239 ―星間の手紙―
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[可愛げなんてものはとっくの昔にどこかに置いてきた。 ピスティオとふたり、無邪気にはしゃぎ回っていた頃にはとっくに。 「おたんこなす」だなんて言ったのもあれが初めてではない。 些細なきっかけで馬鹿みたいに言い争った、その時に。 あの頃はまだこっちの方が背が高かったから、 ちょっぴり見下ろす眼差しで言いたい放題してた、記憶。
その時みたいにピスティオに思いのたけをぶつけ、しかし、 帰る声の居場所はあまりにも遠い。
できることなら声が聞きたかった。 どんな変わり果てた声でもいいから、 あの頃みたいに「うるせーよ」って言ってほしかった。 時が戻らなくたって、怪我する前のように戻らなくたって、]
(40) Akatsuki-sm 2018/04/29(Sun) 21時半頃
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[……そんな、まんじりとせぬ思いで、ピスティオからの返事が来るのに期待する一方。 「エデン」にいた頃の知己たちの安否も気がかりであった。
便りがないのは良い便りとは言ったものだが、 便りを交わさぬ間にピスティオはひどい怪我をするし、 リザも(良くなったと言っていたとはいえ)身体を崩していたのだ。 やはり近況を訊ねるのは大事だ。返事が来るのに時間がかかるとはいえ。
脳裏を、白色のあの子が過ぎる。 だから、リザにレシピを教えてもらったシュトーレンが焼きあがるまでの間に「ルシフェル」を起動した]
(41) Akatsuki-sm 2018/04/29(Sun) 21時半頃
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[そう、パパとママは帰ってきた。 それも、フェルゼやピスティオからのメッセージが来た翌日、唐突に。
魚が採れなくて帰りが遅くなるなら、 逆も―――魚が採れて帰りが早くなることもありうるというそれだけの話。
たくさん甘えたしたくさん話をした。 クジラを見たこと、「ルシフェル」を介したやりとりで「エデン」にいたリザさんから料理を教わったこと。 他にも色々]
(42) Akatsuki-sm 2018/04/29(Sun) 21時半頃
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[やがてパパとママは言った。 いい子に留守番してたからお願いを聞いてあげよう、と]
わあっ、嬉しい……! それじゃあね、私……久しぶりに「エデン」に行ってみたいわ! ……ひとりでもだいじょうぶよ! 知らないおじさんについて行ったりしないから!
[そのお願いを聞いてふたりは―― 首を縦に振ってくれた*]
(43) Akatsuki-sm 2018/04/29(Sun) 21時半頃
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[もうひとりのママともいえるあのひとには、 エデンに行くための旅支度――その荷造りを終えて、ゆっくりできるようになった頃にお手紙を書いた。
正直、ピスティオとのことをどう伝えるか迷った。すごく迷った。 「えええ」とか「うーん」と言いながら何度も書き直した。 結局「自分ではピスティオを立ち直らせられたかあやしい」ということを、 ざっくり伝えるにとどまってしまった]
(87) Akatsuki-sm 2018/04/30(Mon) 23時半頃
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[あのひとの現状については何も知らないままだ。 何も知らずに期待をかけてしまっている。
だが、いつか。 かつての姿を、命すらも失ってしまっても、 あなたが「あなた」だと告げて目の前に現れてくれるなら。 私はそれを受け入れるだろう。 「あなた」と向き合って、新しい思い出を作ろうと願うだろう]
(88) Akatsuki-sm 2018/04/30(Mon) 23時半頃
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[シュトーレンづくりのきっかけをくれた誰かさんには、 エデンを発つ前の日、寝る前にメッセージを送った。 海の青さと同じくらい、パパとママと一緒に食べたシュトーレンの味を誰かに伝えるのは難しかった……なんてことはなく、 考えるまでもなくすらすらと言葉が出た。幸せの味だと。
クリスマスから誰かさんへ、せいいっぱい紡いだあいのうた]
(100) Akatsuki-sm 2018/05/01(Tue) 01時頃
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[ ――船は紺碧の海を行く。 ]
(119) Akatsuki-sm 2018/05/01(Tue) 20時半頃
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[他所の星や宇宙ステーション、あるいはスペースコロニーへと行くための宇宙港はひとつしかなく、 そしてクリスマスの暮らす島からはだいぶ遠い。 ゆえに長い間船に揺られている。もう2回は軽食を食べた。
それでも退屈はしなかった。 甲板の手すりに手指をかけて海を見ているだけでよかった。 遠くのあの島にも人は住んでいるのだろうか、とか、 島かと思ったら潮を噴き上げたからあれはでかいクジラじゃないか、とか、 眺め思う間にも船は進んでいった。
海は平穏だ。敵もデブリも氷山もない。 うっかり手すりから身を乗り出しすぎて落ちない限りは遭難などしない。 仮に遭難する事態になっても「ルシフェル」があれば救難メッセージは出せるだろうが、 (泳ぐ機能はないが端末に防水加工は施してある) 帰れなくなるのはやっぱりイヤなので無茶はしない]
(120) Akatsuki-sm 2018/05/01(Tue) 20時半頃
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……。
[船内に戻る前に「ルシフェル」を起動した。 新着メッセージがひとつ。
聞こえてきた白のあの子の声に笑みを深くしたが、 聞き終わる頃にはなんだか複雑そうな表情になっていた]
むうう……ステラの髪が短くなってしまったのは世界の損失よ! また会えたなら結ってあげたかったのに!
[正直世界が嫉妬するレベルでステラの長いホワイトヘアーが好きだったのだ……というのはおいといて]
でも……よかった。
[久しぶりに声が聞けたのだ。 こんなに「よかった」と思うことはない]
(121) Akatsuki-sm 2018/05/01(Tue) 20時半頃
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[家族の時間? 大事にしてますとも。 紆余曲折はあったけど、家族みんなで「エデン」に行けることになったし。 早いところ戻らないとどっちかが呼びに来るかも、と思いつつ、 もうちょっとだけ……と念じながら、 何度も聞いたその人からのメッセージをまた聞き始める]
(122) Akatsuki-sm 2018/05/01(Tue) 20時半頃
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[パパの方へ向かいながら、思う。 彼の話を振り返る限り、どうやらフェルゼは、 かつてクリスマスが問うた「海を見たことがあるか」という問いの答えを別の誰かに送ってしまったらしい。 だが、地球という星の遠景として、あるいは絵の中の光景として、 見たことがあるというのが答えなんだろう。 ならば思うことは、]
(135) Akatsuki-sm 2018/05/01(Tue) 23時頃
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[独り言のつもりだった。 だが、ばたばたしてこの時まだ録音停止ボタンを押しておらず。 直後慌てて録音を停止しさらに送信までした。
後にこのうっかりに気付きけっこう恥ずかしい思いをするかは、 フェルゼがこれをどう受け取るかしだい……になるだろうか*]
(136) Akatsuki-sm 2018/05/01(Tue) 23時頃
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― そして、いつかの未来 ―
[この海の星アクアマリンで空を飛ぶ機械を見ることは大変稀である。 絶対数が少ないから。 戦闘機が常日頃飛び交うほど物騒でもないし。
その、大変稀な状況が今目の前に広がっていた。>>131 最初は驚いたけど、しだいにもしかして……と思い始めた。 かつてクリスマスにひとつ約束をした青年を知っている。 “パイロットとしての超絶テクニックを見せてやる”と。>>2:-20
そう、つまりこれは、クリスマスがずっと夢みて、期待に胸膨らませてきた光景なのだと、 実感する頃には空飛ぶ機械――戦闘機は派手な動きを見せていた。 交差する空《青》と海《青》の間を縫うような宙返り。 急降下したかと思えば機首はたちまち持ち上がりびゅーんと上に飛ぶ]
(147) Akatsuki-sm 2018/05/02(Wed) 00時頃
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す……すっごい……。
[すごすぎて言葉を失うとはこういうことか。 ぽかーんとしていたがやがて、「ルシフェル」からのシステムメッセージで我に返った]
(148) Akatsuki-sm 2018/05/02(Wed) 00時頃
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[すぐにメッセージを送り返した後、 果たしてピスティオから見えるだろうか、と思いながら、 大きく手を振った。その場でジャンプした。
海の星の太陽は戦闘機もまばゆく照らしていた]
(149) Akatsuki-sm 2018/05/02(Wed) 00時頃
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[――その後、クリスマスは絵を描いた。 かつて家族で「エデン」に行った際に買った絵を描くためのソフトを用いて。 ホライゾンブルーの空をバックに、紺碧の海の下を、 戦闘機が飛ぶ光景と、それを眺める自分。
同じような構図の絵は昔描いたことがある。 今も他の絵>>4:45とともにアルバムに保存してある。 かつてのその絵は、いつか来るかもしれないその時を夢見て描いたものだったが、 この絵は違う。現実に見た光景を思い起こして描いたもの。
そうしてその絵のデータはピスティオやステラに送ったけれど、 クリスマスの部屋にもちゃんと、ずっと大事に飾っておくことにしたのだった**]
(151) Akatsuki-sm 2018/05/02(Wed) 00時頃
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