267 【突発】Sanatorium,2880【RP村】
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──────── ─────────── 『 そんなつもりはなかった 』 いつかの僕が吐き捨てた言葉が ■い■の中で思い起こされる。 がんがんと打ち付けるような頭痛が いっそ自覚させるように響き渡って 涙腺なんか一ミリも揺らされないのに 無性に気持ちばかりが■り、■いた。
(36) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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伸ばした指先は余りにも■く、 それでいて届かない方へ■んでいく。 責めた視線ばかりが突き刺さっていた。 冷や汗よりももっと居心地の悪い汗が 見得ないところで肌を流れていた。
(37) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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『 過度な■■を寄せられて ■えなかった気分は■■ですか? 』 引き攣った口端は上手く持ち上がらず 曖昧な弧を描いていた。 ■■を抱えた女性は窓辺に一人、 静謐な星夜を背後に瞳硝子を輝かせていた。
(38) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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死んでしまえば無であるから 楽しいことや嬉しいことが此れからも 続いていくよう、■■していく。 ( ────────── ) ・・ 『 死んだほうが気楽ですよ 』と ■■の重みに耐え兼ねて終に吐いた、 それが医者の本音なんだろう。 ぼく
(39) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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─────────── ──────── 外の世界を見たことはあるか?
(40) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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生物の息吹は実に僅かで、 植物がぽつねんと孤独に咲いている。 取り残された家畜は暖を取りながら 戻らない飼主の眠る土を舐めている。 足元を冷やしていた感覚が じわじわと体内に巡っていた。 確信から目を逸らしていた推測は 歯車が重なるように一致した。
(41) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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永遠に眠れる場所は無く 永劫に花開く花畑は無く 永世を契る指先は遠退き 僕たちが自覚できる永遠と言えば 決して生になく、死にあるばかり。
(42) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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睡魔に侵されたなら疑似の世界へ 永遠に微睡める気にもなるのか? ・ 箱とは名ばかりの棺に仕舞われるまま、 泡に還るみたいに少しずつ縮んでいく 彼の姿を見ながら、睫を震わせていた。 凍てつく雪の中に沈んでいくような、 かぼそい吐息だけを感じながら しかし…冬よりはまるで深海だった。
(43) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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目覚めた頃には 産声も聞こえない。 何に成ろうとしているのか、 成長よりは退化していく小さな四肢を見つめ、 たどたどしい目覚めの挨拶を聴いていた。 居場所を知らせるように薄ぼんやりと主張する 青い心臓はいまは見えない。 流星が落ちるよりも静かに消えている。 手のひらに伝わった鼓動がむしろ、煩わしい程に。
(44) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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もう少し昔の僕は今より愚かしく ヒーローごっこに飽きた頃でも 誰かがひらけかす大預言を信じて 預言者に尊敬すら寄せていた。
(45) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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『 未来が見えていたのなら きっと■えていただろうにな 』 羨望が 憧憬が 自尊心が 諦念が 執念が 未練が 曖昧な弧月よりしたたかに湧き出て、 僕を形成してしまったように思う。
(46) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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何時からか夢に見るようになった、 世界の中のサナトリウムにも死人は出て 寒い世界に棺が何個も並べられた。 安らかに眠るからだが無い子も居る中で ふッ.....と開いて覗き込んだ、棺の中 よくよく見慣れた顔が眠ッていた。
(47) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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■と現実の境界線を知ッているのに 肌を濡らしながら眠る君を見る時には ■の延長線上に立つ事を望んでいた。 そのほうが、都合が良かった。
(48) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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───── 僕はいつ迄生きるのか? 被検体を見送るだけの■■ぶって 永遠の枠組みから ひとりだけ 外れた気になっていた。……が
(49) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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(50) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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ひんやりとした体温は ■に向かうように徐々に冷めていく>>3+14 目が覚めているのなら■きている筈が 明日にでも■えてしまうような寒さだった。
(51) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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・・・ 「 きっと…逢いに来られるのですか? 」 小さくなるばかりでなく、見えなくなる 小さな手のひらの温度にふれながら、 寄越された言葉にそのように返していた。
(52) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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「 君の心臓を朝陽の下、 温もる雪の中に埋めたなら 硝子人間や魚にも成らずに 今日のようにお話できると? 」 ──────── 意地の悪さを自覚した。
(53) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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・・・ 僕の言葉に他所事を考えていた君が どのように返したのか、 口籠っていたって構わなかった。 眠りたがる君を まるで医者である僕が ■き■めるようだったんだろうと思う。 幼い顔が困ったふうになったのを見て 僕は包帯の巻かれた肌から、視線を持ち上げていた。
(54) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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「 …どうして って。 医者の気持ちを患者である君は 理解してくれるのですか 」 然うして平然とした顔で 差し出された君の両手へと目を移し、 医務室に屯する患者が残した絵具と 筆などを取りに腰を上げようとする。
(55) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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「 ただ眠って過ごす一日よりは 退屈しないでしょう 」 指先に挟んだ細筆で、 僕は何を描こうとしていたのだったか。 描いても描いても絵具が滑り落ちるようなら 諦めて油性のペンを持ち出すこともあったが 揃いのグローブを嵌めて、 お終いにすることは無かった筈だ。
(56) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時頃
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絵描きを志したことも、 趣味として抱えたことも無いのだから 出来栄えとしては悲惨なのだろう。 透明な掌に泳ぐイルカは、不格好に笑っていた。
(57) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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「 君が魚になるのなら 一体どの魚になるのでしょうね 」 つい先ほどの少女の終わりを知っているのだから 冷たさを越えて無慈悲な言葉だったろう。が、 >>3:+18君の思うところを預言も出来ない僕は 何てことのない事のように吐き付け……、 静かな絵描きは、 イルカの横に骨身の魚を描いて終わった。
(58) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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言葉数もわずかな時間だった。 医者が患者にいたずらしている…など あらぬうわさを立てられそうな場でもあったが ■えていく153のからだに見える■を残すのは 何故だか……冷えた脳髄が融けた心地がした。
(59) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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僕はそのことに、無性に■■感を抱いたので 礼を告げられても「 はい 」と 素っ気無く返すことしか出来なかった。 綺麗な弧月の描かれた口許から目を逸らし めちゃくちゃな落書きをされた手のひらからも やがて、緩慢に目を逸らしていた。
(60) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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いずれは取り上げられる遊具に 名を付ける行為に似ると思ったからだ。
(61) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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その夜には、 少女の部屋に遺されていたらしい手記のコピーが 研究員の間で出回っていたものだから、 興味半分にも目を通し、うち一枚を 白衣の下に仕舞い込みもした。 研究員より研究員らしい試みだ。 あの少女が日頃過去に縋りつくように 星空と口にする理由も漸く理解出来た。
(62) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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翌朝には、 その一枚を抱えながら、 硝子人間や魚に成ろうと、少しずつ 人を辞めている153の病室へ歩を寄せていただろう。 廊下に差し込む陽射しが僅かに陰る、 吐き出すと息の重い朝だった。 何故だか無性にどきどきと心音が逸ったが 目の下に日頃より浮き付く隈を擦りながら 眠っていない所為だろうと考えていた。
(63) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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妙に浮足立った心地は、 かつて迎えたあの日に似ている。 ■せると信じていた、昔のことだ。 愚かしくも■■を信じた過去の僕が 羽搏くに及ばず沈んだ X-DAY.
(64) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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自分で導き出したものでもないのに、 実験の成果に喜ぶ学生さながらに浮ついていた… 昨日彼に残した証が、存在が、 覆い難い事実であると感じられる────── …そんな期待を寄せていたのだろう。
(65) すくらぶ 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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