16 漂流旅行
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[……起こしてしまったろうか、と寝息を確めるも、乱れは無く。]
起きねぇし……。 ……あのよ。これちょっと、気ぃ許し過ぎじゃねぇの?
[とは呟くモノの、事態が事態なせいか不埒な本能はなりを潜め。]
…………ったく。
[抱えた温もりに命の気配を感じながら。そっと、周囲の物音に意識を傾け始めた。**]
(122) 2010/08/05(Thu) 08時半頃
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― 岩場・風穴 ―
[……辺りに耳を澄ませど、さしたる物音は聴こえず。 もし人の声が聴こえよう物なら、助けを呼ぼうかとも思いつつ、見渡せば。]
…………。 ……?
[かさり、こそり、と聴こえる音。]
(143) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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[……荷物から懐中電灯を取りだし、音の方を照らせば。]
…………。
[小さなカニの姿。 光が苦手なのか、灯りを当てると直ぐに逃げ出したが。一瞬ちらりと見えたその体色は。]
今のカニ、虹色してた……よ、な。
[…………。]
……いや、まあ。貝殻みたいなモンか。まだ常識の範囲だな。
[無理やり、言い聞かせた。]
(144) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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……どーすっかなー……。
[今は何事も無いとは言え、この岩場も潮の満ち引きでどう変わるかは解らない。]
食えるモン探さにゃどーにもできねぇし、マーゴが目ぇ覚めたらまた林の方行ってみっかな。 それか、海岸線沿いをも少し探索してみるか……。
[……まあ、いずれにせよマーゴの体調次第だろうか。等とも思いながら。]
……あ、また出てきた。もぐら叩きかっての。
[再び出てきた虹色のカニに、懐中電灯を向けた。]
(145) 2010/08/06(Fri) 01時頃
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へクターは、出てくるカニをライトで照らし、遊び始めた。ぴこぴこ。
2010/08/06(Fri) 01時頃
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[眠り続けるマーゴを起こさぬように、かつ逃げられない程度に懐中電灯をカニに当てながら。ふと。]
……外照らせば、人が通りかかった時に気ぃ付かれっかな……。
[風穴の両サイドを、チラチラと照らしてみる。 誰か、気付くだろうか。そもそも、誰か居てくれるだろうか。等と思いながら。]
(151) 2010/08/06(Fri) 01時半頃
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[……と、風穴の外から、人の声が聞こえた気がして。]
! ……誰か居ンのか? おーい、こっちだこっち!!
[マーゴが目を覚ましてしまうだろうか、とは思いつつも。光を振りながら、外に声を掛けた。]
(157) 2010/08/06(Fri) 01時半頃
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[外から、ざわりざわりと人の声は聴こえるが。会話の細かな部分迄は聞き取れず。]
……アンコウ? アンコウが岩場彷徨いてるわきゃねーだろ、深海魚だろアレ。
[と、>>160、【イチネン】という単語が聴こえれば。]
!! 学校のヤツか!? こっちは三年のヘクター、一年のマーゴも一緒だ!
[期待を胸に、声を掛けた。]
(164) 2010/08/06(Fri) 01時半頃
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[と。外から足音が聞こえ、胸元のマーゴが身動ぎしたのに気付き。]
……悪ぃ、起こしたか?
[状況を問いかける声に、]
今、近くに誰か来てるらしい。呼んでみたんだが……
[大まかに説明しつつ。]
(165) 2010/08/06(Fri) 01時半頃
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[と、覗き込む人影は確かに高校生位の姿で。 逆光で。まだ顔や人数ははっきりとは見えないが。]
おっ、助かった! お前も、船から遭難したヤツか?
[灯りを点けたまま、声を掛けた。マーゴの警戒の色を感じとるが、]
……大丈夫だ、何かあったらどーにかすっから。
[そう、小さく囁いて。]
[但し。無残な制服を纏ったマーゴを胸元に抱えるような格好になっている事は、完全に失念していたが。]
(170) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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…………は? ん? この声は確か……アイリスか!?
[いきなり、少女らしきすっとんきょうな声。声の主がマーゴの友人である事に気付き。 ……更に、その内容から、ちょっとこう色々と誤解を受けかねない状況を思い返し。]
ばっ……違っ、俺は無実だ!!!
[慌てて、否定した。]
(175) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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だから!!! 何もしてねぇっての!!!!!
[錯乱してとんでもない事をのたまいだすアイリスと、回れ右をしだした彼女の連れと。]
違ぇっての! 俺と合流した時にはもーこんなんだったんだ! つか、イイ事してたら呼ぶわきゃねぇだろ!
[とにかく、潔白を訴えるしかない彼は。]
……マーゴ……お前の友達どーにかしてくれー……。 ……え、どーにもなんねー? やっぱなー……。
[慌てて離れたマーゴを横目に見つつ、ため息を吐いた。]
(181) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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[と、名乗ってくる少年に気付き。]
そ、三年のヘクター。多分……初めまして、だな。オスカーね、了解。
[……ふと、二人が無事な衣服を纏っているのに気付き。]
あれ。何、お前ら着替えあんの? ならさ。コイツの服、どーにかなんね?
[アイリスの絶叫の原因……マーゴの惨状を指で示した。]
(183) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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へクターは、アイリスの絶叫で耳がキンキンしている。風穴はよく響くぜ……。
2010/08/06(Fri) 02時頃
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[>>180、落ち着きが一周したのか妙な解釈に行き着いたアイリスを、微妙な眼差しで見やり。]
…………。
[……説教は、何やら目が据わったようにも見えるマーゴに任せる事にした。 オスカーの言葉を聞くと、]
こっちこそ、ヨロシクな。 おっ、服あんのか。……ま、説教が落ち着いたらってトコか?
……そーかい……。
[最後の呟きには、やや脱力しつつ。]
(188) 2010/08/06(Fri) 02時頃
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[小さく、恐々と呟くアイリスを見て。]
……そーかそーか。 まあ、まずはゆっくり怒られてろ。
…………日頃はっちゃけてんのがたまにこんなんなる方が、小動物っぽくて可愛いと思うがな。
[……ぽそりと。アイリスとマーゴには届かぬよう呟いた声が、オスカーの耳に届いたかは、解らなかったが。]
(190) 2010/08/06(Fri) 02時半頃
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へクターは、マーゴの微笑みを見て、苦笑した。……まあ、それはそうか。
2010/08/06(Fri) 02時半頃
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[……こそり、と囁いてくるオスカーに。]
……まあ、そーゆー事にしとくか。
[敢えて、曖昧に返すと。抱き合う少女二人の姿にふっと安堵に似た笑みを浮かべ、オスカーの言う化け物の話に返した。]
へぇ、やっぱアイリスは殺人スマッシュの……じゃねぇ。そんな化けモンまで居やがるのか。
[こちらは、虹色のカニの話や、林で見かけた蛍光ブルーの怪しい果実の話等を返す。]
……何処なんだろな、ここ。お前ら、途中で他にも誰か見掛けたか?
[最後に、最早不安や恐怖も通り越した単純な疑問としての問いを、口にしつつ。]
(199) 2010/08/06(Fri) 02時半頃
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[やがて、アイリスとひとしきり再開を喜びあったマーゴが着替えに向かえば、軽く手を挙げ見送りつつその方向へさりげなく背を向ける位置に移動して。]
あれ、そういやアイツ熱あったっぽかったんだけど。大丈夫なんだろか。
[マーゴを見付けた時の話に及ぶようなら簡単に事情を説明しつつ、見つけた荷物の中身も報告したかもしれない。 と、アイリスから道中には誰も居なかったと聞き。]
……だよな。 四人も集まりゃもう少し流れ着いてても良さそうなモンだが……まだどっかに誰か居ンのかな。
[疑問でもなく問いかけでもなく。ぽつりと呟いた。]
(204) 2010/08/06(Fri) 02時半頃
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そっちの化けモンも大概だろ……この島、マトモな食料あんのかねー……。
[少なくとも緑のゲログチャは食料ではなさそうだな、と思いつつ。]
メアリー?
[知り合いだろうか、知らぬ少女の名を出され。]
いや、俺らもお前ら以外誰も見掛けてねぇな。
[事実のまま、答えた。]
(206) 2010/08/06(Fri) 03時頃
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……誰かしら居るだろ、多分。同じトコからこんだけ人が流れてきてんだからし。
[と、願望にも似た言葉を二人に返し。] オスカーが寝床を作ると、礼を言う。潮の満ち引きは、どうやらここの岩場には及ばないらしい。]
おっ、サンキュ。 ごつごつしてっから寝にくそうだったんだ。
[彼もまた、寝床に潜り込んだ。]
(211) 2010/08/06(Fri) 03時頃
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