82 【薔薇村企画】 Contagio ―共鳴―
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師匠が、……重症、?
[その言葉に、大きく目を見開いて 耳を疑った。信じたくない。
だけど、トルドヴィンがこんな嘘を吐くはずがない。 だから、先に走り出したトルドヴィンを追う様に 無言で駆けだそうとして、止められて>>381 止めるなと言おうと振り返れば、背に乗れと
黙って頷けば、言うとおりに背に身体を預けた。]
(384) 2013/05/16(Thu) 09時半頃
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[>>359もう動けなさそうなホレーショーに、 獣の血を拭いながら答える。]
構わん。
[自分では走れないからと、その場に座りこんで >>371弟子の背中を見ていた。]
私は何も見ていない。
[>>377視線はサミュエルの方へ向けておいた。]
(385) 2013/05/16(Thu) 10時頃
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―白狼との戦場だった、場所にて― [先を走るトルドヴィンが見えるから、 迷うことはないと思うけれど、あらぬ方向へ行きそうなら 背から、そっちじゃないと行き先を示しただろう。
嫌な予感。 間に合って欲しい。間に合え。
そして、辿り着けば。 血を流し倒れるケヴィンと、傍らにホレーショー ホレーショーの足に黒色を見れば、さらに絶句し。]
(386) 2013/05/16(Thu) 10時頃
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師匠っ、ホレーショーさん!!!
[飛び降りるように、攻芸の背から降り立てば 僅かにふらつきながら、二人に駆け寄った。
辿り着いたのは、二人が唇を重ねた後だろう。
どうして、なんで、二人は薬を飲んでいた。 俺なんかよりも、ずっと強い。
なのに、なぜと
戸惑い、悲しみ、……でも、言葉が出なかった。]
(387) 2013/05/16(Thu) 10時頃
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……っ、……
[代わりに、ぽろぽろと涙が零れて 二人の近くに膝をつく]
師匠……っ、ホレ、……ショーさ、……
[震える声で名を呼んだ。 涙のせいか、左目がまた痛む。
腕が、足が、胸が、体中が、―――…痛い、**]
(388) 2013/05/16(Thu) 10時頃
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[チアキがたどり着けば、ゆっくりと顔を向ける。 ああ、ケガしてる?とぼんやりと思い。 チアキと攻芸を血みどろの手で手招き。 弟子が傍らに膝をつけば。]
……油断大敵の、悪い見本。
[傷を指さして言った。 緩んでいた表情が自然と引き締まる。 弟子の前では、師匠の顔になるのだ。痛いのも痩せ我慢。]
魔物倒した後が、気が緩んで、一番、危険。 どんな手練れでも、戦う限り、死とは隣り合わせ。
[淡々と、身を以て最期の教え。]
(389) 2013/05/16(Thu) 10時半頃
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戦人は、特に、いつ死ぬか、わからない、から。 周囲の人は、大事にしなきゃ、いけない。 悔いないよう、生きなきゃ、いけない。
[いつ別れてもいいように。 いつ、死んでもいいように。]
自分の、正しいと信じられる道を、……行きなさい。 お前は、大丈夫だと、思う……けど。
[汚してしまうと思ったけれど、洗えないから仕方ない。 手を伸ばして、チアキの頭を撫でた。]
(390) 2013/05/16(Thu) 10時半頃
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[攻芸は、師匠と弟子の時間を邪魔しないようにと、傍らに立っているだろうか。すいと地を指さして、しゃがむように促す。
攻芸が地に膝をつけば、チアキを撫でていた手を彼にも伸ばす。 ぽん、と弱々しく頭に手を置いた。同じように撫で。
年下とはいえライマーとしては先輩だった彼にこうするのは失礼かもしれないが、外見は若いし扉の鍵をしょっちゅう壊したりチアキに可愛いと言われたりする攻芸を、内心、弟子と同じ立ち位置に考えていたのが発露した。]
君も、元気で、な…… 病など、跳ね除けるよう……祈る。 チアキのこと、頼む、ね。
[話している間にも、血の河は流れ続けている。 緩やかに忍び寄る死に、そろそろ襲われる頃か。 するりと手が滑り落ちる。*]
(391) 2013/05/16(Thu) 11時頃
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――合流>>386>>387>>388>>389――
[トルドヴィンの案内で、到着する。 途中で脇道にそれかけて、4回くらい チアキからそっちでは無いと注意を受けた。]
………ッ
[ホレーショーの足の色の変色。 ケヴィンの怪我。]
これは、後遺症では無い…?
[ケヴィンの右手の硬化と異なり、 ホレーショーの足も硬化しているようだが、 色は鉛に近いものに変化している。]
(392) 2013/05/16(Thu) 11時頃
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[駆けてきたトルドゥィンの言葉>>366に、声をつまらせた。]
ケヴィンさんが? どうし――っ
[聞きたいことは沢山あったが、今はそんな時ではない。
攻芸が走ろうとしたチアキ>>384を止めて背負ったのをみて>>381 駆け出して行ったトルドゥィンと>>366それを追う二人の姿を見送った。]
……ジェームスも、気になるならいっておいで。
[自分は駆けることはできない。 けれどジェームスは走ることができるだろうから、そう声をかけた。 連れていくと言われれば、首を横に振った。
トルドゥィンの急かし方をみるに、自分を背負ってだと間に合わないだろうと思えたので、無言でぐいと彼の背中を押した。**]
(393) 2013/05/16(Thu) 11時頃
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……油断? 貴方が?
[ケヴィンの顔を見下ろし、ドリベルを視線で探す。
薬草はどうしたのか。 せめて、少しでも長く彼の命を繋ぎとめられないか。 今は彼らもそれどころでは無いと、すぐに気付けず。]
―――…。
[チアキの『帰れる場所』が失われてゆく。 体温を失っていくケヴィンの姿を見下ろし、眉を寄せ。
――涙を流し、動揺するチアキを一瞥し、 何かあった場合に男は即座に動けるようにしておかねばと 大きく息を吸い、冷静さを保つ。]
(394) 2013/05/16(Thu) 11時頃
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[トルドヴィンがチアキを伴って来ると間に合ったことにはほっとして 労いの言葉をかけつつも、立ち上がれずにいる。 戦場でもああして見送るもの、見送られるもの 何度も見てきただけに胸は痛むがそっとしておこうと。]
「かえるか」
[トルドヴィンの手のひらに文字を書いて、 起こしてもらおうと引っ張る。
サミュエルたちも、そう長くは無さそうだから 二人きりにさせるべきなのか、それともと 未だ逡巡したまま**]
(395) 2013/05/16(Thu) 11時半頃
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[>>391ケヴィンと視線が合い、地を指さされる。
トルドヴィンが其処に居てくれたのならば、 足のつま先で地面に『けいかい、たのむ』と書いて示す。 周囲に対しての警戒を解き、ケヴィンの傍らに膝をつく。]
……ケヴィン様、気を確かに。
[そんな呼びかけが通じる怪我では無いと理解していても、 まず彼の身を案じ、そして頭に置かれた手に顔を強ばらせ。 触れて理解する。体温の下がり方が著しい。
チアキは彼から習いたい事はまだあるだろうが 何も習う事がなくなっても、生きて主を見守って欲しい。
――その願望を口に出す事も躊躇われて唇が言なく動くのみ。 ややあって、彼にこれだけは伝えねばという言葉を、]
……、命尽きるその時まで、チアキは守ります。
(396) 2013/05/16(Thu) 11時半頃
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今までチアキを育ててくれて、ありがとうございます。
[彼はチアキの親ではない。 だが、バンビとして、ライマーとしての巣を与えたのは 彼とホレーショーである。 育ての親、と形容しても遜色無いだろう。
ケヴィンの手が落ちれば、その太い五指を握る。 指先が――…、冷たくなりつつある。
少しでも長く命を留めようとその指を握っていたが、 チアキに彼の手を預け、身体を起こす。]
………、
[トルドヴィンに礼を言い、再び周囲を警戒しておく。 キリシマ>>395の方へ向かって行く後ろ姿を見守る。*]
(397) 2013/05/16(Thu) 11時半頃
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攻芸は、腕を組み、警戒を続けている**
2013/05/16(Thu) 12時頃
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[チアキを背負った攻芸を見送りながら、拳を握りしめる。 チアキにとっては、ケヴィンは師匠であり、大事な相手。 こんな時にかける言葉すら見つからない自分が歯痒かった。]
…………いえ。 俺は、貴方の元に。
[トレイルの言葉>>393を聞けば、ゆっくり首を振った。 主を一人置いてなど、行けるはずもない。 ましてや、今この村は危険な状態にあるのだ。
逸る心を抑えながら。 背を押されれば、その手を掴んで、どこか寂しげに主の身体を抱き寄せた。**]
(398) 2013/05/16(Thu) 12時頃
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[悪い見本と指差す先。>>389 酷い傷、助かるような傷ではない。
痛い。
涙が止まらなくて、でも声をあげることもできなくて 包帯に血以外の染みが拡がって行く。]
……っ、う……
[死なないで、死なないで、 最期の教えを聞きながら、それを否定したいように 首を横に振るけれど、頭を撫でられ>>390]
(399) 2013/05/16(Thu) 12時半頃
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俺、……っ、
[貴方が、貴方たちが、 俺には、まだ必要だった。
バンビを卒業したとしても、ずっと、ずっと。
いつか、人は死ぬ、だから、 いつか、別れが来るのは分かっていた。
戦う人間なら、それが早い可能性も、理解していた。
でも、本当には分かっていなかった。 こんなに、早く来るなんて―――…]
(400) 2013/05/16(Thu) 12時半頃
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……は、い 師匠、たちに……恥じない、道を、
[逝かないで欲しい。 そんな想いを抑えて、ぬくもりを失ってく 大切な人たちに微笑んだ。
流れる涙は、止められなかったけれど。 そして、力なくその腕が滑り落ち>>391]
っ、……、く、……
(401) 2013/05/16(Thu) 12時半頃
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うわァァァ―――!!!!!
[俯き、大地に向かって、
―――…慟哭を響かせた、]
(402) 2013/05/16(Thu) 12時半頃
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[失う痛み。 身近な、大切な人を失う痛み。
頭が、くらくらする。 傷のせいでも、熱のせいでもない。
ぐらぐらと大地が揺れているようで、 落ち着くまでの間、地に手をついて、二人の傍で蹲っていた。]
(403) 2013/05/16(Thu) 12時半頃
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[どうして、と視線が訴えてくる>>368。 笑みを浮かべたまま、石となった頬にそっと口付けた。]
……僕は…これでいいんです。
[サミュエルだけを死なせて自分が残るなどありえない。 残されたところで、光を失った鈍がひとつ残るだけだ。 ならば同じ病で命を落とした方がずっといい。]
(404) 2013/05/16(Thu) 12時半頃
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[抱き寄せたケヴィンの身体は、昨夜よりずっと冷たかった。>>377 けれど、まだ確かに、体温を感じることができた。 それは、まだ腕や胸元の硬化が浅いのだということと同時に、ケヴィンにまだ息があるのだという証でもあった。]
…………。
[こんな際になってまで、弟に甘え、馬鹿な願い事をしてしまった。 なのに彼は、笑ってくれた。 それだけで胸が熱く、苦しい。
ちらりとだけ、キリシマに視線を向ける。 向けられた背中に、感謝を示すかのように。]
(405) 2013/05/16(Thu) 12時半頃
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[顎に触れられ、寄せられれば。 傷に触れぬよう、けれど精一杯の想いを込め、抱きしめて]
………愛してる。
[重ねた唇も、まだ温かさを感じられた。]
ケヴィン………… ……
(406) 2013/05/16(Thu) 12時半頃
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[ホレーショー>>370の表情は、過去にも 何度か似たものを見た記憶があった。 死を予感した顔。 受け入れた眼差し。
余計な気遣いなどここでさせる必要はないだろうと、 頷きとともに嘘を吐く。]
……僕は大丈夫です。 …また、お会いしましょう。
[同じ場所に行くのなら、そう遠くない内に。]
(407) 2013/05/16(Thu) 12時半頃
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[明るさを増す村は静けさを取り戻し。 ……それは誰かの死を悼むよう。]
……帰ったら…腕…手当しないとですね。
[布を赤く染めている腕を見て、普段通りの言葉を。 戻る頃にはその腕も黒に変わっているのかもしれないが。
家に入る前。 立ち止まって、サミュエルを振り仰いだ。]
(408) 2013/05/16(Thu) 12時半頃
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[いっそこのまま、時が止まってはくれないか。 病の進行も、弟の脇腹から流れ出る血も、もうここまでで……]
…………。
[その時、ふっと、腕にかかっていたケヴィンの重さが消えた気がした。 重さが消えたわけではなく、己の腕が硬化したのだということには、すぐに気付いてしまったけれど。
時は、やはり止まってなどくれないようだ。]
ケヴィ……
[困ったような笑みをケヴィンに向ける。 最期まで、ずっと、抱きしめていたいとは思ってはいたが。 こんな形で叶ってしまうだなんて。]
(409) 2013/05/16(Thu) 12時半頃
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[仲間が、大切な人が、いなくなっていく。 隣人たちの様子を耳することは、できただろうか。
失っていく度に、泣いて、これでは、また
サミュエルにやっぱり泣いてる。等と 揶揄されても仕方がない。
だけど。
もう、その言葉を聞くことは、きっと―――…叶わない。]
(410) 2013/05/16(Thu) 13時頃
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……。
[ずっと、ケヴィンを見つめ続けていた左眼が動く。 誰かが、こちらへ駈けてくる。 音が、声が、いつもと違って聞こえるのは、症状が右耳にまで及んだ為か。]
攻芸に、チア、キ……。
[緩やかに首を擡げる。]
どうした、チアキ……そんな顔をして。
[いつものように髪を撫でてやろうにも、腕が動かない。]
(411) 2013/05/16(Thu) 13時頃
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[弟は、こんな時でも、師であった。 言葉が紡がれるたび、おそらく、命も削れてゆくのだろうけれど、それを止めることなど、できるはずがなかった。
だからただ、静かに。 弟が、チアキと攻芸に欠ける最期の言葉に。 しずかに、耳を傾ける。]
(412) 2013/05/16(Thu) 13時頃
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[抱き寄せられて>>398、彼の腕の中に収まる。 ケヴィンについては、嫌な想像しかできない。
ついさっきまで笑顔だったのに、と。 別れ際の彼の笑顔を思い出し>>291、拳を握りしめた。]
――だいじょうぶ、だよ。
[誰にあてたわけでもない言葉。 大丈夫だったら、チアキに会いたいと彼が言い出すはずもないのに。 それでも、望みを込めてつぶやく。
しばらくその場にいてから――帰ろうか、と小さな声で提案するだろう。**]
(413) 2013/05/16(Thu) 13時頃
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