255 【ヤンストP村】private eye+Violine
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……?
[だから、自警団に出頭するのが最善かもしれない。 そう考えていると方法があると妹は告げる。 曰く、義母の家筋を頼れると。 富豪の出自だとは聞いていたものの]
お前、知ってたのか……?
[その話題は一切出さないという話だった。 複雑そうな表情を浮かべ、黙り込む。]
(149) 2018/12/09(Sun) 04時頃
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……内容にもよる。 俺を匿うことでお前に関わるなら どんな好条件でも頼れない。
[フローラの置かれている状況を知らないが アポロはのうのうと妹の倍を生きてはいない。
区内で指名手配をかけられた政治犯を 俗縁のよしみといっても 喜んで一時預かりを引き受けるなんて 正直なところ、思えないからだ。
まして、家柄や確執を重んじる名士なら 尚の事普通は嫌がるものだろう。 何のリスクもなく見返りだけ与える――― その様なうまい話はあると思えない。 アポロが義母の実子ではないだけ、余計に。]
(150) 2018/12/09(Sun) 04時半頃
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[壁に凭れさせる介助には肖るも>>95 流石に足二つ無いからといっても 妹とアポロでは体格や体重に差がある。
階段を降りる介助は流石に男でなければ 不可能だろうから、 店主が起き出してから背負って貰う以外 今のところ、考えつかない。]
……大丈夫だ、いいから。 [ハンカチを巻いてくれる事には素直に応じるも>>94 薬が必要だと口にする妹に首を横に振る。 花屋の常備薬で事足りるなら兎も角、 そうでないのなら、足が付く可能性も高く。]
(151) 2018/12/09(Sun) 04時半頃
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フローラ。 行かないでいい! [下手な事をするとフローラまで手配が掛かる。 重要参考人として。 薬屋に行くと言い出す妹を制そうとするも 言葉以外で引き止めることも出来ない。
階段を一人で下るのは困難を窮めて、 結局、呼び止める声よりも 妹の心配や責任感が勝ったか 妹は――行ってしまった。
それに緊張や寝ていない事、 無理な階段上りをした事で 普段使わない筋肉が悲鳴をあげているのか 倦怠感と眠気に襲われ、意識が遠ざかる。]
(152) 2018/12/09(Sun) 04時半頃
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[うつらうつらとしていると、携帯が鳴る。 着信が今後も続きそうだが電源は落とせない。 パピヨンからの連絡があるかも知れないのだから。
―――もう、ないのに。]
……、っん
[届いたメールに気をやれば、妹からで。]
…あれば、いいのにな…
[返信を打つには爪が痛い。 ただ、黙って読むのみに留め。]
(153) 2018/12/09(Sun) 04時半頃
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[そういえば――、 花屋の店主の弟はどうしているのだろう。 昨日の夕食にも姿を現さなかったようだが。
そう思っていた時。
背後でドアが開く物音を聞いた気がした]**
(154) 2018/12/09(Sun) 04時半頃
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[壁に靠れながら――考える。 制止を振り切って出かけた妹が不意に零した話を。
自身が意識不明の間に義母方の親戚が 訪れていたなんて知らなかった。>>163
ただ、何を狙っているかという事は 今一要領を得なかった。
自警団の英雄は副あの時現場指揮を取り その功績で副団長に昇格するミナモトだが 前妻の息子であるアポロが何かを狙われる理由は 正直なところ、何も思い当たらない。 強いて言えば命になるのだろうけれど…… 義母がヌヴィル家に嫁いだ為、 良家の資産相続権は存在しないと言って良い。 フローラは序列が低い権利もあるかもしれないが それでも良家の家名を継ぐ者らが 全員死ぬか召集に掛かる以外に有り得ない。]
(167) 2018/12/09(Sun) 13時頃
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[だから、フローラ自身が狙われた、 と受け取るも、それなら何故今なのだとも思う。
アトリエを持つようになってからは 実家に帰らない事が多かった為に アポロの留守を狙う事は難しくなく フローラを脅かす機会など幾らでもあったろうに その前提がそもそも狂っており 義母が何かしらを零す相手だと>>0:151 ――― 思いつく事が出来ない。]
(168) 2018/12/09(Sun) 13時頃
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[もう一度考えてみる。
それでも相続権の絡む話にアポロの出る幕はなく キングスの酸を浴びて 健常な身体機能の一部を失われたとて。 不幸なことだ、で終わる話だった。
実子でもなければ良家の恥として “親戚”に忌まれることもなく 家督も財産も彼方が遥か上なのだから 唯一価値があるとする命を奪う―― 始末する理由にはならない。
聞いた話だけでは親戚であるのか 従者であるのかすら理解及ばなかった事もある。
そして、やはり手配者を匿う理由が見つけられず。 妹は嫌がっていたが>>162掴みどころの無い話には 乗るべきではないというのがアポロの見解で。]
(169) 2018/12/09(Sun) 13時頃
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[だって、金持ちほど損得に敏感だ。 少し貧乏なくらいが分け合う心をもっている。
だからアポロは金持ちの女が嫁いでくるのは 反発を覚え、警戒心を働かせた。
そして、事実そうだった。>>166 何かしらの利益を求めて人は動く。 単にそれが――
家の名誉や家督と無関係であった、という話。]
(170) 2018/12/09(Sun) 13時頃
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……なっ、
[花屋の店主の弟――にしては年齢が合わない。 まして、服装も家人にそぐわなかった。 そうと思えば侵入者だと思うのが道理。
この男が妹を襲い、 これまで悪質行為をしていたのだろうか そう考えるも、 アポロはこの人物に“会ったことがない”。 清掃業者に変装していた人物と直面はしていないが 少なくとも配達業者に紛していた男とも 生徒らに混じり声を掛けてきた男とも別人だと解る。 年齢、声、雰囲気、どれも一致しない。]
(172) 2018/12/09(Sun) 13時半頃
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なんだあんた……?
見ず知らずの相手に介護される謂れはない。 [フローラが寄越したならメールにそうと添えるだろう。 嫌がらせをして来た男とは別人としても 不審者には変わりなく、背負おうと促す腕を拒む。 この状況で警戒しないほうがおかしい。 それにしたって此方は両足が無い。 まして体力も底を尽きかけてろくな抵抗は出来ないが そうして手酷い“搬送”となろうとも 拒絶の姿勢を変えはしない。]
(173) 2018/12/09(Sun) 13時半頃
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……お嬢様?
[囁かれた事情の説明に首を捻る。 父親にお世話になったお嬢様――となると]
クロリスさんの事か?
[義母を母親と呼べない理由は二つある。 彼女が自身と年齢が5つくらいしか 変わらなかったこと。 そして、心から母親とは認められなかったからだ。]
(174) 2018/12/09(Sun) 13時半頃
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[しかし、次の一声で全ての点が一本に繋がる。 疑心に強ばっていた顔は、 確信に変わり敵意に満ちる。
この男が告げているのは礼ではない。 ――― 少なくとも感謝の意を籠めた礼では。 業者に扮して不法侵入や大掛かりな盗難をするのも 一個人の手筈で出来るものなのかと勘繰っていたが
――――この男が手を回していたのではないか。
義母方の関係者であれば財力もある。 人を雇うのも困りはしないだろう。
そして。]
(175) 2018/12/09(Sun) 13時半頃
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あんただな、倉庫室を開けたのは。 [仮面を持ち出したのは“別の誰か”とは気がつかず、
けれど。 死んでから――なんて勿体ぶった言い回しは “お嬢様”を呪う痕跡を見たからこそだろうと。]
何を疑ってるかしらねえが、 あんたのお嬢様は病死だ。 [そう、ほんとうに―――病死だった。]
(176) 2018/12/09(Sun) 13時半頃
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[“あれ”を見れば――― 日々少量の毒を飲まして殺したのだとされても 弁解できるのはアポロの舌のみだ。
潔白を示す物証は医者の判断しかないが 金を包んで口を封じる事ができないとは“いえない”
真実を知る遺体はとっくに 墓の中で骨だけ残し、分解されているのだから]*
(177) 2018/12/09(Sun) 14時頃
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なんだ、いい歳こいて夢見がちな男だな。 金勘定する方が得意そうな面構えをしているが 案外、空想論主義者か? 冒涜なんて死んだ人間に届く訳がない
そんなに土いじりの得意な男に盗られるのが嫌なら 鎖でも付けておけば良かったんだ。
あんたは“お嬢様”を飼い猫か何かと 勘違いしてるんだろう?
[父親の肩を持つつもりは一切ないけれども、 父親と後妻の間に恋愛感情が強く存在したのは 間違いなく、確かなことだ。
父親が誑かして一方的に連れて行かれた―― シャム猫を盗んだような話にも聞こえ 怒りを顕にした男に油を注ぐよう皮肉を浴びせる。]
(190) 2018/12/09(Sun) 15時半頃
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散々脅かしてくれやがったな。 危うくちびるところだったぜ、糞野郎め。
[呪い―――などでは無かった。 あのアトリエの何処かに盗聴器やカメラでも 仕掛けてあったのかもしれないし。 此方の位置を特定して嫌がらせをしていただけあり 車椅子にも何かが仕掛けてあると想像は出来る。 ただ―― 一つ気がかりで、一つ、不穏がある。
足同然に傍にあった車椅子に仕掛けをする。
、、、、、 そんな機会が全くの他人にあるのだろうか。]
(191) 2018/12/09(Sun) 15時半頃
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[そして。>>183 その違和感は形になる。
デスマスクを所持はしていない――― 部下が保管しているという意図では無かろう。
ならば他に欲するのは想像する限り一人で、 妹の存在をちらつかされ>>184 この男が妹の告げた人物
――オズワルドだと思い至る。]
(192) 2018/12/09(Sun) 15時半頃
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あいつを、……唆したな。
[おかしいと思っていたのだ。 ただ、そのおかしさを考えたく無かっただけ。
花屋の夫妻は怠け者に非ず 翌朝まで泥酔するほどだらしない印象は無い。 酔っ払っていたと告げたのは妹で、 大事な話をするのに、普通に考えれば 妹が共に料理をするほど傍に居たなら―― 深い飲酒は、止めるだろう。
妹がオズワルドというこの男を頼った ――そうかもしれない。 だが、こうも考えられる。 オズワルドが私怨に妹を巻き込んだ ――そうであったら、 この男を赦してはおけない]
(193) 2018/12/09(Sun) 15時半頃
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いったい何を考えてるんだ? 野良いじりの血が半分流れてたって 半分はあんたの可愛がっていた シャム猫の血が流れてんだぞ。
あいつを穢すのは、 あいつを生んだ母親を穢すのも同然だろうが。 [どうして妹を男に襲わせるのかが理解できない。 だが、理解する前に 駆けつける足音が階下から響き、 見覚えのある顔が二人ほど混じっている。]
(200) 2018/12/09(Sun) 15時半頃
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…………。 俺はどうしたっていいんだ。 どうせ最後には、加工工場でミンチになるんだからな。
けれど、あいつだけはもう自由にしてやれ。
社会の裏もしらない無知な小娘が 溝に汚れていくのを見るのは、そんなに楽しいか? 俺ぁ、哀れにしか思わないね。 流れている血が同じ色なら、理解しろ。
[それを合意と取ったか、――― 通気口のある紙袋を被せられ拘束される。 この顔が自警団に見られても問題はあるのだろう。 きっと、妹が駆けつけた際には>>186 黒いワゴン車が一台停留している。]
(202) 2018/12/09(Sun) 15時半頃
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[車椅子も運んで貰えたようではあるが。 紙袋を被せられていたアポロには、見えなかった。
妹の姿も―――
これから何処に運ばれるかも、だ。]*
(203) 2018/12/09(Sun) 16時頃
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[オズワルドという男の目的を聞いても、 恨みつらみはそれ以上出て来ず>>214 何を条件に潜伏場所を提供しようとしているのか、 全容ははっきりしなかった。>>213 この三年間ともに過ごす時間を減らした妹が どうしてこの男の利に動いていたのか 悪質行為の助力をしていたのかも皆目見当がつかない。
ただ、ひとつだけ想像ができる。 父親と義母に悪感情を持っていた事を きっとオズワルドという男に知らされたのだろう。 だとすれば――皮肉なものだ。
漸く妹だと思えるようになって 向こうからは信頼を失っていたなどと。
実際はもっと複雑化した情念が起因とは ――解るはずもない。 娘と父親くらいに歳の差がある“女”の思考など。]
(224) 2018/12/09(Sun) 21時頃
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[外に連行される間、妹の叫ぶ声を聞いていたが>>215 それに応じられる言葉は無かった。 今の妹が何を考えているのか、 ほんとうに――本当にもう、解らなかった。 オズワルドの口車に乗せられていたというのなら 何故、慕うのだろうかという矛盾。 もしかしたら、嫌がらせの一切は知らずに 兄を心配する心を利用されて 行動範囲を監視する手伝いをしただけなのかもしれない。
そう思い立ち紙袋の中で口を開くも――
なんと声を掛ければ良いか解らなかった。 それに、騒ぎを起こして 自警団に特定されるのを避けたというのもある。]
(225) 2018/12/09(Sun) 21時頃
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[担架に乗せられ、白いシーツで上から覆われる。 流石にこの異様な格好でそのまま、とはならない。
紙袋がシーツの端から微かに見えているだろうが>>218 担架で運ばれる先は、様子と話し声を聞く限りでは 治療院であるようだった。
診察室の一つに搬送された後、 紙袋を取り外され、不快を明るみに睨みつける。>>219 医者は何も言わず、爪先の消毒をしたり 爪根まで至った傷は一部を除去し対処にあたる。]
っい゛……!
[鋭く染みる痛みに奥歯をき、っと噛み締め、 目をつぶり、顔を逸らす。 悶絶しそうな両腕を抑えて貰わねばならない。]
(226) 2018/12/09(Sun) 21時頃
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[腫れを防ぐ軟膏の定期塗装、 ガーゼや包帯は雑菌が繁殖しないように 取り替えるよう診断を受け、――それから。
下衣を捲られ、両足の打撲箇所に 湿布薬が張られる。
そうする間、投げかけられた“寄り道”には 替えの衣服は必要だとだけ告げた。
何処に立ち寄るにも自警団の足が付く可能性は有り その可能性は出来る限り排除したい。]
(227) 2018/12/09(Sun) 21時頃
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[大学に連絡を取る事も考えたが―― それも避けておいた。 反キングス思想と容疑がかけられているからには 展示品の絵画も取り外されるのだろう。>>187 発禁になった絵本同様、芸術性は社会性に殺される。]
……大学に、“一家”という絵を寄付した。 そいつは、妹にやることは出来ないか?
[今は何の意味もない絵だ。 ありふれた何処かの家族を描いたもの。
それが押収されることも、破られることもなく ギネス講師が隠してあることは知らないが。]
(228) 2018/12/09(Sun) 21時頃
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[それから、医者の方を一度見て。]
イルマに伝えといてくれよ。 ピスティオに優しくしてやれって。
[あれからピスティオに会えていないので 仲直りが出来たのかどうか、解らないけれど。 そう告げれば孤児院の火事の件や 先程まで治療と指導に当たっていたという 話を聞かされる。>>133 それと――自警団に目を付けられている事も。]
(232) 2018/12/09(Sun) 21時半頃
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孤児院も火事…? 同日の事件だろう それなら、酒場の火事と同一犯じゃねえのか……?
[それとなく口にしたが、 アポロの目はオズワルドに向いていた。
願いは叶ったと伝えた男が部下だったという事は 少なくとも火事の件は何かしら噛んでいると見て。 ただ、孤児院を狙う意図は全く見出せない上、 違うでしょうね、と肩を竦められてしまったが。]
(233) 2018/12/09(Sun) 21時半頃
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