりと目を閉じていった。 まるで、眠りに落ちるかのように。 そうして、気がつけば掌のカウントダウンは停止し、 人形の傍らには4つのホーリーバッジが残されていた。]
(36) 2018/05/25(Fri) 13時半頃
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[ミッションの達成に、ほっと息を吐く。 そうして、幼馴染が4つのバッジをそれぞれ二つずつ 分けるのを見ていた。>>15 そうしているうちに、空から何かがやってくる気配>>@3>>@4
見上げれば、そこにいたのは金髪の女で。 それをみてふと、思い出した。 ああ、そうだ。 この男は確か三日目に水族館で見かけた奴だ>>3:276]
(37) 2018/05/25(Fri) 13時半頃
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俊太郎か。よろしく。 俺は古良翔也、それでもってこっちが 俺のパートナーの堀井圭。
[さっき手が触れた男>>6:223に名乗られれば こちらも同じく、そう返す。 もし傍らに彼のパートナーがいれば、 そちらのほうの名前も、聞いたかもしれない。
――そうして、彼らと話しているうちに、 いつしか意識も黒く、暗転していった。]*
(38) 2018/05/25(Fri) 13時半頃
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― 回想・過去と今とエントリー料と ―
[家族について思い出すのは、机にしがみついて仕事をする父と、 父を支えるために朝から晩まで外で仕事をする母。 小さかった妹の姿。
決して、裕福とはいえなかった。 親にそれほど構ってもらった記憶もないし、 ある程度大きくなってからは妹の世話も見ないといけなかった。
保育園に通うようになった妹を迎えにいく前、 近くにある図書館に寄っていくのが日課だった。 妹に読んでやる絵本と、自分が読むための本。
妹がいなくなっても、父から逃げるため 図書館通いはなんだかんだ変わらなかった。
少し、変わったことがあったとすれば、 あの雨の日から、図書館で一緒に本を読む仲間が一人 増えたというくらいか。>>20]
(39) 2018/05/25(Fri) 13時半頃
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[父が死んだ"あの日"まで、俺とあいつは よく、二人して遊んでいた。 本を読むことも、マブスラで戦うことも。 あの頃の思い出の多くは、彼女と共にあったし それを疑うこともなかった。
それは、今でもかけがえのない思い出で、 だからこそ、失いたくないもの。
守りたくて、傷つけたくなくて、悲しませたくなくて。 だから…彼女を拒絶して、遠ざけた。 それが彼女を守るため、彼女が幸せでいるために 必要だと信じたから。>>1:140 それで彼女を傷つけるなんて、微塵も思わなかった。>>4:441]
(40) 2018/05/25(Fri) 14時頃
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[――そして、同時にこうも思っていた。
大切なものを守るためには、力がいる。 誰にも負けない、何者にも屈さずにすむ力が 自分の意思を押し通すために、 自分の視界から、煩わしいものを全て消すための力が。
そうして、俺はその手段を暴力に頼った。 施設の職員も教師も街の不良どもも 気に入らない奴を手当たり次第に殴り倒して、 …そうして、気がつけば不良集団のトップなんて けったいなところに収まっていた。]
(41) 2018/05/25(Fri) 14時頃
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[力さえあれば、それでいいと思っていた。
自分の意思が通せるならば、 それで大切なものが守れるならば、 それでいいと思っていたんだ。
…何が自分の"大切なもの"だったか、 自分が何を守りたかったのか、 遠ざけたもののことすら、忘れたまま。 気がつけば力とそれに寄ってくるものだけが、 自分の全てになっていて。
……そうして、取られたエントリー料が 生前の俺にとっての"男らしさ"。 俺が、俺として生きていくために身に着けた 姿かたち、知恵やら腕力やら運動神経その他諸々。]
(42) 2018/05/25(Fri) 14時頃
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[大切だったものを守るために手にしたはずの武器を いつのまにか大切なものそのものと間違えてしまっていた。 目的と手段が、入れ替わっていた。
そのことに気づかないまま俺はずっと生きてきて。
――だから今、俺はこの少女の姿で、このUGに存在している。]*
(43) 2018/05/25(Fri) 14時頃
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― 7th day/中央エリア・スクランブル交差点 ―
[気がつけば、そこはスクランブル交差点。 最初の日、ここで目覚めたときと同じような景色が 広がっていた。>>1:13 唯一違うのは、傍らに幼馴染がいるということ>>27
ドシン、と周囲に響く音>>6>>#1 それは昨日御沙霊園でサイノイズと 対峙したときにも似ていて しかしそれよりもずっと大きなものだった。
メールを確認する幼馴染のほうを覗き込めば>>#0]
……こりゃ、あのおっさんの文面だな。
[幼馴染も同じ事を考えていたらしい>>27]
…いよいよ、最終日か。
(44) 2018/05/25(Fri) 14時頃
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[どうやら、長い一日になりそうだ。>>#0 なんにせよ、最終ミッションの場所には心当たりがある。 幼馴染と一緒に立ち上がって]
――行こうぜ。
[彼女の手をとって、そっと握る。
――迷うことはない。
たとえ、どんな結末になったとしても、 俺たちは今ここでできる最善を、 自分たちが選ぶことのできる選択肢の中で、 最良と信じるものを、掴み取るだけだ。]*
(45) 2018/05/25(Fri) 14時頃
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― 7th day/甘味処あん屋付近 ―
[細い路地を含め最終ミッションの地に続くルートは何通りか存在する。 その中でもここを選んだのは…何故でしょうね。
時折空から地上を見渡せど参加者の気配はない。 なのに漆黒ノイズには出くわすもんだから短くなったスカートも活かしつつ撃退して。]
んもぅ…きりがないわね…っ!
[遭遇率の高さから昨日より発生源に近いのだろう。 倒しても少しすれば次の増援がやってくる。
数をこなすべく丸呑みは無理でも致命傷となりそうな部位を食い千切っては散らし食い千切っては…
そんな格闘を続けていた時だろうか。 突然の地鳴りが響き渡ったのは。>>6>>#1 *]
(@5) 2018/05/25(Fri) 14時半頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2018/05/25(Fri) 14時半頃
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── 東エリア:JUN-Shock ──
[あおいちゃんを探して、歩き回っていると、庇にうずくまる姿>>@1を見付ける。ゆっくりと歩み寄って声をかけた。]
あおいちゃん。
[視線は上を向いたかな?]
もう体は大丈夫ですか? 隣……座るね。
[断って、隣に距離を置いて座り込む。 触らないでと言っていたから、触れないように距離を置いて。]
(46) 2018/05/25(Fri) 17時半頃
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