35 星降る海岸に纏わるエトセトラ
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門下生 一平太は、メモを貼った。
nekosuke 2011/08/20(Sat) 21時半頃
一平太は、明之進の長寿を流れ星に御祈りした。
nekosuke 2011/08/20(Sat) 23時頃
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―星降る海岸―
……………もう、あんなに日が落ちて。
[次第に空は、赤味を帯びた色へと変じ始める。 村ではそろそろ、祭り提灯に火が付くのだろうか。屋台が立ち並んで、ささやかながらも華やかで賑やかなざわめきが、村を包むのだろう]
このまま、帰ってしまおうか。
[ぼそりと呟く。 だって、此れ以上何かあれば、村へ残ることを望んでしまいそうな自分が居て。それは、許されない我儘だと思うから]
(5) nekosuke 2011/08/20(Sat) 23時半頃
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―――――――――……あっ。
[重い腰を上げようとして、ふと気付く。小さく声が零れた]
円盤。
[源蔵の作った張り子の円盤。飛び出してきたから、屋敷に置いたままだった。 其処に込められた深い想いは知らないままに]
……………………。
[息を飲んで、改めて村の方を振り返った。 …こっそり戻れば、大丈夫だろうか]
(6) nekosuke 2011/08/21(Sun) 00時頃
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―星降る海岸―
[村を振り返った折、此方を見つめているおみつ>>7と目があった。 大きく瞬いた後、静かに歩み寄る]
………おみつ様。 そんなに息を切らして、どうされましたか?
[ひょっとすると、時航機が海岸に訪れたおみつを危険だと認識して、役員に任命するよう力が働いていたのかもしれない。しかし、そのことを知る由は無く]
駄目ですよ。病み上がりに無理をしては。 御祭りも楽しめなくなってしまうでしょう。
[時航機については、敢えて自分からは何も言わない。あくまで、普段通りに話しかけた]
(10) nekosuke 2011/08/21(Sun) 00時半頃
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―――――――……私ですか? そうですね、何となく。考え事をしておりました。
空はどうして青いのか、とか。
[それは村の空き地で、志乃や子供達が話しあっていたこと。 既に色の変わりかけた空の元、そんなことを嘯く]
……………………。 どうしてこんな物があるのでしょうね。
[時航機に関して、はっきりとした答えは告げず。けれど、悲しそうにぽつりと呟いた]
大丈夫、取って喰われたりはしませんから。 珍しいですか?真昼様。
[跳ねまわる餅兎に、僅かに目を細めた**]
(13) nekosuke 2011/08/21(Sun) 01時頃
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一平太は、おみつの頭を撫でた。
nekosuke 2011/08/21(Sun) 11時半頃
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―お祭り前日 星降る海岸>>41―
………………………。
[嘘が下手だと言われた。その通りだと思う。 きっと彼らは、もう、この村に何が起きているのかを理解しているのだ]
そうですね。「そういうこと」ですよ。 見つかっちゃいましたね。ふふふ。
[困ったように、小さく笑う。銀褐色の円盤を、一度撫でて]
………気づく?
[続く言葉の意味が分からず、呟いた。答えは、あっただろうか]
(49) nekosuke 2011/08/21(Sun) 13時半頃
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いつか、言っていたでしょう。 私はご主人様が、優しくて羨ましいって。 …旅館の旦那様も、 厳しいけれど素敵な方だとは思いますけれど。
「私がいなければ」源蔵様の元で働いているのは、 貴女だったかもしれない。
[だからあのとき思った。「ごめんなさい」と]
それでも過ぎた日々は楽しくて。申し訳ないと思いつつも、 この居場所を手放したくないと思ってしまいました。 我儘ですね。
後悔をすることなど、私には許されないでしょうから。
―――――……ありがとう、伊綱様。
(50) nekosuke 2011/08/21(Sun) 13時半頃
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―星降る海岸―
……………………。
[気持ちは落ち着いて来た筈なのに、そんなに酷い顔をしていたのか。なら、先ほど朧と対面したときには、自分はどんな表情をしていたのだろう。 随分と感情を抑えるのが不得手になったなぁと、ぼんやり思った]
嗚呼、すみません。 そう言う意味ではなかったのですが。
私は本来は此処に居ない筈ですから。 ただ、それだけのことです。 誰が悪いというならば、…私が悪い。
(54) nekosuke 2011/08/21(Sun) 16時半頃
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[続く言葉に緩く瞬いて、僅かに肩を揺らした]
―――――――……貴女が、先ほど言った通りですよ。
自分で選んだことなのだから、後悔することは許されない。 誰も、何も、許す必要などありません。
御気を煩わせてしまって、ごめんなさいね。
[それもきっと、明日には、祭りの後には、少し楽になるだろうから。忘れてしまうだろうから。 其れを口にすることは無かったけれど]
嫌がられてしまうかもしれないけれど。
それでも、こんな私と話をしてくれて、 やっぱりありがとう。
(55) nekosuke 2011/08/21(Sun) 16時半頃
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[やがて、海岸をかける足音が]
――――――…か、勝丸様!?
[大きな声>>47に顔を上げる。 そうだ、屋敷から駆けだしてしまったきりだった]
すみません。御迷惑をおかけしました。 何だか、あのままあの場所にいると………、
[泣いてしまいそうで]
…もう大丈夫です。落ちつきました。
(56) nekosuke 2011/08/21(Sun) 16時半頃
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[次第に浜辺は暗がりになって来る。明日にはきっと、星が降る]
もしかして、とは思っていましたけれど。 勝丸様、貴方も――――…。
[未来人が一人とは限らない。いや、この村の伝説を考えれば、きっと何年にもわたって時間旅行は繰り返されて来たのだろう]
日が暮れます。民子様、随分と心配されていましたよ。 今日はおうちに、戻ってあげてくださいな。
……………………?
[呟かれた声>>48は、よく聞こえなかった。 ただ、端末には、それがどういった類の認証機構なのかは送られていただろう]
(57) nekosuke 2011/08/21(Sun) 16時半頃
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[ゆっくりと砂浜を歩きだし、ふと思い出したように足を止める]
……そうだ。 日向様は、手布を受け取って御喜びのようでしたよ。
[それだけ告げて、二人にお辞儀すると、その場を去って行った**]
(58) nekosuke 2011/08/21(Sun) 16時半頃
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―白石源蔵邸―
[戻った時、屋敷は一通りの戸締りがなされており、そしてしんと静まり返っていた]
………………。
[まるで忍び込むように、こっそり裏口から顔を出す。 人の姿が無いことを確認して、中へと入り込んだ]
あった。
[自室に置きっ放しにしていた、張り子の円盤。暗がりの部屋の中、差し込む月明かりに照らされて仄かに輝く。 円盤を、そっと腕の中に抱きしめた。きゅるきゅる、というからくりの音が響いていた]
(61) nekosuke 2011/08/21(Sun) 21時頃
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[それから明りも灯さないまま、夜通し屋敷の片づけをした。 元々私物は多くは無かったが、5年間という月日は思いの外に重く。すっかりなかったようにしてしまう頃には、朝になっていた]
――――――……源蔵様、大丈夫でしょうか。 ちゃんとご飯食べて、眠ってくれるかな。
[がらんとした自室を眺めつつ、ぽつりと呟く。きっと、倒れたりはしないと思うけど]
あっ、南瓜。
[そして思い出した。作ったままにしていた南瓜の煮付け。涼しい所に置いていたから、まだ食べられるとは思うけど]
………………。
[暫し考えた後、南瓜の煮付けを箱に詰めた]
(62) nekosuke 2011/08/21(Sun) 21時頃
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――――――――……えっ!?
[戸の開く音がした。聞き馴染みのある声が聞こえた。まさか、どうして。 思うのと同時、南瓜を詰めた箱を手にしたまま、玄関の方へと駆けだしていた]
源蔵、様。
[果たして、その人はいた。暫し唖然としたように、彼の眼前で立ち竦む。下手をすればもう、二度と会えないと思っていたのに]
――――――――…御帰りなさいませ。
[我に返ると、薄く微笑んでお辞儀した]
少しお疲れの顔をしています。 寄り合い所で、御無理をされたのではないですか?
[屋敷の様子は自室を除いて大方変わりないが、廊下なども所々、物が片付けられている。 源蔵は気づくだろうか]
(65) nekosuke 2011/08/21(Sun) 22時頃
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[源蔵が無理をしているのは、長く共に暮らしてきたので分かる。 けれど、大事ないと答える彼に、静かに頷いた]]
――――――――……はい。 私に御手伝いできることでしたら、喜んで。
[書斎へ向かう主人の後を、ゆっくりと付いて行く]
完成間近でしたのに、御戻りになれない様子でしたから。 どうなるかと、心配していました。 源蔵様のからくりは、村の皆が楽しみにしておりますから。
[そして、私も]
御茶を入れてきますね。 南瓜の煮付けは、お届けしようかと思っていたのですが…。 これは、また後で。
[一度頭を下げて場を辞し、すぐに戻ってきた]
(69) nekosuke 2011/08/21(Sun) 22時頃
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一平太は、源蔵がまたきりばんだったので、飛びついておいた。えへへ。
nekosuke 2011/08/21(Sun) 22時半頃
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―書斎―
[御茶の盆を持って、書斎に戻れば見えるのはいつもの後ろ姿。 小さいのに大きなその背が、大好きだった]
はい。此処に。
[湯呑みを置き、その場に佇んだまま、暫し源蔵の作業する姿を見守る。 問われれば、からくりへと自然に目が向いた]
羽衣伝承。昔、母様に聞かせてもらったことがあります。
[嗚呼、確かその話は。母の語り口を思い出すように、滔々と]
漁師が浜辺で羽衣を手に入れるが、それは実は天女の物だった。 漁師は羽衣を隠し、 天にかえれなくなった天女と仲良く楽しい日々を送った。
(76) nekosuke 2011/08/21(Sun) 23時頃
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……けれど、とある日。
天女は羽衣を見つけてしまい、――――――……
[其処から先は、続かなかった]
(77) nekosuke 2011/08/21(Sun) 23時頃
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[源蔵の言葉を、ただ静かに聞いていた。穏やかな語り口で、けれど、彼は確実に私の正体に察しがついていた。 …そう、聡明な彼が気づかぬはずは無いのだ]
――――――――……。
[相手が振り返る。真っ直ぐに、視線は交わる。 胸がざわめき、呼吸が止まりそうになる。 できるだけ普段通りの、真顔で、表情を隠して、それでも視線を彼から外すことなど出来る筈が無くて]
源蔵様……。
[絞り出した声はかすれていた。握りしめた指先も、震えた。 自分には勿体ない言葉だった。嘘をつき続けて、騙して、それなのに]
(85) nekosuke 2011/08/22(Mon) 00時半頃
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[その言葉を聞いて、酷く嬉しかった。嬉しかったのだ。
だからこそ、自分を抑えようとする。こんな優しい人に、此れ以上迷惑をかけてはいけないから。 無理にでも微笑んで、そして]
……………源蔵様。どうして、謝るのですか。
どうか、謝らないで。 そんなに悲しい顔をしないでください。
私も、この場所で過ごした日々は、何物にも代えがたい。 本当に本当に、幸せな時間でした。
けれど、………
(86) nekosuke 2011/08/22(Mon) 00時半頃
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[其処で言葉が、続かなくなる]
―――――――――――……っ。
[ぽたり、ぽたりと] [涙が溢れてきて、止まらなくなったから]
あ、あれ。可笑しいな。どうして、そんな…。
[俯いたまま、困ったように笑う。両手で、滴を拭って、拭って。それでもどうしようもなくて、最後は手で顔を覆う格好になった]
(87) nekosuke 2011/08/22(Mon) 00時半頃
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[温かい腕に包まれる。 「僕は酷いな」という相手に、返事をしようとするけれど声にならなくて。代わりに何度も何度も首を横に振る]
――――――――――……。
[そして、最後に問われた言葉。 答えは考えるまでもなく決まっている。けれど、それを口にしてしまったら、もう歯止めが利かなくなりそうで]
私、私は……
(101) nekosuke 2011/08/22(Mon) 01時半頃
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………私は、戻りたくない。ずっと此処にいたい!!
[顔を上げ、泣き腫らした顔のまま、間近で源蔵を見つめながら声をあげた]
恐ろしいのです。 私が此処にいることが、この村の人たちに、未来の人たちに、 一体どのような影響を及ぼすのか。
本当は帰らなくてはいけない。いけない、けれど、帰りたくない。 離れたくない。ずっと、御傍にいたいです。
ずっと、ずっと、ずっと…
[歳相応、否、歳より幾許か幼くすら見える様子で、言い募る。 相手を困らせてしまうだけだと分かっているのに、もう、止まらなかった]
(102) nekosuke 2011/08/22(Mon) 01時半頃
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――――――――……ずっと、此処に。傍に…。
[本来の流れからはずれて、この場にとどまるということ。その過ちも、恐れも、全て認めた上で源蔵は傍にいてほしいと言ってくれる。此処にいることを、許してくれる。 自分が何を求めていたのか。何を望んでいたのか。…伊綱の言葉の意味が、分かった気がした]
ふふふ、…源蔵様でも、怖いことがあるのですね。
[赤い眼をして、それでも何処か冗談めかして笑う]
居たい…。居ます。居させて、ください。 私の居場所はここだと思うから。……心から。
[祈る様に呟いて、源蔵に抱きついた**]
(107) nekosuke 2011/08/22(Mon) 02時頃
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一平太は、|_・)
nekosuke 2011/08/22(Mon) 21時半頃
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―通り―
―――――――……団十郎様?
[人気の少ない村通り。大きな背中は、殊更に良く目立つ。 彼の思案をしてか知らずか。そこにかけられる、いつも通りの声]
嗚呼、やっぱり団十郎様でした。 御祭りの役員さんになったと伺っていたので、 見間違いかと思ってしまいました。
[お早うございます、と頭を下げる少年の手には、白い花束]
(134) nekosuke 2011/08/22(Mon) 22時頃
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[大きな声を出した団十郎に驚いたように瞬いて、振り返る彼と目が合えば少しだけ肩を揺らした]
――――……ふふ、びっくりさせちゃいましたね。
[尋ねられた問いに、開いた僅かな間。花束を持ち直せば、白い花弁が一枚舞った]
はい。会いました。会って、大切な御話をしました。
…団十郎様。団十郎様も、御存じだったのですよね。 いいえ、きっと。誰より早く、 気づいていらっしゃったのかもしれない。
[そっとかがみ込むと、地面に花束を置いた。 其れから立ち上がり、真っ直ぐに相手へ向き直る。一度見上げた後、深く頭を下げた]
ごめんなさい、嘘を吐いて。沢山、沢山、騙してごめんなさい。
(142) nekosuke 2011/08/22(Mon) 22時半頃
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私は学者になれば良いって、団十郎様が仰ったとき。 私、凄く嬉しかったのに。本当に嬉しかったのに。…だから。
守れないと思いながら、約束をしました。
―――…きっと忘れてしまうだろうから、 約束を破っても良いだろうなんて。本当に身勝手。
[それから、ゆっくりと頭を上げた]
でもね。
やっぱり私、此処に居たい。 何がこの先起こるのか、とてもとても不安だけど。
源蔵様は、ずっと一緒に居ると、言ってくれたから。 何が起こるか分からない。後悔することになるかもしれない。 けれど、どちらを選んでもきっと後悔するなら、 私は此方の道を選びたい。
(143) nekosuke 2011/08/22(Mon) 22時半頃
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私、この村に残って、学者になりたい。 そして、夜の星を見上げながら、皆さんと御酒を飲むのです。
頑張ります。どんなことでも、頑張る心算です。
だから、だから…。
私が学者になることを、まだ、応援して、くれるでしょうか。
[とても、図々しい御願だとは、分かっているのだけれど。 何時も気にかけてくれた団十郎は、少年にとっては家族にも近しい存在であり。だから、今は、包み隠さず本心を告げた]
(144) nekosuke 2011/08/22(Mon) 22時半頃
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一平太は、慰められて、元気が出たよ。ありがとう、ありがとう。
nekosuke 2011/08/22(Mon) 23時頃
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―――――――…わ、わわっ。
[頭をわしわしと撫でられれば、「もう子供じゃないのだから」と普段は慌てているのだろうけれど]
…えへへ。
[今日ばかりは、心底安堵した表情で笑みを零した。 長い眼で見れば、それはこの場の感情に流された選択なのかもしれない。それでも。この村で、彼らとなら、きっと頑張れる気がするから。
朧のことを問われれば、ぴたりと固まって]
いいえ。兄様には、私がこの時代の人間ではないことを…。 御祭の日には帰るのだと、伝えたきりで。
半ば、飛び出してきてしまったのです。
(156) nekosuke 2011/08/22(Mon) 23時半頃
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[困ったように俯いた]
―――――………戻って来た時には、 御祭の役員に任命された様で、既に御姿がありませんでした。
きちんと、伝え直さなくては、いけないのですが………。
[言いなおしながら、地面に置いていた花束を拾う]
勇気が足りなかったので。だから、父様と母様に、 少しだけ勇気をわけて貰いに行くところだったのです。
(157) nekosuke 2011/08/22(Mon) 23時半頃
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――――――――……ありがとうございます、団十郎様。
[花束を抱きしめながら、薄く微笑んだ]
そうだ。源蔵様の御祭用のからくり、完成したんですよ。 凄く素敵な出来あがりなんです。 今年も、皆で見物しましょうね。
[あんなに恐れていた「約束」が、今ではとても待ち遠しく思える。 深く頭を下げると、墓地の方へと歩いて行った]
(162) nekosuke 2011/08/23(Tue) 00時頃
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