18 Orpheé aux Enfers
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― →食堂 ― 〔カルヴィンから次の行き先は聞き出せただろうか? 聞き出せればそれを僕はラルフに連絡して そうして、カルヴィンが来た方向…… 目的地の食堂へと歩を進める。
……その道すがら、零れてくる声に 楽器盗難事件のことが届く。 ……ああ、これもバーナバスの仕業なのか…… と、いまだ、楽器の持ち主を知らぬまま〕
(190) うに 2010/09/10(Fri) 02時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
うに 2010/09/10(Fri) 02時頃
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― 食堂戸口 ―
…………――!!
〔周りの不穏な噂に気をとられていた。 戸口のところで小柄な人影が目の端を掠める。
僕は突然の人物の接近に息を呑んで、一歩下がる。 耳の後ろで血の引く音が聞きながら その姿が誰かを視認出来れば……〕
…………――――――っ
〔先程見聞きしてしまったことへの罪悪感、 気を許していた相手に対する不信感で 酷く複雑な表情で先輩を見下ろした〕
(191) うに 2010/09/10(Fri) 02時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
うに 2010/09/10(Fri) 02時頃
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― 食堂入り口 ― 〔大丈夫かと問われれば、接触はしないで済んだので 相棒を背負ったまま小さく頷く。 二度目の謝罪は、相手が僕、だから出たのだろう。 ……何時もと変わらない先輩。〕
〔けど〕
『……すいません…練習室で バーナバスと、話して……その……えっと だきしめあってるの、見てしまいました……』
〔躊躇した、けれど尋ねるように名を呼ぶから 携帯に文字を打ち込む。 ……バーナバスに先輩がないことから 僕が何を聞いたかは……察してもらえる、だろう〕
(195) うに 2010/09/10(Fri) 02時頃
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― 食堂入り口 ―
…………―――
〔先輩にとっても、嫌疑がかけられているサイラスや ……先輩がサイラスのことを知らないとは知らず 楽器を隠された…多分大学生…のことより バーナバスによった立ち位置だったことは 後ろ暗い気持ちは少しはあるのだろうか? 顔色が白くなる先輩を僕はじっと眺めて〕
〔素直に言うことを聞くのも癪ではあったけど けれど、大学生だらけの食堂も あまり言い気持ちはせず、その提案にはコクリと頷く〕
(197) うに 2010/09/10(Fri) 02時半頃
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― 食堂→談話室 ― 〔リクエストを聞かれても、 あまり胃が受け付けそうになくて…… 銀結び一つとだけお願いしながら
銀結びと……何か冷たいもの?一つ手に持つ先輩に 談話室の戸を閉められ、薄く警戒心が沸いてしまう。
問われた言葉は、まるでこちらが 一方的に悪いかのような尋問に感じられ 眉間に緩く皺がよった〕
『……バーナバスが犯人で 誰かの……楽器が物置にあること。 それとそんなことした理由……に 仮面舞踏会とかどうとか……』
〔けれど特に嘘をつく理由も僕にはないから 携帯に何を聞いたかを纏めて打ち示す〕
(201) うに 2010/09/10(Fri) 03時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
うに 2010/09/10(Fri) 03時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
うに 2010/09/10(Fri) 03時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
うに 2010/09/10(Fri) 03時頃
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― 談話室 ― 〔卓上に置かれた銀結びと……デザートのプリン。 なんだかちょっと不思議な組み合わせ。 僕は両の手をあわせてから 形だけでもとお結びを手に取り 数粒だけ口に含む程度だけかじる。〕
〔向かいに座る先輩は、否定するでもなく 笑顔まで浮かべて……僕はその笑顔に 半眼を投げる〕
『……サイラスが…何人かの大学生に 嫌疑濃厚とか、 それ故身が危ないかもしれないって 別行動にされたりしてるのに』
〔一緒に談話室に来ることになった 現在サイラスを匿ってくれてる先生に 視線を一度投げてから また先輩に戻し……非難がましい文を打って示す〕
(207) うに 2010/09/10(Fri) 03時半頃
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〔文字を打ち込めば携帯を先輩と先生、 両方に見えるように示す。〕
…………――――――
〔その、大切な人が誰かはわかってる わかっているだけに〕
…………――――――
〔その、大切な人が誰かはわかってる わかっているだけに〕
『その、大切な人が何を望んでるか……』
〔そう、一文打ち込んで唇をかむ。 聞こえたバーナバスの言い分は ……彼なりにいろいろあるのだろうけれど それでもとても身勝手に聞こえて〕
(210) うに 2010/09/10(Fri) 03時半頃
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『……これだけ引っ掻き回して 身勝手に、好き勝手に、我侭に周りを傷つけて 今更、あの人の望む形……文化祭にだすなんて 僕は納得できない。』
〔仮面舞踏会の提案 ……文化祭に出そうと考えてる風の先輩にも その、手で胸を押さえる姿を じっと、秋色で睨みつけた〕
(211) うに 2010/09/10(Fri) 03時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
うに 2010/09/10(Fri) 03時半頃
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『家庭の事情に……立ち入る気はありません。 けれど、同時に家庭の事情があったからと 見過ごす気もありません。』
〔家庭の事情には、僕はゆるく首を振る。 生まれは選べない。選べるなら…… ……僕は自分の上腕をもう片手で掴む〕
『………そう、壊してしまえと 銃で言うなら、突きつけて……二発 オケに向かって撃ち込んだ。
実際このオケに、亀裂と言う損傷がせいじて居る』
〔静かに言葉を撃ち込んでいく。 僕はこのオケ自体に愛着があるわけではない。 むしろ、印象は下がる一方で
それでも、あの人がいないなら このまま、合宿には参加し低音域をまっとうする気はある〕
(216) うに 2010/09/10(Fri) 04時頃
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『先輩は……あの人が好きだから甘くなってます。 オケが人なら……障害罪です。 そうじゃなくても盗難は犯罪です。』
『あの人だけの望みでなければ誰の望みですか? 先輩は望んでるかもしれない。 ……多分……このことを知ったら傷つくサイラスも
でも、 少なくても、僕は望まない。
……同じように、望まない人もきっといるでしょう』
(217) うに 2010/09/10(Fri) 04時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
うに 2010/09/10(Fri) 04時頃
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『……その信頼を、崩したのがあの人です。 今のオケの状況を見て、それでも? オケの皆の信頼が戻ると思いますか?』
〔僕はもう一つ撃ち込む、言葉を。〕
『……少なくても、罪には罰を。 それから許しが筋ではありませんか?
ちゃんとした罰も与えず、 許しを他者に請うのは……僕は賛同できません』
(221) うに 2010/09/10(Fri) 04時頃
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セシルは、半眼だった秋色を今は真劇に向ける。
うに 2010/09/10(Fri) 04時半頃
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『そう、まだあの人自身が誰にも許しを乞うていない。』
〔さっきから、ずっと、すっと違和感を感じてた どうして、先輩が弁護しているのだろうと? どうして、当人はどうしたと言うの?〕 〔いまだ当人からの謝罪なく まるで、保護者が頭を下げているだけの状態に 内心僕はゆるく首をふった〕
『まだ、本人が向き合ってもいないのに 信頼が戻るかは判りません。 最初から戻る前提で動く謝罪なぞ……打算です』
(223) うに 2010/09/10(Fri) 04時半頃
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『音で交わるからこそ……音はとても素直です
嬉しさも、悲しさも、 姿勢も、甘えも、逃げも、総て総て 創り上げるものに反映される ……それはきっと、先輩のほうが御存知のはずです
今、此処で、是と言うのはとても簡単だけれど 甘く、腐敗した音を 奏でたいのでしょうか?
先輩は同じステージに立てれば ……妥協した音でも、いいのですか?』
(224) うに 2010/09/10(Fri) 04時半頃
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『……先輩がすべきことは、 先輩が矢面に立ち奔走することではなく そう、信じるのであれば、
むしろ、一歩引いて 当人の行動を信じて祈ることではないでしょうか?』
(225) うに 2010/09/10(Fri) 04時半頃
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セシルは、神速の指捌きを体得した。
うに 2010/09/10(Fri) 04時半頃
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『彼が向き合っていると言うのなら、 それを信じるなら……此処まで言葉はいらない。 ……先輩、信じてないですよ、それは。』
〔先輩の言葉にうちこんでから首をゆるっと振って〕
『成功ってなんですか?打算で本当にいいんですか? ただみんなでステージに居れば成功ですか? ……全体練習で、僕はあの人の音だけ記憶にない。 そのままの音になってしまうかもしれないんですよ?』
〔記憶に残らない音。最上学年なら 技術は確かなはずなのに。 最も若いカルヴィンの音のほうが残ってた〕
(229) うに 2010/09/10(Fri) 04時半頃
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〔ただ、僕は次の一文できょとんと首を傾げる。〕
『………僕は…まだ、サイラスにさえ このことを話してないんです、けど』
〔どうしよう、先輩が からまわっていることを指摘すべきかどうか 息を乱す先輩に、別の意味で血の気が引く〕
『もう、サイラス、ラルフ、 カルヴィンに会ってますが…… サイラスとラルフに、 今日か明日には決着つくんじゃないかなって、 ……言っただけ、かな』
(230) うに 2010/09/10(Fri) 04時半頃
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〔先輩はその文字を読めただろうか? それとも、読めたから 意識を失ってしまったのだろうか。
崩れ落ちる身体に咄嗟に僕は手を伸ばす。 無我夢中だったから、腕にかかる重みと温度に 愕然として、でも放り投げるわけにもいかず 青ざめ、震える身体で 先生のほうを振り返った*〕
(231) うに 2010/09/10(Fri) 05時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
うに 2010/09/10(Fri) 05時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
うに 2010/09/10(Fri) 09時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
うに 2010/09/10(Fri) 09時半頃
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― 談話室 ― 〔常時であれば先生が笑んで口にした言葉や、 続いた言葉に何か口にしたかもしれない。〕
〔けれど僕はその時、接触恐怖症なのに 先輩を支えようと抱えてしまい、恐怖と混乱の最中で。 多分半分も聞けていなかった。と、思う……〕
――――…………
〔先生が気を失った先輩を背負うことで やっと人の感触から解放されれば、 先生の言う言葉はよくわからないまま、 コクコクと頷き、先輩が先生に背負われていくのを どこか呆然と見送るだけだった……〕
(236) うに 2010/09/10(Fri) 10時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
うに 2010/09/10(Fri) 10時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
うに 2010/09/10(Fri) 13時半頃
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― 談話室 ―
――――…………っ 〔戸が閉じて、先輩と接していた部分から 温もりと感触が薄れて、 ようやく僕は一つ、二つと深く息をする。 嫌な汗を拭うように額を軽くすって。 ただ、動悸と震え……パニックの中、聞こえた声を反芻する。 それは、それまで静かに話を聞いていた先生の声〕 〔納得がいくか、いかないか。 で言えば、到底納得がいかない言葉だった。〕
(243) うに 2010/09/10(Fri) 21時頃
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〔此処はいつから幼稚園か小学校になってしまったんだろう? ぼんやりとそんなことを思った。 此処は僕からすれば憧れる音楽大学 ……ではなかったのだろうか?
それとも、音楽を専門としていない人と 専門にしたいと思う人間の感覚の違い、 ……なのだろうか?〕
(244) うに 2010/09/10(Fri) 21時頃
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〔それとも、実際に目で見た風景……が 原因なのだろうか?〕 〔ジェレマイア先輩に縋るバーナバス。〕 〔夜、部屋Fに戻ってきたサイラスの様子は 穏やかなもので……むしろ少し嬉しげでもあった。 僕は、その前部屋であった先輩の様子もあわせて考え 寂しくて悲しい、けれど……サイラスが嬉しそうで嬉しかった。〕 〔……なのに、どうして……――?〕
(245) うに 2010/09/10(Fri) 21時頃
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〔彼にとって大切、なのは一体なんなのだろうか? 音を奏でることなのだろうか? 大切な人の傍にいたいのだろうか? 自分の傷を癒すことだろうか? …………矛盾した問題に向き合い、対峙するのは とても苦しい、ことだと思う。 体力がない時は、逃げるのも手段だとは思う ……ただ、音はそれを映す。〕 〔きっと、彼の音が僕の記憶に残らなかったのは そう言った自己憐憫の中途半端さが ……作る音、だから、なのだろう。〕
(247) うに 2010/09/10(Fri) 21時半頃
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〔少なくても、彼自身がその中途半端さから 何を選択し、何を本当に大事にしたいのか? そうして、自分が傷つけたりした”モノ”にどう向かい合うか?
彼が、何をかなぐり捨ててでも、 一番、ただ一心に大事にしたいものはなんなのか?
それがはっきりしない限り、 僕は他の人に何を言われても彼を許すことは出来ない。〕
(248) うに 2010/09/10(Fri) 21時半頃
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〔言葉を混乱しながらも聞いていたとき、 視線を伏せると、白髪交じりの来る髪があった。 僕は毒を喰らえば皿までと言った感じで ……先輩に対し酷い言い草ではあるけど…… そっと、その髪を撫でた。〕 〔きっと、先輩の音は、この前あわせた時から 変わってるんじゃないかな、って僕は思えた。〕 〔多分先輩は……理屈ではなく、ただ、あの人を思うからこそ 矛盾さえ孕む言葉を、僕の行動を把握する前に ……僕が実際言いふらすかどうか確認する前に 懸命に何とかしようと行動し始めたのだろう。〕
(249) うに 2010/09/10(Fri) 21時半頃
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〔その行動によって、あの人を許せるかといわれれば それはまた別の問題なんだけど…… こうやって、気を失ってしまうまで、 懸命に言葉を紡いだ先輩は 談話室にくるまでは不信感を想ったけれど 今は、とても尊敬できるし、 恋慕ではないけれど大好きだ。〕 〔送られたメールや、先輩を思えば あの人がステージに出るからと、 ゲスト自体を降りると言うことはしない、だろうけど…… ……より、良い音のためにも…… あの人の結論が何処に落ち着くのか……? オケに、人に、モノに、音に、自分自身に どういう結論を出すのか……ただ、僕はそれを待っている。〕
(253) うに 2010/09/10(Fri) 21時半頃
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セシルは、呼吸が整うと、携帯を取り出す
うに 2010/09/10(Fri) 21時半頃
セシルは、相棒を背負いなおして、食堂へ向かう
うに 2010/09/10(Fri) 22時半頃
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― 食堂→ ― 〔食堂でなんとかお結び一つとプリンを頂いて 食器を返却してから冷蔵庫を覗く ……やはり、最後の一つ、プリンは残されていて。 ところでこれは一体誰が作ったんだろう? 僕はそれとスプーン一つおにぎり二つを 持って食堂を後にする。〕
………――
〔先生は今先輩を抱えて行っちゃったし 入っちゃいけなかったら、どうしようかな? でも、食事の差し入れぐらい、いいよね? あれ?でも、食事も出たのかな? 飲み物は出てたみたいだけど?
などと、考えながら食堂を後にして〕
(265) うに 2010/09/10(Fri) 23時頃
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セシルは、モーツァルトを耳にしたのは転調した後。
うに 2010/09/10(Fri) 23時頃
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― 研究室前廊下 ― 〔向かう途中から聞こえてくる音は とてもよく知っている音。優しい、音色。
窓から差し込む光が 廊下に陰陽のコントラストを作る中 その音が聞こえる部屋の前で立ち止まる。〕
――――――――……
〔何時ものように相棒を取り出して あわせても良かったんだけど 今日は……食事を床に置くことに抵抗もあり さっきのこともあったからか ゆっくりとその音をききたいと思って 戸口の壁に静かにもたれて〕
(270) うに 2010/09/10(Fri) 23時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
うに 2010/09/10(Fri) 23時半頃
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― 学生相談室前 ― 〔食堂を出るあたりで届いたメールを僕は思い出す おにぎりとプリンを両手を使い持った僕には その内容を確認するしか出来なかったけど (本当は返信しようとして、 危うくおにぎり落としかけたとか)〕
――………
〔サイラスの音にあわせて 声なく、自分がこの曲で奏でる音をなぞる。 更にこの音に重なるドナルドや ワットの音を思い出しながら……静かに。 ドナルドが曲選に 「いっそフラメンコでも踊ってしまいてぇ」と どうしてフラメンコ……!なことを零していたと ワットからさっき通りすがり聞けたのを思い出し笑う〕
…………
(281) うに 2010/09/11(Sat) 00時頃
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〔約25分の楽曲。 音がやめば僕は静かに 戸をノックしてから入室した。
その視線の先に何時もの 穏やかな笑みを見つけて笑み返しながら〕
(282) うに 2010/09/11(Sat) 00時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
うに 2010/09/11(Sat) 00時頃
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― 学生相談室 ― 〔白いカーテンが緩やかに揺れる。 その中で僕はサイラスにおにぎりとプリンを示し それを手近な卓上に置き 向かい合って腰掛ける。
……サイラスが既に他に食事を取っていると言うなら プリンにすぐ手を伸ばしても何もしないが そうでないなら、まずおにぎり……と一度は勧めて プリンの話になれば、美味しいと言うのに頷き 誰が作ったのかと言う話になっただろうか?
外の騒動が嘘のような穏やかな時間が過ぎる。
その間、事態はどうなっているのか 気にならないわけではなかった、けれど〕
(286) うに 2010/09/11(Sat) 00時半頃
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