212 冷たい校舎村(突)
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ここは学校じゃない なら、 なあ、昴。おまえ、ここ、なんだと思う *
(383) 2017/03/11(Sat) 22時頃
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[昴と教室へと歩いていると、 ふいにこちらを見て尋ねられる>>315]
あー?
[ひとがひとを閉じ込める。 そのことで、思い出すのは]
なんかで見たな…あぁ、待合室…… いや、本屋で立ち読みした週刊誌。
[読んだ場所をそのまま言ってしまいそうになり、 慌てて言い換えたが、気づかれただろうか。]
なんだっけ、女子供とか弱ってるやつ? が、閉じ込めるってやつだろ。
今の状況確かにそれっぽいな。
[でも、閉じ込めるとしたら誰が。湧き上がる疑問は頷きの奥に隠して]
(384) 2017/03/11(Sat) 22時半頃
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[精神的に追い詰められているのが条件なら、 それはきっと、自分も当てはまる]
(385) 2017/03/11(Sat) 22時半頃
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[どうするか聞いたら、思っていたよりもしっかりとした答えが返ってきて>>256、その上、心配までされてしまって>>357。 こういう時は、普通は、心配されるべきは“おんなのこ”の方なんじゃないか――なんていう考えは彼女達に失礼かもしれないが。それでも、なんだか、自分が情けなく思ってしまった。]
……いや、体調は大丈夫だ。食べ物を運ぶなら人手はあった方がいいだろうし、俺も行こう。
[自分だけ教室に帰って、入間に一人で探索をさせるのには流石に抵抗があったので、協力を申し出る。三星や大和だって食堂を見に行ったりしているのに、女子に働かせて、自分だけ休んではいられない。 そう思い告げた言葉に、入間が納得してくれたかは分からないが。 食べ物を探しに行くにしろ教室に戻るにしろ、一緒に放送室を出てすぐに水野の声が聞こえ>>353、水野と、それから一緒に居たらしい古辺と合流した。 それから、入間や古辺がそれぞれの事情を説明し合う様子を、放送室のこと等、必要があれば補足しながら、少し後ろから聞いていただろう**]
(386) 2017/03/11(Sat) 22時半頃
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― 3年3組 ―
[昴の後ろから覗きこんだ教室には 那由多一人しかいなかった。
昴の説明>>361にはやはり先ほどのように]
見てきたのは俺だけどな。 昇降口はドアを開けようとしても 壁と同化したみたいになってて開かない。 窓もそうだし、殴ってもサッシの軋みも 少しも動いた感触もなかったから 壊して出るのも無理だ。
[補足はしておく]
どこかあいてると思うなら自分で見てくればいい。 何かわかったかといえば 俺たちはここに閉じ込められて出られねーってことだけだな。*
(387) 2017/03/11(Sat) 22時半頃
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―少し前:2F廊下で>>381― [>>380細い溜息を 死、の言葉に動揺した能久は聞き逃す。
とん、と肩を叩かれて、 堆が聞いてくれることに、甘えているな――と、思う。]
……うぅ そう、かな……
んん、たかしには大声出してること時々あるけど……そんなに?…そんなにか…
[慣れてるほどか、と、 少し反省するような声色だ。]
……うん、ありがとな
[小さく微笑む。]
(388) 2017/03/11(Sat) 22時半頃
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[廊下を歩きながら記憶をたどる。]
……?…待合室…? ――、なに、風邪でもひいた?
[言い直したのは、サボりを誤魔化したせいかな、と考えて軽い調子で続けた。 よろめきも、ふらつきも、 正しく捉えることは、 出来ていない。]
……そう、それだ。 あとは、……、や、なんだっけ、忘れた、けど。
[――生死の境をさまよっている、ひとも。と、謂いかけて、止めた。余りに、不吉すぎて口に出すのがはばかられる。]
……うん、急に文化祭の飾りつけになってるなんて、ヘンだもん…ね ……―――
(389) 2017/03/11(Sat) 22時半頃
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[『ごめんね、昴』 『すまない、昴』
――謝るなら、どうして離れていくの。 ――おれのほうを見ないで、 ――誤魔化せてるとでも? ――言い争う声を、おれが聞いてないとでも思ってるのか。]
(390) 2017/03/11(Sat) 22時半頃
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(―――この現象が、おれのせいじゃない、なんて だれがいえる?おれにだって、わからない、のに)
(391) 2017/03/11(Sat) 22時半頃
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……おれ 保護者っぽいかなぁ
[ 少し、胸の中で重くなった空気を誤魔化すように、 >>380少し前の、堆が大和に向けたつっこみを引用して、小さく呟き笑う。
探してる、世話を焼いてる、 好きでやってる、 離れないでいてくれたらと、自分勝手に思っている*]
(392) 2017/03/11(Sat) 22時半頃
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― 現在:3年3組 ― [>>387 堆の補足説明の間、 誰もいない机に凭れかかって腰かけて、考え込むように眉を寄せた。]
……――、 見たの、窓の下……。
[>>382保田の言葉に、 確かめるための問いかけ。 高所への恐怖は背中に張り付いたまま。]
―――、……
[言い淀む間、自身の絡み合わせた両手指に力を込めた。]
(393) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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……、…「誰かの、こころのなか」 だと、……思う。
[そう、自分を含めて―――]
おれたちの、なかの。 ……「誰か」 の―――、……*
(394) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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そォかい? もらい笑いってヤツよ。
[>>336 なんだか天ケ瀬がちょっとばかり 驚いてたよーに見えたけど、 気にせずへらへら、いつも通りに]
ヘェ、放送室も変なのか。 物理的って……壊したンかい?
[まさかな、って冗談交じりに、笑って。 人がいないらしいって事も、聞いて、 何となくそんな気はしていたけど、 やっぱりそうかって。思う]
(395) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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[でも、その問いかけと、 思った以上に寄られるのは予想外!>>338 おっと、って身体をのけぞらせて、一歩下がる。
だって天ケ瀬みてェな、スタイルよし、 顔立ちよしな女子に詰め寄られたら緊張するじゃん!
―――― でも、覗かれてる、のは、何だか、 嘘を見抜くプロみてェな、そんな感じがして、]
(396) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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何だよォ、急に。 楽しいわけ、ねェじゃん?
[へらり。]
[楽しいわけじゃねェ、けど、 やっぱり浮かべちまう笑顔は 染み付いて取れないから、仕方がない。
でも、いま言ったのは本当の事だ]
(397) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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だって、天気も変だし、 人もいねェし、変なメールも届くし。 文化祭になってるし?
あとなんだっけか。 電気もスピーカーも変だし。
ワケ分かんねェよ。 何なんだろな、コレ?
[リアルな夢を見てんじゃねェかって、 今そんな事を考えているワケ。
やー、俺の記憶の中の天ケ瀬よく再現されてるわ、 って、現実かも分からないのに、 現実逃避じみた事を思いながら、もう半歩下がった]*
(398) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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―― 回想:文化祭絶賛サボり中 ――
[空き教室でまどろんでいると、扉に手をかける音。 先生に見つかったんだったら面倒だなと うっそりと目を開け、 長い髪の隙間から視線を向ける。 見えたのはクラスメイト>>376で、 先生じゃないならいいかと再び寝ようとしたが 近づいてくる足音に体を起こして、髪をかきあげた]
寝てた。以外に見えるか。 今日は一日家で寝てるつもりだったのに クソうるさいやつが張り切って迎えに来たから。 ここで睡眠取り戻してる。
[そう言って大きなあくびひとつ]
(399) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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[自分から見ている那由多のイメージは輪に入れてないやつ。 昴に引き込まれて内側から見ていると 外側からうらやましそうにこちらを見ている そういう風に見えていた]
虚しく? なんで?
[呟かれた言葉>>377に目を瞬いて]
一人でいたいときは一人でいるし 誰かといたいときは誰かといる。 自分がそうしたいんだから虚しくなる必要ないだろ。 お前は違うのか。
[そう言ってもう一度あくびをした*]
(400) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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[ 説明の続きは、上須賀>>387が引き取った。
壁と同化。壊せない。殴っても。 物騒な単語が、上須賀という男とチグハグに思えて、 一瞬、想像してしまう。一体どんな顔して。
……なんて、こんな場所じゃ、なあ。 皆、フツウでいられるわけ、ねえじゃん。
見てくれば、と言うのに、 なぜか、薄く笑ってしまったのは、 もらい笑い とかじゃなくて、ただの苦笑。]
(401) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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べつに そんな、悪趣味なウソ、つかねーだろ
……閉じ込められた な
[ 言いながら、考えながら。 今するべきこと、今できることを、考えている。 まったく思いつかないんだけどさ。
閉じ込められた。誰に? どこに? ……なんとなく、わかんなくはない 気がするけど、 俺、オカルトとか、SFとか、読み物とは好きでも、 絶対、信じない主義だったんだけど。マジかよ。]
(402) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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……あと、電気も消えないだろ つかないんじゃなくて、消えない
[ 見たのか>>393という問いに、 遠回しに、肯定したつもりだった。
その口ぶりなら、きっと彼も見たのだろう。 思い出して、気持ちのいいものでもないし、 何を見たか は、言及せずに。
質問への答えを、待っていた。>>394 おずおずと、昴が口にした答えが、 うっすらと自分が思い浮かべていたものと、 合致してしまうこと への、
……安堵? それとも。 絶望 と呼ぶには、些細すぎるか。]
(403) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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― 回想/宛名違いの手紙 ―
[その手紙が届いた時、>>104 まさか別の子の家に本来なら届けられるはずのものだと思いもしなかった。
差し出し人は当時流行っていたヒーローの名前。>>105 内容はふさぎこんでた私を元気づけてくれるもの。
ヒーローが来てくれたんだ。 子供心にそう思った。
相変わらずあお姉は帰ってこなかったけど、 手紙が来た次の日、両親と外食に行くという、 ちょっとした“いいこと”もあった。だからますますヒーローすごい、と思った]
(404) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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[だからわたしはヒーローにお礼の手紙を書いた。
“今日もいいお天気ですね” “お手紙ありがとう。おかげでいいことありました” “何かあったらまたお手紙出してもいいですか”
――だいたいこんな内容だった、記憶。
手紙をくれた人は、本物の“のぞみちゃん”じゃないってことは、 落ち着いて考えたら分かったけれど、 わたしからは本当のお名前は訊ねなかった。 もしかしたら本当に「のぞみ」って名前なのかもしれないし。
住所が間違ってないかだけは、最後まで心配だった。 読めた通りに書いたから大丈夫……だといいなあ、って]
(405) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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[わたしは手のかからない子であろうとした。 あお姉がいなくなってから、わたしに期待が寄せられていることを、 言われなくても分かっていた。
そういうのって重いし疲れる。 けど、ヒーローは世界の命運とかみんなの未来とか、 そういうもっと重いものを背負って闘っている。 だからこれくらい平気ってわたしはわたしに言い聞かせた。 これがまたけっこう効いた。
今はもう、違う。 無邪気にヒーローに憧れていた頃にはもう、帰れない*]
(406) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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― 放送室→食堂 ―
[見つけたくない、ってちよちゃんは言った。>>362 ほっとしたんだけど顔に出ていたとは言い難い。
わたしは怖くなってきていた。 文化祭の後、あお姉と喧嘩した時のように、 相手に踏み込んで、知りたくなかったことまで知らされて、 また、傷つけあうことになるかもしれないことを不安がっていた。 そんなわたしの手を握るちよちゃんの手に力がこもって。>>363 やっと、安堵したようにちょっとだけ笑うことができた。
ちよちゃんがいる、なら、きっと大丈夫]
(407) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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[握り合った手は離されない。>>365 ちよちゃんと二人で食堂へ向かう。
歩きながら、放送室で得た情報については、どうしても考えてしまう。 失踪しても多くの場合は無事に帰れるらしいけど、>>343 わたしにとっての怖いことがなくなったわけじゃない。 まだ、スピーカーからの声や、廊下に姿の見えたりーくん>>328のようには笑えない]
……、ああ、いいよいいよ。 たくさん使ってもらえるのがむしろありがたいし。
[張り切って作りまくってたからね部長ったら。>>366 と遠い目しつつ、心の中ではちよちゃんに感謝した。 黙りっぱなしだったら、暗い方に思考が向きっぱなしだったろうから]
(408) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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[食堂にもやっぱり誰もいなかった。>>367
購買には見慣れたパンやお弁当や飲み物が並んでいるけど、 レジには誰もいない]
そういうの気にするのってちよちゃんらしいね。 ……まあ、いいんじゃない。夢の中だし。
[そう言って人気商品筆頭のメロンパンを手に取って、 容赦なく一口食べようとしたら、静止の声。>>368 慌てて口を閉じて、メロンパンを眼前に掲げた姿勢で固まって、 ちよちゃんが先にメロンパンを食べるのを見守る。 もぐもぐと唇が動き、次に開かれた時には、 どうやら問題ないみたいだと伝えてくれた]
……よかった。
[そしてわたしも大口開けてメロンパンをぱくり]
(409) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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うん 俺も、思った
[ 淡々と、今度は声に出した肯定。 笑うでも、泣くでも、怒るでもなく、 ただ、強張った顔は、していたかもしれない。]
── なら、誰が、死んだんだろう
[ ひとの良さそうな 瞳と、 長い髪の間から、まっすぐのぞく眼差し。
まっすぐに見据えてみても、答えは、*]
(410) 2017/03/11(Sat) 23時頃
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ずっとこの声を聞いてるだけだと気がめいるし、 いっそこっちから笑い返しちゃうのもいいアイデア、かもね。
壊そうかなーとも思ったんだけど、しなかったな。 コンセント全部抜いてみただけ。 やっぱり後で壊してみよっか。その時は手伝ってよ。
[>>395へらへらする彼に、放送の笑い声が重なって、 若干イラつきを覚えてしまったことは否定しない。 だってさあ、さっきの放送室での戦いがあった後だもの、 止められない笑い声が、わたしたちへの嘲りにも聞こえて気分が悪くなりもする。]
(411) 2017/03/11(Sat) 23時半頃
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[いつもは三口くらいで飲み込んじゃうんだけど。 もぐもぐと。 いつもより念入りにメロンパンを噛んで飲み込んだ。
この五感に直に伝わるメロンパンという食べ物もまた夢の世界の産物というなら、 こんなリアルな“世界”を作り出したのは――]
ねえ、ちよちゃん、心当たりなんてないよね……。 死んでみるなんてメールを送って、 今まさに生死の境をさまよってる子が誰か、なんて。
(412) 2017/03/11(Sat) 23時半頃
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