267 【突発】Sanatorium,2880【RP村】
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ねえ、 それ、種?
[ ベッド脇、かんじゃさまの行方を目で追いつ、 ( 転ぶ脚には最低限の手助けをするが…… その間も碧は唯、 しらぎくを見ていた。 )
気紛れに、 てきとうに、 落ち着いた辺りで水要る? と 聞きながら 結局捉えたのは、 しょくぶつの痕跡。
床へ向かうだろうタオルを受け取り、 ちぃさな水たまりへ 投げた。 ]
(26) 2019/06/15(Sat) 20時半頃
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全然しないわ。 [ 白菊の浮く水たまりの前で。 ]
(27) 2019/06/15(Sat) 21時半頃
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[ "こんなの"、 腫瘍みたいなものじゃあないのか。 色々なことを知らないにんげんだったから、
─── 嗚呼、否、もうはんぶんは違うけれど、
間引かれようが手折られようが愛でられようが、 苗床にはまったく関係の無いお話だったので、 むしろ切ってもらったほうが、 ……有り難かったかも、しれず。 ]
(28) 2019/06/15(Sat) 21時半頃
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……種、だったら 何。
[ 舌先を出した。 ちぃさく乗った、種を示して。 興味の色が 正直に言って嫌だったので、 見せた後、そのまま適当に飲み込んでしまおう。
もしかしたら明日のわたしから この種の花が咲いているかもしれないけれど、 やっぱり どうでも良いお話で、 ]
(29) 2019/06/15(Sat) 21時半頃
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[ のみこんで、 ]
[ ああ すこし、おなかがすきました。 ああ なんだか、のどがかわきました。
きっとこう思うのだって前触れは無く、 確かに昨日までのわたしと違っていたのですから、 なんだかひどく おそろしかったのです。 どうでもよかったのは事実ですが、 変わりゆくことに慣れてはいませんでしたから。 ]
[ ─── 嗚呼 でも、おもうのです ]
(30) 2019/06/15(Sat) 21時半頃
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[ ─── だから、 彼方へどうぞお帰りください。
そしてその時に だぁれも居ない病室で 第二の庭園でも作れば良い。
空になった器へ白菊を入れ、 閉じられた扉を指さし、 渡すと同時に突き返そうと。 ]
(31) 2019/06/15(Sat) 21時半頃
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要らないから、此も持って帰って。
[ 新しい方の器を 片目で見遣って。 居心地が悪いことを 隠しもしない 顔。 ]
(32) 2019/06/15(Sat) 21時半頃
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きく って、 発芽率悪いんだって。
[ 喉奥へ消えてしまった 種の行方を思いつ、 ]
(33) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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[ 全く意に返してもいなかった。 空の器も、 満ちた器も、 突っ返っていたというのに。
わかいおとこの わるいところ。 まったく人のことなんか気にしちゃいない! ]
(34) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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はなばたけにするなら、 しっかり水と、日光がないとねぇ。
[ そうしてまた、 満たされた器を示してみた。 せいちょう を 止める気さえないような、 せんせいって定義からしたら怒られてしまいそうな。
嗚呼でも、 もし、 永遠に静かでいたい、 と 願うなら、 其れだって 自由だと思うのだ。
( 唯、─── 花のことしか考えていないので、 枯らそうなんて欠片も思っちゃいない。 )
しょくぶつに成りたくったって、なれないのに。 144番目は、望むものには目も合わせない。]
(35) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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[ ……唯、 自身が静かにする気はない。 そういうおとこである。 ]
(36) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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[ ──── そこで思い立ったように、 空の器から花だけを取り出して、
とうめいの湖面に 浮かしてみて、 ( きまぐれに、 てきとうに、 )]
(37) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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枯れるよりは、 咲く方がきれいだよ。
[ 別段、 何を察知したわけでも 無かったが、 soup 水も、 必要と在らば温かい肥料だって、 用意して見せる心積もりで。 ]
(38) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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[ 白衣の胸ポケット、 せんせいに与えられた端末が、
また、 メッセージの波を伝えている。]
(39) 2019/06/15(Sat) 22時半頃
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[ 喉を通った種が、刺さったような、 ]
(40) 2019/06/15(Sat) 23時半頃
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[ 日光はきらい、 ─── きっと、きらい。 うそ、昨日のわたしは知らない。
水だって知らない。 喉が渇いても今は飲む気にならなかった。 示された器を、只、睨むだけで、
どうせ静かになるんだから、 それまで放ってくれと言っているじゃない! ]
(41) 2019/06/15(Sat) 23時半頃
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[ 此処で片目を切り離してやろうかと思った。 あくまで 病室だからか、 刃物の類いは置いてなかったけれど、
それでも、たとえ 病人の指先だろうと、 此は刈り取れるものだろうから、 花弁を潰さないように 辿り、摘まんで、 ]
どうせ、咲いたところで わたしは死んで 、
(42) 2019/06/15(Sat) 23時半頃
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──────────── 、
[ 詰まった。 ]
(43) 2019/06/15(Sat) 23時半頃
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[ 空いている片手と、 "わたしの"しらぎくへ添えられていた手は、 瞬間、口元を覆い、隠し、 にんげんの 咳き込む音を塞ぐ。
……別に血を吐いたとか、 そんな大袈裟なことはなくて、
只、蒼白い隙間から、種が幾つもこぼれ落ちて、 床に落ちた其れらを、息を切らして見詰め、
─── 嗚呼、なんだか"片側"が重たい。 ]
(44) 2019/06/15(Sat) 23時半頃
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[ 鏡でもあれば、きっと、 眼窩からもう一輪、隣り合わせの仲良しのように 白菊がいつの間にか咲いていた って、 ……わかったのかもしれない。
俯くだけのわたしじゃあ 得体の知れない種しかわからなくて。 ─── 其れだけじゃあ なかった。 なんにも分からなかった、きっと。
わたしのことなんて、なんにもしらないのよ。 ]
(45) 2019/06/15(Sat) 23時半頃
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…………枯れるならそれで良いわよ。 ゴミ箱に捨てられるだけでしょう。
あなたの名付けた 全然似つかわしくもない 只の患者の、 "しらぎくさん"の生態系がそうだっただけよ。
[ 落ちる種が"わたし"からうまれてしまったことも、 気持ち悪い、以外に言いようが無かった。
片方だけ生きているにんげんの機能で、 ]
(46) 2019/06/15(Sat) 23時半頃
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何か鳴ってる。 ─── 誰か 呼んでるんじゃ無くて。
[ 白衣の方を 指さし、
それはもう バランスも取れず、 危なっかしい勢いで立ち上がって、 指先で手繰りながら 病室の扉を開いた。
外の喧噪が、入り込む。 ]
(47) 2019/06/15(Sat) 23時半頃
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白菊会 ミサは、メモを貼った。
2019/06/16(Sun) 01時頃
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『 ■■■■■ことが 世の中おおくあるとおもいませんか 』 時に尋ねられた言の葉に いまだに首肯一つ返せる気がしなかった。
(48) 2019/06/16(Sun) 08時頃
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( あの中の何れだけが芽吹くのだろう。 )
(49) 2019/06/16(Sun) 13時頃
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[ 渦中のかんじゃさまを余所に、 逸そ、にんげんのことなど見えていないよに、 さらさら 転がる種子を見下ろしていた。
碧は興味を湛え、ある種の 実験欲のような、 ……そんなせんせいらしさは今は要らないはずだが。
鏡の代わりに眺めていた其れは、 確かに、 殖えたしらぎくも写していた。 ]
枯らすくらいなら、─────
(50) 2019/06/16(Sun) 13時頃
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[ 囁きが後を追うも、 ……切り落としてしまった花は長くは保たないから。 続きは 飲み込んでしまった。
( 手折ろうという指先が、 いつか、 の 刃先にも似ていて、 )]
(51) 2019/06/16(Sun) 13時頃
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[ 投げたタオルを拭き上げると同時、 散らばる種子とを 挟み込んでしまおう。
屈んだ拍子、 示された端末が転がり落ちたが、足先で蹴りつ。 背後の喧騒を見遣る。 ]
(52) 2019/06/16(Sun) 13時頃
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今日、 眩しい気がするな…
[ 誰に向けたものでもない呟き。 碧を眇め、 個室の向こうと、 かんじゃさまの背中を見ていた。
……すこぅし 行方を眺めた後、 漸く端末を拾い上げ、
───── 不意、 ]
(53) 2019/06/16(Sun) 13時頃
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──── ねえ、 しらぎくさん。 貴女、 ほんとうにしょくぶつになりたい?
[ ……karteを、開いていただけはあるのだ。 呼び掛けは明確に しらぎくさん に当てたもので、 譬え覚えていなかろうと、 曖昧なsignが示したものを。
端末を指先で振りつ、碧は、
───── 珍しくも無感情以外の、 にんげんにむけられた、 なにか を 孕んでいた。]
(54) 2019/06/16(Sun) 13時頃
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[ 自分からうまれた何か を、 見られることも 触れられることも、 挙げ句 "そんな風"に言われることも、
なにもかも 不快だった。
理由なんて特に無くて、只、 生理的に受け入れる方が難しくて、 ]
(55) 2019/06/16(Sun) 16時頃
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