244 【R18】ミゼリコルディアの宴【魔女村】
情報
プロローグ
1日目
2日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
|
―貴女が私にくれた、もの―
[街に出かけた数日後。
魔女の自室を訪れたペラジーが 僅かに躊躇いながら、差し出す二組のネックレスに。
彼女が石を預かりたがった理由と ここ数日、こっそりと何をしていたのか ふたつの秘密が一度に明らかになる。
ネックレスを掌に受け取ると 石を包む、蔓草のマクラメ編みに紅い瞳を向け]
(228) 2018/06/17(Sun) 17時頃
|
|
上手に編めているわね。
……この、石を囲む部分なんて、 難しくなかったかしら?
[そんな感想を述べる。 編み方こそ粗いものの、むしろ味わいになっていたし 仕事そのものは、彼女らしい丁寧なものだ]
ありがとう。とても、嬉しいわ。
[魔女の反応を気にして、緊張するペラジーに 表情を和らげてお礼を言う]
(229) 2018/06/17(Sun) 17時頃
|
|
[――――では、仕上げをしましょうか。
月長石にほそっこい指先を当て ルーンの文字を刻みながら力ある言葉を唱えれば 石が一瞬、青白い月光のような光を宿し、 吸い込まれるように消える]
元々、月長石には、 良くないものを寄せ付けない力があるの。
今、かけたのは魔除けの力を強くする魔法と 何か良くないものがきたら 石が輝いて警告をしてくれる魔法。
[そして、もうひとつ、――掛けられた魔法。
揃いの魔除けの持ち主の片割れに、危難が訪れたなら、 残るひとりに教えてくれる魔法のことは秘密にして]
(230) 2018/06/17(Sun) 17時頃
|
|
つけて、みましょう?
[ペラジーを促して 早速、揃いのネックレスで身を飾ると。 彼女の袖を引き、姿見の前に並んで立つ]
素敵ね。貴女に見立ててもらって、良かった。
[姉妹のように寄り添って映る、ふたりの姿を見ながら 魔女は嬉しそうに、口にするのだ*]
(231) 2018/06/17(Sun) 17時頃
|
|
―幸せは、誰の為に―
[良かったと、口ずさむペラジーの言葉に。 微笑むよう細められた紅い瞳は 紡がれる願いに、憂いのいろを帯びる。
それは、いつか、大人になる彼女の為に 全てを与えようと決めた魔女が ただひとつだけ、与えなかったもの。 ”魔法” を望むものだったから]
それは、だめよ。 世のひとが、魔女をどう思うのか、 貴女が一番良く知っているでしょう。
……魔法は貴女を幸せには、してくれないわ。
[鏡越しに見つめる黒い瞳を、じっと見つめ返す]
(301) 2018/06/17(Sun) 23時頃
|
|
[ペラジーは一度も口にはしなかったけれど。 魔法を学びたいと、願っていることに気づいていた。 そして、動機が魔女に対する憧憬であることにも。 だからこそ辛いのだと、小さく息を吐く]
少し、昔話をしましょうか。
[座ってとペラジーを促すと。 テーブルを挟んで、反対側の椅子に腰を下ろし]
貴女には、信じられないかも知れないけれど。
黒い森の魔女と、森の周りのひとたちは 最初からこんな関係ではなかったの
[紅い瞳に過去を映しながら、魔女は言葉を紡ぎ始める]
(302) 2018/06/17(Sun) 23時頃
|
|
―回想:黒い森の魔女―
[紛い物のお姫様を巡って。とある王国は麻のように乱れて。 内乱の果てに、とうとう滅んでしまいました。 いろいろあって、魔女に成り果てた紛い物のお姫様は 長きにわたる漂泊の旅の末、黒い森に流れ着きました。
お姫様、改め、魔女は、 自分がいると人々が不幸になると思っていたので、 花や草木を育てながら、ひっそり静かに暮らしていました。
森の周りに住む人々も、 遠くから流れてきた魔女を不気味に思い 決して近付こうとはしませんでした]
(303) 2018/06/17(Sun) 23時頃
|
|
[そんな、ある日のことでした。 森で迷い、死にかけた少女を見つけた魔女は、 少女を憐れに思い、棲家に連れ帰ると 元気になるまで保護をして、村に返しました。
少女は優しい魔女にすっかり懐いて、 森の最奥の花に満たされた魔女の棲家に ことあるごとに、遊びにくるようになりました。
最初は戸惑っていた魔女ですが、 情が深い寂しがり屋だったので、すぐに少女を可愛がるようになり、 それを知った村人は魔女が悪い魔女ではなかったと 親交を結ぶようになりました。
魔女はお人好しだったので求められるままに、獣避けや種々のまじないを施したり、医学の知識や薬を与えるようになった為。 村人たちは魔女を ”花籠の魔女” と呼び、畏怖しつつも敬うようになり、それからというもの、みんなは幸せに暮らしました。
めでたし、めでたし]
(304) 2018/06/17(Sun) 23時頃
|
|
[――――とは、いかないのが人の世の常というもの。
ある年、国中に作物を枯らす疫病が蔓延すると。 黒い森の地方も大飢饉に襲われて、 多くのひとが死にました。
この地方ではナルチーゾの教えは、 土俗の信仰と習合していたので。 魔法を使い、知識を与えてくれる花籠の魔女を、 人々は神様の遣いだと思い込み 疫病を収め、村に実りを戻すようお願いをしました]
(305) 2018/06/17(Sun) 23時頃
|
|
[けれど、花籠の魔女には 天災をどうにかできるほどの力はありません。
きれいな顔を苦しげに歪め 「助けてあげられなくて、ごめんなさい」と 何度も謝るのですが、追い詰められた人々は 今までと違い魔女が自分たちを助けてくれないのは、 どうしてだろうと考えて。
大昔、自分たちの先祖がそうしたように生贄を捧げれば、 力を得た魔女が疫病をどうにかしてくれると そう、思いこんでしまったのです。 そして生贄に選ばれたのは、
――――花籠の魔女と仲良しの少女でした]
(306) 2018/06/17(Sun) 23時半頃
|
|
[少女が生贄にされてしまったことを知ると。 花籠の魔女は嘆き悲しんで、 こんなことをする人々をぶっ殺してやりたいと思いました。
同時に、自分に救えるだけの力がなかったから、 彼らが凶行に奔ったのだとも知っていました。
だから、お人好しで情の深い、寂しがり屋の魔女は 人々を憎むことさえ出来ずに。 もう、誰も近づけないよう、 森の最奥を結界で閉ざし閉じ籠もってしまいました。
それから数十年が過ぎて。 村を救えなかった花籠の魔女は 与えた恵みを忘れられ、人々に災いをもたらす、 黒い森の魔女として語られるようになったのです]
(307) 2018/06/17(Sun) 23時半頃
|
|
[長い話を終えて、魔女の貌に浮かぶのは 百年の間に積み重なった悲しみのいろ]
魔法を学びたいだなんて、言ってはだめ。
いつか、貴女が人の世に戻ったとき 幸せに暮らす為の邪魔にしかならないもの。 [娘のように慈しみ、育ててきたペラジーを手放すのは 半身を失うほどに苦しく、悲しいけれど
暗い森の中で人生を終わらせるわけにはいかない。 彼女には誰よりも、幸せになって欲しいのだから*]
(308) 2018/06/17(Sun) 23時半頃
|
|
―承前、幸せは、誰の為に―
[ペラジーと暮らして十余年の間。 彼女が拗ねたり、怒ったりすることはあった。 時には、涙を流すこともあったかも知れない。
けれど、こんなにまで強く、 感情をぶつけられたのは初めてのことだった。
嗚咽を噛み殺しながら、一緒にいたいと、 引き攣れる声で懸命に訴えられれば。 胸が、つきりと痛んだ。
王女の紛い物として生を受け、 全てを失い、漂泊の果てに 辿り着いた地でも、恐れられ忌み嫌われてきた。
それでも、魔女が幸せでいられるのは、 自分を魔女ではない、ひとりの人間として 愛し慕ってくれる、ペラジーが傍に居てくれるから]
(383) 2018/06/18(Mon) 22時半頃
|
|
[このまま、ずっと。 ペラジーと一緒に穏やかな日々を暮らせたなら、 どれほど、幸せだろう。
けれど、心の臓の病を半ば克服した現在、 もう彼女が誰かに忌み嫌われる理由はない。
魔女の過去を知り、眦に涙を溜める、 彼女の心は鮮やかで豊かで。 だからこそ、ペラジーには、 人の世で幸せになって欲しかった。
親代わりに彼女を育んできたからこそ。 暗い森の深くで、人間の紛い物と一緒に 朽ち果てる未来を選ばせるわけにはいかない]
(384) 2018/06/18(Mon) 22時半頃
|
|
……私ね、この姿で生まれて、 もう百年以上生きているけれど。 未だ、ひとつも歳をとっていないのよ?
これから、もう百年を生きるかも知れないし。 もしかしたら、明日、死んでしまうかもしれない。
[優しく穏やかな声音で紡がれる言葉に 滲むのは諦めのいろ]
(385) 2018/06/18(Mon) 22時半頃
|
|
……でもね、ペラジー。
紛い物の私と違って、貴女は本物の大人になれる。 精一杯、生きてから死ぬことだってできる。
貴女には、素敵な未来があるはずだから。 ここに居続けることは、貴女の為にならないわ。 [お願い、分かって、と。紅い瞳が訴えるように揺れた*]
(386) 2018/06/18(Mon) 22時半頃
|
1
2
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る