人狼議事


193 ―星崩祭の手紙―

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視点: 人


【人】 救星隊 アマルテア

[彼女の朝は、けたたましい警報音から始まった。
あの後新たにドーム壁のひび割れが見つかり、補修に駆り出されていたのだ。
どうやら硬化を待つ間に寝入ってしまったようで、それは年に一度あるかないかというレベルの失態であった。]

うえ、ヤッバ。

[見ると残りの水ゲージは1割を切っており、生命の危機を告げる警報は、そのためであるようだ。
水圧が低くなり始めているせいだろうか、慌てて身を起こせば酷い頭痛に襲われる。]

イッダダダ……あ?

[思わず頭を抱え込もうとした、その視界。
映り込んだ見慣れない物体に、一瞬痛みも忘れて首を傾げる。]

(34) 2016/07/19(Tue) 00時半頃

【人】 救星隊 アマルテア

何、これ。

[それは、透明な……入れ物、だろうか。
何度か転がして、中に透けて見える白いものが、もしや便箋なのではないか、とピンときて。]

うっわ、マジで?
本当にお返事、来ちゃった?

[と、年甲斐もなく1人テンションを上げ。
数秒後、戻ってきた頭痛に、今度こそ頭を抱えて蹲るのだった。]

(35) 2016/07/19(Tue) 00時半頃

【人】 救星隊 アマルテア

「……なんだ、とうとうくたばったのかと思ったぞ。」

[第Dゲート。
開門を願えば、少しだけ強張った顔をしていた守衛は、そう言って肩を下ろした。]

あー、悪いね。
こうしてピンピンしてるよ。

[「あんた殺しても死ななそうだもんな」などと憎まれ口を叩きつつも、その言葉の端々には安堵のようなものが感じられた。
帰投予定時刻を大幅に遅れたのだから当然か。
居心地の悪さに無意識に頬を掻こうとするが、メットが邪魔してできなかった。]

「んで、お前さんの持ってるそりゃ何だ?」

[脱気処理の後、内ゲートを通過する時、守衛の男は目敏くそれを指差した。]

あーっと?
神様の御言葉?

「……何じゃそりゃ。」

(36) 2016/07/19(Tue) 00時半頃

【人】 救星隊 アマルテア

ステラ!
お待ちかねのお返事がきたよ。

「ほんとに!?」

[その瞬間のステラの顔は、それは嬉しそうに輝いて。
無邪気なその笑顔は、きっともう、彼女は忘れてしまったものなのだろう。
眩しそうに目を細めると、彼女もまた笑顔を見せた。]

「それで?なんて返ってきたの?」

ちょっと待ってね、今開けるから。

[容器を開く、すると少し匂いの違う水と、ほんの少量の気滴がそこから落ちた。
中の真っ白な便箋が、紙であることに少しの驚き。
透明な袋に入れられたままのそれを、静かに開く。
中の文字は黒く、細身なその字は几帳面な印象を彼女に抱かせた。]

[そうしてステラのためにと読み上げた内容は、少なからず彼女にも興味深いものだった。]

(37) 2016/07/19(Tue) 00時半頃

【人】 救星隊 アマルテア

「てれぱしーって、何だろう?」

[全て──彼女に宛てられた、もう1通をも読み終えて、ステラはそう疑問の声を上げた。]

うーん……
相手に触ることで、こうしてお喋りしなくても、話ができるってこと……?

[その単語は、彼女にも聞き憶えはない。
しばし、思考を巡らせて、思い付いた。]

ああ、もしかしたらハッカーが近いのかも知れないね。

「ハッカーさん!じゃあこの、エフさんって人の星では、みんな頭の中で考えてることが分かっちゃうんだね!」

[すごいなぁと感嘆の声を上げるステラは、それはそれは、楽しそうで。
光を映さないその目はきっと、どこか遠くの、この字の主の星を見ているのではないかと。
そんな錯覚さえ、感じられた。]

(38) 2016/07/19(Tue) 00時半頃

【人】 救星隊 アマルテア

あと……これかな、お菓子って。食べてみる?

[最後、容器の底に収められていた袋。
円板状の小さな、これは乾物の一種なのだろうか。
薄い木肌のような色をしたそれを、ステラの手に乗せる。]

「うーん、でもお腹空いてないからなぁ。
それより、お手紙、かして。
触ってみたいの。」

[そっか、と曖昧に返して、2枚の便箋と容器を握らせる。
高価な宝物でも扱うように、ステラはそれを弄び始めた。]

「行ってみたいなぁ。」

[ぽつり、ステラが呟いたその一言。
その小さな一言に、彼女が拳を握り締めたのを、知る者はいない。

しばらくの後、彼女はペンを取っていた。
他ならぬ、彼女の意思で。]

(39) 2016/07/19(Tue) 00時半頃

【人】 救星隊 アマルテア

[何かあったのか。
問う守衛の男に、返答は与えられなかった。
明日になったら、ドームがひっくり返ってるかもね。
彼女はただ、寂しそうにそう呟いていた。]

(43) 2016/07/19(Tue) 00時半頃

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